三池×クドカン クドめのヤクザアクションコメディ『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』
三池監督の新作映画がやって来た!三池さん×クドカンのタッグは、『ゼブラーマン』『ゼブラーマン2 ~』以来の三回目。この組み合わせは、有りや無しや。今一番脚本家としてノリにノッているクドカン、彼の監督作品はあまり面白く無いけど、脚本家としてはやっぱりいい仕事するんですよね。まあ間延び感が否めないなあという印象はあるけれど。(『ゼブラーマン2』に関しては書きたいなあと思いつつ、機を失して書かないまま。2も私は結構好きでしたよ。)『永遠の0』のV9を止めたのがこの作品だったとは。偉いぞ~!
潜入捜査モノなのだけれど、アクションコメディで、しかも潜入捜査先に感化されすぎ(笑)。あの終わり方だと、もしかすると続編がまだ作られてしまいそう。人気が出次第なのかな。
一番面白かったのは、冒頭のタイトルの出るところと、潜入捜査に入るまでの冒頭部分だけれど(笑)。生田斗真の股間が凄いことに!あれ大丈夫なのだろうか、さすがにファンはヒヤヒヤするんじゃないのかな…。でも、ここまでやってくれた生田斗真は偉い!あ、三池好きは、『ヤッターマン』で福田沙紀の股間が大変なことになってたのを思い出しますよネ〜。いやあ、今回主人公の菊川玲二を演じた生田斗真!私は彼に大満足でした。最初から最後まで、ちゃんと彼自身の顔を見せずに演技を貫いていて、見事!この作品は彼の代表作になったんじゃないかな?『脳男』はまだ見てなかったけれど、暇だったら見てみよう…。
個人的に好きだったのはこの人!上地雄輔。美味しいところを持っていったよね~。それから、岡村隆史の敵役も面白くてとっても良かった〜!ニャーニャー。堤真一のイイ奴っぷりも感動的で、思わずウルウル。今回の裏の主役はこの人だったネ。それから、山田孝之。彼の無表情は今回の濃すぎるキャラの中で、どこか違う世界を体現してて素晴らしかった。山田孝之はこれまでも『クローズZERO』なんかでサムライっぽいテイストがキラリ光っていたけれど、彼の独特なオーラをまとった、周りに馴染まない感じが、三池作品の中で不思議な魅力になって光ってるんですよネ。
三池作品で極道モノコメディと言えば!『恐怖恐怖大劇場 牛頭』。これ大傑作ですね。それから次に、『龍が如く 劇場版』。こちらは私は大好きだったのだけれど、『龍が如く』のゲームが大好きな真面目なファンからは猛反発された代物。だって、三池ギャグが効きまくったヤクザコメディなんですからネ、当然です。…てなことを書いたら、うちのブログでも一度変なコメントが来たことあったな。私は自分に対する批判コメントを削除しない主義なのだけれど、さすがに100行ぐらい改行されて「アホか!」というコメントをもらったので、頭に来て一瞬で削除しましたね。だってそれ批判じゃなくてただの嫌がらせ。それ以外は、コメント削除したこと無いな。あ、もちろんスパム、商業目的のコメントは全削除。削除しないでわざわざ残す人やふざけてコメント返しをする人もいるけれど、見た人が間違えて踏んで、迷惑をかけるかもしれないので、私は消しますね。これブログの初期に、アルファブロガーに教わったことの一つ。
原作は未読だけど、土竜の唄歌うシーンはやっぱりあんな風に歌うもの?この映画ならではの雰囲気にピッタリで、ツボる人多数。その他も幾つものシーンで笑い声が聞こえてましたネ。この唄のシーン、後でどう繋がるのかというと…この先、ネタバレで語ります*************
何と、菊川玲二(生田斗真)と純奈(仲里依紗)の濃厚なセックスシーン(と、言っても顔のアップだけのショット)で使われるんですね~。玲二にとっては念願の好きな女との童貞喪失。命を覚悟した上での最後の晩かもしれないので、それはそれは燃えるわけ。すぐに終わらせないようにとグッと我慢、いろんな想像を巡らす玲二。レイティングを何とか誤魔化すためか?二人の愛の瞬間にはハムスターがクルクル回ってたりするのだけれど、全然誤魔化せてないでしょ、それ…という可愛らしい掴みを経て、よもや、という瞬間に例の唄が!吹越満&遠藤憲一&皆川猿時の唄うシーンが、しかもだんだん迫ってくるというw…。
ただまあ本音を言うなら、漫画を原作にした三池作品で一番好きだったのは、何と言っても『殺し屋1』。これを超えられるものはもう見れないのかなあ…。最近、映画業界がシネコン中心になりすぎたせいなのか、もう三池さんはこういうのやらないのかなあ。はぁ…。
’14年、東宝
監督:三池崇史
製作:石原隆、都築伸一郎他
プロデューサー:上原寿一、坂美佐子他
原作:高橋のぼる
脚本:宮藤官九郎
撮影:北信康
キャスト:生田斗真(菊川玲二)、仲里依紗(若木純奈)、山田孝之(月原旬)、上地雄輔(黒河剣太)、岡村隆史(猫沢一誠)、堤真一(日浦匡也)、吹越満(酒見路夫)、遠藤憲一(赤桐一美)、皆川猿時(福澄独歩)、大杉漣(阿湖正義)、岩城滉一(轟周宝)
2014/02/25 | :三池崇史(今月の三池さん), :極道・マフィア
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コメント(7件)
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とらねこさん☆
うわー、これすっごい評価が分かれていて、迷いまくっている映画なのです。
でもゼッタイ観るぞって思っていた「メイジーの瞳」も見損ねているし、そうこうしているあいだに次々と観たい映画増えつつで・・・(滝汗)
ノルウェーまだ〜むさんへ
おはようございます〜♪コメントありがとうございました。
あーそうですね、これ結構評価割れているかも。『キック・アス2』ほどじゃないですがw
こちらは、生田斗真ファンには良い作品だと思います^^。彼が本当に良く頑張っていたので!あと、山田孝之や堤真一も良かったですし♪、上地ファンはきっと喜ぶと思います!
でも、『メイジーの瞳』とどっちと言われたら、そちらの方が遥かにオススメできます(笑)
『土竜の唄/潜入捜査官REIJI』 2014年13本目 チネ・ラヴィータ
『土竜の唄/潜入捜査官REIJI』 2014年本目 ☆☆☆☆ チネ・ラヴィータ
暴力団に潜入捜査官として潜入した元警察官の話。
てな書き方だと、『インファナルアフェア』を想像するん …
こんにちは。
流石三池監督ですね。
元が漫画で脚本がクドカンだから、ギャグが半端無かったですね。
キャラも濃いのばっかりで、濃さが気にならないのも凄い。
見た目だけじゃなくて、個性も濃いのばっかりでしたね。
>チェリー
あの早さと「落ち着け自分」はなかなかに良く出来てましたよ。
>『殺し屋1』
推しますね。
僕も好きですけど。
健太郎さんへ
こちらにもありがとうございます♪
はい、濃いですね!三池テイストですね。
まあ阿呆ではありますけど、これはこれで有りですね。
殺し屋1好きなんですよ(笑
あと、何と言ってもヤクザコメディといえば『牛頭』!『龍が如く』!ですね。
遅くなってしまいましたが、コメントありがとうございます。
僕も三池監督好きですよ。
『殺し屋1』も「ここまでやるか」の徹底ぶりは凄まじかったですね。
さすがは三池監督です。
『牛頭』は観ていないのですが、『龍が如く』は好きです。
真島の兄貴がイカレテます。
思うに、ゲームや漫画やアニメの実写化は失敗が多い中、三池監督は立て続けに成功しているように感じます。
やはり職人なのでしょうか?
娯楽に徹する様はタランティーノのようで、好きな監督です。
健太郎さんへ
牛頭、いいですよ!すごくイカれてていいです。
三池監督は確かに上手いですよね!他の監督作を見ると、いまいち面白くないことを考えると、やはり彼に任せるとそこそこ面白い!
私も大好きです。
ただそろそろ、彼のもっと本気な、ギャグに逃げない作品で、時代劇じゃないものが見たいです。