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13 thirteen 災厄の街 ▲39

災厄の街13日の金曜日を、ひそかに祝っています。
アメリカのTVシリーズ、『マスターズ・オブ・ホラー2』改め、『13 thirteen』。
今回は、トビー・フーパーの巻。

ストーリー・・・
幼い頃のトラウマゆえ、自宅の至るところに無数のカメラを取り付け、何かに怯えるように一人で暮らす保安官のケヴィン(ショーン・パトリック・フラナリー)。子どもを連れて別居生活を送る妻(マリサ・カフラン)は、病院で診てもらうよう強く勧めるが、ケヴィンは耳を貸そうとしない。一方街では、強い砂嵐が吹いた後、異常な事故が続発する。「道が生きていた」という謎のメッセージを残して事故死した女性。自らを有り得ない方法で死に追いやった男性。ケヴィンの中である思いが強まっていく。
「24年前のあいつが、またやって来たに違いない」・・・。

監督:トビー・フーパー
原作:アンブローズ・ビアス

うーん、ちょっと残念。
前回のマスターズ、トビー・フーパーの『ダンス・オブ・ザ・デッド』は、下世話だけれどとっても楽しかったので、ちょっと残念な今作の出来。

ただ、「早めの砂嵐が吹いた年に、殺し合いが起こる」というような、どっからともなく湧いてきたような迷信。これはいかにも前時代的に信じられてきた迷信、という感じがして、悪くない。
石油の形を変えて出来たような化物も、西部開発を行ってきたアメリカならでは。
おそらく、石油の石切り場で死んでしまう人が何人も居ただろうし、土地を吸い上げて出来る石油、というものに対して、人間たちの思いとして、どこか暗い、後ろめたいものがあるだろうと想像するに、こうした化物の形を取って、人々の不安が現れていたと考えることも出来るかなと。

いや、それは綺麗にまとめすぎかな。
それはむしろ、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で描かれた内容に、自分の想像力が付与されたものに他ならないもの。

でも、こちら原作は意外にも、『悪魔の辞典』のアンブローズ・ビアス。
私実はこれ持ってるのよね!
『地獄の辞典』と違って、『悪魔の辞典』の方は、いろんな悪魔が登場するわけではないけれど。単に言葉の表現の皮肉さとか、そういう事が載せられているのだけれど、暇つぶしにはなかなか面白い。
いかにもね、『パタリロ』の魔矢峰夫なんかが好きそう。知的かつふざけた内容で面白いよ。

 

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コメント(4件)

  1. >うーん、ちょっと残念。
    “ちょっと”ですか?
    哀生龍は、本当にTVホラー・シリーズの一作なのかとツッコミを入れたくなったのですが(笑)
    根底にある物は確かに人々に“恐怖”をもたらすと思うんですが、どうもいまいちと言うか笑えてしまうのは見せ方なのでしょうか・・・?
    フラナリー兄さんが主役だから、想定内なんですけどね(^^ゞ

  2. 哀生龍さんへ
    おはようございます〜♪コメントありがとうございます!
    うん、正直これはダメダメな一本でしたね。
    ただ、こういうシリーズって、つまんない作品の中に、時々良い作品が混ざっているところがすごく嬉しいので、最初から期待値が低い。だからガッカリしないで済むんです!まあまあ面白いともうすごい嬉しくて、瓦礫のゴミの中に少し光るものがある!みたいな。そんなものが見つかると、もう宝物みたいに思えてりして。
    そんな風に楽しめるので、ホラー好きな人達って、とても得してると思います!w
    たとえ一つ作品がつまんなくても、そのぐらいがデフォルトの期待値ってことでww
    ショーン・パトリック・フラナリー、名前を見て実は、この人って確か哀生龍さんも好きだったんじゃなかったっけ、と思いながら見てました。
    そしたらさすが、この人を見るために見ていたんですね。。。ぷぷぷ
    まさかこれが見たかったとは。。。

  3. こちらにも、お邪魔です。
    そうなんですよねぇ、とにかく残念でしたよねぇ。
    ビジュアルでは、結構ホラーしてたような気もするんだけど。
    まとまってないというか、何故かパンチに欠けたというか。
    今考えると、ホラーではないはずの『ゼア・ウィルビー・ブラッド』の方がパンチがありませんか。
    ダニエルさんの鬼気迫る演技もそうだけど、何か物語としても私にはついつい引き込まれる雰囲気があったもので。
    >『悪魔の辞典』
    わぁぁぁぁぁ、気になるタイトル。
    実は私、パタリロ大好きです。
    途中までですが、集めてました。
    そうそう、パタリロっておバカなようで、壮大なスケールのエピソードがたくさんありました。

  4. となひょうさんへ★
    こちらにもありがとうございました。
    そうですね、これ“ダメなホラー”でした‥
    ゼア・ウィル・ビー・ブラッドは良かったですよね。
    ただならぬ雰囲気を表現するのが秀逸で、地の底から得体の知れないものが湧き上がる感じがしました。
    終わった後でも忘れられませんね。
    見ている間は、後々まで心に残るとは思いませんでしたよ。
    パタリロ、となひょうさんもお好きなんですね!嬉しいです。
    魔矢峰夫いいですよね!あの神経質そうで完璧主義な絵柄も好き。
    常春の国、マリネラに思いを馳せる‥(嘘)




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