『ノック・ノック』 浮気男はとりあえず、ぷっころす♪
時々やり過ぎがちなボクちゃん、イーライ・ロス
前回の『グリーン・インフェルノ』は、全米でも叩かれてなかなか公開されず、2年間首を長~くして待たされる羽目に。そして公開が決まった途端、アメリカではまたも公開延期が決まってしまうという憂き目にもあった。
日本での公開がようやく決まるも、アニメファンが『グリーン・インフェルノ』予告にtwitter上でケチを付け、劇場側が日和って同作品の予告を引っ込めた、なんて歯痒い顛末もあったっけ。あの時は悔しい思いをしたなあ…。
そんなこんなを経験したため、ボクちゃんは若干反省しちゃったのか?
今回はつまらないとは言わないけれど、“イーライロス・ギア”が思いきり入っているとは言えない、少し不満の残る作り。
や、掴みも面白かったし、オチも決して悪くはないんですよ。ラストには爆笑しましたし。SNS批判は『グリーン・インフェルノ』同様、時代に対する批判にさすがの腕前が光る!
確かに女性版『ファニー・ゲーム』。やられたことの酷さはこちらの方が上なのに、何故響かないのだろう…。
ただ、いろんなところがヌルいのです。うーん、もっとやれたハズだよね、この人には。
エロもグロも出し惜しみ気味、特にキアヌの拷問がとても物足りない。
「物足りない」って言葉は、イーライ・ロスの辞書には無い筈なんですよ。
確かに、キアヌは「ボクはいい子ちゃん」設定だった。
自分で「僕は善人だ!」などと言うのもどうかと思わざるを得ないけれども、基本的に彼は善人設定なのでしょう。
で、その事に対応する台詞として「でも、男は誰も拒まないのよ」が来るのだろう。
つまり、男全員に対する罰。
男の本能そのものに対しての贖罪…っ!!だったのでせう。
しかしそんなことは、キアヌの拷問がヌルい事に対する誤魔化しには、イーライ・ロス的にはならないはずなのです。
これを初めて見た人には、そうは思えないかもしれません。
でも、『ホステル』、『ホステル2』、『アフターショック』、『グリーン・インフェルノ』等を見たことのある人には、イーライ・ロスは常にやり過ぎ気味にドライブが掛かりまくった人だというのは知ってるはず。
(『キャビン・フィーバー』だって悪くないよー。)
今回の作品は勿体無いですよ。
“出来る子”イーライ・ロスにしては、とても勿体無い!
でもね、逆に言えば「今回、若干日和った」のを自分でも分かってると思うのです。
彼が、「適当気味に作ってもこの程度が出来る」ことを、今は喜ぼうじゃないか。
だって、その反動は来るはずなんだ。
私は、イーライ・ロスを信じてる!
アイ・ビリービン・ユー!
ちゅっ。
今回も奥さん、ロレンツァ・イッツォさんは大活躍。
もう一人の子もとても豊満でマリリン的。
こんな子にこんな姿で迫られて、誰が拒めます?
2016/06/19 | :ホラー・スプラッタ アメリカ映画
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とらねこさん、かなり辛いんですね。
私はイーライ・ロス作品は「グリーン・インフェルノ」に続いて2本目なんで、まだまだその本領を知らないんでしょうね。
言われてみれば抑制はかかっていたかも。
特にエロに関しては振り切ってない分、逆に欲情されちゃって、けっこう好きでした。
imaponさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
はい。『ホステル』や『キャビン・フィーバー』等等、まだご覧ではなかったのですね!
もし機会があればぜひぜひ♪
『アフターショック』に至っては、「この人は手加減ということを知らないのだろうか」と、心配になる有様でした。
あと出演作で印象的なところですと、『ピラニア 3D』でプール際でノリノリな若者達のパーティの主催者の役をやっていて、
嬉々として血まみれになってました♪
この作品は、「誰かと同じようなことをやっても、どこか新鮮な面白さ」を出すことが出来ていて、それなりに面白かったと思います!
これから夏本番、ホラーの季節!という感じですが、この作品は初夏にピッタリの、ライトなホラーでなかなか楽しめましたな♪