私の神本が原作 『リトル・プリンス 星の王子さまと私』
サン=テグジュペリの『星の王子さま』は私の永遠に好きな本No.1。
この座を他の本に譲る気が、毛頭ないんだ。
ここにはどの本よりも大切なことが書いてあって、まるでそれは、
他の全てが無駄な知識にしか思えなくなるぐらい、大切なことだけが書いてある。
自分がこの世に生まれてきたこと、全てがこの本に出会うためだったような気すらする。
“サン=テグジュペリ” ー この名前には本当に感謝の気持ちしかない。
その名の響きすら、なんだかすごく好きなんだ。
あの本は、出会ってすぐに何度も読み返してしまったのだけれど、
簡単な短い本だからこそ、全部覚えこんでしまう前に、それ以上読むのを止めた。
後で読んだ時に、もう一度新しい気持ちで読み返すために。
そしてもう一度感動出来るように。
何時の日か読み返す時のために、それ以上読み返すのを止めていた。
この映画を見た時は、「もう一度出逢う」つもりではなかったのだけれど、
そしてまさか、同じ感動が得られるとは思っていなかったのだけれど、
この映画の中でもう一度『星の王子さま』に出逢えるとは。
初めてこの本を読んだ時みたいに、私の中で勝手に溢れだしてきて、
全く同じように感動してしまった。
「もう一度出逢えたね」って思えた。
この作品では、CGアニメの現実パートとストップモーションピクチャーの原作本のパートを、合体させて一つの映画にしているところが好き。
さすがはサン=テグジュペリ・エステートが認可しただけある。
原作本と全く同じ部分は、そのまま手付かずになっていて、
パラパラと粗いテクスチャー感で、原作本の世界を描くところがたまらない。
途中からは涙が引っ込んでしまうような場面もあって、
星の王子さまが大きくなった姿には、少し入り込めない気持ちにもなったり
教育ママの母親の変化には、少し甘い気がしてしまう部分も。
それでも、あの幸せな原作を蘇らせてくれたところ、
あの話の大切さを、損ねないように最大限の注意を払っているように思えるところには
「ありがとう」という思いになれた。
原作厨の私をこれだけ泣かせただけでも!
これはこれでいいのではないかな。
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コメント(8件)
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なんと!まさかとらねこさんもこの映画をチョイス!
「星の王子さま」原作知らない素人が言うことではありませんが
内容は現実も原作パートも予想以上に良かったです。
一度、原作本を手に取ってみようと思っていますが
いい歳した親父が本屋に行って「星の王子さま」くださいとは
これまた結構な勇気が必要となりそうです(笑)
itukaさんへ
こちらにもどうもです♪
あら!まさかですか?私は実は長年のこの作品のファンなんですよ〜
でも、予想以上に良くて良かった♪
itukaさんも童心に帰ってしまいましたか?
本屋さんで買うの恥ずかしいですか?
いいことを考えましたよ!自分が読むかと思われないように、「プレゼント用の包装お願いします」って言っちゃうのどうでしょう?
今なら、可愛らしいクリスマス用の包装にしてくれますよ、きっと!
でね、家帰って自分で可愛らしい包みを開けるの♪
「we wish your merry christmas♪」とか歌いながら‥
とらねこさんにとっては永遠の1位なのですね^^
私は「星の王子さま」を上回る程素敵な本に出会えるといいな…
と言う希望をこめて暫定1位にしてあります(笑)
>初めてこの本を読んだ時みたいに、私の中で勝手に溢れだしてきて
うんうん、一緒一緒。そして・・・
>途中からは涙が引っ込んでしまうような場面もあって
これまた一緒(笑)
でもこの作品が原作を大切に思っている気持ちは十分伝わってきたし、
同時に自分が「星の王子さま」をどれほど大切に思っているかを
再認識することも出来ました。
amiさんへ
おはようございます〜♪コメントありがとうございました。
>でもこの作品が原作を大切に思っている気持ちは十分伝わってきたし、同時に自分が「星の王子さま」をどれほど大切に思っているかを再認識することも出来ました。
amiさんのこのお言葉、とても好きです。本当に仰る通りだと思います。
うう、泣けて来ましたよ。
「暫定一位」いいですね!心底本がお好きでいらっしゃるのでしょう。
私は、学生時代に本のオールタイム・ベスト3は決めてしまい、もう死ぬまで動かす気がないようです(笑。
その一位がこれなんです!えへっ。
他の2つは、いつかお話する日が来るでしょうか。
とらねこさん、こんにちは。
以前から子どもたちが「観たい」と言ってたんですが、まったく興味なくて「ふんふん」とてきとうな返事をしてたんですが、たまたま朝の情報番組で「星の王子さま」部分の撮影風景をみて即映画館へ。
私は映画が最初になりますが、「星の王子さま」に出会えてよかった。
わかるようなわからないような。。。なのに滝のように涙が流れて、画像をみるだけで涙が出ちゃいます。
本、読んでみようと思いましたー。
AnneMarieさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
へえ〜、お子さんの方から「観たい」って言ったんですね。
子供からすると、見てみたい映画なんだ!
アンマリーさんも、出会えて良かった♪
映画を先に見ても、本の良さが伝わってくるような作品なんですね。
それを聞いて嬉しいなー!
そういえば「星の王子さま」好きだったよね。箱根の「星の王子さまミュージアム」にも行ったんだっけ?
わたしはよく知らなかったのでいろいろ勉強になりました。直訳すると「星の王子」というより「小さな王子」なんだ…とか
王子さまとキツネの温かいやり取りにちょいとほろりときたおっさんです。テグジュペリさんの人生も概略しか読んでないけど、これまた映画になりそうな繊細な人だったようだね
SGA屋伍一さんへ
こちらにもどうも♪
星の王子さまミュージアムも行きましたし、寄居のパーキングa.k.a.星の王子さまパーキングエリアも、夢の世界になってましたよ〜。
象を飲んだウワバミのおやきも売ってたの。
私は、「小さな王子」という割とどこにでもありそうなタイトルを、「星の王子さま」という言葉に変えたことが、素晴らしいと思ってるケド
邦題を付けるセンスのない日本の配給会社に教えてあげたいセンスですよ。
サン=テグジュペリさんは彼の人生と共に語るべき作家ですよね。