95●リボルバー
’05年、ガイ・リッチー監督作品。
『ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、『スナッチ』等、気持ちいい作品を飛ばし、私にとっては、かつて大好きだったガイ・リッチー監督の新作なのだ。
『スウェプト・アウェイ』(’02年)以来となるこの作品。
ストーリー・・・
罠にはめられ投獄された凄腕ギャンブラーのジェイク(ジェイソン・ステイサム)は、獄中でギャンブルの究極のテクニックを会得。出所後、カジノ王・マカ(レイ・リオッタ)から大金を巻き上げて恨みを晴らす。逆上したマカはヒットマンを雇い、ジェイクを抹殺するように命令するが、ザック(ヴィンセント・パストーレ)とアヴィ(アンドレ・ベンジャミン)の二人組によってジェイクは救われる。二人は彼を匿うことを条件に、全財産を渡すことを要求。さらに、血液の病気で余命が3日であることを宣告するのだった。・・・
ちなみに、前作の『スウェプト・アウェイ』(’02年)は、ラジー賞で大暴れしたのが記憶に鮮明な作品だ。
(←左画像は、この作品のプレミア・フォトでの、ガイ・リッチー監督&マドンナ)。
『スウェプト・アウェイ』(’02年)、
ワースト作品賞受賞、
ワースト主演女優賞受賞、
(『ノット・ア・ガール』のブリトニー・スピアーズとのW賞)
ワースト監督賞受賞、
*ワースト主演男優賞ノミネート(アンドリアーノ・ジャンニーニ)、
*ワースト脚本賞ノミネート、
ワーストスクリーン・カップル賞受賞(アンドリアーノ・ジャンニーニ&マドンナ)、
ワーストリメイク・続編賞受賞
以上
もう、何冠王ですか
「書ききれねーよッ!!」と言いたくなるほど、これだけの賞をイッキに受賞してしまっている作品なんでした。
ここまで来ると壮観。
ちなみに、この年のマドンナは、『007 / ダイ・アナザー・デイ』においても、ワースト主演女優賞を受賞しているので、マドンナ一人で言うと、
ワースト主演女優賞受賞、
ワースト助演女優賞受賞、
ワーストスクリーン・カップル賞受賞(アンドリアーノ・ジャンニーニ&マドンナ)
と、3冠なんですね。というか、役者として言えば、全冠?
一人の役者として取れるラジー賞全部持ってったという・・・。
ラジー賞はそれくらいにして、この作品。
で、その悪名高い『スウェプト・アウェイ』以来の作品となるこの作品。
’05年に製作されているのに、今頃の公開・・・どうしたことか。
と、思いきや、この『リボルバー』なワケですよ。。。
話自体が複雑に出来ていて、途中までなかなか面白く見せていたはずなのに、
この難解さの答えが見えて、どういうことか分かると、非常につまらなくて、もうみるみるガッカリし・・・
「なんだそんなコト」かよと、
途端に色褪せてトーンダウン。なのに終わるまでが長かった〜。
見所と言えば、やっぱり、ガイ・リッチー作品『ロック・ヅトック&トゥー・スモーキング・バレルズ』でデビューを飾ったこの人、ジェイソン・ステイサム。
やっぱり私としては、『トランスポーター』での彼みたいに、完全無欠のヒーロー、カッコつけたアクション俳優、二枚目色男風のジェイソン・ステイサムではなくて、
ガイ・リッチーが使う時の微妙なジェイソン・ステイサムの方が印象に強かったんだけどね。
とは言え、この人は、ガイ・リッチーは製作総指揮に回った『ミーン・マシーン』(’01年)では、無口な“モンク”役のブチキレっぷりが、最高に面白くって、テンション上がった。
このモンク役が見たくて、何度か見たぐらいなんですよ。面白かったなあ。『ミーン・マシーン』。
そのジェイソン・ステイサムが、ここでは、
ハゲじゃない!のにオドロキ。
セクシーハゲじゃなくても、イケルじゃん!ジェイソン・ステイサム!
ロンゲが似合ってて、めっちゃカッコ良かったよ。
白いシャツに、ネイヴィーの、ピンストライプのスーツ。
やっぱりね、色男なんですよジェイソン・ステイサム。若返ったんじゃ?!ってくらい素敵。(あれはカツラなのよね?)
それから、プログラムを立ち読みしたところ、監督が出演を熱望したという、レイ・リオッタ。
いい役者を選ぶセンスはやっぱりあるんですよね。
ソーター役のマーク・ストロングも、面白くなりそうなキャラだったのに、もうちょっと見せてくれても良かったのになァと、残念でならない。
ザック役のヴィンセント・パストールも、エピソードが何かあっても良かったのに、残念。こういう人はエピソードは一つでいいと思うよ、でも何か一つでいいからあって欲しかった。
最後に、私的に出演が嬉しかった、OUTCAST のアンドレ・ベンジャミンについて補足・・いや蛇足?しちゃう。
きゃー、スーツが似合ってるぅ〜!
私がTVで見た時は、(『Hey Ya!』の曲の時の日本での収録)黒地に浮かび上がる蛍光色のガイコツ模様という、奇抜この上ない上下スーツ。
(出演者全員&大勢いるダンサー全員がそのガイコツ模様)
そんな訳で、顔はハンサムだけど、イイ男とはあんまり思わなかった(曲は大好きでCD買ったけど)。
アンドレ・ベンジャミンのこの佇まい、素敵でした〜★
シックなグレーのチェックとか、高貴なグレーブラウンで決めてて、モノトーンが映える映えるw
2008/07/01 | 映画, :アクション, :サスペンス・ミステリ
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コメント(21件)
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実はですね、私は良く理解してないんですよ。
でも最後まで面白く観れましたよ。(判らないままで)
主人公と雇い主2人組みと敵ボスの3人のストーリーは
まぁ良いとして、
殺し屋の行動がよく判りませぬ。
ま、いいかな。
そうそう、殺し屋と言えば
三谷幸喜「マジック・アワー」の佐藤浩市も良かったなぁ。
チャウ・シンチー「ミラクル7号」は新境地でした。
前の作品ほどの爆発力は無いけれど、これはこれで楽しめましたよ。
とりとめの無いカキコになってしまいました。
放置プレイで結構です(笑)
リボルバー
最大の敵は思いがけぬ場所に隠れている J・シーザー 紀元前75年 上達する唯一の方法は強敵との勝負 チェスの基礎 1883年 投資した金を守れ 銀行家の心得 1775年 戦争回避は敵を利するのみ マキアヴェッリ 1502年
>ガイ・リッチーが使う時の微妙なジェイソン・ステイサムの方が印象に強かったんだけどね
ガイ・リッチー&ステイサムって事で、ちょっと期待し過ぎてしまいました(^^ゞ
一番意外だったのは、映画そのものの終わらせ方。
“なんとなく場内が明るくなって終り”と言う感じになってしまっていて、見終わったような気がせず変な感じでした。
家でDVDで見た場合は、どんな印象になるんだろう・・・
yesさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
最後まで楽しく見れちゃいましたか!さすがyesさん、優しいですね。
>話がよく分からない
私の友人も終わった後、「あれってどういうことだったの?」って言ってました〜。
>殺し屋の行動が分からない
割とすぐに死んだ殺し屋はともかく、最後の方のソーターの行動が分からないってことですよね?
自分が思うにですが、あれはボタンのかけ違いで、どこまでも任務墜行型の冷酷非情な殺し屋が、自分の初めてのミスを犯したことに心がグラついて、人としての心が芽生えた?みたいな感じなんでしょうか?
あんまり丁寧に描かれていなかったし、確かに彼の心理が分かりずらくて、唐突感がすごくありましたよね。
>マジックアワー
佐藤浩市、結構評判いいみたいですね★
なかなか良く出来てそうですね。
>ミラクル7号
へー、これ、面白いんですね★
あのCGの安さ、ほとんど「勇気」とすら呼べそうですよね^^;
哀生龍さんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
小利口になっちゃったところがちょいとガッカリでしたよねぇ。
私も、あの終わり方は想像してなかったので、最後ちょっと拍子抜けしました。
ま、最初にそう断り書きがあったんですけど、(「このエンディングは監督の意向です」)あれがなかったら、みんな映写事故かと思ったり、文句言ったりする人が現れちゃうところですよねえ。
リボルバー/ジェイソン・ステイサム
ジェイソン・ステイサムの出演作はB級っぽくてもなんだかんだと面白いんだよねぇ、というイメージが何故か私の中に定着しちゃってるんですけど、今回は敵役でサスペンスドラマでもお馴染みのレイ・リオッタが共演で、監督ガイ・リッチー、制作リュック・ベッソンとくらべ、….
レイ・リオッタはいいキャラしてましたねぇ。悪役ばかりになっちゃうけどこういう役では抜群の存在感発揮しますね。
私はやっぱりハゲのジェイソン・ステイサムがいいです(笑)。
ガイ・リッチー監督どこへ行こうとしているの??
観ていてそこに不安を覚えてしまいました!
ジェイソン・ステイサムが長髪!!というのは私も驚きました!
かなり雰囲気かわりますよね!
これから ズラでもいいからこの方向の髪型でいってもいいのでは?と思いました!
●リボルバー(REVOLVER)
昔は匆々たる役者陣が、ギャラ無しでも出演したいとまで言われていたガイ・リッチー監督。
いろいろあって最近ではその名を潜めていたのです…
かのんさんへ
こんばんは★コメントありがとうございました。
レイ・リオッタ素敵ですよね!
まつげが異様に長いんですけどね、あれがどうも気になって仕方がないんですが、私だけでしょうか?
ハゲのジェイソン・ステイサムは無敵チック!
なるほど、と思いました(笑)確かに、ハゲの方が強そうですね!
コブタさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
ガイ・リッチーが面白くなくなっちゃったなんて、すごいショックでしたよね・・。
ジェイソン・ステイサム、コブタさんもトキメきました?
私実は、ジェイソン・ステイサムに髪がある役とは全く想像してなかったんですよ!!
なので、初めて見た時は超ビックりしました!
映画「リボルバー」
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映画「リボルバー」
■邦題:リボルバー
■原題:REVOLVER
■上映時間:115分
■製作国:イギリス、フランス
■ジャンル:サスペンス、犯罪
■配給:アステア+アスミック・エース
■提供:アスミック・エース エンタテインメント、住友商事、角川エンタテインメント
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リボルバー
『惑わされるな、全てを疑え。』
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リボルバー
【映画的カリスマ指数】★★☆☆☆
クリエーター:ガイ・リッチーの崩壊!?
こんにちは。お久しぶりです。
ガイ・リッチー監督は好きな監督なので、「訳解んなくてもいいじゃん」てな勢いで観ました。
つうか、考えても何も解んないし。
映像と雰囲気だけ楽しみました。
イギリス、ロンドンのギャングって独特の汚さ、味があるので好きなんです。
『リボルバー』 2008年59本目
『リボルバー』 2008年59本目 7/11(金) 仙台フォーラム
『スナッチ』や『ロンドンドッグス』とかのロンドン・ギャング(イギリスのギャングね)って下品。
言葉遣いは汚いし、麻薬でらりってるか、女とやってるか、銃でひところしてるかの、酒飲んでサッカー観て暴….
健太郎さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
健太郎さんはこちら、どうやらそこそこ楽しめたんですね?
うん、珍しいですが、確かに映像や雰囲気が良かったですよね♪
あ、ガイ・リッチーお好きなんですね。私も結構好きだったんですよ。
遅くなってしまいましたが、TB&コメントありがとうございました。
ガイ・リッチー監督好きですよ。
映像とか雰囲気が好きです。
なので、話とかはあんまし…
そんなわけでした。
健太郎さんへ
こんにちは〜♪こちらこそTB&コメントありがとうございました。
ガイ・リッチー監督、私も前は好きでしたよ!
リボルバー ガイ・リッチー×リュック・ベッソン×ジェイソン・ステイサム
惑わされるな。全てを疑え。 (何故か今回も、オレンジ色が出ません)
このキャッチコピーに惹かれて行ったわけではありません単にジェイソン・ステイサムが観たくて行った。迷宮映画館のsakuraiさ…