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ハマり度高めのリプレイSF 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

ダウンロードSF&アクション格ゲーみたいで感覚的に来る面白さ。ロープレの途中でリセット押しちゃう感覚まで再現してるし。『ミッション/8ミニッツ』のようなリプレイSFにハマった人はきっと好きだと思うな。『ミッション~』をよりゲーム感覚にしたような印象。

そして、日本製品原作、アーマースーツ(こちらは一人用ですが)、ちょうど去年の今頃…ってことで、『パシフィック・リム』と比べたくなるんだけど、断然こちらの方が良く出来てるし、さすがはトム様映画でした。

冒頭、ヘタレなトム・クルーズっていうのがまた新鮮なんですよね。いつも彼は格好いいヒーローを演じているものだから、ヘタレな役なんて似合わないのだけれど、ゲームをやっている我々ってのはほとんどがヘタレの弱っちい臆病者ですからね!戦争行くなんてTVゲームの中だけの出来事。冒頭で主人公がヘタレだからこそ、彼が少しづつ少しづつ強くなっていくのがブラボー!なんですよ。こうしたトムの初めのヘタレぶりは、あのへっぽこチームの反応見る面白さ、というものをググンと何倍も面白くするし、彼らの真の“エクスペンタブルズ”ー使い捨て戦士っぷりをも、納得行くものにさせているという。イイね、イイね!

あとこれ、脚本を勉強する人は是非見るべきかもしれない。何しろ、繰り返しの中から少しづつバリエーションを変え、“気付き”を与えながら、中毒っぽく面白くしていくテクニックが、何とも“超絶技巧”なんだもの。こういうのって、さすがハリウッドの娯楽映画だな。少しでも外そうものなら、何とも惨めな、つまらない駄作になり得てしまいそうだ…。

’14年、アメリカ
原題:Edge of Tomorrow
監督:ダグ・リーマン
製作:アーウィン・ストフ、トム・ラサリー他
製作総指揮ダグ・リーマン、デイブ・バーティス他
原作:桜坂洋
脚本:クリストファー・マッカリー、ジェズ・バターワース
撮影:ディオン・ビーブ
美術:オリバー・スコール
音楽:クリストフ・ベック
キャスト:トム・クルーズ(ウィリアム・ケイジ)、エミリー・ブラント(リタ・ヴラタスキ)、ビル・パクストン、ブレンダン・グリーソン、ノア・テイラー他

 

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コメント(8件)

  1. 予告見て、ベトナム戦争とか他の時代に飛び火するのかと勘違いしてたのですが、それくらい泥臭い戦場感覚が再現されてるのが上手いなあと思いました。敵が何者であれ、人間はあくまで人間の戦争をしてる。

  2. 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』を109シネマズ木場1で観て、トムちんのSFは難し目ふじき★★★

    五つ星評価で【★★★ぶひょひょひょひょんって宇宙人は大好き】  
    時間を操れる敵に勝てるのか。
    時間を操れるなら、ドラえもんじゃないけど、もっと上手く操れるだろ、
    って …

  3. ふじき78さんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    ん、ですね、ゲームみたいに見えたけど、ちゃんと人間の戦争風景になってましたね。
    ベトナム戦争というと、やはり緑が多いイメージかな。

  4. 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 (2014) / アメリカ

    原題: Edge of Tomorrow
    監督: ダグ・リーマン
    出演: トム・クルーズ 、エミリー・ブラント
    試写会場: ワーナー・ブラザース試写室

    公式サイトはこちら。(2014年7月4日公開)

    あ…

  5. 面白かったー。 って言える作品にちゃんと出るのがトムさんって感じなんですよね。
    この路線好きだなあ。

  6. rose_chocolatさんへ

    こちらにもありがとうございます。
    トム・クルーズ、出るもの何気に面白いものばかりなんですよね。
    去年の『アウトロー』が、めっちゃくちゃ好きでしたわ。

  7. とらねこさん☆
    このゲームっぽさの中に、単純な繰り返しだけじゃない、トムの些細な表情の違いがすごく面白かったわ~
    私はゲーム自体をしないから、ゲーム好きならより一層楽しめたかもね☆

    途中車に惹かれるところ笑ったー!

  8. ノルウェーまだ〜むさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    トムの表情の違い、素晴らしかったですよね!

    特に最初トムが思いっきりヘタレな上に卑怯者で面白かったです。
    トムクルって『ミッション・インポッシブル』などのイメージで、絶対死なないイメージがあるんですが、そのトムが何度も何度も死んじゃう、っていうだけでもう可笑しくって!w




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