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45★スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション

’11年、アメリカ
原題:Scream 4
監督: ウェス・クレイブン
脚本: ケビン・ウィリアムソン、アーレン・クルーガー
製作:ケビン・ウィリアムソン
撮影: ピーター・デミング
音楽: マルコ・ベルトラミ
キャスト:ネーブ・キャンベル、コートニー・コックス、デビッド・アークエット、エマ・ロバーツ、ヘイデン・パネッティーア

今頃でゴメンナサイ。あれも言いたい、これも言いたいと溢れてしまって、Twitterだけでは物足りなくなってしまったw。DVDで見たのに思わず記事UPです。どっちにせよブログに書くなら、twitterのTLを汚すんじゃなかったな (やっぱりtwitter嫌い)。

ホラーがそれほど好きでない人も、『スクリーム』は見たよ、という人が多いんですよね。完全に王道のホラー・スプラッタ的でありながら、サスペンスフルで犯人が誰か最後まで分からない。そんな楽しみ方があるのもこのシリーズの良いところの一つ。でも『スクリーム』シリーズが最高に素晴らしい理由は、「ホラーをもう一度定義し直して、ホラーの楽しみ方を教える」という側面。ホラー脚本の王道なお決まりごとや約束事を挙げ連ね、見ている者はそれをこの作品においてどう処理するのか、どんな裏切り方をするのかを期待しながら見ることが出来る。つまり、ホラーがより楽しくなる見方、こんなことを教えてくれる作品なのです。娯楽ホラーの真骨頂。当時、この「ありそうでなかった創意工夫」に驚いて、以来ウェス・クレイブンの名は、私の心の中でずっと殿堂入り。それなのに、ああ、4を映画館で見なくて本当にゴメンナサイ。震災後のアレコレで正直気分が乗らない頃だったもので。

以下ネタバレ





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『ソウ4』への言及が冒頭にあったのを思い出します。「『ソウ4』はやたらと残虐なばかりで深みがない」という。『ソウ4』は、ジグソウ亡き後も物語が続いていく。犯人は代替わりして。今回は、ヒロインのネーブ・キャンベルが、すわ、とうとう殺されてしまった!?というシーンがあるんですよね。ヒロインはとうとう乗っ取られ、別の新たなヒロイン誕生か?と思わせる。こんなところは『ソウ4』以降っぽい。ところがやっぱりネーブ・キャンベルは死なず、新しい物語へと変わっていったりもしない。ヒロインはネーブ・キャンベルのまま。(コートニー・コックスもデビッド・アークエットも出てくるし。)

まあ正直、ネーブ・キャンベルがヒロイン、これが4作も続くなんて驚きますよね。さすがに次は無いだろうと思った頃の新作が、また同じヒロインだった。10年以上前のシリーズなのにですよ、まさか同じヒロインなんて、いくらなんでもビックリするでしょ?でもここにはこんなバックグラウンドがあったんだ、とニヤリとします。

「新しいリメイクをする」と言ってウェブカメラを使ったり、POVへの言及がありますが、これ明らかにロメロの『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』への目配せですよね。あれは巨匠が新しく打ち出した「ホラーの最前線!」という気迫があった。(いや、出来は悪くなかったですよ、それ自体は。)しかしこのシリーズは、「新しいリメイク」と言いながら、結局これまでの『スクリーム』と、何ら変わらない、全く同じことしかしていない。もちろんPOVは使わないまま。でもそこがいい!ヒロイン・ネーブ・キャンベルの台詞に「オリジナルの改変はダメでしょう」という台詞があって、思わずニヤリとしてしまう。安易に「新しい」ものを使ってもレシピは変わらず、ホラーという自由なジャンルの中で煮込めば、ホラ、いつもと変わらない味が出来上がり。そんなベテラン料理人の極上レシピなのでした。

 

「一番好きなホラーは?」
この質問は、このシリーズで何度となく出てくる台詞。何度聞いても本当ワクワクしますよねえ。皆さんだったら何ですか?

私は『死霊のはらわた』。もう何回見たか分かりません(笑)。何度となく言ってますがw。私がハッキリ「自分はホラー好きだ」と意識した作品がこれだったから、それが理由ですかね。私は子供の頃から怖い話が好きで、ホラーデビューも結構早い(小学校低学年の頃の『ドラキュラ』。ただ、今となっては正確なタイトルは分からないのが残念。たぶんベラ・ルゴシ主演のだと思うんだけど。)それなのに、いつまで経ってもマニアになれないのは、スラッシャー物やスプラッタより、オカルト好きであるせいだと思います。余談ですけど。ちなみに、高校生の時にダブルデートした相手が、ホラー好きの大学生で、そこで『ゾンビ』、『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』を見せられた。これもホラー好きになるキッカケとして大きかったかもしれません。(→詳細はコチラ。)

ところで、ホラー好きの女子が殺される前に、電話でホラークイズに答えるシーンありましたよね?あそこの部分、ホラーのマメ知識満載で楽しかったので、メモ代わりにここに載せておこーっと。

Q. 武器シリーズ

  1. ジェイソン(『13日の金曜日』) → A. Machete 「(字幕)ナタ」
  2. マイケル・マイヤーズ(『ハロウィン』) → A. Butcher Knives 「(字幕)ナイフ」)
  3. レザー・フェイス(『悪魔のいけにえ』) → A. Chainsaw 「(字幕)チェーンソー」
  4. フレディ・クルーガー(『エルム街の悪夢』) → A. Razor hands 「(字幕)鉄の爪」

Q. 「『ハロウィン』と『サイコ』、スラッシャー物の元祖は?」

字幕ではこういう質問になってましたが、実際は、「『ハロウィン』、『悪魔のいけにえ』、『鮮血の美学』、『サイコ』の中でどれか?」という問題になってます。女子が『サイコ』答えると、犯人は「どれも不正解!正解は『血を吸うカメラ』で、犯人目線の初めての映画だった」となってます。実際はこれに加えて、「マイケル・パウエルが’60年に撮った、POV物の元祖」なんてマメ知識も加えてたり。

Q. 「スラッシャー映画で最近の良作リメイク・・・」

こう犯人が言い始めると、ホラー好き女子が、超・早押しフライングアンサーの如く(チャーリーの命がかかっていたので)、「『ハロウィン』、『テキサス・チェーンソー』、『ドーン・オブ・ザ・デッド』、『悪魔の棲む家』、『13日の金曜日』、『エルム街の悪夢』、『ストレンジャー・コール』→(『夕暮れにベルが鳴る』)、『蝋人形の館』、『ピラニア』」と答えてるんですけど、字幕では文字数の関係上、幾つかの映画が省略されてしまっていたのでした。

実際にはこれに加え、「『ヒルズ・ハブ・アイズ』、『鮮血の美学』、『血のクリスマス』、『プロム・ナイト』、”Blood Christmas”、『ザ・フォッグ』も入っていたのでした。『鮮血の美学』と『ヒルズ・ハブ・アイズ』(→オリジナルの『サランドラ』はウェス・クレイブンの作品)は抜いちゃまずいでしょー。ウェス・クレイブン監督作品なんだから。

このクイズで上げられてた「良作リメイク」と紹介されてた作品は、日本では劇場公開されてないものがいくつもあった。これを機に、まだ見たことない良作リメイクの数々、オリジナルと共に楽しむとか、どうでしょう?まさしく「ホラーの教科書!」ですね。私も、まだ見てないものは片っ端からDVD借りてみようと思います♪ ホクホク〜^^*

ところで私“Blood Christmas” が分からなかったのだけれど、誰か分かる人教えて〜。

*余談ですが

ついでに言いますと、シネマ・クラブの壁に飾ってあったポスターは『サランドラ』、『ゾンビ』、『ハロウィン2』、『遊星からの物体X』でした。

 

※ストーリー・・・
マスク姿の殺人鬼による凶行から10年。事件を生き延び、その体験を本にして作家となった女性シドニーが久しぶりにウッズボローの町に帰って来た。そんな彼女に、またも殺人鬼からの犯行予告の電話が。やがて町では若者たちが次々と殺人鬼の犠牲となり・・・

スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション@ぴあ映画生活

 

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コメント(3件)

  1.  こんばんは!
     とらねこさんのメモ力、凄いですね(笑)。
     字幕以外にもこういった映画をあげていたとは・・・やっぱスピードラーニングで英語力を身に着けなければならないですかね(笑)
     ホラー映画の良作リメイクというと、僕は『ヒルハブ』『ピラニア』がポンと思い浮かびます。両方ともアジャ絡みの作品ですね。「じゃあ『ミラーズ』は?」って話になるのですが、こちらは元ネタ観ていないのでわかりません。どうなのでしょうね?
     『蝋人形の館』が入っているあたり、分かっているなって感じですね。

     『血吸うカメラ』ネタは、劇場で笑いました。「あっ、そういえば観てないな」と思ってDVD購入を検討してみたり(笑)。
     1作目の「『13日の金曜日』の殺人鬼の名前は?」「ジェイソン」「ブッブー、ジェイソンの母でした!」と同じくらい意地悪な問題ですよね。映画検定1級の人でも間違うんじゃないかな。

     因みに僕が一番好きなホラーは『悪魔のいけにえ』ですかね。あと『サスぺリア』が好き。『キャリー』も好き・・・といずれもリメイクされる予定ですが、『いけにえ』のリメイク版『テキチェン』や『テキチェン・ビギニング』は良作リメイクに入っていないのですね。
     そんなに悪い映画だとは思わなかったけどなぁ~。

  2. 蔵六さんへ

    こんばんは♪コメントありがとうございました。

    いやいや、メモ取るために何度も再生したんですよ^^;
    ま、これもDVDで見たからこそ出来ることでした。だって、映画見ながらだったら無理ですもん。自分のためのメモですが、ブログで載せておけば、もしかしたら役に立つこともあるかもしれないし。

    『テキサス・チェーンソー』は、良作リメイクに入ってますよ!『ハロウィン』の次に『テキサス・チェーンソー』と言ってます。ビギニングの方は入ってませんけど。
    『ミラーズ』、IMDbを読むと、2003年版の韓国の『Mirror 鏡の中』という作品のリメイクとしてスタートしたようなのですが、途中でいくつかのスクリプトが気に入らないということで、リメイクとして作るのをやめ、劇的に改ざんしたため、リメイク扱いにはしていないということでした。つまり、リメイク扱いにはならないということなのかもしれませんね。ソースはこちら↓
    http://www.imdb.com/title/tt0790686/trivia?tab=tr&item=tr1004293

    >『蝋人形の館』
    ふーん、蔵六さんはお好きだったんですか。私にとっては、ビッチなパリス・ヒルトンが最悪な演技をしていて、もう目について仕方がありませんでした。蔵六さんはお好きだったのですね。パリス・ヒルトンがいい演技をしているのを見たことがあるのは、元彼氏が撮ったハメ撮りだけだと思います!

    『血を吸うカメラ』、私も見てないので、DVDで見ようと思います〜。
    蔵六さんは『悪魔のいけにえ』が一番お好きなんですね。『サスペリア』、最後の魔女がちょうど昨日やってたということで、さっき呑みながらその話をちょうどしてたんですよ。




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