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48●スーパー・ヴィクセン

vixen『ヴィクセン』の続編。
これまた趣向が違って楽しい作品。


’75年、アメリカ。
監督・脚本・製作・撮影、ラス・メイヤー。


ストーリー・・・
カリフォルニア中部のガソリンスタンド店員、クリント・ラムジー(チャールズ・ピット)は、悪妻のスーパーエンジェル(シャリ・ユーバンク)殺害の容疑をかけられ、砂漠に逃亡。その行く先々でグラマー美女に絡まれ、巨乳往復ビンタをくらうなど、“女難”に会う中、殺人の犯人・変態警官、ハリー(チャールズ・ネイピア)にも遭遇し・・・?!
セックスを抑圧する者は徹底的に悪になる、という、過激でピュアでシュールなラブ・ファンタジーの傑作!(シネマヴェーラ説明より)


『ヴィクセン』とはまた違った魅力の物語。
正直、続編と言っても、女豹ヴィクセンのセックス・ハンティングものという路線は継続するんだろな〜なんて、軽く思っていたら、違った!
今度は男性が主人公。クリント・ラムジーは、どこへ行っても、巨乳にモテモテ。そんなヒッチハイクの旅をして回る、ロードムービーに途中からなってしまう?!

このクリントはどこがいいのか、普通の青年なのに、巨乳がドンドン寄って来るのです。過度なセックスアピールを振り撒いて。
出会う人、出会う人、ラス・メイヤー映画なので、みんな巨乳なわけだけど、なんだかこのほのぼのした明るさが、可笑しくて、楽しい。

ちなみに、最初のスーパーエンジェルという悪女と、最後に出会う、クリント理想の(?)女性、スーパーヴィクセンが、同一人物。それがシャリ・ユーバンクなのでした。
出会う女性は、スーパーソウル(ウッシー・デガート)、スーパーローナ(クリスティ・ハートバーグ)、スーパーユーラ(デボラ・マクガイア)などなど、みんな名前にスーパーが付いてたりする。
ちなみに、飲み屋の店員の女性も、スーパーハジとして登場。このハジという女性は、『ファスター・プッシーキャット キル!キル!』にも出て来てたよ。


モテモテが故に、人の家庭を思わず壊したり、出会う先々で数々の災難に出会うクリント。よくよく見れば、この人、顔がルーク・ウィルソンにそっくりで、確かにまあまあイケメンなのかもしれない・・・などと考えていたら、
どうやら、クリントが幸せな家を再建しようとするその山の中のガソリンスタンド、この近くに、どうも最初に死んだ、スーパーエンジェルの幽霊が(裸で)現る?!なんていう、なかなかに変わった展開になってくる。
テレフォン・オペレーターも、亡くなったスーパーソウル(ウッシー・デガート)が霊になって出て来て、線路の真ん中で裸で電話を取ったり・・・。
このクリントのモテモテぶりは、最初の被害者のスーパーエンジェルの霊のために、この女難に遭ってるのかもしれないのです・・・。

そこへ、前述のマーダー“変態”コップ、ハリー・ザ・インポが現れるのでした。
なかなかにムチャクチャな展開!これはこれで楽しい


展開はトンでもないんだけど、終わってみると、後からこの映画の愛らしさが湧いて来て、「やっぱ、面白かったナ〜♪」なんて思ってしまうところが、ラス・メイヤーの明るさ・楽しさなのでした。どの作品にも通じることだけど。



cf.※他のラス・メイヤー作品マイ・レビュー↓
・『ヴィクセン
・『スーパー・ヴィクセン
・『ウルトラ・ヴィクセン
・『ファスター・プッシーキャット キル!キル!
・『チェリー、ハリー&ラクエル


スーパー・ヴィクセン@映画生活

 

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コメント(5件)

  1. 映画 「スーパーヴィクセン」

    ラス・メイヤーの「スーパー・ヴィクセン」 1975年
    今回も単なる巨乳映画だろうと疑ってかかって(2作品観ているのでちょっぴり期待はしていました{/face_ase2/})観たわけですが、これはまさにスーパーなラス・メイヤー作品でした。{/hikari_pink/}
    カリフォルニア中西部の…

  2. 呼んだ?(笑)
    一生に一度くらいは、占い師に呼び止められて「あなた、パイ難の相がでてるわ」などと言われてみたいものです
    本作でもおっぱい導師はトバしてますよねー♪
    「バカヤロー!チチビンタは揺れ美を魅せつつも重量感が大事ナンダヨー!もっとスナップきかせて」
    きっと現場で熱血演技指導ですよ(笑)
    「とりあえずチチに受話器引っ掛けてみっか」
    それが、ラスクオリティー!
    「んじゃ、それを今度は下から仰いで撮って…」
    それが、メイヤーマジック!
    ラリって書いたとしか思えない脚本も素晴らし過ぎるのですが、エロ牧歌バイオレンスな感じも妙味ですね〜
    て、あれ?記事カテ、ファンタジーじゃないんだ?(笑)

  3. みさま
    こんにちは〜♪コメントありがとうございます★
    呼びましたとも!
    「不吉なパイ相の出ている、そこなアナタ、ちょい待ちッッ!!」てな感じで♪
    >ラリって書いたとしか思えない脚本も素晴らし過ぎるのですが
    アハハ!!本当、ラリって書いてるし、撮りながらラリってるとしか思えないです(笑)
    私も、感想書いてはみたものの、今読んでみたら意味がよく分からないし(ぉぃぉぃ!)
    ラス・クオリティーにメイヤーマジック、おっしゃる通りで。下からナメてポン!て画、好きだねー、オヤジ!
    演技指導、想像しただけでも爆笑しちゃった
    おっしゃる通り、「エロ牧歌バイオレンス」!素晴らしいネーミングセンスですね。なぜこんなに愛おしいんだろう?このクレイジーさ。
    ラスのエロって何かイイよね〜♪って、すごくざっくばらんな人には分かってもらえそうなラスなりの閨房の哲学が効いてます。ユルユル(股が)!
    音楽はチンプでチープなピロピロ音。何て言ったらいいのか、とにかくイカレてるんですね〜♪

  4. そういえばモテモテ男が車に乗っていろんな女と出会ってる映画でしたね!
    可笑しくて愉快なあれこれだったような。
    モテ男が女とコトをいたしてるときに、その夫が庭でダダダと穴を掘って働いてたところとかおもしろいなぁ、と思ったのを思い出しました。
    あっかる〜い♪

  5. アンバーさんへ
    こんばんは☆コメントありがとうございました!
    コメントが「そういえば・・」で始まっていますね!
    てことは、内容をズバリ忘れてしまった!ということでしょうか〜。
    まあ、無理もないですね。なんたってサッパリ意味不明なんだから(爆)
    >その夫が庭でダダダと穴を掘って働いてたところ
    ああ、そうそう、スーパーユーラの農場Hの話ですね☆
    結構働き者のダンナと、ダイナマイトボディーだけど気のいい奥さんだったのに・・
    モテ男が登場して家庭が見事に崩壊してしまいましたね〜。




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