この夏のハリウッド大作で一番のオススメ! 『ホワイトハウス・ダウン』
この間、「ハリウッドの夏の大作はイマイチ」と言いながら、早くも前言撤回してしまうことになりました。ちょっと前にも同じようなホワイトハウス陥落物『エンド・オブ・ホワイトハウス』が公開されていたけれど。この2つの作品、同じ時期に製作されこれまた似たような時期に公開されちゃうなんてね。私は前者は見たものの、ワイン3杯呑んでから見に行ったおかげで、残念ながら寝てしまってあまり良く覚えていないのでした…。スイマセン。でもこちらの『ホワイトハウス・ダウン』は文句無しに面白かったッ!私はこちらの方に軍配を上げたいっ!
エンド~の方は、ジェラルド・バトラー扮する大統領の護衛が、孤軍奮闘するけれど、こちらの方では、大統領の護衛になるため面接を受けに来た(けれど落とされた)男(チャニング・テイタム)という設定。こういう一捻りが案外いいんですよねー。ハードな面接実践タイプ。そしてそのついでに、娘と一緒にホワイトハウス内をツアーで回る主人公。おかげで、ホワイトハウスの中をガイドの説明を受けながら、観客の我々も館内ツアーに回れるというわけ。
さらに、偶然そこを通りかかった大統領(ジェイミー・フォックス)にチラっと一言話す機会があり、簡単に大統領とも一面識を作る。さらに娘はこの機にちゃっかりYoutube動画を撮影。大統領がジョン(チャニング・テイタム)に言った一言や、つべのuploadもこの後、きちんと伏線として二重にも三重にも綺麗に回収する、こうした作業がまた上手いッ!いちいち無駄のない作りに唸らされてしまう。
それから、エンドの方ではすぐに相手のテロリストがどういった組織であるかバレてしまうのだけれど(北朝鮮)、こちらの方では、ラスト間際まで相手の組織の全貌が見えず、そこがスリラーとして一段も二段も上手。
それから、何よりアクションが本当にいいんですよね。ガチャガチャしすぎてないので、相手が居る場所と自分が居る場所、肉体の動きも落ち着いて楽しむことが出来る。私、こういうアクションだったら何度も見たくなる!一瞬一瞬の動きで「オッ」と思わせるような動きももちろんあるのだけれど、そればかりじゃなく、こちらのアクションと、もう一つ別の場所で起こってるアクションを、編集して一気に同時に見せたりね、見せ方に全く無駄がない!
うーん、『もう一人のシェイクスピア』もあまりにも面白くて、ローランド・エメリッヒどうしちゃったの!?と驚いたのはまだ今年の正月だけれど、もう一度言うけど、ローランド・エメリッヒどうしちゃったの!?チャニング・テイタム同様、エメリッヒにも追い風が吹いているとしか思えない!エメリッヒの中で、一番の傑作なんじゃないかな、これ。素晴らしかった!
’13年、アメリカ
原題:White House Down
監督:ローランド・エメリッヒ
製作:ブラッドリー・J・フィッシャー、ハラルド・クローサー他
製作総指揮:ウテ・エメリッヒ、チャニング・テイタム他
脚本:ジェームズ・バンダービルト
撮影:アンナ・J・フォースター
音楽:トーマス・ワンカー
キャスト:チャニング・テイタム(ジョン・ケイル)、ジェイミー・フォックス(ジェームズ・ソイヤー大統領)、マギー・ギレンホール(キャロル・フィナティ特別警護官)、ジェイソン・クラーク(エミール・ステンツ)、リチャード・ジェンキンス(イーライ・ラフェルソン)ジェームズ・ウッズ(マーティン・ウォーカー)、ジョーイ・キング(エミリー・ケイル)
2013/08/21 | :アクション, :サスペンス・ミステリ ジェイミー・フォックス, チャニング・テイタム
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コメント(10件)
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1つ間違ったらスッカスカになってしまうだけに、最後まで上手く観客を持って行ったところはよかったですよね。
いっちばーん最初を穴があくほど見つめていればわかるんだけど、それでも時々「?」ってミスリード気味にさせる所もよかった。そんなに小難しくもなかったしね。
ホワイトハウスの庭ぐるとかもう、ドリフのセットのぐるぐるに見えてしょうがなかったです(爆)
rose_chocolatさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
脚本よく練られてて、息もつかせぬ展開で全く飽きなかったです!
私は百点満点!と思いますね。
>ホワイトハウスの庭ぐるとかもう、ドリフのセットのぐるぐるに見えてしょうがなかったです(爆)
ドリフは分からないけど、何となく言いたいことは分かりましたw
『エンド・オブ・ホワイトハウス』のアクションと比べると、ダンチに面白いし派手だし、予想もつかないアクションてんこもり!
おもしろかったですよねーーー!
笑えるところもあるし、アクションのテンポもよくて。
チャニングには弾あたらないという安心感もあって楽しめました
子どもがからむとヒヤヒヤ倍増。
かしこいお嬢ちゃまですけど、私は、うろうろしてほしくなかったです。
親の立場で観てしまいました。
近日中に半裸でダンスのチャニングが観たいです☆
AnneMarieさんへ
こんばんは〜♪ちょっぴり久しぶりです!
コメントありがとうございました。
チャニングさんには弾は当たってなかったですね〜。ま、でもアクションシーンはなかなか見せ上手だったと思います!
あの旗を振るシーンは、ベタながらなかなか良かったですよね!じわっとしてしまいました。
ウロウロして欲しくなかったですが、ちょうどあの部屋に帰って来れて良かった。
それより、Youtubeでダウンロード何百万回!て一度やってみたいわーと羨ましく思ってしまった私は阿呆かww
あ、Magic Mike良かったですよ〜。ついつい彼のファンになってしまいましたもん。
あ、今日もチャン兄の掘り起こしで『エージェント・マロリー』見てましたよ〜。
エメやんは、前作で一皮向けて、人物設定や描写が旨くなった感がありますね。
まあ、でも、俺たちのエメやんが戻ってきたというのが本音です。
ずっと10年くらいダメな子だったのに。
急に出来る子になっちゃったエメリッヒなんて可愛げがないよw
バラサ☆バラサさんへ
こちらにもありがとうございます♪
ですよね!ようやく皮が剥けたんじゃないか?オメエ?ん?て、からかいたくなりますよね♪(ぉぃ)
このブログでも『紀元前一万年』辺りでは、散々disった気がしますがw
これからはエメリッヒの時代ですよ〜♪ヒャホ〜!
ノラネコさんへ
こちらにもありがとうございます♪
ですねえ、ずっと駄目な子だったのにw
私、でも『パトリオット』は結構好きでしたよ。劇場でリアルタイムで見ました♪
前回の『もう一人のシェイクスピア』も本当好きでした!
観る気はまったくなかったんですけど、とらねこさんの太鼓判付きなので間違いナシと思い観に行きました
いや~面白かったですぅ
テンポもアクションも展開も良し。主人公と大統領のセリフがマックレーンのボヤキにも似てニヤリ。ボクもエメリッヒにはあまりいい印象がなかったんでスルーしちゃうとこでした。中東和平なんてアメリカ人らしからぬところにも好感。満足、マンゾク、お腹いっぱいでした♪
P.S.アメリカ人と思ったらウィキペディアでアメリカで活動しているドイツ人監督だって。失礼しました
サイ5150さんへ
こちらにもありがとうございます♪
ですよね〜!これ、めっちゃ面白かったですよね!
なんか、ジョークがあちこちに効いてるのも結構好きでしたし、伏線の回収っぷりに痺れる〜!
>中東和平なんてアメリカ人らしからぬところにも好感
あ、そうなんですよ!ラストまでバッチリ良かったんですよね、この作品て。アメリカ人マンセー!じゃないところがすごく好感が持てました。
ローランド・エメリッヒ、ドイツ人だったんですね。確かに、全くドイツ人らしくないような…。
この間見ていて、広島のピッチャーのニコライオという人も、名前からして「アメリカ人なわけないだろう」と思ったら、アメリカ人と書いてありました…。もう、移民の多い国だから、苗字だけでは判断つきませんよね。