44●エスケープ・フロム・L.A.
これ夜中の深夜番組等、今まで何度か見たことがあったけど、キチンと最初から最後まで見たのは初めてだった。しかも映画館で!
いや〜面白い!私はかなり好き。
ストーリー・・・
近未来、時は2013年。合衆国大統領(クリフ・ロバートソン)の娘ユートピア(A・J・ランガー)は、政府が秘密裏に開発した新兵器ブラックボックスを持ってL.A.に逃亡した。L.A.は2000年に起きた大地震のために陸の孤島と化して以来、現大統領の厳格な管理体制の規律に反する者たちの格好の追放場所。凶悪な犯罪者の監獄島となっていた。ユートピアを陰で操っていたのは、L.A.内に君臨するペルーの革命家クエボ・ジョーンズ(ジョージ・コラフェイス)で、ブラックボックスを手中にした彼は、L.A.島の全囚人の解放を要求して合衆国政府を脅迫。大統領は、重犯罪者スネーク(カート・ラッセル)の体内に殺人ビールスを注入させ、解毒剤と引き換えにブラックボックス奪回を命じたのだった。・・・
’96年、アメリカ。ジョン・カーペンター監督。
『ニューヨーク1997』(’81年)の、実に15年ぶりの続編だったそうだ。ちなみに私は、前作を見ていないのだけれど、そこでもカート・ラッセルがスネークをやっている、とのこと。
これって、近未来の設定だけど、まず、’81年に1997年の設定でした。
そしてこの『エスケープ・フロム・L.A』の方は、’96年で、2013年の設定。
つまり、ちょうどその未来がやってくる頃に、続編を作った、ってことになるよね?少々の時間差はあるにしろ。でしょ?
・・・てことは、待てよ、その定石で行くと、また約15年に一度、つまり2013年前後を目指して、製作してしまうのかもしれない・・・?
あと6年で、その2013年になるので、その頃に作り終わるには、2010年ぐらいに製作に着手したっておかしくない訳で、・・・というと、もうすぐの話じゃない?
そろそろ第3話めの青写真が、監督の頭の中に在ってもいい頃なんでは・・・?
で、第3話め、というと、映画の定石から言って、「完結編」。
もしかしたら、次はすんごいことになって、登場するのも、案外近い将来のことかもしれませんよ?!
覚悟しておかなくちゃ〜
いやー・・・面白ェーーーー!
何をやっても私のツボを押さえた映画、って感じ。
ガイドのエディ役のブシェーミは、いかにも怪しいし。『ゲゲゲの鬼太郎』で言えばねずみ男よろしく立ち回る。TV等でいつもこの辺りだけ良く楽しんで見てた。
そして、スネイク・プリスキン!主人公のカート・ラッセルは、美しい肉体を誇って、クールそのもの。この眼帯のインパクトはかなり大きい感じ
次から次へと展開し、地獄のLAをタイムリミットと共に突き進むスネイクに、手を変え品を変え、厄災に次ぐ厄災がその身に降りかかる!
一体、この場から、どうやってクエボの所へ辿り着くのか?
敵キャラでは、整形手術をやりすぎて、顔が崩れてしまった人間の残骸に、健康体の人間に手術を施す、なんていうイカレた外科医総統!これ凄いんでない?
いかにも、LA、ハリウッドらしさを生かした敵キャラ作りが素敵っ
外科医総統の顔も、何かの仮面をかぶったような姿。
あっさりスネイクにやられちゃうけど、首をヒネってスネイクの前にたちはだかる姿なんて、なかなかの敵キャラぶりだったなあ〜。
あと、特筆すべきはやはり地獄と化したLAを、Pipeline役のピーター・フォンダと一緒に波乗りしちゃうところはもう、楽しい、楽しい!絶頂!
『イージー・ライダー』すら彷彿とさせるこの1シーンは、忘れられないでしょう。
もちろん、これがラストでのパム・グリアーとのハングライダーとセットになるところ。
文字通り、LA中の、空も海も縦横無尽に駆け巡る。素晴らしい!
普通だったら、LAと言えばドライブウェイ、横長の風景、なんだろうけど、
このSFは、本当にやりたい放題で、気持ちがイイ。
上の写真は、カート・ラッセル、パム・グリア、スティーブ・ブシェーミ。パム・グリアの声は、男声に吹替えられていて笑う。
それにしても、いかにもチャチなリモコンにしか見えない、ブラックスボックスの中の最恐の兵器。今見るとかなり面白グッズです。
・・・でも、アメリカ大統領は、私の空想の中でも、10年以上前から、ああいう世界を破滅させるボタンを持ってるに違いない。今でもやっぱりそう思ってたりして・・・。
ラストの皮肉な結末は、これはこれでアリ、という感じでした。
それにしても、エンドロールででWhite Zombie(ロブ・ゾンビの前身バンド)の、私が当時大好きだった曲がかかって、ノケぞりそうになりましたよ。
いやー、久しぶりに聞いちゃったなあ(照)
思わず、帰って家で大音量でかけた挙句、ロブ・ゾンビの最近買ってなかったアルバムを注文してしまった。
やっぱいーねー、ロブ・ゾンビの音楽は
とらねこは、HIPHOPだの何だのも聞くけど、やっぱロブ・ゾンビは基本。忘れたくはないねぇー。
2008/03/21 | :SF・ファンタジー
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コメント(13件)
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2013年。アメリカの大統領の娘、ユートピアは政府が極秘理に開発した新兵器を持って
LAに逃亡した。そのころLAは2000年に起きた大地震のため、陸の孤島となり、…
面白かったですね〜、これ^^
これ、ありですか?って大笑いしたり
ツボにはまりましたよ〜〜〜(^▽^)V
そうそう、ピーター・フォンダとの波乗りは
ウケまくり(笑)
それにブシェミファンの私としては、彼の役にも
満足♪^^
ジョン・カーペンター監督、確信犯ですね(笑)
>「いやぁジョン・カーペンターは一流でしょう」なんて言いそうになった私。
監督とキャストと音楽と・・・の全てが調和した、ほぼ完璧な仕上がりのB級作品ですよね♪
天才が“紙一重”だと言われるのと同様に、最高のB級作品も“紙一重”なんです!!
是非是非、1作目も見てやって下さいませ。
メルさんへでしたけど・・
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
ツボでしたか!ハハハッ、嬉しいです〜!!
んもーメルさんたら、「ここぞ」という時に突然来て、私を喜ばせるのが上手なんだから〜!
分かってますね〜アナタ
あの波乗りシーン、私も爆笑でしたよ〜!!
んで、その後にハングライダーでしょ??サービス精神多すぎ〜!
最高ですよねー、楽しかった!
いやー、ブシェミも本当いい感じ♪
ジョン・カーペンター、やっぱり素敵です!!
『霧』は
哀生龍さんと同様、是非是非、是非是非、1作目を見てください!!
「NY」の方がまじめ(?)に作っているかなぁ
「LA」は悪ノリしてる所が多いようなw
ちなみに外科医総統は”血みどろアッシュ”ことブルース・キャンベルです
とらねこさんは他にカーペンター作品、どんなの見てます?
キング原作の「クリスティーン」もありますよー
ボクは全監督作、見ている・・・はずです、えへん
こんにちは!
『ノーカントリー』にTBをいただきましたが、難しい映画にコメントできないからこちらに(笑)。
懐かしい!これ僕も昔観ましたよ!でも何故か覚えているのがサーフィンするところだけだったり(笑)。内容はスッカリ忘れてしまったけど、これぞバカ映画の真骨頂とも言えるでしょう。
実は結構好きなんです、ラッセルの親父。
『デス・プルーフ』のやられっぷりも最高だったし『スコーピオン』のコスプレ戦隊プレスリーもアホすぎて笑った!『ソルジャー』や『ブレーキダウン』(大傑作だと僕は思う)なども面白かったし・・・まぁ、つまり彼のB級映画人生を称えて是非ラッセル祭りを開催してくださいなってことですよ(笑)
哀生龍さんへ
こちらにもありがとうございます♪
>最高のB級作品も“紙一重”なんです!!
この映画を見ていたら、B級の良さってつくづくここに集結しているよなー、なんて思いましたよ。
さらに言うと、SFっぽさ、ホラーっぽさ、B級っぽさの交じり具合が、最高ですっ^^w
今度お会いする時に、ホワイト・ゾンビ貸そうかしら・・。
1997年になった時に、NYがあーなってない事に、ほっとしつつ、残念だったぐらい、
白鬚もWE ☆ カーペンターv の一員です!
ロックは細身!を信条とする白鬚にとって
スネイクは当時からFATと写りましたが、
その垢抜けなさ!ちゃっちーい小道具!
北斗の拳並みのフルスイングな敵キャラ!
有無を言わせない、力強く抗いがたい世界観!
まーさーに1流! 1流のBAKAパク作品!
パラレル97を想い描きまくった1作目もゼヒ!
サイさんへ
こんばんは~♪コメントありがとうございます!
うんうん!サイさんはそういえば、お気に入りの監督を以前教えて下さったサイに、ジョン・カーペンターの名前を挙げていらっしゃいました。
ええ、覚えていますともー
で、そんなサイさんは、ジョン・カーペンターは全部見ていらっしゃるのですか!うんうん、素晴らしい
私は、スティーブン・キングが、ジョン・カーペンターを好きで、キングがことあるごとに、ジョン・カーペンターだけは褒めていました。自分の原作で、ジョン・カーペンターがいいとか言ってましたし。なので『クリスティーン』は見たけど。『遊星からの物体X』なんかも、キングだったか、荒木飛呂彦だったかは忘れましたが、誰かの好きな作品で、それで大昔に見たかな。
後は、『光る眼』とか、『透明人間』、『ザ・フォッグス』。『ゴースト・オブ・マーズ』は感想書きました。以外はずっとディスカスに全作ストックしたまま、2年間経ってしまってます(汗
蔵六さんへ
こんばんは★コメントありがとうございました。
フフフ、今回はこちらにコメントくださったのですね!
蔵六さんがこうして、トリッキーな動きをしてくれるのが私は嬉しいんです。
カート・ラッセル、そんなにお好きだったのですね。
最近だと、やっぱ『デス・プルーフ』のスタントマン・マイクですよね!
私も一時期は、たくさん見てましたよ。といっても、地元のレンタル店ですけど、ビデオを片っ端から。
なんだかいろんな役をやるなあって感じで、イメージがあんまり固定しない感じでした。意外に覚えているのが『ユーズド・カー』だったり。
『スコーピオン』は、映画館で見ましたよ!
アメリカへエルビスの墓参りに行ったこともある、ニュージーランド人の友達と(笑)
『バックドラフト』は、USJのアトラクションで見たのですが、初めの説明で「Hi!カート・ラッセルです」と出て来て、驚きました。
白鬚タン
こんばんは〜♪コメントありがとうございます。
アハハ★白鬚タンも、この映画の面白さ、わかってくれますかー!
うーん、白鬚タンはすごいですね。
私は正直、昔だったらこの手の映画の良さはちゃんと分からなかったかも?って思います。
アハ、スネイクはFATと思いましたかー!
確かに、なんだか垢抜けないイメージですよね(笑)
真面目な顔してクールに決めてるようで、どっか面白キャラってゆーか・・
で、敵キャラやら、脇役やらまで全力投球で、楽しくて仕方ないですよねー★
皆さんが勧める1作目も見なくっちゃー。
あまりによく出来てると思って、「これB級っていうの?」とつい聞いてしまいました…。
すごくおもしろかったですし、ふざけた中にボタンひとつで一番強いと思っているアメリカの大統領を皮肉ったりするメッセージまであったりして、スネイクさんイイ男じゃーんとフツーに感動しちゃいました(照)
真面目に良かったなぁと思ってる自分がちょっとお恥ずかしいようなうれしいような。
うれしはずかしジョン・カーペンター初体験でした♪
アンバーさんへ
こんばんは★コメントありがとうございました。
そうですね、こういうのこそ、「スーパースペシャルなB級」なんて思います
本当、「B級の楽しさ」が詰まった素敵な映画でした。
タランティーノの好きな映画って、どれも私の好みにピッタリ合うんですよね〜♪エヘ。
スネイクさんは、ただ単にイイ男に描かれている訳じゃなくって、どっか笑える存在だったような?w
大体、眼帯姿でカッコつけられても(爆)
>嬉しはずかしジョン・カーペンター初体験
アハハ!噴き出しました。初体験て言い方が特に面白っ(爆)