『あと1センチの恋』 キュンキュンキュートなスレ違い映画
この手のキュンキュンするラブコメって大好き。ラブコメって意外と男も女も、実は楽しめるものだと思うんだ。自分だって一度や二度、こんな思いをしたことがある…それは、男女関係無いもんね。
このフェーズの男女ってすごく難しいな。初恋のスレ違いなどと言う青臭いものではなくて、もはや立派な男と女。肉体関係も含めつつ、自分がまだまだ大人に成りきれていない時代。ただ可愛いというより、案外エグくもある。
ヒロインは好きでもない男に勢いで処女あげちゃうし、ダメ男は三擦り半でイクし、しかもコンドームは中で行方不明になって病院行き。さらにヒロインは高校卒業後の大学入学前に妊娠してしまい、その後の主人公はめっちゃ苦労しましたー…ってなにこれ、全然ヌルい展開じゃないッスww。「女は処女がいい」などと言ってる日本全国の2ch辺りに生息してそうな童貞たちには、決して相容れない世界かも。だからこそ口さがないユーモア精神で、時に強烈で可笑しい。私はこの匙加減が楽しくて、ついつい身を乗り出して見てしまうのでした。ああ、懐かしき肉食時代!(君にもあっただろ?)
案外、“良く出来たラブコメ”って難しくて、会話の描写一つで急に乗れなくなってしまったりする。それをこれだけ楽しめるものに成り立たせている実力派だからこそ、ミニシアター系映画館で大人気→全国メジャー拡大、なんて快挙が遂げられたのね!
そうそう、アレックス(サム・フランクリン)がボストンに憧れるのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がキッカケ。引っ越し時に飾られるポスターを見て親近感が湧いちゃう。ただ、イギリスらしいなと思ったのが、そんな風に憧れたアメリカ美女は理想と違い、窮屈で不幸せな結婚という現実。さらにフランスのトホホ描写を見ても、やはりお国が一番のイギリスらしさも感じたり。
’14年、イギリス
原題:Love, Rosie
監督:クリスチャン・ディッター
製作:ロバート・クルツァー、サイモン・ブルックス
製作総指揮:マーティン・モスコウィック
原作:セシリア・アハーン
脚本:ジュリエット・トウィディ
撮影:クリスティアン・ライン
音楽:ラルフ・ベンゲンマイアー
キャスト:リリー・コリンズ(ロージー)、サム・クラフリン(アレックス)、クリスチャン・クック、タムシン・エガートン、スキ・ウォーターハウス他
2015/01/15 | :コメディ・ラブコメ等 イギリス映画
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とらねこさん☆
なんだかラブコメって、とらねこさんらしくないイメージで意外~~
でも結構エグイのにキュンキュンってところが、ふつうのラブコメと違うのかな☆
『肉食時代』かぁー(笑)
ノルウェーまだ〜むさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
「肉食時代かあ」って遠い目をしないで…w
って違うか。すみません!(爆
いや私、結構ラブコメもコメディも好きです。
そうそう、エグいのにキュンキュンするって可笑しいですよね。ピリ辛だから余計面白いという部分もあります♪
そもそもゴムが行方不明ってところから
ストーリーよりも原因を想像してたので本編に置いて行かれましたよ(笑)
男女の幼馴染みってほとんど兄妹みたいなものなのかな~。
この辺りをいちど経験してみたかったです(爆)
itukaさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
アハハ、確かに!
あそこ、「エッ…何故ゴムが行方不明になっちゃったの…ヒエエエ〜」と真っ青になりましたw!
ラブコメで、冒頭にこういうとんでもない状況に陥らせちゃうのって、退屈をぶった切っていいかも!?
あー、幼馴染については一家言あるんですが…
自分のことをすごいよく分かってくれてる人、という感じで。
私の最初の彼氏が実はね…と、飲みながらだったらベラベラ喋り出すところですなあ(長くなるので割愛)。
>ラブコメって意外と男も女も、実は楽しめるものだと思うんだ。
そうですね。「ウェディング・シンガー」「ベスト・フレンズ・ウェディング」まあ、色々思いつきます。ラブコメじゃないけど「恋しくて」とか青春ものも良し。あまつさえ「君に届け」もあり。
>自分だって一度や二度、こんな思いをしたことがある
こちとら、それはないな。
バラサ☆バラサさんへ
こちらにもコメントありがとうございます♪
やっぱ、そうですか!私、ラブコメも一緒に楽しんでくれちゃう人って好きです。
『ウェディング・シンガー』、『ベスト・フレンズ・ウェディング』と、意外な人が意外なタイトルを…!『恋しくて』は私も好き。『君に届け』は未見でした。
私はねー、最近だと『ラブ・アゲイン』『ブラック&ホワイト』『あの頃、君を追いかけた』が好きです。
おや、経験なかったですか。キュンキュンしちゃうような関係…。