『若さは向こう見ず』 気持ちのいい快作!
インド映画ってどんどんフレッシュになっているなあとつくづく感心しちゃう。
『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』の美形ヒロイン、ディーピカーちゃん見たさに見る人が多いのか、『バルフィ 人生に唄えば』のランビール・カプールを見たい人が多いのか…前者の方が多いかな?
いづれにせよ、インド映画好きなら絶対損はしない、ゴキゲンな1作!
歌と踊りはいかにも王道のタミル風、でも物語はロードムービー風青春映画。
エンカウンター的な電車の旅での出会いが、“あの時、あの一度きり”の瞬間を輝かせ、とても新鮮。
あっそうか!こうしたエンカウンター的出会いって、シネフィルに評判の高かったテラスハウスとやらにも似ているのかもしれない(未見ですが)。
二部構成になっていて、“出会い”の部分の一期一会な経験が、その8年後の“再会”に劇的に繋がっていく。
世界で活躍する活動的な男・バニー(ランビール・カプール)と、彼と全く正反対の、保守的でインドから出たことない真面目な優等生・ナイナ(ディーピカー・パードゥコーン)。
正反対だからこそ惹かれ合いもするけれど、“この相手は今の自分にはぴったり来ない”と直感的にお互い思う部分もどこかにある。
そのスレ違いもああ、経験したことあるなあ。
音楽もすごくノリノリで楽しいいい曲ばかり。
覚えやすくいかにも踊りたくなるような曲ばかりなので、こんな作品こそマサラ上映が似合いそう!(「ああ、踊りたい!」と思いながら見てしまいましたー。)
こちらの作品、今回の公開は『愛するがゆえに』という作品とセットになってでの公開のよう。こちらがこんなに面白いなら、もう一つの方も見てみたいな。
ネタバレ
ラストの展開は、まあそうなるだろうな…と思いながらも、ちょっとモヤモヤする部分も。
まあ、インド映画はリアリズムで作っている映画ではないので、話の細かい部分にツッコミを入れるタイプの映画好きには合っていないと言えるかもしれない。
にしても、彼女を選んだがために職を失ってしまう…というのは、なんだかなあ。
結局、“インドの昔ながらの価値観”マンセーな映画がインドでは王道なんだろうな、と思いながら見ていたところ、やはりビンゴでした。
とまあ、ほんのちょっぴり不満もあったけれど、全体的には大好き!な作品でした。
マサラ上映だったら間違いなく楽しさ倍増!
東京では、シネクイント→キネカ大森 の予定なんですが、キネカ辺りならマサラ上映やってくれそう!?
イベントやってくれることの多いキネカなので、期待してるよ!
誰か一緒に行く人いないかなー。
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コメント(2件)
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とらねこさん☆
確かにノリのいい歌と踊りが心地よい映画だったね!
一番前だったのだし踊ったらよかったのに~~ぃ(笑)
ヒロインは本当に美人さんだったわ。
バニーがもう少し格好良かったら文句なしだったのだけど…
ノルウェーまだ〜むさんへ
こんばんは♪コメントありがとうございました
インド映画の例に漏れず、この作品も歌と踊りが満載でしたね
>一番前だったのだし踊ったらよかったのに~~ぃ(笑)
何スかそれ〜
後ろの人に怒られちゃうのでは
本当、マサラ上映で見たかったですね〜
ちなみに、バニー役のランビール・カプールはインド映画好きにはちゃんと人気のある俳優のようですよ。
実際踊りも上手いし、『バルフィ』では本当に演技が上手で痺れます。映画自体もすごくいいし
私はこの俳優さんは今後追いかけようかなあ、というぐらい気に入りましたね〜