アブダビ国際空港
今回の乗り継ぎはアブダビ空港。このサイバーパンクな内装がすごい。フリーWifiもあるので助かる。アブダビのような石油輸出国はリッチだろうから、さぞかし豪華で大きな空港かと思いきや、意外やコンパクト。ただ、ゲート入った後の待合室がとても少ないせいか、出発直前までゲートには入れない。おかげで、時間を潰すにはその辺の空いた椅子をゲットするか、お店に入らないと居場所が無いのでした。
アブダビの空港内にあるバーは、他の店よりお客が少なく、穴場かも!?奥の席にはコンセントもあるので、充電しながらPCを見ることも出来るし。
ドバイ空港ほど大きくはないけれど、樽生ビールも何種類かあって満足。シードルを飲みながらノンビリしていると、隣のテーブルに居たカザフスタン人が話しかけて来た。カザフスタン人と一緒に居たのはブルガリア人。このカザフスタン人、とても人なつっこくてお喋り好きな人だった。前に取引のために日本に来たことがあったらしく、その時の話を面白可笑しく話してくれました。日本人をとても尊敬している、などと言ったり、「日本で作った目薬は素晴らしい」とか面白いのです。「カザフスタン人と言うと、申し訳ないが『ボラット』のイメージしか無くて。でもあれ私の大好きな映画なんですよ!」なんていう私の台詞にも、「あれはネタとして美味しかったし、カザフスタンの良い宣伝にもなった。大丈夫怒ってないよ、私は。」等という反応で、すこぶる気分良く呑める人でした(笑)。
さらにカザフスタン人は、また別のテーブルに居た中国人の学生にも話しかけてきた。なんでも、大学の1年間のプログラムでこれからドイツに留学しに行く、という中国人の学生。村上春樹の『スプートニクの恋人』の日本語版を読んでいたのでした。カザフスタン人は、「今、日本と中国は仲が悪いけれど、どう思う?」などと、聞きづらいことをズバっと訊いてきた。私と、その中国人の学生に。私は、「中国の政治家は内政を治めるために反日感情を煽っている。日本も同じだ。そんな風に政治的な事が原因で、今現在中国と仲が悪いけれども私にとってはとても残念なことだ。本当は中国とは仲良くすべきなのに…」等と述べた。中国人の学生も全く同意見だと言ってくれた。彼は、ドイツ語の勉強のためにほとんど英語を忘れてしまい、ほとんど言葉が出て来ない、と苦笑していたけれど、私は村上春樹の本を読む人が、きっとその時の私を悲しくさせるような意見を言うことはないだろう、と思うことが出来たので、答えを聞く前から安心することが出来た。あの時、この中国人と話せて良かったと心から思う。
ほんの短い間だったけれども、私にとってはかけがえのない時間となった。今回の旅行の最後に、思い出深い1ページが添えられてとても嬉しくなった。カザフスタン人と中国人とは、Facebookで繋がった。普段、Facebookなんてほとんど使っていないけれど、Facebookはこんなことがあるから、やっておく価値はあるんですよね。
2013/09/30 | :世界の空港
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