攻殻ビギニング! 『攻殻機動隊 ARISE border1: Ghost Pain』
初めて攻殻について書きます!私がフォローしてるのは、TVシリーズ全部と、映画版のみ。原作だけまだ読んでません。
前回のSACの3D版が公開された時にちょうどTVシリーズを見終わった頃だったので、攻殻は遅れてきたファン。10年前は、友人が攻殻、攻殻と盛り上がっているのを横目で見て「なんてオタクなんだろう…」なんて思ってたんですけどネ^^;
今回は、全く新しい攻殻機動隊シリーズとのこと。なんでも今回の攻殻は、一番人気があるTVシリーズとも、押井守の映画版とも違う、全く新しい攻殻を作りたくなったとか。原案や監修も士郎正宗によってなされているし、また本格的に攻殻を盛り上げようとしているのかも!?
「ARISE」を銘打っているだけあって、今回はビギニング物。草薙素子も公安9課にはまだ居なくて「501機関」に所属している。これは「義体化特殊部隊」なのでした。そして、初めに出てくるのが荒巻部長。彼の風貌が何となくこれまでと違っていて、思わず「アレ?」と思ったところ、そう!まだ若い頃の荒巻さんだったのですね〜!素子のデザインなんかの違いにもいちいち驚く、相変わらず前情報を入れずに見る私。
ちなみに私は神山健治のTVシリーズ版が大好き。このシリーズなら、二度三度と繰り返し見ても十分楽しめる味の濃いもの。日本が海外に誇れるアニメは、攻殻機動隊が最高でしょう!
素子が荒巻部長の下で働く前、というのがなんだか刺激的。501機関の上司は、胸を第四ボタンまで思いっきりはだけさせた、セクシー熟女。
冒頭のシーンで荒牧部長が墓を暴いているけれど、ここの絵がモロ皇居なんですよね。皇居の周りの風景を良く知ってる人ならすぐに分かるはず。ちょうど桜田門の辺り。平日も土日も、マラソンしている人がたくさんいる場所。
ここ、ちょうど松林が埋まっているのだけれど、その代わりに墓になっているという。へえ〜。
あと違和感を感じると言えば、皆の声が全員違うこと。少し戸惑いを感じてしまう。
ロジコマは初登場!フチコマでもタチコマでもない、それ以前のものなのですね。
ラストのSalyu×Salyuによる音楽もヘンテコリンな感じがして、攻殻に合ってて印象的。
60分の映画なので、タイトにまとまっている今作。これから4作続くシリーズの第一弾なので、余計そう思えるのかな。
でも、情報量の多いこのシリーズの割に、何となく物足りなく思えてしまう。その理由は、電脳に入り込んだウイルス“ファイアスターター”のせいかもしれない。何故なら、ファイアスターターが脳の記憶のどの部分をどのように侵食し、どのように変容させたのか、それが定かではないから。
このシリーズは、毎回が一回物で完結している一方、シリーズ全体で通底するようにしているのは、この“ファイアスターター”というウイルスなのだとか。なんだか、そう聞いてしまうとちょっぴり落胆…。TVシリーズほど難解かつロジカルではなく、抽象度の高い映画版の、ちょうど間のシリーズということなのか…。
この「border:1 Ghost Pain」、この物語の後に、素子が9課に5人をスカウトし、いよいよ新しい9課がスタートする!上映プレゼントにもらう小冊子には、次の「border:2 Ghost Wispers」の描きおろし漫画があり、続いてインタビュー資料のはらわたも載っている。なんだかんだ、次も見に行ってしまいそうな私なのでした。
’13年、日本
総監督・キャラクターデザイン:黄瀬和哉
監督・絵コンテ:むらた雅彦
原作:士郎正宗
シリーズ構成・脚本:冲方丁
音楽:コーネリアス
主題歌:Salyu×Salyu
アニメーション制作:Production I.G
キャスト:坂本真綾(草薙素子)、塾一久(荒巻大輔)、松田健一郎(バトー)、新垣樽助(トグサ)、檀臣幸(イシカワ)、中國卓郎(サイトー)、上田燿司(パズ)、中井和哉(ボーマ)、沢城みゆき(ロジコマ)、浅野まゆみ(クルツ)他
2013/07/07 | :アニメ・CG等, :SF・ファンタジー ARISE, 攻殻機動隊
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コメント(11件)
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こんちは。新作なのに新鮮さを感じませんでした。
押井のエゲツナイ変さの方に惹かれます。
TVは深夜アニメを眠い中、観てたので復習とかもしない体たらくなので印象が弱まってしまいました。にしてもリブートなら、例えばトグサが生身の身体とか初見の人が分かるように情報を整理して出すべきじゃないのか?
皇居は気づきませんでした。
>原作だけまだ読んでません。
それは勿体無い!
情報量多過ぎ(笑)の原作コミックも面白いので、是非是非読んで頂きたいです。
お色気コミカル要素がかなり強いので、毛色の違いに驚かれるかもしれませんが。
ふじき78さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
おお、意外意外!ふじきさんがここに食いつくなんて。
そっか、ふじきさんは押井映画版が好きなんですね。押井守も、コアなファン多いですよね。
共通してるのは、サービスショットで、必ず素子がエロ担当になるところかな♪
トグサの説明なんかが無かったのは、他のキャラクターはこの次に公安9課として出てくる時に、少しづつ描くつもりなのかな、なんて。
皇居はね、しょっちゅうあの辺り走ってるんですぐ気づきました。
それにしても、構図がバッチリ現実のあの辺と同じで、素晴らしい♪
攻殻ってSFだから、実際に自分達が知ってる、リアルの東京との違いがまた、楽しいんですよね。「新宿原発」なんてのもありましたね。
哀生龍さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
あー!やっぱり原作オススメでしたか。
家にはあるんですが、どうも漫画が読めなくなってます。
でもきっと読んだら楽しいはずですよね。そろそろ読むかな!?
お色気コミカルとはこれまた意外な。
関連では「イノセンス」しか観ていないので、情報不足なのですが、知っているのが前提みたいな本作の作り方が、無理に情報を埋め込むよりは良かったです。
これから色々と整理できるでしょう。ただ、4部作ということで、毎回復習する必要があるかも。
バラサ☆バラサさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
>知っているのが前提みたいな本作の作り方が、無理に情報を埋め込むよりは良かったです。
おー、いいこと言いますね♪私もそう思います。情報の多いシリーズなので、映画クラスタの人には結構ハマる人多いと思うんですよ。
おお、4部作を毎回復習されるおつもりなんですね!私このシリーズは一回こっきりかも。神山版は何度見ても飽きないんですけどねえ。
『攻殻機動隊ARIS Eborder:1』 2013年43本目 MOVIX仙台
『攻殻機動隊ARISE Eborder:1』
原作の士郎正宗先生の漫画。
押井守監督の劇場版。
神山監督のTV版。
に次ぐ第四の「攻殻機動隊シリーズ」。
それぞれが独立していて、漫画版は細 …
すっかり遅くなってしまいってすみません。
「2」の上映始まってますね。
仕事で川崎、横浜に来ているのでこっちで観ます。
楽しみです。
健太郎さんへ
こんばんは!コメントありがとうございました。
終電がなくなってしまい、都内の漫画喫茶で時間を潰しています・・。
おや!なんと、関東まで出張でいらしているんですね!すばらしい。
東京を通り越して川崎、横浜ですか。
週末の時間を関東で楽しめればと思います。
どうぞごゆっくりお過ごしください!
私はこのまま、漫画喫茶でぐうたら過ごしますわ。。。w
>姐さん
漫画喫茶ですか。
奇遇ですね、こちらも宿暮らしがヒマなので、映画館以外はネットカフェに居ます。今もです。
今日から横浜なので、横浜でもARISE観れるのでよかったらご一緒しませんか?
健太郎さんへ
こんにちはアゲイン♪
おっ、なんと突然のお誘いがあったのですね…。昨日は用事があって。友人と渋谷に居ました。せめて、もっと早くお声をかけてくださればなあ。東京モンには、横浜は結構遠いんですよ。