正しきファウンド・フッテージホラー決定版! 『V/H/S ネクストレベル』
これは相当レベルが高いホラー!ホラー好きには間違いなしの作品。オススメ出来ます!前作『V/H/S シンドローム』も私はなかなか面白くて、このシリーズには期待していたのだけれど、今回はさらにパワーアップ!いかんせん前作は物語がカブってしまうところがあり、さらにファウンド・フッテージ形式(後からこんなビデオが見つかりました、的なPOV形式で綴られたもの。ホラーやSFに時々見られるジャンル的手法。)であるため、全体的に見づらい映像が多いんですね。安い制作資金で出来るところが何よりの強みである分、アイディア次第で面白くも退屈にもなり得る。短編オムニバスであり、それぞれのワンアイディアが活かされるところが、個人的にはとっても好み。ホラーをいっぱいおかわりした気分になれる、オムニバスホラー大好きっ娘~♪な私には、嬉しくてたまらないシリーズなのでっす。きゃー楽しい!
今作は、副題の“ネクストレベル”に相応しく、前作より一段上にパワーアップしているところが素晴らしい。まず、全体を貫くストーリーがちゃんとあり、幽霊物あり、ゾンビあり、新興宗教物あり、宇宙人物あり。見事なまでにジャンル分け・棲み分けが出来ているため、スッキリした印象なんですね。さらには、一つ一つの短編のクオリティがUP!どれもこれも面白くて、どんどん見入っちゃう。前作は、退屈なものもあって飽きてしまった部分も否めないのだけれど、今回は全く飽きずに見ることが出来たのでした!
1. Tape 49
監督・脚本:サイモン・バレット(『サプライズ』脚本)
全体を貫くストーリー。最後のオチは4話が終わった後に。
2. Phase I Clinical Trial
監督:アダム・ウィンガード(『サプライズ』)
脚本:サイモン・バレット
人体実験的無料手術の代償!左目の角膜に録画チップを埋め込むことになり、この目から見た視点を映し出す、まさに究極のPOV?思わずパン兄弟の『THE EYE アイ』を思い出す。ちゃんと目の高さを感じたりも出来たし。
3. A Ride in the Park
監督・脚本:エドゥアルド・サンチェス(『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』)
個人的にはこれが一番好きだった。ゾンビ前・ゾンビ後を見れるPOVって今まであったっけ?カップルが近づいて来た!あいつ食料!とか、噛んだ相手が一緒に歩き出したり、あっやられた!それ致命傷?いやまだいける、みたいに、ゲーム感覚でPOVらしさを楽しめる。シンプルさと目の付け所がいいのよね。健全そのものの公園の緑に不釣合いなゾンビ♪
4. Safe Heaven
監督・脚本:ティモ・ジャイアント、ギャレス・エヴァンス(『ザ・レイド』)
これはまた素晴らしいアイディア、物語展開。新興宗教に入り込み、その実態を調査するという設定。強烈な個性を持った、テンションの高い物語で素晴らしい。これ一本だけで勝負出来そうなほどの作品とクオリティ。想像力を軽く超えてくるビックリ映像が良かった。あと犬が…というのも新しい!
5. Slumber Party Alien Abduction
監督・脚本:ジェイソン・アイズナー(『ホーボー・ウィズ・ショットガン』)
まさかUFO物まで出るとは…!最後の最後まで楽しませてくれた。ここまで来て、ああジャンル分けをわざとしていたのね、くーっ憎いなあ!と気づいた。この手のトンデモエイリアン物は何故だか嫌いじゃないので、うわーっ出たあ!wなんて可笑しくなってくる。あー楽しかった。次はあるんでしょうか?
2014/02/09 | :ホラー・スプラッタ アメリカ映画
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とらねこさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。
なかなか本作、お気に入りのようで。
一本一本よく出来ていた作品だったと思います。
ファウンド・フッテージ、POVは
ちょっと氾濫気味ですが、
本作はアイデアも話も良かったのではないかな。
やっぱり「SAFE HEAVEN」が
一番インパクトあったなぁ。
http://cinechan.at.webry.info/201404/article_11.html
CINECHANさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
はい、気に入ってます!w
ファウンド・フッテ−ジ形式のホラ−・ファンタジ−って、トンデモ加減がグンとプラスされちゃうんで、なんか美味しいですよね。
去年の『トロ−ルハンタ−』もなかなか面白かったな〜。
やはり『セイフ・ヘイブン』がお気に入りでしたか。
ギャレス・エヴァンスとティモ・ジャイアントの名は、『ザ・レイド』以来ちょっと忘れてたんですが、もうこの作品でバッチリ!みんな記憶に残ったんじゃないですかね?