■1.パブリック・エネミーズ
’09年、アメリカ
原題:Public Enemies
監督:マイケル・マン
製作:ケビン・ミッシャー、マイケル・マン
製作総指揮:G・マック・ブラウン、ジェーン・ローゼンタール
原作:ブライアン・バーロウ
脚本:ロナン・ベネット、マイケル・マン、アン・ビダーマン、
撮影:ダンテ・スピノッティ
美術:ネイサン・クロウリー
編集:ポール・ルベル、ジェフリー・フォード
音楽:エリオット・ゴーデンサール
ジョニー・デップ ジョン・デリンジャー
クリスチャン・ベール メルヴィン・パーヴィス
マリオン・コティヤール ビリー・フレシェット
ビリー・クラダップ J・エドガー・フーヴァー
スティーブン・ドーフ ホーマー・ヴァンメイヤー
スティーブン・ラング チャールズ・ウィンステッド
ジョヴァンニ・リビシ アルビン・カーヴィス
デビッド・ウェンハム ハリー“ピート”ピエルポン
スティーブン・グレアム プリティ・フェイス・ネルソン
チャニング・テイタム プリティ・ボーイ・フロイド
’30年代のクライム・シーンで活躍した、伝説の銀行強盗ジョン・デリンジャー。初代FBI長官のJ・エドガー・フーバーが就任し、まだ連邦捜査局のシステムが確立される直前の暗黒時代。州を跨いだ犯罪行為では法の網の目をくぐることが出来た時代。
男くさい硬派な物語を紡ぐのを得意としたマイケル・マンだけど、最近は低迷中?
ジョニー・デップを主人公にしたキャスティングで、彼が出てくるのであれば、始めからヒットは間違いなしであったはずなのに、ストーリーがなんだか微妙で、いまいち盛り上がりに欠ける。
ギャングを描いているのであって、ヒーロー的な活躍をする義賊を描いているわけでは決してない、それはもちろん分かる。だがそれにしても、「悪者だけれど思わず味方にならざるを得ない、人を魅了してやまない人物」という強い印象を与えるには少し不十分だったような。
昔馴染みの仲間のような存在の輩が刑務所に入れられたら、脱獄計画を練ったり、また自分も収監されたその瞬間に仲間が奮起して、そのタイミングで脱獄が行われたりする。刑務所の中にも外にも、仲間が多いジョン・デリンジャー。自分のルールがあって、民間の人からは盗まず、銀行からのみ盗もうとする・・・。義理堅く人望も厚い好人物。・・・なんだろうけど、物語は遠慮がちに語られるのでとても遠回しな印象だ。同時にギャングとしての彼の姿が強調されているというわけでもなく。むしろ強調されているのは、彼が愛した女、ビリーとのラブストーリー部分。でもこれを演じるのがジョニー・デップということで、女性にウケる設定だったのかな、なんて穿った見方をしてみたくもなる。まあその辺りも、残念賞だった『マイアミ・ヴァイス』を彷彿とするんですけど。

1930年代前半のアメリカ。鮮やかな手口で銀行から金を奪い、不可能とも思える脱獄を繰り返す世紀のアウトロー、ジョン・デリンジャー。利益を独り占めする銀行を襲撃する大胆不敵な犯罪行為、強者から金を奪っても弱者からは一銭も奪わないといった独自の美学を貫くカリスマ性に、不況に苦しむ多くの国民は 魅了され、まるでロックスターのようにもてはやした・・・
2010/01/11 | 映画, :ドキュメンタリー・実在人物, :ヒューマンドラマ
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こんにちは。
私もこの映画はもっとハードなギャング映画だと思っていたら・・・意外にメローな部分が多くビックリしました。ただ、ビリーとの恋愛も少々消化不良でしたし、庶民の味方のカッコイイギャングというシーンもちょっと不満。
しかし、ジョニデのファンである私には結構O.Kな映画でもありました!(久しぶりに彼のベッドシーンも見れたし)
パブリック・エネミーズ
『大胆不敵な銀行強盗 奪うのは、汚れた金 愛したのは、たった一人の女。』
コチラの「パブリック・エネミーズ」は、1930年代の大恐慌時代、己の美学を貫き通した伝説の銀行強盗ジョン・デリンジャーをジョニー・デップが演じる12/12公開のバイオグラフィー・サスペ…
とらねこさん、こんばんわ!
>>ストーリーがなんだか微妙で、いまいち盛り上がりに欠ける
私もそう思いました!!全体的に「ギャングスター面」が欠けている映画でしたよね。何か、煮え切らない気持ちで映画館を出ました。
ジョニーはジョニーなりに良いんですけどね。でも何かもうちょっと欲しい、、、惜しい感じでしたね。クリント・イーストウッドが作ったら良かったかも〜ってこの前思いました。
Public Enemies (2009)
監督:マイケル・マン
出演:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル、マリオン・コティヤール、ジェイソン・クラーク、スティーブン・グラム、ビリー・クラダップ
まだ日本での公開予定が、、、?いつでしょう?ジョニー・デップの最新作を観てきました。実話を基にし….
「パブリック・エネミーズ」 男は視線で女を殺す
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ジェームズ・キャメロン監督が12年ぶりの新作「アバター(AVATAR)」を見てきました。めがね使用者なので3Dメガネ使い
パブリック・エネミーズ
ちょっと風邪引いちゃったんだけど、、、ジョニーに会いたくって朝一で鑑賞【story】鮮やかな手口で銀行から金を奪い、不可能とも思える脱獄を繰り返す世紀のアウトロー、ジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)。利益を独り占めする銀行を襲撃する大胆不敵な犯罪行為、強…
こんにちは〜♪
とらねこさんもイマイチでしたか・・・
私、一応ジョニーファンなのでテンション上げて観に行きましたが、映画を観ながら何度も寝そうになりました(汗)
ストーリーがイマイチでしたよね〜ジョニーはカッコイイんだけど・・・
ベイルなんて見せ場がなくて可哀想なくらいでした(涙)
cinema_さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
そうですね。マイケル・マン監督ということで、ついドッシリした硬派なテイストを期待してしまいますね。
でもこのメローなテイスト・・あれれ?なんて感じでしたね。
へえー!cinema_61さんは、ジョニデファンだったのですね!
うん、ジョニデファンということで楽しめてしまいましたか。
これから『パルナッサス〜』も『アリス・イン・ワンダーランド』も公開ですし、まだまだ楽しみが残ってますねえ〜★
アヤさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
>ギャングスター面が欠けている
アハハ、本当ですよね。これから盛り上がるかなあ、と思っていたら意外とアッサリしたまんま終わってしまった、みたいな・・。
>クリント・イーストウッドが作ったら
うーん・・・その本音は、世の監督業を営む人たちは、そう言われてしまうとキツイかも!?(笑)
私はと言うと、マイケル・マンは次回作は映画館に行かなくてもいいかなあ、なんて思っています・・・(こごえ)
由香さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
そうですね、ジョニー公開映画の先駆けとなったこの作品でしたが。まだまだ他にジョニー作品あるなら、まあいいやって、思えますよね。
確かに、クリスチャン・ベイル見せ場がなかったですよね。
それぞれのキャラクターの描き方も中途半端でしたね。
「パブリック・エネミーズ」 男は視線で女を殺す
ジョニー・デップと言えば、おかっぱ頭のチョコ屋さんだったり、目の周り真っ黒の船長
パブリック・エネミーズ
奪うのは、汚れた金 愛したのは、たった一人の女。
[遅ればせながら、映画『パブリック・エネミーズ』を観た]
☆もうすぐ公開が終了してしまいそうだったので、いまいち、気分が乗らなかったのだが、『パブリック・エネミーズ』を観に行く。
何で気分が乗らなかったかと言うと、何となく雰囲気的に『ジェシー・ジェームズの暗殺』っぽい雰囲気があって、
『ジェシー・・・』は完…
こんばんは〜♪
予告でかかってた曲があまりにカッコよかった
んで「こういう曲がバンバンかかるスタイリッシュ
な映画だといいな☆」とか思ってたら見事に
裏切られました。(^^ゞ
なんだろう・・・なんかバブル時代のトレンディ
ドラマを観てる感じでちょっと苦笑い。
あ、でも車や汽車や航空機のメカや、当時の
小道具、人々の仕事や生活の描き方には拘り
あってかなり楽しめたのでOKとします♪
ガンヘッドさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
そうなんですよね。初めの音楽の登場部分は、なかなかカッコよかったですね。
同じ曲が何度も流れましたけど、何度かかってもカッコいい、みたいな「いい意味でのマンネリ感」を感じさせようという試みだったと思うのですが、
むしろダレてしまっていたため、次第に「もういいよ」という気持ちが加速してしまうことになってしまいました。
小道具に関してコダワリを感じましたか。なるほど。
パブリック・エネミーズ
パブリック・エネミーズ / PUBLIC ENEMIES
現在ハリウッドにおいて人気、評価ともに最高峰のスター、ジョニー・デップ主演
男の世界をコダワリあ…
【映画】パブリック・エネミーズ…聞いていて退屈な昔話
{/kaeru_fine/}
新規購入したTV{/tv/}の話。
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