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シルク ▲133

silk’06年、台湾
原題:詭絲
監督:スー・チャオピン

江口洋介  橋本
チャン・チェン  チートン
カリーナ・ラム  ウェイ
チェン・ボーリン  レン
バービー・スー  スー
チェン・クァンポー  幽霊の子供

台湾シネマコレクション2008にて上映された作品。このコレクションで、今のところ手に入るものは、これしかないのだ。
ホラーSF、といったテイストで、「幽霊を科学の力で捕まえる」という、変り種な、なんだか微笑ましいサスペンス・ホラー。

「反重力の研究をする政府の組織の一員である、江口洋介扮するところの橋本は、“メンジャー・スポンジ”なる異次元の物質を使って、幽霊を捕らえることに成功する」・・・。

一見すると無理のある設定であるけれど、そうしたことにあまりこだわらない人であれば、そしてホラーが好きな人であれば、きっときっと、この手のヘンテコリンぶりを結構楽しめると思う。
江口洋介の役どころなどは、違和感アリアリで、随所随所の台詞が可笑しかったり。しかし、そんな辺りも私は楽しめてしまった。

幽霊の少年の過去がだんだんと分かってくる、物語のあらすじと、橋本(江口洋介)の狙いは何か、といったところに注目して、いつの間にか物語に惹き込まれてしまう。

さながら、『ゴーストバスターズ』meets『呪怨』?
少年の母親の幽霊はまるで貞子だし、メンジャー・スポンジの形状は『CUBE』ではあるけれど。

何より、チャン・チェンが出ている、というところで、思わぬ掘り出し物感覚に浸れるところも、お得なホラー。
チャン・チェンの下手な日本語で「アレっ」と思ったり、江口洋介の変てこキャラも、物語全体を通して、加速するばかりだったり・・
「なんじゃこりゃ」感覚が、とても、とてもイイ感じなのだ!
うふふ、うふふ、ホラーはこうでなくっちゃ。

肝心なホラーの部分も、ちゃんとそれなりの恐さがあって、少年の物語の悲しそうな部分と、幽霊の恐さとが適度にブレンドされている。
過去の話が次第に分かる辺りはなんだかパン兄弟のようだし。

全く期待せずに見た割に、なかなか楽しいホラーだった。
「江口洋介の海外進出モノ」としては、『闇の子供たち』にはきっと適わないだろうところが、いかにもB級感をソソって、また良しかも?

ストーリー・・・
死後の世界に強烈に惹かれている橋本は、少年の幽霊を捕獲することに成功。だが少年の霊は、近寄る者たちを次々に死へと追いやってしまう。少年の動機を“恨み”と解釈した橋本だったが、やがて少年の背景がわかるにつれて、まったく別の動機が見えてくる・・・

シルク@映画生活

 

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