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『100歳の華麗なる冒険』最高に面白〜い!

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いやあ、笑った笑った。笑い泣きするぐらい笑ったのは、本当にどれくらいぶりだろ。
ちょうどフランスのコメディ『奇人たちの晩餐会』を思い出させる、類稀なる傑作コメディ!
奇想天外な「実はすごい爺ちゃんの話」って、有りそうでなかなか珍しいコメディかも?
創作物語の基本を抑えつつ、それをどんどんブチ破っていく。
大満足で、一気に今年のベスト作品入りしてしまいました。

今年はイキのいい素晴らしい北欧作品がいくつもあったと思うけれど、こちらの群を抜いた素晴らしさには瞠目。
こだわりの演出が効いていて、それぞれのシーンがちゃんと面白くなっているんですね。はじめはあれよあれよと驚きながら見ていて、途中からは本当に面白くて腹を抱えて笑っていました。
それぞれのシーンの大掛かりな仕掛けも本当にすごい。
爆破シーンなんかも、CGに頼らずいくつか本当に爆破してたんじゃないかな?と思えるぐらいであったし、潜水艦を用意してみたり、驚きの連続。
笑いを起こさせるための役者の演技やタイミング、演出が本当にバッチリなんですね。
一度見ただけでは勿体なくて、本当に何度も見るとより面白いと思える映画。

お爺ちゃんが飄々としているのだけれど、彼は決して「年寄りだから」飄々としている訳ではないんですね。年によって人間を超越した存在になった、という訳ではない。そんなところも好き。
彼は若い頃からずっと同じ、あのまんまの人間であって、偉大なことをしようとか勇気を持って何かをやり遂げようとも思ってない。それなのに気づけばものすごい人にあってものすごい歴史的な瞬間に遭遇していたという、それがまた驚くべきコメディとして描かれてるんですね。

人間の素晴らしさや勇気あるドラマでもあるのに、オールジャンルを超えたコメディ。
全てがここにあって、無いものは何も無い。
このスケールの大きなコメディに、すっかりやられてしまった。

’13年、スウェーデン
原題:Hundraaringen som klev ut genom fonstret och forsvann
監督:フェリックス・ハーングレン
原作:ヨナス・ヨナソン
脚本:フェリックス・ハーングレン、ハンス・インゲマンソン
撮影:ギョーラン・ハルベリ
キャスト:ロバート・グスタフソン(アラン・カールソン)、イバル・ビクランデル(ユリウス・ヨンソン)、ダビド・ビバーグ(ベニー
ミア・シュリンゲルグニラ)、イエンス・フルテン(イェッダン)、アラン・フォード(ピム)

 

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コメント(3件)

  1. 100歳の華麗なる冒険

    2014年11月23日(日) 18:20~ チネ5 料金:1100円(チネチッタ・デー) パンフレット:未確認 100歳なのにテンポがいい 『100歳の華麗なる冒険』公式サイト 100歳の誕生日に老人ホー…

  2. おいっすー その節はどうもありがとう。こないだもどうもありがとう。まあなんというか… 北欧の人っておおらかでいいな、と思いましたw 100歳になったらこんなおじいちゃんになりたいものですね。もちろん北欧でもこのじいちゃんみたいな人はかなり特殊な部類だろうけど
    この構成、『フォレスト・ガンプ』とも似てるとおもったのだけど、『フォレスト~』より馬鹿馬鹿しくてエネルギーに満ちてる分、こちらの方が好きです

  3. SGA屋伍一さんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    その節はありがとうございました。映画クラスタの飲み会ついでにちょこっと一緒に映画見ただけだけど。

    北欧の人は、なんだか生きるスピードが違うような気がします。気のせいかもしれないけれど。
    10代の頃からの友人がフィンランド出身のハーフの子だから、北欧の人の精神性が、何となく自分には心地よいものだったりします。
    確かに、このおじいちゃんは確かに特殊すぎる人だったけれど。この人本当に最高。
    私はフォレスト・ガンプも大好きな映画だったのだけれど、こちらの作品も今後も何度も見たくなる大好きなものになりそう。
    とにかく、心をがっしり掴まれちゃいました!




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