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2013年TIFF(東京国際映画祭)コンペ作品

TIFF2013poster_1今頃のUPでだいぶ遅いのですが…。えいやっ。

今年も行って来ましたよ、TIFF2013。
作品選出をしている矢田部氏が、今年は携わらない等という噂があったため、今回少なめでいいかな、なんて思ってました。と言っても結果9本。やっぱり私はコンペ作品が好き。しかしフタを開けてみたら結局、彼が作品選出してましたね。矢田部氏本人に聞いてみたところ、毎年これが最後…と思いながらやっているんだそうです。今回は本当に最後かもしれないなあ、なんてポツリと言っていたけれど、そうでないことを切に祈ってます!私は矢田部氏のチョイスあってのTIFFコンペだ、な〜んて思っているので。

 ブラインド・デート

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’13年、グルジア
監督:レヴァン・コグジュアビリ
出演:アンドロ・サクヴァレリゼ、イア・スヒタシュビリ、アルチル・キコゼ

個人的にはこれがコンペのマイ・ベスト。グルジア映画、というだけで飛びついたのですが、こんなに出来が良いなんて。人間に対する温かみのある視点、ユーモアとペーソスが程良く混ざり合った味わい深さは、なんとなくカウリスマキを彷彿とさせたりも。何より、映像がバッチリ決まっていて好きでした。一つの画に情報がいろいろ詰まっていて、行間に語らせることの多いこと。可笑しくてキュートで素敵な作品。

ドリンキング・バディーズ

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’13年、アメリカ
監督:ジョー・スワンバーグ
出演:オリヴィア・ワイルド、ジェイク・ジョンソン、アナ・ケンドリック

微妙な恋愛関係を描いて、これほどセンス良く仕上げるなんて。タランティーノの今年の暫定ベストに入った今作、私のツボにもピッタリでした。役者と密な語り合いをして、そこから即興で作り上げていったとか。そんな作り方で、こんなに緻密な作品を作り上げることが出来るなんて!という驚きと、ライブな空気感が漂っているのはそのおかげなのかあ…なんていう感想が入り混じり、とにかく驚嘆。インディーズの雄とされるこの監督、今後はどんどん化けて面白くなりそう。友人以上恋人未満の恋愛関係を描いた物語って、どうしてこうも面白いの。ビール好きには必見!

ウィー・アー・ザ・ベスト!

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’13年、スウェーデン
監督:ルーカス・ムーディソン
出演:ミーラ・バルクハンマル、ミーラ・グロシーン、リーヴ・ルモイン

今回のサクラグランプリ作品の上映で見ることが出来た今作。正直、私のtwitterTLでは『馬々と人間たち』が評判がすごく良かったので、こちらがグランプリを取るんじゃないかと予想していたのだけれど、違った。『リリア 4-ever』が個人的には大嫌いだったこの監督だけれど、今回はパンク精神が良い方向に働いて、瑞々しく可愛らしい物語になっていて好感が持てる!何しろ14歳の女の子でパンク好きと来るおかげで、セクシーさが皆無で女の嫌な部分が無く、純粋に可愛いのです。バンドを組んだことのある人には、懐かしい感じが蘇ってくるかも。大した演奏も出来ないのに、心だけ先走る感じが微笑ましくって爆笑。最初って、下手くそすぎてパンクしか出来ないよね…。という消極的なガールズパンク・バンドをやっていた私にはすごく分かる。他の子よりパンク精神に満ちていた私は、他の子のヌルさに時々イラつかされたっけ…。というのは蛇足で。物語は、クライマックスで突然上手くなったりとかもなく、そのまんま、下手くそなまま終わる。多少物足りなさはあるけれど、そんな幕切れにも好感が持てる!ただ、ラストにかけて少し疾走感がなく、切れ切れに思えてしまったりも。

ハッピー・イヤーズ

’13年、イタリア、フランス
監督:ダニエレ・ルケッティ
出演:ミカエラ・ラマッツォッティ、キム・ロッシ・スチュワート、マルティーナ・ジェティックス

監督自身の自伝的作品でありながら、彼の両親の愛がすれ違う姿を捉えた作品。子供の気持ちに即すことなく、子供をほったらかして自らの愛と芸術にのめり込んだ夫婦を描いていて面白い。私は、愛は常に愚かさ・面倒臭さを伴うものだと思っているので、ここに描かれた不器用の愛のカタチに、共感を抱いてしまった。だって、誰も“上手に愛する”なんて出来ないでしょう?自分が未熟だからこそ、相手を呑み込むような愛し方をしてしまう。全身全霊をかけて愛してしまう。その分傷つくのにね。愛の深さが増すほどに自身を見失い、嫉妬深くなる母親。そこから脱却しようとし自由を得ようとして愛を見失っていく。愛すればこそ傷つけ合った両親の姿、一緒に住んでいた時代が幸せだったと…。分かるなあ。愛情が強すぎるからこそ、何かを見失っていく。それでも、彼らが一緒に居た年月が一番幸せだったと。泣きました…。

ルールを曲げろ

’13年、イラン
監督:ベーナム・ベーザディ
出演:アミル・ジャファリ、アシュカン・ハティビ、バハラン・バニ・アハマディ

イランの新世代監督、と言われたらつい見たくなる。イラン映画界はやっぱりクオリティが高いですよね。閉じられた空間を使って人々の心理のみを描いて進んでいく物語って、私は好物なんですよね。舞台劇を演じる役者の物語でありながら、舞台劇風のストーリー展開という点もグッと来る。ただこの作品、アスガー・ファルハディの『彼女が消えた浜辺』にとても良く似ているためか、同じイラン映画の巨匠に比べたくなるし、そうなるとこの物語のオチの弱さのせいか、つい見劣りしてしまう感が拭えない。あと、ガラスの仮面をつい思い出す私に言わせるなら、北島マヤならたった一人でも舞台に出るんですよと、不満に思ってしまった部分もあったかも(爆)。

 

以上
この他見たコンペ作品は、好きな順に、『レッド・ファミリー』、『ラブ・イズ・パーフェクト・クライム』、『歌う女たち』、『ほとりの朔子』。

 

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コメント(2件)

  1. コンペも書いてたんですね。
    私何本だったかなー。最近忙し過ぎというかブログに体力使えなくて疎遠になってます(苦笑)まだTIFFの記事が下書きにどどーんといっぱい入ってる状態。

    『ザ・ダブル/分身』『ドリンキング・バディーズ』『ほとりの朔子』 『捨てがたき人々』 『ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム』『ハッピー・イヤーズ』 『ウィ・アー・ザ・ベスト!』 7本かな。
    とらねこさん、朔子がだめって仰せだったけど、私これ実は結構好きです。あと、もう1本の邦画『捨てがたき人々』もよかった。双璧なのにまだブログ書いてないよ。忘れる前にどうにかせんといかんw

    『ドリンキング・バディーズ』、『ウィ・アー・ザ・ベスト!』もとても好きですね。やっぱり映画の中では楽しいシーンが心がなごむので。『ドリンキング・バディーズ』の奇妙な関係も楽しめました。

  2. rose_chocolatさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。

    お互い忙しくなっちまいましたね。無理しない程度に楽しみましょう!ブログをやるのはやはり楽しみのためだし、でも何より生活あってですもんね…。ただ、私って、ブログを書くのも映画を見るのと同じくらい好きなので、ちょっとつらいです…。きっと、ロゼさんも同じよね。

    今回、結構見た作品がカブってましたよね!で、ロゼさんとカブらないと寂しかったりして。私は『ほとりの朔子』は、これまで好きな深田晃司監督だったせいか、期待が大きすぎたんですよ、たぶん。
    逆に、私がすごく気に入ったのにロゼさんが駄目だった作品はというと、『ハッピー・イヤーズ』かな。私はイタリア映画が肌に合うのかも。




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