『グリーン・インフェルノ』したまちコメディ映画祭 in 映画秘宝まつり20周年記念
したまちコメディ映画祭は今年で8周年ですが、私の参加もなんだかんだと6,7回目ぐらい。去年は行かなかったけれど、割と欠かさず通ってます。
しかし、今回初めて今まで気づかなかったことに気づいた!浅草の町をブラついた後浅草公会堂に来ると、明らかな客質の違いがあることに。
今回参加した「映画秘宝まつり」が原因であることは濃厚ですがネ。こちらは今回初めてだったけれど、周りをふと見渡すと皆一様に黒い映画Tシャツを着ている!ハードコアチョコレート率高し!怖い!みんなオタクっぽい!客の濃さに弱冠引く私。
なーんて嘘だよん。シアターNに通っていて今更ぶりっ子は通用しません。秘宝関係なく、イーライ・ロスの新作が見たくて来たんだもん!
…しかし実際、映画秘宝を一度も読んだことないなんて人は、この大勢の客の中、きっと私一人だろうな。
「21世紀の『食人族』」と呼ばれている通り、ラストに「ルッジェロに捧ぐ」の一言が。
あまりの凄惨さに、2年半もの間公開されなかったと言う。今回のしたコメ(こと、したまちコメディ映画祭)での上映もアメリカより公開が早いらしい。町山も「ここで初めて見た」と言ってましたね。
『食人族』DVDの発売禁止騒ぎ→配給元を変えての発売 と、何かとニュースでお騒がせな中での上映でした。11/28より公開がもはや待てん!という人も多いのでは。
さて内容について。
いやあ、さすがのイーライ・ロス!何かとゴア表現に対して規制(自己規制含む)が厳しくなった中、何にも妥協しないこの表現は素晴らしい。
緑に映える真っ赤な血の色!普通のことのようにボリボリムシャムシャと喰らう長老婆・村民の姿が恐ろしい(しかも生で!)!
シーシェパードの真似事的な“告発”を狙った、学生グループ達の末路。この設定は日本人には特に、響くものがあるかもしれません。
「シェールガスの開発により、掘削法でペルーの村が駄目になってしまうのを救う」という当初の目的。しかし、行き着いた先のペルーの原住民たちは人食い族だった…。ここでのアメリカの学生たちは、社会派的な名目よりむしろ、SNSや動画での拡散による売名行為を目的にしていそうだったり、グループの中心人物のカップルがいかにも感じが悪い。彼らはある種自業自得なので、彼らが酷い目に遭うのがちょっぴり楽しみな辺りも、『ホステル』を思い出したり。
しかし、これだけ血まみれ凄惨な映画で、こんなに笑いが出るとは。おそらく今回だけでは。妙に一体感がありました。やばい、楽しい…♡
ちなみに高橋ヨシキ曰く、ペルーの本当の人食い族を使って撮影をしたそうだ。電気など通じていない箇所なので、自家発電装置と上映機材を持ち込み、イーライ・ロスは『食人族』を本物の部族に見せて、「これをやりたい!」と言ったらしい。映画など見たこと無い彼らは大いに爆笑して、ノリノリでやってくれたとか。
ちなみに高橋ヨシキ曰く、「この作品は、『食人族』というより『人喰い族』」とのこと。
あと、『食人族』のあのカバーショットの串刺しシーンは無いのだけれど、高橋ヨシキ曰く、分かりやすく元ネタをパクったりしていないのは、「オリジナルが好きすぎる故のリスペクト」だそうです。なるほどー。
Tシャツも雰囲気出てますねー。さすがコアチョコ。
でも私には怖すぎて着れない…。
2015/09/26 | :ホラー・スプラッタ アメリカ映画
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とらねこさん☆
したコメではこれを観たのね~
映画秘宝はいつもすぐに売り切れちゃって、私はGET出来ないのだけど、こんな恐ろし気な映画で、そんなに笑えたの???
うわわわ…公開が待ち遠しいわ。
ノルウェーまだ〜むさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
映画秘宝まつりは人気でしょうね〜。
これは相当な映画でしたよ、なんたって2年半もの間、アメリカでも公開されずじまい。
相当な作品ですよ〜。
この作品で笑ってたお客さんは、みんなそういう人ばっかりだからで…w
イーライ・ロスは他の作品を未経験だったら、DVDにもなってる『ホステル』から見ていくのがいいかもです。
11月28日公開なので、それまでにどうぞ〜。
とらねこさん
明けましておめでとうございます。
「人喰い族」っていうのは知りませんでした。
思いっきりスプラッタな映像は、それはそれで
楽しめましたけど、もうちょっと怪しい雰囲気も
欲しかったかな。うまく言えないけれど。
確かにちょっと笑いも交じっているのは面白かったです。
今年は早々に「スター・ウォーズ」を観て、
ヒューマントラストシネマ渋谷の「未体験ゾーンの映画たち」に突入しようと思ってます。
限定された2ヶ月間で50本近く観るのは、
会社員には辛いんですけどね(苦笑)。
http://cinechan.at.webry.info/201512/article_22.html
CINECHANさんへ
あけましておめでとうございます〜♪
コメントありがとうございました。
毎年CINECHANさんはベスト作成されませんもんね。
毎日見ているのに…。それは何か、自分のルールがあるんでしょうか?
この作品はとても面白かったし、私は好きですが、もう一つという気持ちも分かるなあ。
グロを扱いながらもその裏にあるストーリーを同時に表すところが知的だなあと思いますが、
物語が分かった後に突き抜ける何かがこの作品には欲しかったですよね。
でも『食人族』の真面目な社会派テイストとは違い、通俗性に留まった感じは、下世話な根性のエログロホラー好きとして、軍配をこちらに上げたい気持ちです。
未体験ゾーンの映画たち、私もチラシ持ってます!
なんか以前よりさらに作品数が厖大になってて、これとてもじゃないけど追いかけられないですね〜(苦笑