訃報
あまりにもあっけなくて、「それはないでしょう」と。
だって、日曜に呑みに行って話をして、
翌・月曜に事故で亡くなった?
32歳だったんですよ!信じられるわけないよ。
私は、友人というよりお店の常連客で、一番良く行く店で。
お客さん同士がみんな知り合いみたいになったり、そういうコミュニティみたいな場で。
何より、現・旦那さんと初めて呑んだのが彼の店(前の店「Inishmore」)であり、
付き合いだしたのもここに行った帰りであり、
そして、ウェディングパーティーを去年行ったのも彼の店(今の店「Cavaeviere 4f」)。
パーティーの時にもすごいお世話になったんですよ。
安くしてくれて。まだこの間だよ…。
付き合い初め、デートした後に何かとお土産を買って行ったり、
その後も旅行に行っては、帰ってきたその日にイソイソといつも行くのがココでした。
何かとエロ話の好きな彼のために、いつもちょっとエロいお土産を選んでいた私たちでした。
たとえば、↑こんなおっぱいコップとかね。
気に入ってくれたようで、前の店から常にカウンターの目の前に置いててくれたのが嬉しかった。
「おっぱいの形が綺麗なのを、私が選んだんだ!」がいつものジョークで。
これなんかも新婚旅行に行ったペルーのお土産でした。
なんか、話がソレてしまったけど。
前の店Inishmoreは、アイリッシュパブとして知る人ぞ知る有名なパブで、
芸能人や業界人も来たり、いつも気楽に美味しいビールを楽しめる、とても評判のいいお店だったのですが、
店の規模があまりにも大きかったのと、場所の割に大家さんが要求した家賃があまりにも高額で(この不景気な時節に値上げ!ごうつくばりの大家さんだよ!・怒)
店は立ち行かなくなってしまい、移転前を含めて13年間の営業期間を経て、とうとう去年閉店してしまいました。(2012.1.31.)
それでも彼は「すぐにまた別の店を作る!」と言って精力的に働きかけ、去年の6月には新しい店をOPEN(2012.6.9.)。
まだ一年足らずでまさか、こんな事になるなんて。
電車の事故で、左腕を巻き込まれて亡くなってしまったのです。
・・・・
お店でライブをやったり、何かと新しいイベント事をしたり、
時には儲け度外視で、何かとお祭りのように皆が騒ぐのが好きな人。そんな印象があります。
お店以外にも、屋形船を借り切って呑んだり、去年は一緒に多摩川のキャンプに行ったりしました。
とにかく大勢で盛り上がる!というのが好きなんだなあ、と。
ヒマラヤほどの消しゴムひとつ
楽しい事をたくさんしたい
ミサイルほどのペンを片手に
おもしろい事をたくさんしたい
夜の扉を開けて行こう
支配者達はイビキをかいてる
一度、何故飲食業をやるようになったのか、キッカケを話してくれたことがありました。
初めて働いた飲食業で出会ったのが、きえんきえらの早川さんとCadeauの久川さんの二人。彼らと一緒に働くのが、本当に毎日楽しくて、ぶっ飛んでて、爆笑の連続。毎日、「今日は一体どんな楽しいことが起こるんだろう」とワクワクする気持ちで働いていた、と語ってくれました。
ああ、「こういうテンションがすごく似合う人だなあ」、というのが私の印象でしたね。
今みたいな時期だと、やりたい事を見つけられない人や、どんなに優秀でもなかなか自分を生かせず、不運にも仕事が見つけられない人は大勢いますよね。
彼の場合は、「頑張る」という感じが本当に無くて、とても適当な人に見えるんですよね。
バーテンとしてすごく知識があるところを振りかざしたりもしないし、エロい話ばっかりしたり(これがまた生々しいエロ話…)。
そして「実は真面目」とか言うのも無くて(笑)、本当に楽しいことだけやっている、という感覚にしか見えない。
お客さんとの関係性も、プライベートの延長線上みたいでね。
私には、こういうテンションで生きていく人というのが何だかある種羨ましくてしょうがなかった。
「自由に生きる人」のイメージそのもの。
パンク好きということもあって、彼の根底に流れるものを結びつけて、どこか本能的に理解していた部分でそう思うのかもしれない。
ハードコア・パンク、ラウドミュージック、HR/HM等をはじめ、音楽の幅が広く詳しい人だったので、私にとって、音楽の話をしたい時はこの人!という感じでした。
訃報を聞いた時、「嘘でしょ?!」て感じで、にわかに信じられなかったんですよ。
冗談みたいな死。「うっかりミス」な事故死だなんてさ。
こんな言い方は、正直ちょっと不謹慎だけど、死に方までまるでロックンローラーみたいじゃない?
最後にこのお店で呑んだ時は、ほとんど喋ってないんですよ。それが心残り。
店に入った途端、『龍が如く 6』(体験版)をお店のTVでお客さんがやっていて、何時間もずっと龍が如くで盛り上がってたからw。
「キャバクラ行けるよ!」とかそんなくだらない話。
私が頼んだのが「ラスプーチン」というビールで、「さすが!」って吹き出してたな…。
寂しい思い出になっちゃった。
彼はFacebookでここ最近、よくブルーハーツの歌詞をUPしていたので、
私も追悼で、ここ最近ずっと、ブルーハーツばっかり聴いてる。
世の中に冷たくされて 一人ボッチで泣いた夜
もうだめだと思うことは 今まで何度でもあった真実の瞬間はいつも 死ぬ程こわいものだから
逃げだしたくなったことは 今まで何度もあった終わらない歌を歌おう クソッタレの世界のため
終わらない歌を歌おう 全てのクズ共のために
終わらない歌を歌おう 僕や君や彼等のため
終わらない歌を歌おう 明日には笑えるように
やさしさだけじゃ 人は愛せないから
なぐさめてあげられない
期待はずれの 言葉を言う時に
心の中では ガンバレって言っている聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!
ももいろクローバーZにハマって、作っていたレインボー色のカクテル。本人映像によるものです↓
ブルーハーツ『チェインギャング』↓
生きているっていうことは カッコ悪いかもしれない
死んでしまうという事は とってもみじめなものだろう
だから親愛なる人よ そのあいだにほんの少し
人を愛するってことを しっかりとつかまえるんだ
2013/02/23 | 日記
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コメント(2件)
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まずはご冥福をお祈りします。
昨年、交流のあった映画ブロガーさんが亡くなった時の大変な喪失感を思い出します。
実際にお会いになって、しかも頻繁に交流があって、ましてや前日に元気なお姿を拝見していたならば、尚更その衝撃は強いと思います。信じられない、バーに行けば今でもその人がいるような気がする、しばらくはそのショックが続くとは思いますが、どうぞとらねこさん、お力落としのないように。
そうなると、死因は人身事故にあたってしまうのでしょうか。いつも人身事故のニュースがTwitterで流れると、今日もかと思ってしまいがちですが、もしもそれが自分に関係ある人だったらと思うと、そこには1つの命のやり取りがある訳です。決して軽んじてはいけないのに、皆に通り過ぎるような感覚が備わってしまっているのはよくないよね。
それにしてもこの方、32歳とは思えない落ち着きですね。エロ話聞いてみたかったな。きっといいお店なのでしょうね。「Cavaeviere 4f」。行ってみたいです。
rose_chocolatさんへ
こんにちは。心のこもったコメント、ありがとうございました。
なんだかいろいろなことを後から知って、ショックを受けたりもしています。
そうですね、roseさん、カルトゥーシュさんの追悼記事をお書きになってましたよね。
私も久しぶりにroseさんのその記事を読んでみたら、何と全く同じことを言ってました。「まさか、信じられない」って。
人身事故…。日常の私達にとっては、本当に電車の時間が遅れるのが迷惑なことで、「またか」なんて感じで慣れてしまってるんですよね。
たとえば中央線の人にとっては、それこそ日常茶飯事ですよね…。(中央線ではありませんでしたが)
それなのにこれまで普段忘れていたりして、この自分の慣れに驚きます…。
でも、今後はそのたびに彼のことを思い出してしまいそう…。
Cavaeviere 4Fは、お店がオープンしている間にroseさんを連れて行きたかったですね…。とてもいい店だったのに。残念です。