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86★火の道

’12年、インド
原題:Agneepath
監督:カラン・マルホートラー
脚本:カラン・マルホートラー、イラー・ベーディー・ダッター
プロデューサー:カラン・ジョーハル
製作総指揮:スミト・チャーウラー
撮影監督:キラン・デーオーハンス
音楽:アジャイ=アトゥル
キャスト:リティック・ローシャン、プリヤンカー・チョープラー、サンジャイ・ダット、リシ・カプール

いやー、もう楽しいのなんの。やっぱりインド映画は面白〜い!

この作品、アミターブ・バッチャンのオリジナル『火の道』(’90年)のリメイク。私はこれをTIFFで見たのだけれど、「今年一番のインドの大作」、とのことなので、これ日本にもきっと来るだろうな、と。どちらかと言えば悲劇なので、あの「インドっぽいミュージカル場面」も、割と抑え目に出来てる。その代わり、ストーリー重視で、「トコトン面白くしよう!面白くするために、何でもしよう!」という気概が感じられて、とにかく圧倒されてしまう。この感じがまたイイんです。

ハリウッドにハリウッドならではのストーリー理論があるなら、ボリウッドにはボリウッドならではの最高峰がある。目指しているものが全く違うんですよね。こちらも「ボリウッドの最高峰!」という力技を駆使して、トコトン頑張ってるんですよ。面白さは保証するんで、配給されたら絶対観に行って欲しい作品。

悲劇を盛り上げるための様々な工夫。これを笑ってはいけないんだけど、時々笑っちゃうんです。あまりに力いっぱいすぎて、「そりゃないだろ!」と唖然としちゃう。悲劇ではあるんだけど、もう可笑しくて、ヒイヒイ笑っちゃうと思います。

「ミュージカル部分は控えめ」と言ったけれど、決してインドらしさが減ることはないんですよね。音楽も全編に奏でられていたり、ここぞとばかりに大活躍したり、全編を通してやっぱり音楽の印象が強い。インド映画の楽しさは、やっぱり音楽の良さにある。このためまたインド映画が恋しくなって、見たくなっちゃうんだなー。

悪役はトコトン悪く、主人公は果てしなくカッコいい。これまで私のイメージだと、インド映画はイケメン重視ではなくて、おっさん重視だと思ってたので、インド映画でイケメンに会えるなんて!驚きました。ムキムキの体を見せつけていたりして、もう相当な体作りをしていて、それこそこの甘いマスクで、体はスタローン並。凄い!

悪役はこの人。CG無しにこの悪そうな風貌!よくもまあこんな悪そうな人見つけてきたもんだ!泣く子も黙る悪者っぷりを、映画全体に渡って発揮してます。

で、こちらの主人公の方。彼の歌はそんなになくて、踊りもほんの少しだったんですよね。アクションはもちろんやってるんだけど。最近のインド映画は、歌は全部吹き替え、別の人が歌ってるんだそうです。

この人、カッコいいでしょ!チ●コもでかそうだし。誰かに似てると思いませんか?・・
冴羽遼!!もう、シティーハンターの冴羽遼にソックリでした。
この人、リティック・ローシャンという方だそうです。

後半に笑顔のシーンがあるんだけど、笑顔なんかいらないよ!断然無言で涙目になっているシーンの方がカッコイイんですよ。
途中で、泣きながらカレー食べるシーンでは爆笑してしまいました。

 

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