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キック・アス #6

’10年、アメリカ・イギリス
原題:KickAss
製作・脚本・監督:マシュー・ボーン
脚本:ジェーン・ゴールドマン
原作:マーク・ミラー、ジョン・S・ロミタ・Jr.製作:ブラッド・ピット、アダム・ボーリング、ターキン・パック、デビッド・レイド、クリス・ティケル
撮影:ベン・デイビス

アーロン・ジョンソン : デイブ・リゼウスキ/キック・アス
クロエ・グレース・モレッツ : ミンディ/ヒットガール
ニコラス・ケイジ         : ビッグ・ダディ
クリストファー・ミンツ=プラッセ : クリス・ダミゴ/レッドミスト
マーク・ストロング        : フランク・ダミゴ

一見するとB級そうにしか見えないのに、なんでこんなにヒットしたんだろ!?というぐらい話題をさらった感が。公開よりずっと前から見たかったのに、いざ公開したら人気が出て、去年の年末から年始からずっと追いかけていたという。この作品、都内ではなかなか観ることが出来なかったのでした。

強くて孤独な正義に燃えるアメコミヒーローの物語ではなくて、「アメコミ好きなぼくらの物語」。ヒーローのキック・アスが、とことん弱くて、何の技術も持ちあわせてなかった。ここがポイントなのでしたー。
おかげで前半はかなり眠くて、ダルくなるシーンもたくさん。モタモタした弱々しいヒーローを見てるのが不安で不安で(笑)、何でもいいから特殊能力与えてやりたいよー!私たち普通の人間は、思いだけでは何も出来ないから、その姿がまんま映画になっているというここに、心を動かされるのはビタイチ無かったのです。コイツより、空手習ってた私の方が強いんじゃなかろか?ってちょっぴりイライラ。

でも、「見てみぬ振りをやめようと」正義に立ち向かう姿と勇気には、「本物の馬鹿だ!」とちょっと感動したのも事実。そうそう、年明け早々、日本でタイガーマスクの行動を真似たような出来事が続出したけど、すわ、この映画のファンか!?と思っちゃいましたね。日本の仮面ヒーローというとタイガーマスクが元祖だろうと。タイガーマスクというか、鼠小僧次郎吉的というか。それが本当の正義かどうかは置いておいて、自分のためだろうと何だろうと、人助けの気持ちがあればそれでいいんです。イベントだって構やしない!

作品に戻ると、ヒットガールが活躍し始めると俄然楽しくなって、エンジンがかかり出しちゃう。物語が動き出すこの感じがイイ。後は気持よくグイグイ加速していく!!殺人兵器にするために特訓するパパのビッグ・ダディもやりすぎなら、大の大人を片っ端から殺しまくるヒットガールの所業のスプラッタぶりも、私は好きだけど、みんな大丈夫なのかなー。と思ったけど、これがウケちゃうんだから、何が当たるか本当に分からない。

まるで『チョコレートファイター』みたいに、アクションが本当に面白くて、ここが何より見せどころ。小さな女の子が派手に動く、爽快なアクションのように見せるのは技量がいるはず。どう見えるのかちょっぴり心配もあった。ここがちゃんとしていなかったら、誰も満足は出来なかったはずなのね。目が離せないような、危うさと、それでいて無敵感の漂うこの感じ。誰も彼女に触れるな!って祈るような気持ちになってしまった。もうこの映画は、彼女のためにあった、って感じ。

※ストーリー・・・
ニューヨークに住むデイヴは、アメコミ好きでスーパーヒーローに憧れているさえない高校生。ネット通販で購入したコスチュームを着て、勝手にヒーローになりパトロールするが、特別な能力があるわけではなく、最初の戦いであっけなく入院。しかし2度目の戦いぶりがYouTubeにアップされると、ヒーロー“キック・アス”はたちまち人気者に。一方、マフィアのボスのダミコが、組織に起きた最近のトラブルを“キック・アス”の仕業と勘違い・・・

キック・アス@ぴあ映画生活

 

2011/01/21 | :アクション

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コメント(28件)

  1. これ、私も見るまではただのB級じゃんと思ってたんですが
    見てからはすっかり面白さにはまっちゃいました。
    まず主人公が弱すぎて(笑)
    え?あそこで?と拍子抜けしてしまいました。
    そんな主人公と対照的なヒットガール!
    彼女のシーンは爽快感がありますよね。
    2も楽しみ。

  2. こんばんは。

    この映画の最大の売りでもあるクロエちゃんの殺陣とガンさばき
    それにまさかまさかのバタフライナイフのさばき方まで
    この子には持って生まれた才能があるんでしょうね。

    キックアスがヒットガールにマヌケ呼ばわりされるとこが
    なんとも可笑しかった(笑)

  3. あすかさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    本当!主人公の弱さに驚いてしまいましたよね。
    主人公が何度となく病院送りになってしまう、ていうヒーローもの、他にないですもん♪
    でも、こないだ怪我したばっかりなのに、それでも立ち向かっていくキック・アス、偉い!って泣きそうになりました(笑)
    あの瞬間、彼は完全にヒーローだったな。
    そうそうこれ2やるんですよね。驚きましたが、楽しみ〜♪
    アメリカって本当ヒーローモノ好きだなあ・・と思ったけど、日本もすごい人気(笑)!

  4. itukaさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    そうそう、クロエちゃん、彼女のアクション本当すごかったですw!
    私にとっては、この映画の魅力は全部彼女にありましたー♪
    どう見てもヒールのような衣装も好き(爆)
    あと音楽が爽快で楽しい!ここも、この映画の好きなポイントでしたよ〜。
    そうそう、キック・アスがただのヌケサクに見えるところもこの映画の魅力ですよね〜。

  5. あー、伊達直人は確かに通じるものがあるかも。
    私はこの映画見てて、30年位前に新宿歌舞伎町にいた月光仮面を思い出しました。
    ふつーに、月光仮面が街を歩いて正義を守ってましたよ(笑
    ちなみに、歌舞伎町にはタイガーマスクがいた事もありました。
    まあ単に変な人と思われてましたけど、彼らにもキックアスと同じ葛藤があったのかなあ。

  6. ノラネコさんへ

    おはようございます~♪コメントありがとうございました。
    そうなんですよ、新年早々騒がしていたタイガーマスク騒動。これ思い出しませんでした?きっと、「ヒーローへの憧れ」からの行動だったと思うし、もしかしたらこの映画を見た人なんじゃないか、って思っちゃったんですよね。
    それにしても影のヒーロー的行動、日本ではその原点がタイガーマスクってとこが「アッ」と思いました。

    30年前、歌舞伎町に月光仮面が居たんですか?ほおー。
    タイガーマスクはまだ居ますよ。目撃情報が時々流れて来ませんか?
    ちなみに私は一番最近ですと、一年前にアンゲロプロスの特集上映の時に見ました。

  7. こちらにもお邪魔します!
    これ、最近やっと観ました。なんだか凄い人気でしたね。最初は「ウォッチメン」風なのか「シンシティー」風なのか掴めないままでしたが、これはまた新たなモノでしたね。
    アクション好きとしては確かにヒット・ガールの活躍ぶりは興奮しました!でも、、、こんな子にこんな役させたくないわーと母性なのかなんなのか、ちょっと複雑に感じてしまいました。
    今時の子役って、怖いっす!

  8. アヤさんへ

    こちらにもありがとうございます〜♪
    おお、アヤさんは最近ご覧になったんですね!アメリカでも人気だったようですけど、確かに日本でもこんなに人気だったなんて驚きましたね!
    そうそう、ちょっと変わり種のアメコミ原作モノでしたね。リアリティがありました。
    確かにあのヒットガールの血ミドロ加減には、人によっては引いてしまうのではないかなあ、と思いました。
    しかし、クロエ・グレース・モレッツちゃん、この子次回作は『Let me in』に出てるんですね!これ、アヤさんがちゃんとスウェーデン語オリジナル版を観たけれど、スティーブン・キングはおそらく観ていないだろうアメリカ版リメイクの『Let me in』ですね!

  9. こんばんは♪

    街のチンピラに向かって行く際にぷろでじの「OMEN」かかるシーンが好きでねぇ
    負けると分かってる戦いに挑む時の俺BGMに決定!!
    ま、そんなシチュ在り得ないんですが…負け戦回避主義者故(笑)

    あと、彼女ができた途端にヲタクの妄想突貫力がしおしおになる描写のリアルさには震えたっす
    デイブ、リアルが充実しとるよ!二重の意味で!
    うん、まぁ全身タイツで街うろうろして「なんで皆ヒーローにならないのーん」とか夢見がちなこと言ってるよりは素敵彼女とチュッチュクしてる方が楽しいやね…

    でも、だからこそ、も一度スーツ着てヒットガールの絶体絶命に駆けつけるとこで不覚にも涙(笑)
    ベタ展開なのにw
    正確には駆けつけるんじゃないけどもww
    あのマシンガンはちょと想像の右斜め上だったけどwww

    PS
    ついったは不動産投資ネタ縛りにしてんですよねー
    そっち方面興味あります(笑)?

  10. みさま

    こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
    いやー、雪すごいですね、今。今日は雪見酒に出かけたい気分♪

    >プロディジー「OMEN」
    アクションシーンのぐあーっと盛り上がってきたところで、プロディジーかかるのイイですよね〜!
    キタコレ!っつー感じでノリノリになってました!
    アクションにProdigyの組み合わせ、今までも何度か見たけど、自分的には『チャーリーズ・エンジェル』の時のこの使い方、音楽と映像の融合具合が最高に好きだったんですよ〜。
    http://www.youtube.com/watch?v=tTOrcnd_nCk
    抜けた髪の毛を匂い嗅ぐところとか、音楽に不思議と合っててスゲー!鳥肌モノ。
    で、この作品もあー分かる!って感覚でした。プロディジーも『OMEN』が使われてるのはまだ見たことなかったですよね!
    負け戦に挑むのに、気持ちだけでっかくなってるの伝わってきて、本当泣ける・・・。

    あとあと、ヒットガールの『Bad Reputation』がこれまたグイグイ来るんですよね〜!これでもういっちょ上がり!
    http://www.youtube.com/watch?v=cRqOt6z_2xg

    >彼女ができた途端にヲタクの妄想突貫力がしおしおになる描写のリアルさ
    そうそう、デイブのリア充っぷり、微笑ましかったですよね〜w
    「孤独なヒーローではなく、恋人の出来るスパイダーマン型ヒーロー」(笑)
    デイブの友達もオタクだったのに、ちゃっかり彼女だけ出来てるし!
    でもみさまみたいに、彼女にオタク道をみっちり教え込む、っつーのは、どっちかと言うたらビッグ・ダディ派なのかな(爆)?

    ヒットガールを助けに来たマシンのあの瞬間!あれを描ききったところで勝ちでした。想像の右斜め上っぷり、ああいうの来て欲しかったんですよね。
    それがなかなか普通の映画には出来ない「突発力」ですよね。

    twitterは不動産縛り?またみさまらしい、訳の分からなさ・・。負けます。

  11. こんにちはー!
    本来なら一般社会との接点として物語を引っ張らなきゃならないキック・アスが、どうにも煮え切らないキャラになってたのはアレでしたが、ヒットガールのアクションが救ってた感じでしたねぇ。
    なにやらヒットガールのコスプレに挑戦するとかしないとかのとらねこ様ですが、温かく見守って行きたいと思います!w

  12. たおさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    そこなんですよね。
    キック・アスを、一般社会にいる我々自身との接点として描き、一方ではヒットガールを架空の存在として描く。この二つの世界がドッキングする面白さ、これがこの作品の真髄であったとは思うのですが、そのため前半がどうにも冗長で退屈に思えてしまいました。やむを得ないことなんでしょうけどね。
    ヒットガールのコスプレ、今年はきっと多いだろうなあ。
    私のコスプレを素直に見たいと言ってくれるたおさんのためにも、一肌脱ぐしかないですね〜!w フハハハ!




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