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63●yoriko(舞台挨拶つき)

yori


 


 


 


 


 


 




モナコ国際映画祭2部門受賞(「ベストオリジナルアワード」、「ベストライターアワード」)、記念上映(シネマライズで1週間のみ)
舞台挨拶つきの回に行ってきました。
この映画のHPは → コチラ


ストーリー・・・
駆け出しの作家・稲泉悟(高田宏太郎)は、アルバイトで日々の生活を繋ぎながら小説を書いている青年。そんな彼のもとに、出版社で働く友人・明日香(桂亜沙美)から仕事の話が舞い込む。
悟は原稿を携えて編集長・鹿島(寺田農)のもとを訪れるが、「魂が感じられない」と一蹴される。しかし、悟の才能を見込む鹿島は、ラストチャンスという条件で、自分の別荘を創作活動の場として提供することを申し出る。
静まり返った別荘でひとり執筆を試みる悟。しかし思うように筆は進まず葛藤する日々。 そんなある日、悟は海辺で美しい女と出会う。
寄子(櫛山晃美)と名乗るその女と、悟はごく自然に日々を積み重ねてゆく・・・


監督は長編映画初の棚木和人。原作は、香月秀之。
原作者自身の話によると、18年前に太秦の撮影所で助監督時代から、ずっと構想を練っていた作品で、自分もこの作品で監督デビューをと考えていたとか。
何か因縁的なものを感じる、との話でした。


主演の櫛山晃美は、この映画が初主演だとか。すごく細い人で、手足が長く、この映画と同じ髪型をしていたのが印象的。
「この頃自分は太っていて、自分でモナコで大画面で見て、笑ってしまった」と強い語調で本人が語っていました。
確かに、こうして映画で見ると、すごく顔がふっくらしていて、ほっぺなんかもモチモチ。あまり言いたくないけど、確かにちょっと顔は大きく見える。


だけど、「そんな風に自分で言う事ないのにナ・・・」と思ってしまった。
この映画の時だって、別に太ってないんだよ。細い人ではあるんだけど、顔はきっと、なかなか痩せないんだよね。
きっと気にして、ダイエットたくさんしたのかな。・・・
実際に舞台挨拶で見た櫛山さんは、ものすごくガリガリでした。
映画やTVで見ると、実際より横幅が広く見えるということだし、きっとすごく本人は気にしたのかも。

私の友達にも、綺麗なのに、「顔が大きい」と言われて、ずっと気にしていた子がいたせいか、そう言う気持ちがすごく分かる気がした。

物語は、輪廻転生を描いた恋愛もの。
全体的に、すごく静かにユッタリしたフレームが、優しく流れる。

ただ、もったいないことに、正直言って、逆光が多すぎなんですよね。
全体が白っぽすぎて、光を思い切り反射してしまっていた。画面が見ずらくてかなわない・・・。疲れた。
主人公の顔をせっかく映しておきながら、逆光で表情まで読めないなんて、どういうことですかね。
自然光で出来るだけ映そうとしているのは分かる。だけど、光がまるでホコリでもあるかのように、全体を白っぽくしてしまっているのは、初めて見たかも。
せっかくのフレームが台無し。・・・


不思議な映画で、なんとなく人の心に残るような、そんな映画が作りたいんだろうなあ、という狙いは分かる。
ツッコミどころはたくさんあるけど、ま、置いといて。


でも、こんな風に、異空間のような砂浜で、かけがえない恋人と過ごす。
それだけの物語なんだけれど、その、静かな、切り取られた時間は、ある種永遠性があって、こういうのに憧れる原作者の気持ちはすごく分かるなぁ。
そこだけ別の宇宙空間のように、現実から少し遠い場所に存在する、忘れられた場所。


思い出せない前世の恋人に、もし出会ったら、
一体どんな気持ちがするんだろう・・・。

yoriko@映画生活

 

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