75★ブワカウ
’12年、フィリピン
原題:Bwakaw
監督/製作総指揮/脚本:ジュン・ロブレス・ラナ
製作総指揮:ペルシ・インタラン、ロムス・ダビッド他
プロデューサー:フェルディナンド・ラプス、アントニオ・トゥヴィエラ他
キャスト:エディ・ガルシア、レス・コルテス、ガルド・ヴェルソーサ、アルミダ・シギオン・レイナ、アラン・パウレ、ソキシ・トパシオ、ジョイー・パラス
フィリピンのインディペンデント、シネマラヤ作品。アカデミー賞、フィリピン代表作品でもある。一人のお爺さんの老後の物語。60を過ぎてようやく自分のセクシュアリティを認めた男が、孤独のうちに自分のいつかやってくる死と向きあう。フィリピンらしい優しいタッチ、ほのぼのさを感じて思わず癒される。日本の癒し映画、荻上直子などが大の苦手な私にも、嫌味なく感じられた。テーマとしては『人生はビギナーズ』を思い出した。エディ・ガルシアは、フィリピンの三國連太郎のような渋い俳優さんだとか。政治家などの役をやらせたらすごく迫力があるらしい。この彼が演じるところが面白いようだ。
ただ、「顔が怖い人」という設定のタクシー運転手が、怖い顔では全然無くて、初めから優しい顔にしか見えなかったけれど。彼、腕にタトゥーの柄の手袋みたいのをつけていたけれど、あれも「本当のタトゥーのある人」設定だからなのでしょうか。肌色にタトゥー柄の入った手袋が、どうしても気になってしょうがなかった(笑)。
関連記事
-
-
『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ
結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...
記事を読む
-
-
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』 アメリカ亜流派のレイドバック主義
80年代の映画を見るなら、私は断然アメリカ映画派だ。 日本の80年代の...
記事を読む
-
-
『湯を沸かすほどの熱い愛』 生の精算と最後に残るもの
一言で言えば、宮沢りえの存在感があってこそ成立する作品かもしれない。こ...
記事を読む
-
-
美容師にハマりストーカーに変身する主婦・常盤貴子 『だれかの木琴』
お気に入りの美容師を探すのって、私にとってはちょっぴり大事なことだった...
記事を読む
-
-
『日本のいちばん長い日』で終戦記念日を迎えた
今年も新文芸坐にて、反戦映画祭に行ってきた。 3年連続。 個人的に、終...
記事を読む
前の記事: 74★ゴア・ゴア・ガールズ
次の記事: 76★リアリティー
コメント