『最後の一本 ペニス博物館の珍コレクション』 珍コレクションてw
今年のカリテ・コレクション(こっちもコレクション)で話題だった作品で、公開されたら絶対見よう、と思っていたもの。「今日見てきた」という映画ライターの方から、「今年のベスト!」とマッドマックスFRとこれを並べていたのだけれど、さすがにベストは言い過ぎではないかなw。
“世界で唯一のペニス博物館”を、アイスランドで作ってしまった館長のシッギ。牛のペニスを友人からもらったのをきっかけに、いつの間にか個人で集め始めてしまったのだそう。念願の博物館にすることが出来て、館長より奥さんの方がよっぽどホッとしてそう…(笑)。
だけど、どうしても一本だけ足りないものがある。それが、人間のペニス!
“ペニス博物館”を名乗るからには、人間のものが無くてはいけないと、余命の短さに焦り始めるシッギ。
そこへ名乗りでた候補者が二人。
一人目は、アイスランドでは有名人である、パゥットル・アラソン。齢93歳。
シッギ曰く、「この人のペニスであれば安心!」とホッとするような人物の模様。
彼の女癖の悪さにも定評があり、300人だとか400人とか言われている。そんな逸話にもどうやらシッギは満足している模様。
もう一人はアメリカ人の、トム・ミッチェル。
「我こそは」と名乗るほどの巨根の持ち主らしい。ペニスに「エルモ」という名前まで付けて可愛がっている(セサミ・ストリートよりずっと前だそう)。
アラソン氏より優位な条件として、「生きている内に切り落として献上する」とまで言い出す。なんたってアラソン氏と違い、まだまだ男ぶりの衰えない(?)60代。こちらが有利と思われたのですが…。
ところが彼は、アメリカ人ならではのエゴの強さを発揮し、日に日に要求が増していく。阿呆だなあwと笑いながらも、次第にアメリカ人らしさにウンザリ。毎日長〜いメールが2,3枚届くらしく、次第に彼の存在を持て余すシッギ。さあ、結末やいかに…。
館長のアイスランド人気質を反映してのことなのか、ハイテンションで爆笑するドキュメンタリーではないんですね。内容は爆笑必須なのに。
むしろ真面目に追いかけ、人間の滑稽さを愛おしむような、ユル〜い笑い。
アイスランドの寂しい田舎の風景をバックに、シッギは余命を心配しながら歩き回ったりする。最初にもらった牛のペニスをさり気なく手にして。
ペニスのモザイクはやはり、日本の映倫基準だなと思いましたよ。人間の体から繋がっている場合はモザイクがかかるけれど、切り取った場合はオールOK。
2015/08/30 | :ドキュメンタリー・実在人物 カナダ映画
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ん、感想文の途中で終わっちゃったのかと思いましたが、終わりなんですね。
ドキュメンタリー的なのは、あんまり好みでもないので、フツーな感じでした…。
ちゃんと結果がわかったのは、よかったです。
http://bojingles.blog3.fc2.com/blog-entry-2947.html
ボーさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
そうそう、私のレビューはここで終わりです。
いつも全部は説明してないんですよ。
うんまあ、思ったよりも普通っちゃ普通に、“等身大の人間を描いた物語”でしたね。
>牛のペニスを友人からもらったのをきっかけに
こんな物をプレゼントしちゃう友人がいるってことに、まず驚きました(笑)
>最初にもらった牛のペニスをさり気なく手にして。
そして、この最初の一本を博物館の良い場所に大切に飾るのではなく、愛着のある杖のように持ち歩いているところが素敵でした!
哀生龍さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
って、牛のペニスしか反応していないじゃないですか!w (≧∇≦)/
確かに、牛のペニスを手にして真面目な顔して歩きまわるシッギ、最高でしたね。
あんなに牛のペニスを大事にしているとはw