68●チェリー、ハリー&ラクエル
まずこのポスターを見て、思わず『グラインドハウス プラネット・テラー』を思い出しちゃった人も多いのではないかな、なんて思う。
だけど、話ももちろん違うし、画的に共通する部分も特になかった。それから、この作品でラス・メイヤーと共同脚本の人が、トム・マッゴーワンという人。なので『グラインドハウス プラネット・テラー』で、ロバート・ロドリゲス監督と今年結婚した、ローズ・マッゴーワンと関係があるのかな?彼女は娘だったりして!?
・・・なんて思って、一生懸命検索しちゃったけど、どうやらそれも違ったみたい。ローズ・マッゴーワンは、お母さんがフランス人、お父さんがアイルランド人。どうやらこのラス・メイヤーが中期に組んだ人とは関係がまるでなさそう。
ストーリー&紹介(シネマヴェーラ説明より)・・・
保安官ハリー(チャールズ・ネイピア)はアリゾナ国境の田舎町でマリファナ密売の片棒を担いでいたが、売春婦のラクエル(ラリッサ・エリー)と看護婦のチェリー(リンダ・アシュトン)に出会い、快楽を追及する日々を送ることに。さらにラクエルとチェリーの女二人も官能の絆で結ばれる。裸で灼熱の砂漠を遊びまわる無邪気さに目がくらむ、虚構と現実が織り交ざった、ラス・メイヤー中期の傑作ファンタジー。
’69年、ラス・メイヤー監督・脚本・撮影。
ここでは、『スーパー・ヴィクセン』の殺人保安官・ハリー(チャールズ・ネイピア)が、再登場。
だけどここでは、殺人は犯さないし、勃起不全でもない。あくまでもラブリーなエロエロ保安官を演じているのでした。
現実と虚構の世界の狭間に居て、話の進行役となるのは、『スーパー・ヴィクセン』にも『ウルトラ・ヴィクセン』にも出て来た、ソウル(もしくはスーパーソウル)役のウッシー・ディガード。
彼女が美しい裸を意味なく披露して虚構の世界に出てくる、というのがラス・メイヤーの作品には共通するのが多いようだ。
裸で、線路の上で電話交換士をやっている、という画も共通。
ラス・メイヤーらしくセクシーな作品。男女のばかりでなく、レズものはあるし、最初から最後までエロさ全開♪
ラス・メイヤー作品に出てくる巨乳の女性たちって、いかにも男性から見た理想像が描かれているのかなあ、という感じで、キャラクター性はほとんどなく、いつも快楽を追求するだけの存在、ということが多い。「トイ・ガール」って感じだ。
だけど、本当に楽しそうで、羨ましくもなったり。
私ってば、理論だの哲学だのと、なんて退屈な女なんだろう〜と、思い切り反省してしまう。
こういう女のように生きてみたら楽しそうだなあ。好きな人のそばで、こんな風に馬鹿みたいに生きれたら一生幸せだなあ〜なんて、ボンヤリ思ったりもするのでした。
「女」というより「家畜」レベルだけどね。
cf.※ラス・メイヤー作品UPしました↓
・『ヴィクセン』
・『スーパー・ヴィクセン』
・『ウルトラ・ヴィクセン』
・『ファスター・プッシーキャット キル!キル!』
・『チェリー、ハリー&ラクエル』
2008/05/09 | :カルト・アバンギャルド
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コメント(4件)
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こんばんは♪
エロナースの意匠を見るとBLINK182の『ENIMA OF THE STATE』のジャケ(通称ゴムテ)を思い出します
エロナース概論については語り出すと長くなるのでそれはまたの機会にでも(笑)
>トム・マッゴーワン
『悪魔の祭壇 血塗られた処女』や『野生のエルザ』の監督のクレジットになぜか名を連ねてる方ですね(笑)
『ゴーストワールド』や『バッドサンタ』等のツワイゴフものにちょい役で出てる俳優に同じ名前のひといて紛らわしんですよね〜
さて、共同脚本ということで少しはましかと思いきや本作も相変わらず酔っ払って左足で書いただろー!な出来な訳ですが…
「砂漠で裸」とか「椅子でクルクル」とかやっぱり画ヅラは無駄にポップなんですよね(笑)
>男性から見た理想像
いや〜「トイ・ガール」はハレの日専用ですね
ケであれだと嫌だもん(笑)
とらねこさん、おはようございまーす!!
溜まってるこれらのレビューを出すというのはお忙しいのかな?と推測したりしてますが、ご機嫌いかがですか?(2つともブログ早速ブックマークしました!)
わたしのほうにはたいしたこと書いてないのでコメント返しは無理しないで大丈夫ですからネ。(あんなとこに何度もコメントしてくれてありがとうデス)
で、コレ、レズのシーンがあって嬉しかったです!
69年はエロな年♪
それでは行ってきま〜す。(雨だしチョットくたびれてるので手抜きふぁっしょんで……ってどーでもいい情報〜)
みさま
こんばんは〜♪コメントありがとうございます〜。
>BLINK182のエロナースジャケ
あー確かに♪懐かしいですな〜!
でも、自分的には林檎かな〜。
『ギプス』でしたっけ・・
で、トム・マッゴーワンという人は二人いるんですね〜。なるほど、なるほど。
教えてくださりありがとうございます。
今回の脚本も本当、無駄に千鳥足でしたね(爆)
まあでも、これでラス・メイヤーもほぼクリアできました。
わーいww
>「トイ・ガール」はハレの日専用ですね
あwやっぱそうですよね!
人間として話が出来る人でないとね〜って思いますよね。
アンバーさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
これってストーリーメチャクチャでしたが、何も考えずに楽しめる感じが良かったですね。
アンバーさんはお元気になりましたか?
はしかはもうすっかり良くなったのでしょうか・・
んー、忙しく見えますか?
新作映画もたくさん観てますよ〜。
私は昨日は雨の中研修に行きましたよ・・。
雨の日は“長靴をはいたねこ”なのです♪
はーもう寝なくっちゃ。。