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95★カリフォルニア・ドールズ

’81年、アメリカ
原題:The California Dolls
監督:ロバート・アルドリッチ
脚本:メル・フローマン
製作:ウィリアム・アルドリッチ
撮影:ジョセフ・バイロック
音楽:フランク・デ・ボール
キャスト:ピーター・フォーク、ビッキー・フレデリック、ローレン・ランドン、バート・ヤング

黒沢清も絶賛のアルドリッチ(オルドリッチと書いてることもある)遺作、ニュープリント版!今度閉館というシアターNにて30年ぶりの復活。閉館間際になって、何故かシアターNにしょっちゅう行かざるを得ない状況に。何でも、DVD化しなかった理由は音楽の著作権関係だとか。確か、音楽の著作権て死後70年に伸ばされたんですよね。同じ理由でDVD化されなかった、アルトマンの(名前が似てる!)『ナッシュビル』も、そういって映画館で見た途端、DVD化されたんですけどね。

よくよく考えれば、プロレス映画って珍しいんですよね。私が見たことあるプロレス映画は、『レスラー』と『モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦』ぐらい。プロレス映画が珍しいというのは『レスラー』の時に知ったのだけれど。男の戦いが描かれるのはもっぱらボクシングばかり。こちらは、さらに女子プロレスなのだから、もっと珍しい部類に入るのでは。プロレス描写もこれだけ撮影に使われていて、ストーリーもきちんと出来ていて、最後まできちんと楽しめる快作。プロレスの世界で這い上がっていくことを目標にしていて、時に自分の前途を不安に思うものの、どこかアッケラカンとした女子二人。彼女たちが体当たりで人生にぶち当たっていく姿が、何だか眩しいのでした。ぶっきらぼうだけど、仕事は一生懸命で、二人のために苦労を厭わないマネージャーのハリー(ピーター・フォーク)も人間味溢れていてなかなか。

プロポーションの良い二人、アイリスとモリーが、プロレスが強い理由は分からないのだけれど。苦労をしながらなかなか目の出ない二人を見ているうちに、いつの間にか応援してしまっているのでした。やっぱり、スポーツやってると、人間的な可愛げって本当に大事なんだなーと思ったり。彼女たちのどちらかが、ヒネた考え方をしていたり、途中でワガママを言おうものなら、放り投げたくなるものね。「体育会系は性格が良い」というのはうちの母の言い方だけど、彼女は、私が「バスケ部に入りたい」と言ったのを却下して、無理やり卓球部に入れたことを、その後の一生涯において後悔するハメになったのでした。「あの時バスケ部に入れておけば・・」と、何度聞いたか分かりません。もう、いい加減それ言うのやめて欲しいんだけど。

 

 

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