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『火の馬』@セルゲイ・パラジャーノフ特集

火の馬

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ソ連時代のウクライナの映画。パワフルな画と鮮やかな色彩による、叙情的な物語。一人の男の生から死まで。
小さな村で対立が起こり、イヴァンは幼なじみのマリーチュカと一緒になれず、マリーチュカは足を踏み外して川に転落死してしまう。彼はみるみる没落し、ずっと恋のむくろを引きずって過ごす。若いパラグナに出会って彼女と結婚するが、彼女は子を授かることが出来ず、いつしか魔術師と恋仲になり、彼は裏切られ決闘で死に至る。
ウクライナの素朴な民の生活が、まるで別世界へと連れて行くかのよう。民族式結婚の模様も垣間見える。木の屋根の湯屋の様子や、夜空の向こうに星空が見えたりするのも楽しい。
パラジャーノフの作品中では、案外分かりやすい作品かもしれない。コントラストが強い色彩で、遊牧民たちの生活が生き生きと脈打つ。シンプルで素朴な男だからこそ、自分を投影しやすい。

 

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