先駆け熟女ポルノ 『五月みどりのかまきり夫人の告白』
牧口雄二の特集の時に見ようとしていたけれど、見れなかった作品を見てきました。五月みどり…。この方、何でもこの作品は結婚した後に出たポルノ作品なんですと。この頃すでに36歳!何と、36歳で初ポルノなんてすごいなあ。しかも、“熟女”の先駆けになった人らしい。私は、「伊東家の食卓」でしか見たことなかったので、「え?この人脱ぐの?!」とビックリ。
でも、結構きれいな人なんですよね。なんだかふんわりしたマダムみたいな風貌なのに、こんな人が脱いだりしちゃうんだー。今だったらなんだかあり得ない感じ。
牧口雄二っぽいカルト感は無くて、“アイドル熟女ポルノ”というか、何とも雰囲気のある、ある種変わった作品でした。五月みどり(本人役)演じる妻は、大学教授で評論家でもある津島(山城新伍)の奥さん。おしどり夫婦として二人でTVキャスターとして活躍していたが、津島の浮気を知る。それでも別れられない彼女は、では自分もと浮気を始めるのでした。次から次へと男をたぶらかし、彼女に夢中になった男は次々に破滅していく。その様はまさにかまきり夫人。というわけ…。
山城新伍のしょうもないダジャレは、場内結構ウケてました。大学の生徒の個人教授シーン。コトに及ぶ前段階のみでエロは一切無く、お笑いのみw。エロ部分は五月みどりのシーンだけ、という描き分けも良かったです。ロマンポルノだと普通は、どっちもやっちゃうよね。
ただ、全体的にエロは薄め。セクシー映像が映し出されるけれど、ごく限られたソフトなもののみ、むしろ“ムード映像”とすら呼べるかも。次から次へとたぶらかす男も、さほどストーリー性で見せる感じでもなく。おかげで割と退屈してしまいます。ただなんか、こういう緩さがいいんですよね。この時代のポルノって感じで。五月みどりは綺麗だなあ、魅力的だなあ、とボーっとしてるとあっという間に終わっちゃうという(笑)
’75年、日本
監督:牧口雄二
脚本:安西英夫
企画:今川行雄、奈村協
撮影:塩見作治
キャスト:五月みどり(五月みどり)、山城新伍(津島泰一)、森崎由紀(星川小百合)、浪花五郎(津島家の執事)、大下哲夫(湯川研一郎)、衣麻遼子(湯川静子)、白石襄(沢井武雄)他
2013/08/29 | :ピンク・ロマンポルノ 五月みどり, 山城新伍, 牧口雄二
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当時の五月みどりさんはセックス・シンボル的存在で大人気、我々世代はお世話になった人多いんですよ。
高校時代、学校休んだ日に五月みどり主演の昼メロを見たんですが、これがもうほとんどソフトポルノ。目が離せなくなっちゃいました。
続きが見たい、明日も学校休みたいって・・・
ネットで調べたら、多分「欲望の河」っていう昼メロです。
見たい!
imaponさんへ
こちらにもありがとうございます♪
五月みどりって伊東家の食卓に出てたの覚えてますw。
それなのに、そんなエロ映画に出てた人だなんて。
なんかびっくりですよー。
昼メロのソフトポルノで記憶にもバッチリ焼き付いてるだなんて…。
子供の頃って本当敏感ですもんね。
私も同じ理由で、未だに「猫じゃないもん」という漫画が忘れられなかったりしますw。