野々島
野々島では、ちょうど港に居た時に海上自衛隊のホバークラフトに出くわしました。
カッコいいでしょ!陸に近づく時に、ちょうど脇腹に「海上自衛隊」の文字。
こちらは前から見た図。思わずあちこちから写真を撮ってみたくなります(笑)
本来は人が乗るスペースではない部分を改造し、人間が真ん中のスペースに180人乗れるようにしたとか。
こちらの写真は、陸上自衛隊の方。ちなみに、この時着ているのは冬の作業服。夏の制服は白でカッコいいのです。あー、そっちの方が見たかった^^;
ホバークラフトは、入浴支援です。島から人を乗せて本島まで行き、人々は入浴をして帰って来ます。
ここ野々島では、電気はまだ通っていなくて、水道も一部公共施設のみです。水道は、電気が通らないと水道ポンプが使えない状態なので、全てに回っていないのです。ライフラインが使えている避難所と使えていない避難所では当然ながら、人々の気持ちが全然違うんですよね。
でもここの野々島では、明るいニュースも聞けました。
小中学校に2名、ウツの子が居たが、震災後二人とも、ウツが治ったと言うのです。これまでほとんど口を誰ともきくことのなかった子どもが喋るようになり、島民が驚いている、と言います。
また、80歳のほとんど動けなかった老人が、一緒にラジオ体操に参加するようになるなど、喜ばしいニュースがあったそうです。
ここ野々島は年寄りの多い島。震災後、本島などへ働きにに出た若者たちが帰って来て、物資の運搬を手伝ってくれたと言います。だが現在は、そうした手伝いも断ってしまいました。それはこうした考えからです。島民はほとんどが老人ばかりで、体力のない人が可哀想だから、と若者たちは言いますが、復興にはまだまだ時間が長い間かかる。そのためには、自分たちが強くなるべきだ、という考えなのです。自分たちの責任で自分たちが強くなり、やっていこうという考えが強いからです。今手伝ってもらったとしても、それは「今」だけのこと。震災後のこうした状況は今後もまだ大分続く。体力のない人達はどうする?自分たちで強くなっていく方が、今後のためにも良い。そのため、そうした若者たちの申し出を断った、と言います。
この島は、島民全員が知り合い。皆それぞれ声を掛け合い、皆助けあっている。そう言う姿は少し誇らしげに思えました。
ボランティアなど、島外の人が来ることはあまり必要としていない、と言います。
こうしてみるとこの島は、もともと強かったコミュニティーの力のため、自助・自立の精神があったことが幸いしたケースに思えます。コミュニティーから外れがちであった子どもたちも、そうした団結の輪に入り、コミュニティーに参加するようになった。震災のためコミュニティーの力がより強くなった、稀なケースのように思えます。理想的にすら思えました。
外からのボランティアがすべきことがない。そう言っていただくことが一番だなあ、とつくづく思います。
2011/04/27 | :日本国内
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多分、海上自衛隊のところが、陸上自衛隊になってます。2箇所。
typoさんへ
こんばんは〜!コメントありがとうございました。
あ、海上自衛隊、二つ目は「海上自衛隊」なんですが、三つ目は「陸上自衛隊」です。
この制服着た人、陸上自衛隊なんですよ。紛らわしいですが、支援に来ているのは、海上自衛隊だけではないんです。
真冬用のジャケットを上に羽織っているので分かりずらいのですが、Google検索をしていただければ、自衛隊の制服の違いもweb上に載っていますよ。