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ピンクカット 太く愛して深く愛して ▲12

ピンクカットにっかつロマンポルノの名作シリーズに入っている今作。傑作ですらあると思う。すっごく面白かった!これは、まだロマンポルノをまだ見たことない人にも、オススメできる逸品!


(シネマヴェーラ説明より)
ポルノ界の聖子・寺島まゆみとポルノ界の百恵・井上麻衣が夢の共演!登場人物たちの凄まじいまでの棒読み!とポップなラストシーンが作品全体をほんわかしたムードで包んでいる、’80年代らしい作品。


’83年
監督:森田芳光、助監督:金子修介
脚本:森田芳光、木村智美
出演:寺島まゆみ、伊藤克信、井上麻衣、渡辺良子、山口千絵、山地美貴


青春物語とすら言えるような、基本のストーリーライン。
大学4年なのに就職が決まらない、どこにでも居そうなダメ男の明(伊藤克信)には、かわいい彼女の由加(井上麻衣)がいる。就職試験の前に、毎回恒例の願かけで、ラブホテルに行ってくれるのだけれど、ことごとく落ちまくり。なかなか決まらない就職に、次第に口うるさくなっていた。
ある日、セクシー理容室を経営する、まみ(寺島まゆみ)に出会う。彼女は亡くなった両親の跡を継いで居たのだが、経営方針を自分なりに工夫していた。従業員は皆女の子、ミニスカートでパンツも丸見えな、コスプレ衣装を身にまとっている。しかしやるのは普通の理容室と同じ、髭剃りだったり、散髪など。夢のような床屋だった・・・。


寺島まゆみがあまりに可愛くて、オドロキ。エロ界のアイドルだったのですよね、きっと!!
やることはやっているし、気前良く脱いでいるのに、清純派とすら言いたくなるような、癒しパワー満載で不思議だ。エロシーンもあるし、胸を舐められたり、シャワーかけられたり、あんなことやこんなことをされているのに、本当にカワイイ。
なんか、こういう映画を見るのが本当に楽しい、男の気持ちが、本気で分かってしまった(笑)


シネマヴェーラの説明にあるように、確かに棒読みだけれど、それは主人公、明役の伊藤克信によるもの。
他の女性たちはちゃんと普通だったし、頑張っていたと思うよ。
明役の伊藤克信は、本当に棒読みではあるんだけど、ものすごいナマっていて、逆に面白くって。台詞もかなり良いし、脚本も面白いし。
下手に面白くコメディを演じようとしていないが故に、逆に新鮮で、すっごく楽しいの!


まだそれほどセックスに慣れているわけでもない、普通の青年で、真面目すぎるわけでもなく、異常にHなワケでもなくて、まるで素で演じているかのよう。見ていて全然退屈しない。
初めのシーンは棒読みっぷりにビックリしたけど、進むに従って、可笑しくてたまらなくなってしまった。
しかも、セックスの時に、「のの字書いて、ハッ」「のの字書いて、ハッ」と言うのが、可笑しくて可笑しくて!


エロいのに、同時にほのぼのしていて、コメディ部分は本当に天然タッチで、無理がなく。
ロマンポルノって、こんな良作もあるんだ!傑作!
と、堂々と言えるような、みんなにオススメ出来るような作品。


本当に面白いよ、これ。

 

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コメント(17件)

  1. 今回これは観る事ができませんでした。83年の公開時に観ているから、まあいいかと思ったのですが、とらねこさんのレビューを読むと再見しておくべきだったかなと・・・
    森田監督「の・ようなもの」とこれは伊藤克信棒読み2大傑作ですね。前者では秋吉久美子、ここでは井上麻衣に寺島まゆみ、うーん、ズルイぞ!

  2. おぉー、寺島まゆみ姉さんじゃないっスか!
    20数年前は高校生の我々も夢中になったもんです。

  3. あらま。ワタクシも1月初めに寺島さんのパンチラシーンでオナニーでもぶっかく為に27年ぶりに鑑賞したのですが、怒り狂いましたぁ。
    もちろんリアルタイムで映画館で鑑賞した時は十二分にオナニーできた(他にイイズリネタがあまり無い時代ですから)のですが、今にして振り返ると、何しろ売り文句の「パンチラシーン」が少なすぎるとゆーか2回ぐらいではありませんか!!
    森田監督は映画的な能力はかなりある御大ですが、エロの才能じは皆無でありました。
    映画的な面白味を工夫する暇があったら寺島まゆみのパンチラシーンを増やせボケ!それがエロ屋の最大の使命じゃろが!!とゆーのが1月の私見であります。映画を撮りたい言い訳でエロをやるとどちらも中途半端になって一番カッコ悪いねんぞ!とチンコ様は怒り狂うのでした。
    ただし寺島まゆみ様の声は今聴いてもかなりグッとくるもんがあります。自分は寺島まゆみ物なら「聖子の太もも」が一番余ヨカッタかな〜と思います。

  4. imaponさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    imaponさんは、リアルタイムでご覧になっていらっしゃったのですね!
    素晴らしい^^
    うん、私はすっごく面白かったです!こんなに楽しい映画があるなんて、昔の人が羨ましくなりました。
    この監督さん、すごく面白いですね。
    『の・ようなもの』も是非とも見てみたくなりました!
    >伊藤克信棒読み2大傑作
    おー素晴らしい!この人棒読みなんだけど、めちゃ訛ってるから、やけにカワイく感じてしまうんですよね。
    本当、美味しいところ持ってっちゃってズルーい!(爆

  5. ヒツジさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    おおっ、ヒツジさんも、リアルタイムでご存知だったのですね!
    高校生には刺激が強くなかったですか〜
    これも見ました?ものすごく楽しい気分になりました^^

  6. gsさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    おおっ、gsさんはこれ今見たらダメでしたか。
    さすがに昔のエロは、少し刺激が弱いかもしれませんね。
    でも、gsさんは、どうやらパンチラ派なんですね?
    くふふ♪
    オッパイとか見えてるのに、パンチラの少なさで怒ってらっしゃるとは
    んー、で、エロと作家性の両立の話ですが。
    自分の場合、あくまでこういうのをあまり見たことがない素人の意見なので、そう思って聞いていただきたいのですが。
    どちらかと言うと、エロより物語で楽しみたいところがありまして、
    言わば、エロ映像よりもっと想像力を刺激して欲しかったりします。
    ま、でも石井輝男なんかを見ていると、画的にも過激だし面白いしで、その辺満足してしまうんですが。
    ただ、自分はこの作品は、単に天然な青春物語、としてだけ見ても、今見ても十分に通用する面白さだと思ったんですよ。
    何より、作家として抜きん出ているように思いました。
    なんかキュートで憎めないカワイイ話だなって
    それに、少なくても私は、エロい気持ちになっちゃったし!

  7. 助監督に金子修介さんの名前が!Σ(゚ロ゚ノ)ノ
    ガメラ、ゴジラ、デスノートに歩くケータイ・・・
    特撮の魔術師(とオイラが勝手に思ってる)の
    彼もかつてはポルノ映画で頑張っていたので
    すねぇ・・・。
    ますますファンになってしまうわ!ヾ(@^▽^@)ノ
    それにしても・・・こ〜いう床屋さんがあったら
    毎月通っちゃうなぁ♪(* ̄▽ ̄*)

  8. とらねこさんこんにちは。
    ぅゎ、コレ、すごい気になる!
    ツタヤDISCASのレンタル候補にいれましたw
    実は僕が床屋の修行してた店はインターンに女の子しか採用しない店でした。
    僕が入る数年前に主人が亡くなり奥さまの女性店主に代わったのを機に男も入店させてくれるようになったんです。
    先輩は女性ばっかしでしたよw
    べつにあからさまにエロいことはなかったですけど顔そりするとき手指を舐められたとか、バックシャンプーで頭を抱えると胸があたってしまうなどよく聞く話でしたw
    伊藤克信の栃木まるだしなところをチェックしたいですw

  9. ガンヘッドさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    ふふふ、そうですね、金子修介の名前、気になる人もしかして居るかな?と思って出しておいたんですが、
    ワーイ、ガンヘッドさんが釣れた〜♪
    そっかー、ガンちゃんにとっては、とっても気になる方だったのねん^^
    ふふふ、本当、こんな床屋さん、あったら通ってしまうよね!
    実際、映画の中でも、ツルッパゲの人が来て、
    「今日はどんな頭にしますか?」
    「お好きなように。」
    「・・・・・・・・。
    じゃあ、剃ってあげますね〜♪」
    というシーンがあるんですけどね、絶対この人、意味なくしょっちゅう通ってるだろってのが分かるんですよ♪ぷぷぷ
    その他にも、色々とコントなシーンが満載で、すっげ楽しかったッス

  10. mottiさんへ
    こんばんは〜♪おお、久しぶりです!コメントありがとうございました。
    私のこと、覚えていて下さって、ありがとうございます♪
    そうですね、床屋さんと言えば、mottiさんでした!
    早速ディスカスにリスト入りしましたか、わっほー♪
    見たら、また是非ともお話してくださーいっ。
    >奥さまの女性店主に代わったのを機に男も入店させてくれるようになったんです。
    おお、そうですか!ではmottiさんは、リアル伊藤克信ですね
    女ばっかりの床屋さんて、楽しそうですね♪
    『純喫茶磯辺』よりずっとセクシーな床屋さんなんです。ぐふふ。
    伊藤克信は栃木だったんですね!あはは、すごく訛ってましたよw

  11. あれ? もしかしたら、私これ少しだけ見てるかも?…
    違う映画かもしれないけど…
    何年か前、深夜遅くにTVをつけたら、こんな感じの
    “なかなか就職が決まらないダメ大学生(だけど可愛い
    彼女はちゃっかりいたりする)”Hな映画に、若かりし
    伊藤克信さんを見かけ、その頃は既にレポーターや、
    スポーツキャスター等で活躍してたので、「へぇ〜
    この人こういう映画に出てたのかぁ」「そう言われれば、
    こういうの似合うなー」なんてボンヤリ思いつつ、
    他に見たい番組があって変えてしまった事があります。
    しまった、面白かったのか…
    見ておけば良かったかな
    ふふふ、今ふりかえれば、監督・助監督ともに
    豪華な布陣ですよね。昔は、映画監督になる道のりに
    ポルノ映画は欠かせないステップでしたものね。

  12. ochiaiさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    へえ、これ夜中にTVでやってたことあるんですね☆
    TVだと全部は見せないようになってるのかな?
    へえ、伊藤克信って、レポーターなんかもやってる人だったんですね。
    >昔は、映画監督になる道のりにポルノ映画は欠かせないステップでしたものね
    そうなんですかー★
    でも、ロマンポルノって、普通に今考えるようなポルノ映画、アダルトなんかとは全然違って、ちゃんと見て楽しめるものとして、別物のようですね。

  13. あ、もしかしたら地上波じゃなかったかも?
    おそらく実家での事だったと思うので、ケーブルだから
    そういうのもプログラムにあったのだと思います。
    (でも流石に、お色気チャンネルは契約してないですが)
    はい、今、大御所や中堅どころの映画監督さんって
    若い時代にロマンポルノの助監督経験者が多いですよ。
    今は、このステップアップの方法が、ほぼ無くなって
    しまったので(AVの影響でポルノ映画の衰退により)、
    CM出身の監督とか、TV出身の監督が増えてきてますね。
    そうですね、即物的なAVとは全く別物ですよね。
    ポルノであっても、ちゃんと“映画”なんですね〜。

  14. ochiaiさんへ★
    おはようございます〜♪
    >ポルノであっても即物的なAVとは全く別物で“映画”だ
    あ、なーる!ochiaiさんの一言で、自分に馴染みのない“ポルノ映画”とAVのライン引きの場所が分かった感じです。
    子供心には全然分からなかったし、女である自分にはあまり身近に考えたことのないジャンルだったのですが、
    “ポルノ映画がちゃんと映画”という辺りには、“最初から成人男性しか見ない”という枠の中で、むしろ不自由なく語ることの出来る自由すらあるような気がします。
    その中でもちろんピンキリはあるでしょうけど、だからこそ腕を鳴らすことができると言えるかも?

  15. ピンクカット / 姉妹理容室 (日活名作ロマンシリーズ)

    「のの字かいてハッ」笑
    ピンクカット 太く愛して深く愛して [DVD]posted with amazlet at 09.01.29ジェネオン エンタテインメント (2005-10-21)売り上げラン…

  16. たしか『おくりびと』の滝田洋二郎監督、『Shall we,ダンス?』の周防正行監督、『リング』の中田秀夫監督もピンク出身だったと思いました
    ちょうど先日金子監督のインタビューを読んだのですが、「助監督時代は監督の言うことに絶対従わなければいけなかったので、とても辛かった」と語っておられました
    「助」でも「監督」と付いてるのだからそれなりに偉いのかと思ってましたが、そうでもないんですね〜

  17. SGA屋伍一さんへ
    こちらにもコメントありがとうございます♪
    へえー♪ピンク出身の監督さんて結構居るんですね☆
    中田秀夫監督までそうなんだ〜
    そうですね、助監督時代って、結構誰にとっても辛い思い出なのかもしれませんね。
    「助監督」と一口に言っても、名前が出る順番で、その偉さ(笑)や、やる役割なんかが全然違うみたいですけど。
    三池監督も、助監督時代はそうとうに辛かったらしいです。『監督中毒』を読むと。(良かったら読んでみませんか?)
    今村昌平監督の下でやった『女衒 ZEGEN』しか私は見てないけど(レビューもあります♪)、もっと三池監督の助監督時代が見たいな〜
    三池さんの話ばっかりしてごめん




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