【今月のブルー映画】ブルースカイ・スタジオ製作『ブルー はじめての空へ』
『アイスエイジ』のカルロス・サルダーニャ監督、同ブルースカイ・スタジオ作品。
『アイスエイジ』は大好きだったけれど、この『ブルー はじめての空へ』は、当時ほぼノーマーク。まだ見ていなかったということで、今月のブルー特集で取り上げることに。
『ひつじのショーン バック・トゥ・ホーム』がとても面白くて、「アニメはやはりスタジオ名で見るべし」との認識を新たにしたばかり。ディズニー・ピクサーやらドリーム・ワークス、ジブリなんて聞けば問答無用で見に行くくせに、その他のアニメーションにはあまり食指が動かないという。今後は、アードマンも必ず見なくちゃ、と決意を新たにしたばかり。ちなみにこちらのブルースカイ・スタジオは、“20世紀フォックス・アニメーションスタジオ”の一つの部署なのかな。十分メジャーな訳ですね。
ブラジルのリオ、それもカーニバルの前日に始まるこの作品は、音楽はサンバやラテンのリズム満載!ノリノリな音楽に加えて、カラフルな鳥たちがバーっとその羽根を広げ、サークルラインを組んで踊り出すので、目にも鮮やか。この辺りの音楽はもう聞いてるだけで元気いっぱいになるようなリズムなので、もう踊りたくなることしきりでした。
ミネソタ州のとある女の子に拾われたブルーコンゴウインコのブルー。人間のペットとして何不自由無く育てられたブルーは、なんと飛べない鳥という設定。鳥だから本能で飛べそうなものと思うのですが、そこはインテリなブルー。羽を広げて飛ぶ場所を知らず、籠の中を良しとして生きてきた彼は、航空力学的な飛行の理論を本で調べる始末。
ブルーは絶滅危惧種ということで、雪降る田舎のアメリカからはるばる、灼熱のブラジル・リオに向う旅に出発。一匹だけ残るメスに会いに行くが、そこには違法の輸入業者たちが居て…という冒険物語。
クライマックスは、リオのカーニバルのドサクサに紛れた逃亡劇のアクション。引っ込み思案だった飼い主の女の子も鳥類学者と恋らしき経験に陥るし、ブラジルのファベーラに住む少年が、ほんの小遣い稼ぎに地元の組織に絡んだりもする。ブラジルの闇社会の描写はそれほど多くはなく、ほんのさわり程度だけれど、全体的なアニメの楽しさにちょっぴりスパイスを加えてはいる。
童貞が全く違う異なる背景を持つ、一人の女の子(リア充)をゲットするまでの物語として捉えても良さそう。声はジェシー・アイゼンバーグというのもあるし(笑)、似合ってる。ちなみに相手の美人の鳥さん・ジュエルは、声をアン・ハサウェイが担当。これを見て彼女は『レ・ミゼラブル』に出演が決まったのだとか。アンハサ好き・ダンスミュージカル好きにも、ナカナカ楽しめる作品と言えそう。
キリスト像をまるでセスナから見たような映像が圧巻だったナ。鳥ならではの飛翔感!
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