74★ゴア・ゴア・ガールズ
’72年、アメリカ
原題:the Gore Gore Girls
監督・製作:ハーシェル・ゴードン・ルイス
脚本:アラン・J・ダッチマン
キャスト:フランク・クレス、エミー・ファレル
ハーシェル・G・ルイス監督がこれを最後に30年メガホンを置いた、最後の作品。
本人曰く、この作品で、今まで出来なかったことや、やってみたかったアイディアのカゴを、全て空にした、
と言っているだけあって、ゴア度が最恐、と言われている本作。
私にとっては、この作品が一番楽しく見れたし、意外にも、完成度が高かった!
何たって、エロとグロのバランスが良いし、こういう作品は間違いないですよね。
ハーシェル・G・ルイスの作品は、何かと下手くそ呼ばわりをされてますけど、こちらはちゃんと面白かったよ!
ストリップダンサーが次々に襲われる、連続殺人事件が起こるのだけれど、
主人公である格好つけたオジサン探偵がこの調査に着手し、最後にちゃんと解決するというミステリ仕立て。
犯人もちゃんと意外な人になっていたと思うし(笑)、その犯人逮捕に至るまでの推理を、金田一耕助よろしく
終盤間際で説明しているところが微笑ましい。
このオジサン探偵と新聞記者の美女が、コンビのように殺人事件を追うのだけれど、彼ら2人のやり取りも、
ちゃんと最初から最後まで楽しめる。
ゴアシーンは、顔にアイロンをつけてグチャグチャにしたり、目玉をエグって手で握り潰したり。
今考えれば、細部にこだわったホラーではないのだけれど、ここでのゴアシーンは、様々な趣向が凝らしてあって、
まさに「これが最後!」の輝きに満ちているんですよね。
この作品は言わば、H・G・ルイスの最終形とも言えるのかも。
P.S.ちなみに、2002年で復活し『ブラッド・フィースト 血の祝祭日2』を作ったけれど、こちらは作るべきでなかった、どうしようもないゴミホラー・・。このガッカリ感もまたH.G.ルイス的?
※ストーリー・・・
ストリッパー連続殺人事件が起こり、美女がむごたらしい方法で何者かに殺害されていく。警察の捜査をあざ笑うように事件は続けられていく・・・
2012/10/30 | :カルト・アバンギャルド, :ホラー・スプラッタ ハーシェル・ゴードン・ルイス
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ゴアゴア~。。。これが最後だったのか。ボク、順番とかぜんぜん気にしないで見てたから、そういわれると感慨深いなぁ。最後までへたくそだったんだ。
ボクはエロよりグロより、ギャグがぜんぶ面白かったよ。フーセンガムふくらませながら死ぬ女とか、、、乳首ちょんぎったらミルクが出てカクテルグラスでカンパイするのとか、、、
あと、さいごの女のハゲヅラなんか、かんぜんにコントのじゃん。下に髪の毛みえてるし。これ『サスペリア2』(75)にところどころ似てるんだが。
裏山さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
そうなの、これが最後だったの。裏山さんがH.G.ルイス見てるってのが意外だにゃあ〜。だって君ホラーそんなに好きでないでしょ。
ギャグが面白いって、正しい見方だと思うよ!
確かに最後まで下手クソw。でもさ、今日もねこりんホラー見てきたんだけど、ブームの後を走るんでなく、自分の後ろに続く人達が居るってのが気持ちいいだろうね!
今日のホラーはまあ普通にウェルメイドだったんだけど、別段面白くないんだもん。
>フーセンガム膨らませながら死ぬ女
そうそう!殺された瞬間にフーセンガムがバーン!て真っ赤な血まみれになるの!ガム映画だったね。
>乳首ちょんぎったらミルクが出てカクテルグラスでカンパイするのとか
あーこれさ、片方の乳首からはミルクが出て、もう片方からはココアミルクが出るんだよね!