おくりびと ▲74
’08年、日本
監督:滝田洋二郎
脚本:小山薫堂
撮影:浜田毅
音楽久石譲
プロデューサー:中沢敏明、渡井敏久
本木雅弘 大悟
広末涼子 美香
山崎努 佐々木社長
吉行和子 山下つや子
笹野高史 平田正吉
余美貴子 上村ゆり子
峰岸徹 父
おくれすぎなひと。
映画館で見て来ました〜!もう何をいまさら、と言われそう。
オーケストラの夢破れたチェロ奏者が、田舎に新居を移し、Uターン就職をする中で、偶然面接をしたのがこの納棺師という仕事。おそらく多くの観客同様、主人公の大悟も納棺師の仕事について、全く知らない未経験者。一からこの仕事に就いてゆく、観客目線とほど近いところに位置している。
主人公の成長という面では、“家族を築く”ということに関しても描かれている。自分はすでに結婚し、男としても一人前になり、家族を築こうとするその時、主人公はどこかで大人になりきれていない。
Uターンで自分の田舎に帰って来てみても、すでにここには自分の両親はここには居ない。自分を女手一つで育ててくれた母の死には運悪く看取ることもできなかった悔やみがある。一方、今どこかで生きているはずの父親は、一つの思い出しかなく、恨みに思っている。この父親が後に遺体で運ばれて来て、その父親の死と向き合い、棺に納めることで、主人公の真の成長に繋がってくる。
言いたいことやテーマはシンプルに絞ってあって、重いストーリーのように思われがちだが実はそうではない。重いのは本来のテーマではなくてその主人公が就いた納棺師という仕事の責任の重さ。
主人公の田舎では軽蔑と偏見で満ちた目で見られるが、これは都会でも、ことによると似たりよったりなのかもしれない。
この仕事が偏見の目で見られることの一つに、人々が生活と死とをどこか切り離して考えているから、というのは容易に想像がつく。だからこそ、この映画では、執拗にものを食べるシーンが繰り返し描かれている。食すことは生きることだから。納棺の仕事を済ませた彼らが、その後物を食べるというシーンもある。ここでの登場人物たちはよく物を食すし、それも食道楽。(ところで、車の中で引きちぎりながら食べていたあの串刺しの食べ物は何だろう?よく目を凝らして見たけれど、分からなかった。)
彼らにとっては食べることは生きる上での基本的なことで、死と切り離して考えるべきことでは当然ない。生活の中で死そのものを扱う彼らにとって、食べる=生と死を切り離して考えることがないのは当然のこと。その辺りは、主人公が仕事に就いてすぐに、サムゲタン(まるごとの鳥のおなかにもち米とかいろいろ詰め込んだ料理)を見て嘔吐を催してしまうことで端的に描かれていたりする。
主人公が物を食す姿を見て、私たちの偏見も次第になくなっていく。この辺りの描かれ方は非常に分かりやすい。
ただ私に関しては、この映画が評判ほどの作品だとは、正直思わなかった。
たとえば、「そこで急にひと思い立ち、チェロが弾きたくなった」みたいな、完全に不必要なナレーションがポツンと入っていたりいるのはちょっとゲンナリする。普段ドラマばかり見ている日本人には、こういう分かりやすいナレーションでもない限り心理描写についていけないだろう、とでも思っているのだろうか。
その他、演出に関しても納得いかないところがあって、物足りなさを感じる。
一番気になったのは、モックンの目薬。あれはないでしょ。
そんな安易に目薬を使わせるべきシーンじゃない。
あと、“女性か男性か判別の難しい、性同一性障害の人の遺体”、ということなのであれば、ここでは遺体役に女性ではなく、女性に見えてしまう男性を使うべきなのでは、とも思ったり。そうでないと、冗談が成立するのを難しくして、ユーモアが伝わりずらいのでは?
また、一番の問題だと思うのが広末の演技。疑問ばかり浮かんでしまう。
まず冒頭で、夫が借金を1200万も作った、と聞いて驚かず。次にせっかくの夢だった楽団をやめ、東京を離れ、山形の田舎へ引っ越すと聞いても同じ笑顔の表情で、すぐに納得する。この表情が常に平坦で、妙にカワイコブッタ平凡そのものな演技なだけに、“夫をよく理解する妻”というより、リアリティがない、心理描写が全く伝わらない、ということになってしまう。そのため、後で夫の仕事が本当は納棺師だった、と聞いて急に激昂し、「穢らわしい」と言って拒絶、自分の実家に帰ってしまう。ここが効果的に思えず、何故そうするのか、観客にとって疑問にしか思えなくなってしまう。本当は描きたかったはずの“偏見”が効果的に伝わって来ているとは言いがたい。この作品の意図したいことの輪郭はボヤけきっている。
さらに、納棺の時に笑っていることにはビックリだ。「夫の心を慮って、その手さばきを見て、思わず自分もどこか嬉しくなった」、こういうシーンなはずだけれど、遺体の前で顔がニヤけているのは、ちょっと違うんじゃないかと思うんだけど。お風呂屋さんのおばさんの納棺式では他人だったはずで、そもそも納棺式って、身内だけでするものではないの?ここに居てもいいの?遺族の前で、笑顔なんですけど。父親の納棺の時にはもう満面の笑み、スクリーンいっぱいに笑顔が広がる。まるで「いい映画風」の撮り方をしているのだ。
私が一番気に入ったシーンは、長年たくさんの人の死を見送ってきた、という“もう一人のおくりびと”である、笹野高史の台詞、「死は門のようだ、」で始まるあのシーン。
さすが、この呼吸!素晴らしい役者の台詞回しはやっぱり違う。
このシーンを完全に生かすことが出来たのもこの人のおかげだし、主役である役者群の不足を補っていることから、「こちらこそ、本当のおくりびと!」などと思ってしまいそうになる。(しかしそれでは不正解なのだけれど。)
いい映画だいい映画だ、とこんなにも持ち上げられてしまう理由の一つ
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おくりびと
『人生最高の旅立ちのお手伝い致します。』
コチラの「おくりびと」は、第32回モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞し、さらにはアカデミー賞外国語映画賞の出品作品に決定するなど、にわかに話題となっている”納棺師”を題材とした9/13公開のヒューマン・ド….
滝田洋二郎監督の大罪
昨夜から今朝にかけてテレビでは「送り人」「送り人」と盛り上がっています。うちの嫁まで映画を観たこともないのに、内容がああだこーだと煩い。
「送り人」は飛行機の中で観たのですが、もっくんと山崎さんは素晴らしかったが、映画自体はいつもの滝田洋二郎節(面白くな…
こんばんはー!えぇ?!今頃ですか〜?笑 ウソです。
とらねこさんにとってはちょっと首をかしげてしまう感じだったんですね?まるで、私がスラムドッグに感じた不満の様な気がしました。周りが絶賛していた分、冷静に観れたのでしょうか?しかも日本の映画がアカデミー賞までとって騒がれるとますます「ん?」って思いますよね。
でも、そこまで色々研究したのがびっくりです!そして実に面白い!納棺業もがらりと変わるのでしょうかね?とらねこさんのレビュー、新鮮でした。
ちなみに、車の中で食べたいたのは干し柿だったんではないでしょうか?
おくりびと (2008)
監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史、杉本哲太、峰岸徹、山田辰夫、橘ユキコ、橘ゆかり、 朱源実、石田太郎、小柳友貴美、岸博之、宮田早苗、大谷亮介、諏訪太朗、奥田達士、ト字たかお、藤あけみ、山中敦史、樋渡真司、坂…
ブログを始めた頃に読んだ「死体とご遺体」、「納棺夫日記」(今では映画のおかげ書店での露出が上がっていますね)が良かったので映画公開前から楽しみにしていたのですが、見そびれているうちに、アカデミー賞。いまだに見ていません。
とらねこさんのような批判的な評価も良く聞こえてきます。だんだん見る気が失せていきます。
「いい映画だ、とこんなにも持ち上げられてしまう理由の一つに・・・」
私にとってこの映画がいい映画だと思うのはもうひとつ。
滝田洋二郎にスポットが当たり、ピンク時代の映画特集などが企画され「痴漢電車」が見れたこと・・・
おくりびと
公式サイト。滝田洋二郎監督、本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、杉本哲太、吉行和子、笹野高史、峰岸徹、山田辰夫。遺体を「葬る」(ほうむる)ことと遺体を「頬張る」(ほおばる)こととは、実は一対じゃないかと思えてくるほど、なぜか食事のシーンが多い。
チェロは女性の暗喩なんですよね。その代わり選んだ職業が遺体なのが痛いというか、広末さんじゃ満足できないというか。これ、基本スケベ変態男の痛い物語だと思いましたよ。監督は痴漢映画のエキスパートだし。
アヤさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
今ごろ見てしまいました!(アセアセ
あー、そう言えばアヤさんが、スラムドッグで何となく居心地の悪さを感じたのは、ラストシーンのよく言われるご都合主義でしたよね。
私は、周りが絶賛しているから自分がケナそう、というのは、絶対にないんですよ。
見て良かった部分というのももちろんあるんですが、不満を感じる部分が処々あったのも事実なんですよね。
なるほど、あれは干し柿だったんですね。そっかー。
imaponさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
へえ、imaponさんは納棺師の仕事について、以前よりご存知でいらしたのですね☆
そうですか、私は日本を挙げて大ヒット、アカデミー効果でロングラン!とばかり思ってたのですが、批判的な意見の人も結構居るんですね。
私は、大絶賛はしてませんが、もし良かったら見てみて下さいな。imaponさんのご意見も伺いたいです。
>滝田洋二郎にスポットが当たり、ピンク時代の映画特集などが企画され「痴漢電車」が見れた
なるほど、そんな企画もありましたね。痴漢電車って、ガチに電車の中で撮影してるんでしょうか?撮影とはいえ、今やると犯罪にはあたるんでしょうかね?
ちなみに、順番的には『痴漢電車』シリーズ→『それでもボクはやってない』なんてどうでしょ♪
佐藤秀さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
>チェロは女性の暗喩なんですよね。その代わり選んだ職業が遺体なのが痛い
アハハ、上手いことおっしゃって!
いや、確かにチェロは女性の暗喩、というのは言い得ていると思います。初めて納棺の仕事を目の当たりにしたモックンが、帰宅して食事を取ることを拒否して、妻に抱きつきますが、途中でやめ、チェロに手を伸ばしますものね。
でも、私はこれは単に、生殖行為を果たすことが出来なかったことの代替行為だと思っていますよ。
禁欲的であり、本能欲の低下とも見られますね。
一方で、その後妻が出て行った後の禁欲的生活を続行することが出来たのは、中途半端な思いで志半ばにして芸術に対し断念したこと、半人前な彼が妻を娶ってしまったこと、そうしたことを表現しているのがチェロで、このチェロを弾くことで、彼が心の平安を取り戻すことも可能にするという、なかなか見事な表現だったと思います。
細かいツッコミどころは多々あります。
特に私も広末の演技は私も疑問だらけです。なぜこんな
真剣な場でニマニマしてるんだ!と、少し腹も立ちます。
でも、あの子は、何に出てもあの顔しかできないからなーと、諦めつつ…
それでも、この作品は2008年の邦画ベスト1に押します。
(個人的な好みでは、もうちょっと違うのですが)
この職業を取り上げたアイデアがまず良く、またその描き方も面白く、
老若男女誰もが楽しめる作品になってるのが良かった。
「仕事、親子、夫婦、友人、偏見、差別、死、生、食、遺族」という
シビアなテーマを扱いながらも、笑えて、好奇心そそられ、
ジーンとし、そして深く考えさせられる。
「死」をタブー視せず、悲しい・重い・暗い・辛いと
いった側面だけでなく、誰にも訪れるものとして、
やさしくあたたかく、こういう切り口で見せてくれたのも素晴らしいです。
そういう映画って、ほとんどないから。特に最近は、
死を持って悲劇的に泣かせる映画ばっかりで辟易してて。
そしてその死のあり方も、自殺・事故・病死・夭逝・大往生・孤独死と、
様々な死を描き、そのどれにも公平な視線で見つめている。
死へのコントラストとして、食のシーンが効果的に扱われているのは、すごく好きです。
食べることが好きな私は、もし食べることが好きじゃなかったら、
悲観的で後ろ向きな私なんて、とっくに生きてないんじゃないか?とすら
思ったりするので、この描かれ方に痛感します。
食べ物のチョイスもシーンごとに、すごく考えられてるんですよね。
チェロの暗喩も然りです。
でもやっぱり、山崎さんと笹野さんが素晴らしいです。
自分ももっとこの映画の悪口を言いまくりたいのですが、皆さんがあんなに褒めまくるので言えません。生理的にかなりムカつく演出が随所にあります。
平田のおっちゃんがいい感じでしたよね〜。
おっちゃんの本職が分かるまでは銭湯でのんびりしているだけだったのに、逆にその前フリがあるからこそ、おっちゃんのあの言葉に独特の重みが生じる。
あれはいいシーンでしたよ〜。
『おくりびと』
第32回モントリオール国際映画祭グランプリ受賞に続き、本年度アカデミー賞日本代表にまで選ばれたこの作品。納棺師という日本独特のものを描いていながら、決して職業説明だけに留まらず、宗教や国境を越えて全世界共通の「身近な者の死」の受け止め方を丁寧に描いていた秀….
とらねこさん、こんにちは。
これまだ未見なので気になってはいるのですが、なかなか手厳しい評価ですね!
こちらではまだDVDになるのがいつかわからないので、下手したら日本に帰ってからDVDで観る方が早いかななんて思いつつ。
(7月の中旬に2週間半ほど帰国するので)
また観たらお邪魔させてください。
ochiaiさんへ
こちらにもコメントありがとうございます♪
えっと、まず「この作品は2008年の邦画ベスト1に押します。(個人的な好みでは、もうちょっと違うのですが)」という部分なんですが、自分個人のベストであれば、自分好みのベストでいいんじゃないでしょうか?“本音”と“建前”という使い分けは、リアルでは当然ながらしますが、ネットの世界では私は本音をできるだけ言いたいな、と。
という切り口から入らせていただいたのは、そもそもこの映画の話をする時に、リアルでは私は絶対ケナしたりしないんですよ、相手がこの映画を好きだったら。それどころか話を合わせて一緒に褒めてたりして^^;;
とは言え、ochiaiさんがおっしゃられたことに、本当に賛成します。褒めるべきたくさんのポイントをこの映画が持ってることに異議はないですね。
ただ、この映画が「いい映画だ」、と考えられる理由について、自分はこんな風に考えています。まず第一に、目の付け所が良かったこと。納棺師という、これまで一般に注目されない職業を選んだこと。それから第二に、死について人々が考える機会を与え、それらをタブー視するのではなく温かい優しい視点で描いていること。そして最後に、この映画を見た人は自分の身内の死や、身近な人の死について思いを馳せ、つまり自分自身の思い出と結びついて、より内面へと向かわせる。このために、映画を見た人が「この映画を見て良かった」と思わざるを得ない作りになっているのだと思います。
なので、“記号としては”良い映画には違いないのでしょう。三番目の理由が大きいですからね。人はこの映画を褒めるときに、この映画そのものについて考えているというより、自分自身の個人的な思いと向き合っているのではないか、と私は考えています。
gsさんへ
おはようございます〜♪コメントありがとうございました。
そうなんですよね、すごい勢いでこの映画褒めまくられているんですよね。
人が好きな映画をケナすのに、すごく心苦しかったりもするんですけどね(苦笑)
なんでわざわざ嫌われなくちゃいけないんだ、っていう。
このキャスティングや演出が不快に感じた人は少数派なんでしょうか?
にゃむばななさんへ
おはようございます〜♪コメントありがとうございました。
平田のおっちゃん(笑)、職業がずっと明らかにされていないまま、“風呂場の常連客”という設定なのかと思いましたもんね。
彼の台詞、かなり良かったです。
こんにちはー。まさに「え?いまごろ?」ですね。(失礼!当然観ていると思っていたもので…)
この作品ですが、私は結構自分の琴線に触れる作品でした。というのも、ちょうどこの映画を観る1年前に祖母を亡くして、まさに納棺師の所作を自分の目で見たところだったので、それが思い出されて…。結局、各ブログを見てもそういった人が(意外に)多かったように記憶しています。
広末については、当時の自分の記事にも書いてあるんですが、「全部を笑い顔で表現する(それしか出来ない)人」なんだなーと。やっぱり彼女は、「バブルへGO」みたいな作品のほうがずっと生きる気がしますね。
それにしても、オスカー獲得には本当にビックリしました..。(まぁ良い作品だとは思いましたが、オスカーという柄の映画じゃないだろう、って)
おくりびと
第32回モントリオール世界映画祭グランプリ受賞で話題の「おくりびと」です。新宿ピカデリーのスクリーン3で観賞しました。
前々日はスクリーン1の大画面での観賞だったの…
ああ、本音と建前の使い分けではないですよー。
基本的に私はどこでも、ほぼ本音でしか話しません。(故に誤解やケンカも多し・笑)
私ととらねこさんの『ベスト』の意味するところの違いでしょうね。
私の場合は『個人的好み』と『オススメ映画』がイコールではないのです。
好み、という点でいえば、
作品として質が低かったり、出来が悪くても好きな作品ってあるし、
感動どころか意味なんか無かったり、道徳的に誉められたもんじゃない作品でも
自分の中でグッときてしまうこともあります。
でも、それは、私には『映画としてのベスト』では無いんですね。
そして、とらねこさんが上げた、3つの理由。
まさにその通りだと思います。そして、その点があるから、私もこの映画を評価しています。
この中の1つだけでも、入っていれば映画としては御の字なのが、
3つも入っている。そしてそれを高みから描くんじゃなく、身近な視点で
ユーモアをもって、誰にでもわかるよう描いてる。
それだけで、ひとまず大拍手なんです(笑)
だれも指摘していないようなので100%ダジャレ番長のわたくしが、この映画『おくりびと』と昨年アカデミー賞を受賞しましたコーエン作『ノー・カントリー』との、まさかの共通点を発見しましたので、スルーでいいです。。。この映画の原作は、、、
納棺夫日記。。。
ノーカンフ日記。。。
ノーカンフ・ダイアリー。。。
ノーカンフリー。。。
ノーカントリー。。。
ね。
滝田作品なのにシェキナ〜ベイベ〜さんは出てないのでしょうか? 本木と親子共演すればよかったのに。
あすかさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございます!
あ、なるほど、アメリカでは映画館でかかったのが最近なのかしら?これからDVDなんですね。
そうなんです、私は部分部分でちょっとノレなかったんですよね。
確かに、日本に帰った時に見るのがちょうどいいかもしれませんね☆
夏休みの楽しみが増えましたね!
見たら感想待ってますよ〜!
マサルさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
そうだったんですか、マサルさんも一年前におばあさまを亡くされたのですね・・。
私も実はこないだ3周忌だったんですよ。
まだこないだのことみたいに覚えていますね。
やっぱり、そういう感想のブログが多かったのですね。
まあだから、それで文句を言わなくなってしまうんですよね。
>全部を笑い顔で表現する(それしか出来ない)人
ま、こういう理由で、自分は見に行く気がしなかったりしました。私って本当に、演技に関してすごくうるさいんですよ。
顔とかその人の悪い評判とか、そういうもので嫌いになることは逆に一切無くて、役者は演技が全て!だと思ってるものですから。
外国語映画賞に関しては、言うのはやめておきます。ま、そういうことはオフ会で言いますよ・・・。マサルさんとは次に会う機会はあるのでしょうか?
ochiaiさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
>ほぼ本音でしか話しません。(故に誤解やケンカも多し・笑)
>『ベスト』の意味するところの違い〜(中略)〜『個人的好み』と『オススメ映画』がイコールではない
なるほど、つまりベストがオススメ映画で、本音人間なochiaiさんは、ベストをいろんな人にオススメする=本音、というわけなのですね。
ふむ、確かにそれは私とはちょっと違いそうですね。私にとっても「個人的好み=オススメ」ではないのは一緒なのですが、オススメのものは人に合わせてしまうため、ベストこそ個人的であるべきと思っていたりします。だって、アカデミーでも、映画芸術もなく、大多数の人に認められるべき映画を選出しなければいけないわけではありませんから。
私もやはり少し変わった映画が好きなところもあるのですが、たとえば「作品として質が低い」等と言い切ってしまうのは、それは本当は好きじゃないんじゃないか?なんて思ってしまんですよ。道徳的でないからだなんて、そんなことも言わないで欲しい、って感じです。だって、芸術表現に“道徳”が介在すべきだと私は思わないんですよ。
で、こちらの映画なのですが、個人個人の思い出と向き合い、死という観念と向き合い、厳粛な気持ちにさせられ、そこで人々は別の方向へ考えが向かう、という映画だったと思います。でも、それってこの映画の作品の完成度とは違うところなのではないか、と感じて、上手いよなあ、ズルいなあなんて思う私が居ます。
ダジャレ番長!!=ガムりんさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございます!
なんか絶妙なタイミングで妙なダジャレ、あ、ありがとうございます
>シェキナベイベーさん
て、もしかして内田裕也のことなんですね?
『コミック雑誌なんかいらない』とか『水のないプール』に出てるんですね。
本当、ガムリンは幅広くカバーしてるなあ。
なるほど、モックンとの繋がりがあったんですね。へえ〜♪
三連投すいません・・・
ダジャレ番長に挑戦!というわけでもないですが
『おくりびと』と「送りバント」は似てると思います
違うのは、送りバントは自分を殺して他を生かすテクニックだということです
あと「生死体」と「ナマ下着」も似てると思います
・・・ム! まだ暖かい!
ええ、ダジャレもっとひろってよ〜。ダジャレにふれてよ(嘘です。送りバントとまとめてスルーでいいです)。。。
これ、ものすごく伊丹映画っぽい感じがなんかしてスルーだったんだけど、食事シーンとの対比ってそれまんま『お葬式』じゃないの?
だれもが感じている広末への違和感、それはまさにノーカントリーにおけるバルデムが醸し出していたあの雰囲気。そしてそれはこの映画ではけして必要とされてはいないのだった。。。
そしてもしかしてあのバルデムの髪型こそ、マジで恋する5秒前の広末のそれだったんじゃないか。。。
>笹野高史の台詞、「死は門のようだ、」で始まるあのシーン。
これはトミー・リーの最後の語りでしょ。
まったく観ていない映画について語ってしまいましたが、広末=バルデム説、笹野=トミー・リー説、ひいてはノーカントリー=ノーカンフリー説、を裏付けるため、見てみま〜す。んがふっふ。
> まあだから、それで文句を言わなくなってしまうんですよね。
う、それは確かにあるかも。そういう点でいえば、映画を作品として正当に評価したというよりは、自分の実存に依存した個人的な感想を述べたに過ぎない、みたいなところはあるような気がしますね。
> ま、そういうことはオフ会で言いますよ・・・。マサルさんとは次に会う機会はあるのでしょうか?
私も(前回あまりお話できなかったこともあって)ぜひお会いしたいと思っています。ただ、私は睦月さん系のオフ会にしか参戦したことがないもので..。他の系列(笑)のオフ会でも、許されるものなら出てみたいとは思っていますので、機会がありましたらご連絡いただければと思います。(このコメントの書き込み時に連絡先を書いておきますね)
なるほど、なるほど〜!
きっと私は、映画は芸術でもあるんだけど、
大衆娯楽であってほしい、とも思ってるからだなー。
SGA屋伍一さんへいいとも〜
こちらにもコメントありがとうございました〜♪
>『おくりびと』と「送りバント」は似てると思います
このギャグ、そっくりそのままガムの方に、くちゃくちゃ噛んで送りバントしてもいいですかー
「生死体」という言い方はなかなかしないと思うんですが・・
でも、SGAさんはきっといつもそうやって、似たものを探して、そこからギャグにつなげていくんだろうなー、なんて思いました。
これだけ聞くとすっごいつまらないですが、SGAさんやガムりんの手で面白くすれば、きっと面白くなるんだろうなー!
帰って来たダジャレ番長!!=ガムリンさんへ
>送りバントとまとめてスルーでいいです
えー、ガムリンが拾ってよー。順番的にはガムリンがバッターボックスに居たじゃん!
ねこりんダジャレ得意じゃないもん。
>『お葬式』
うん、確かに予告とか見てたら伊丹映画思い出した。これすごく偉大だったもんね。
お葬式を描くだけでついついこの映画がみんな頭にあるんじゃないかな、って思うぐらいだね。
たとえば『ゆれる』にあったお葬式のシーンだって、伊丹思い出したもん私。
そっか、食べるシーンは伊丹映画の影響かな。うん、それ多少あるかもしれないよね。この人が描くと、すごくリアリティあるから、心に響くと思わない?
で、なるほど髪型が『マジで恋する5秒前』の広末・・アナタ、もしかして広末ファンでしょう!?
だってブログタイトル『ガムで絵を描く5秒前』って・・あらまー、広末ケナしてスマン!
まだ見てなかったのね。とっくに見たかと思ってた。あなた見てないのにそんなに語ってたのね・・。
マサルさんへ
うーんそうですね、自分の個人的な感情を想起させるなら、もうそれだけでいいや、という気ももちろん、しなくもないんですよ。
ただ私、基本的に感動ポイントが低かったり、すぐ登場人物に共感して、その気になってしまう方なのに、あれこれ邪魔されて入り込めなくなってしまったんです。
睦月さんのオフ会、次回あったら是非参加したいですね!
他の系列のオフ会でも・・・なんて言ったら睦月さんが寂しがりますよ。
それに、マサルさんが特に他の方と交流がないと、誘いずらいですし・・・。
マサルさんとお話したこと、私全然覚えてないんですよ!でも、私がグデングデンだったのがいけないんですが(苦笑)
何か話しかけてくださったのは覚えています。そんんでその時「あ、ストーンズのTシャツ!『シャイン・ア・ライト』は見ましたか?」と自分が言ったのは覚えています。マサルさんの顔が、この映画で言えば子供の頃の思い出の、父親の顔のように、MUJINAみたいになってます(笑)
お、上手く繋がった!
ochiaiさんへ
いや、大衆娯楽でもモチロン構わないんですよ。
そのジャンルが持つ性質に合ってれば、っていうところはありますよね!
5人揃ってダジャレンジャー!の3人目に横入りしますヨ
「腐乱死体」と「不倫したい」はよく似ている
どちらも腐っとるから
さ、冴えない…
番長さまの頂は遥か彼方のやうです(笑)
閑話休題
見所は?と聞かれて「ヒロスエたんの横パンかなぁ」言うたら叱られました…
でも、それでイイじゃないかと!
出演作の全てを香ばしくしてしまう魔法のスパイス女優大好きなんだもん(笑)
>おくれすぎなひと
ウハハ!ウマイ!
おくりびと→おくれすぎなひと→
ときたらば三段活用の〆にコチラは如何ですか?
『おそいひと』http://osoihito.jp/
お口直しにもひとつ
『死化粧師オロスコ』
http://www.orozcoelembalsamador.com/
もうひとつのおくりびと(笑)
特濃オススメ2本立て
褒められる映画の対極かつ極北(笑)
みさま」と答えたった。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
うわわww、みさんまでダジャレンジャーの仲間入りですかあ!
いや、5人揃ってって・・5人も絶対集まりませんから!後二人、名乗りを挙げてくれる人は果たしているんでしょうか?
>「腐乱死体」と「不倫したい」はよく似ている
おっ、サクっと作った割りに上手いもんですね〜!これで、妻の不在中に不倫のエピソードの一つでもあれば、こちらが一等賞だったな〜
>見所はヒロスエたんの横パン
横パン、見えてましたっけ?^^;細かいなー気づかなかったなー。
私は、「広末脱ぐの?だったら行く」と言われて、「おなか見えるよ
>出演作の全てを香ばしくしてしまう魔法のスパイス女優大好き
世界中の人がそう思ってくれればいいですけどね〜
いや、それがね私、考えてみたんですが、今まで出演者の悪口を言ったこと、意外にほとんどないんですよ。『悪夢探偵』の1のhitomiの時はちょっとだけ言ってますが、それだって冗談に取れる余裕はありましたし。
ここまで言うからには、よっぽどダメだった、ということで、勘弁してくださいな・・・
>『おそいひと』
あ、これポレポレ東中野でやってた映画ですよね!
これ面白そうだなあ、と思ってたんですが、スルーしちゃったんですよね。
『死化粧師オロスコ』も、UPLINKXだったんだー。みさんはこちらもご覧になりました?椅子がお尻痛くなっちゃうんで、ついつい腰が重くなってしまって、DVD待ちにしちゃうことが多いんですが、ここって時々すごく面白そうなのやってるんですよね。
みさんのオススメは本当に面白いことが多いから、是非見てみたいな〜!
「おくりびと」
汚らわしいなどとんでもない、門をくぐる人たちの崇高な儀式。モントリオール世界映画祭でグランプリを受賞したということで、にわかに話題性が高まった本作。レイトショーにもかかわらず、140人の収容人員の小屋がほぼ満席となった。本木雅弘は良いキャリアの積み方をし…
「おくりびと」 安らかな旅立ちのお手伝い
幸いなことに両親はまだ健在なので、納棺に立ち会ったことがありません。 葬儀屋とは
おくりびと
求人広告を手にNKエージェントを訪れた主人公・大悟は、社長の佐々木から思いもよらない業務内容を告げられる。それは【納棺(のうかん)】、遺体を棺に納める仕事だった。戸惑いながらも、妻の美香には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、納棺師(のうかんし)の見習いと…
はじめまして。
僕も広末さんの演技。う〜んって感じで見てました。同感です。
モックンが納棺師の仕事をしていると聞いて、
急に激昂するシーンは、同じく「へっ?」ってなりました。。。
唐突過ぎるなって、、、
脚本が、バリバリのテレビ屋、小山さんでしたけど、
良くも悪くも、彼らしいなと思いました。
映画「おくりびと」
監督:滝田洋二郎(あれ? 俺とっちゃたよ)
出演:本木雅弘(いいだしっぺ)広末涼子 山崎努(いぶし銀)
出演:余貴美子 笹野高史 峰岸徹 吉行和子 杉本哲太
「安らかな旅立ちのお手伝い」をする納棺師のお仕事を始めた
一人の男。最初は戸惑うが、徐々…
himagineさんへ
こんばんは、初めまして。コメントありがとうございました!
そうですね、広末が激昂するシーンは、ちょっともったいない気がしちゃいましたね。
なんだか、あれじゃ通じないんじゃないか、なんて、余計な心配をしてしまいました。
>脚本が、バリバリのテレビ屋、小山さんでしたけど、良くも悪くも、彼らしいなと思いました
そうか、私TVドラマ嫌いなもんで、知りませんでした。
酷いのが目につくもんで、映画好きには「TV映画」と言う言葉には、つい神経質になってしまいますね。
おくりびと
おくりびとDeparturesリストラされたチェロ奏者・大悟(本木雅弘)は、故郷に戻り、求人広告を手にNKエージェントを訪れる。しかし、そこの社長・佐々木(山崎努)から思いも
よらない業務内容を告げられる。それは、遺体を棺に納める“納棺師(のうかんし)”の…