28●ファーストフード・ネイション
以前、こんな記事まで書いて楽しみにしていた、大好きな監督のリチャード・リンクレイター。
東京ではレイトショー扱い。こんな秀作に対して、酷くありませんか〜。オーイ!
・・・と、そこは思わず声を大にして言いたい私だけれど、その辺りは、ま、きっとマクドナルドが日本でも牛耳っているんでしょうよ・・・と想像したり。
公開してくれただけでも、エライぞ、ユーロスペース!
そんな私は、年間の会費1200円を払っても、十分お釣りが来るほど通ってます。
『スーパーサイズ・ミー』でも取り上げられた、エリック・シュローサーの『ファーストフードが世界を食いつくす』(草思社)を原作に、リチャード・リンクレイター監督が放った問題作。カンヌでも賛否両論だったとか。
『スーパーサイズ・ミー』のような、おちゃらけ半分のドキュメンタリーも面白かったけれど。
あっちの作品では、見終わった後、思わずマックが食べたくなっちゃったのよね。終わった後即、友達とGo!しました。
だけどこちらは、「これ、事実ですよ」と謳ったドキュメンタリーでは決してなく。
「事実である」という事、これを売りにする代わりに、フィクションであるが故に、誰にはばかられることなく、リアリズムを追求することが出来た。
・・・と、こう思うんですよね。
つまり、どういうことかと言うと、大きなスポンサーもなく、こうしたインディペンデント系の作品として作るには、
事実であるということだけをソックリ宙に浮かせたまま、逆に大々的にメッセージ性を持たせた作品に仕上げた。・・・と、こういう感じ。
映画としても、ちゃんと見ていて面白いんですよ!
普通の映画を見るように、これはこの後どうなるんだろう?と思いながら、巧みに展開される物語の筋を、追っていくことが出来た、というわけ。
’06年、アメリカ、イギリス。
リチャード・リンクレイター監督・脚本。
一つには、カタリーナ・サンディノ・モレノ(『そして、一粒のひかり』『パリ、ジュテーム』)演じるシルビアを中心とする、メキシコ移民労働者の物語。
ミッキーズ・バーガーに、メキシコ本国よりずっと高い賃金で、雇われ、働き出す若者たち。
それからまた、一つには、ミッキーズ・バーガーのマーケティング部長、ドン(グレッグ・キニア)を中心にした、本社側の人間の物語。
ドンは、とあるミッキーズ・バーガーの事実(何と、パテに牛のフンが混入していたというのだ!)を知り、それを検証するために、今まで一度も行ったことのない、工場へと足を踏み入れてゆく。
最後に、ミッキーズ・バーガーでアルバイトをする、アンバー(アシュレイ・ジョンソン)を中心にした、高校生以上のグループ。アンバーは、アリス(アヴリル・ラヴィーンだっ!)、パコ(ルー・テイラー・プッチ)らの政治ディベート・グループに参加してゆくことになり。・・・
群像劇としても秀逸で、ミッキーズバーガーを中心に、そこからいろんな人の視点でもって描かれているの。
簡単に言えば、労働者側と、雇用者側と、消費者の視点、この3つの視点が描かれていて。
そして、そこにきちんと物語性があるから、群像劇としても楽しめるようになっているという。
ヘビーなテーマの物語を飽きずに見せるために、リンクレイターと、その周りの優秀な大物プロデューサー陣、ジェレミー・トーマスとマルコム・マクラーレンが手腕を振るった、という感じ。
なので、本来であれば噴飯モノの、「ハンバーガーの肉に牛のフンが入っている」、なんていう、グロい嘔吐ミール(meal)な話を、テンポ良く楽しめる意欲作へと昇華させていて、見事。
とあるカメオ出演のビッグネーム俳優の登場も、アヴリル・ラヴィーンの登場も、ビッグネームがちょこっとだけ出演して話題を作りました〜程度の、軽いものでは決して無いところが、リンクレイター脚本作品。
前述の彼の台詞、長いですよ〜!カット数少ない割に、この台詞の多さ!
それから、アヴリルも、シンガーとは思えないくらいの活躍を見せてくれました。
(やっぱ、カワイイw)意外にも結構台詞もあるしね、たくさん出て来たし、満足。
POPシンガーではあるけれど、ロック魂炸裂の、エラクかっちょいい、アヴリル。
環境保護に燃える、正義感のある役がちゃんと似合ってました。
それからリンクレイター作(の、インディー作品)常連の、イーサン・ホーク。
パトリシア・アークエットと共に、なかなかに心に残る好演を見せてくれます。
台詞に深みがあるから、出演時間は短くても、彼らの人生が垣間見れるのよね。
と、リラックスして見ていたら、来ましたよ、最後に!
凄いのは、最後の10分くらいの、トコトン引きを見せない映像だ。
この映像のために、上映が難しくなった、というのも分かる、問題の箇所。
この先、ネタバレです:::::::::::::::::::
それまでの工場内部の、労働者によるセックス・ドラッグ関連の堕落ぶりも、全く小さい出来事に思える、
上映倫理コードに引っかかりまくった牛の屠殺シーン。
「世の中には知らないほうが幸せなことがたくさんあるんだよ」
という、広告の文句も納得。見事なまでに落ち込んで、帰宅したのでした。
終わった後は、涙目に・・・
マーケティング部長のドンがいろいろなことを考慮した上で、もう一度仕事に戻っていく姿は、なんとも皮肉。
分かっていながら事実に目をつぶって何もしない私たちも、彼と同じだってこと。
終わった後にはとても、ハンバーガーを食べる気になれなくなっちゃった。
2008/02/24 | :とらねこ’s favorite, :ドキュメンタリー・実在人物
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ファーストフード・ネイション
ファーストフード・ネイションFast Food Nation(2006年/米・英/リチャード・リンクレイター監督/公式サイト)ハンバーガーのチェーンストア・ミッキーズの本部で働く人、田舎の店舗でバイトする高校生、パテ工…
とらねこさん
こんにちは☆
コメントTBありがとでした♪
トラネコさんきっとすぐに観るだろうと待ってましたよ〜レビュー☆
さすが、熱く語られてて同じリンクレイターファンとしては嬉しくなっちゃっいました。
すごく真面目に撮った秀作、ほんとユーロスペースでの公開に感謝ですね☆
ずっと観たかったから満足です。
アヴリルはシンガーとして好きなんだけど、
普通に声も可愛かったですね☆
それとあの大物!ブルース!
ハマってて良かったです〜♪
ファーストフード・ネイション /Fast Food Nation
ずーっと日本公開を待ってた
リチャード・リンクレイター監督のこの映画、やっと公開!!{/kirakira/}
これまでの彼の作品は
{/hearts_red/}『ビフォアサンセット〜恋人たちのディスタンス〜』
{/hearts_red/}その続編『ビフォアサンライズ』
{/hearts_red/}『テープ』
{…
migさんへ
こんばんは☆コメントありがとうございました。
migさん、さすがUPするのが早いですね!
本当、公開されて良かったですよね〜☆
さすがにレイトショーともなると、見る人が限られてしまいそうですけど。
アヴリルも本当かわいかったですね〜!
音楽畑の人が映画に出演すると、華が感じられないことが多いんですが、アヴリルはさすがに顔が小さくてかわいかったです。
あの髪型が好きなんですよね〜。
お久しぶりです。
やはりとらねこさん、観てましたね。
私はルイス・ガズマンが好きなので彼の出演が嬉しかったですね。
アヴリルは、R・ギアの「消えた天使」でも結構ヨゴレ役を頑張ってました。
さて、最初はコメディかと思ったこの作品ですが、
いやいや実にシリアスな問題を抉った意欲作でしたね。
私の場合、またも極論なんですが
人が口にするモノを作るのと、
シリコンバレーでチップを作るのとを同じ土俵で扱って良いものなのか?
って集約してしまいます。
人は進みすぎたんです。
いや、進むのは良いんだけど、ちゃんと残しておかなくてはいけないモノに対しても
新しいルールを適用してしまうから
後で困ってしまうのではないですかね。
偽装食品だって、毒餃子だって、メリケン粉(笑)の不足だって
根は同じだぁ!
ハァハァ・・・・orz
yesさんへ
こんばんは♪コメントありがとうございました。
何か随分と久しぶりです!
yesさんもご覧になってたのですね!ちなみに、いつ見られたのですか?
私は月曜でしたよ〜
で、アヴリルは『消えた天使』にも出てたんですね。そっか、女優としてのキャリアも結構真面目に考えているのかな〜。
教えてくださりありがとうです。
>人が口にするモノを作るのと、シリコンバレーでチップを作るのとを同じ土俵で扱って良いものなのか
遺伝子工学のことを言われているのですね。
本当、遺伝子組み換え食品には、特に反対の気持ちが大きいです。
もちろん、動物の頭を取り替えるとかいうのも無論ですけど。
ところで、話は変わるんですが、yesさんは、『キャンディ』は見てました?
私は今見てたんですが、もう、辛くて辛くて・・
早めに寝ようと思ったんですが、寝付けなくて。
泣き過ぎて明日の朝、目が腫れてしまいそうです。
1シーン1シーンが本当に痛々しくて、心が折れそうです・¥・
コメントありがとうございました。guncoは観て以降、ハンバーガーを食べてません。
こんにちは☆
本当にドキュメンタリーではなく、フィクションのつくりにすることによって更になんかリアルに感じられましたよね。
ファストフードだけじゃなくて、今の世の中”企業”によって色んなものが周ってます。
システムの歯車の中で身動きとれずにいる人々の様子が良く現れていたかと思います。
ファーストフード・ネイション
原題:FAST FOOD NATION
製作年度:2006年
製作国:アメリカ
上映時間:108分
配給:トランスフォーマー
監督:リチャード・リンクレイター
原佮..
とらねこさん、こんにちは。
ご無沙汰しておりましたがお元気でしたか??
この作品見たさに強風の中渋谷まで行きましたよー!!
途中まであまりパッとしなくって
「うわー(怒)ココまで来たのにつまらないなんて!」
ってちょっとガッカリしましたけど、最終的には結構楽しめました。
とらねこさん、涙目になっちゃったのー?
シュールな内容な上、終わり方も明るくありませんでしたからね。
>上映倫理コードに引っかかりまくった牛の屠殺シーン。
そうなんですか?
ちょっと前に『いのちの食べ方』を見たばかりだったので
あまり抵抗なく見ていたんですけどね・・・
でも、わたしたちはああやって肉を食べているのだから
あれをグロ・残酷すぎて見せられない、というのもちょっと変な話ですよね。
guncoさんへ
おはようございます!コメントありがとうございました!
こちらからのTB届いてないようですね。調子がまた悪いのかしら‥
そうですね、私も元々マックはそれほど食べない方なんですが、あれ以来は食べてません。
モスやFreshnessは大丈夫でしょうか‥?
あすかさんへ
おはようございます!コメントありがとうございます!
そうなんですよね。本当だったら事実であることを前面に出したい内容だと思うのですが、
「実ではなく虚を取った」、という手法が驚きでした。
それでいてよりリアルだというのがすごいなと。
あんな重労働で劣悪な労働環境は見ていてつらかったです。
swallow tailさんへ
こんばんは〜☆コメントありがとうございました!
おお、スワロさんはわざわざ渋谷まで強風の中出かけられたのですね!
スワロさんはおうちはどの辺なんでしょう〜?遠方からわざわざ出かけられて、映画がつまらなかったらガッカリですよね!
確かに、あんまりドンパチ派手な作品ではないので、ちょっと退屈されちゃう人も中には居るかもしれませんね。
自分には結構、エンターテイメント性もあるように感じたのですけど・・(悲)
そうそう、『いのちの食べ方』でも牛の屠殺シーンが出て来たらしいですね。後から知ったのですが。
でも、映し方によって大分受ける印象が違う(こちらの方がヒドい)と聞いたのですが、いかがでしたか?
こう、生理的嫌悪感を催すような映し方だったのは、狙ってやってることだと思いました。こう、胃にくる感じでした〜。
スウィーニー・Tから本作をはしご鑑賞とミートフルデイでございました(笑)
ったく、ミンチ肉にゃ何混ざってるか分かったもんじゃねーな…と暗澹たる気持ちになってたとこにズカダン!ときましたよ
「焼けばイインダヨ!だ・か・ら!よーーく焼くんダヨ!」
至言!まさに至言!
イピカいや〜ん、そりゃあんたが不死身だからだろってツッコミ百連発(笑)
物語的カタルシスをあえてスカし、それでも明日も今日と変わらない日々が続く、てなシニカルなオチ(なさ)に底意地の悪さ、もとい才気を感じましたよ
曰く
牛、逃げないんだ…
バイト君たちの売上金強奪、話しだけなんだ…
モレノたん、あんな目にあっても泣きながら仕事続けるんだ…
キニアさん、振り上げた拳グルっと回してビッグワンBBQ味なんだ…
て、めちゃ面白いじゃないですかー
公開規模小さいのはきっとあの邪悪なピエロの陰謀ですよ(笑)
みさま
こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
ハハッ、スウィーニーとこの作品をはしご鑑賞とは(笑)!
それ、どんだけ挽肉が嫌いになる計画ですかw
「焼けば大丈夫」って、本当、言ってそうですもんね。
「ダイ・ハード」のアンタに言われたくないですとよ(笑)
で、ウン、素晴らしいまとめでした^^
「牛が逃げない」この辺り、実はグレッグ・キニアが事実を知っても何も変わらない日常、というのを、皮肉な目線で持って表しているのですね。
だから、みんな話だけなんだ!なるほど。
うん、さすがのみさまだなあ。
この辺りのシニカルな目線、むしろ私にはシニカルというより、「無関心な私たちについて」の目線だと思いましたよ。
だってリンクレイターは十分言いたいことを表現していると思いますもん。
やっぱ、リンクレイター最高!
みさまも、いつもステキなコメントありがとう
真・映画日記(2)『ファーストフード・ネイション』
JUGEMテーマ:映画
(1から)
当初、午後6時半から「ユーロスペース」でソクーロフの『牡牛座 レーニンの肖像』を見る予定だったが、この時間の回がこの日からなくなったようだ。
とりあえず、『ファーストフード・ネイション』の整理券だけもらい、しばらくマン…
「ファーストフードネイション」
Una vez que escuche la voz “! Bienvenidos a los EE.UU. !”, no hay camino para regresar.本作で感心したのは、単なる一ファストフード企業の問題として終わっていないところです。(以下、大きくネタバレしてます。)舞台はミッキーズバーガーという架空のハンバーガ…
いやむしろ挽肉LOVEの方向で(笑)
思わず調べちゃいました
食中毒等の原因となる腸管出血性大腸菌は…
(フムフム)
75℃1分以上の加熱により死滅する
!!ま、間違ったことは言ってねぇな、あのはげちゃびん(笑)
軽く屠畜マニアなものでwあまり衝撃を受けることもなくお話に集中できたんですが、とらねこさまはダメでしたかアレ…
確かに結構キッツイ映し方してましたね
ソコ、そのアングルで寄って撮るか〜!て(笑)
ま、撮影に協力した工場がすげぇな、と
屠畜のことをもっと知りた〜いて時は、内澤旬子著「世界屠畜紀行」あたりオススメですよ
コチラでも詳しく紹介されてる芝浦と場、さすがに個人の見学は受付てないようなのですが、市場内に「お肉の情報館」てのが併設されてまして、職員の方が懇切丁寧に枝肉にするまでの各工程を説明、そして必要以上に啓蒙してくれます(笑)
『ファーストフード・ネイション』
早い、ウマい、安い、を追求し続けた罪。
アメリカの大手ハンバーガー・チェーン「ミッキーズ」では、主力商品ビッグ・ワンの売れ行きが好調の中で、自社の肉パテに糞便性大腸菌が混入していたことが発覚・・・。ルポルタージュの「ファーストフードが世界を食い尽くす」…
リンクレーター、最高ですねー!
ユーロスペースの上映回も増えまして嬉しい限り。
そうそう、フィクションにすることで、いっそうにリアルを追求したっていうやり方がお見事でした。
ゾゾゾっとさせられます。
「いのちの食べ方」では農業、畜産の工程が工業化、オートメション化していることに、ゾッとした感じなんですが、こちらはその工場、一部分だけじゃなくて、それを含む巨大なシステムについて、ゾゾゾゾっとさせられるのですよね。
みさま★
うぉっ!調べて下さり、ありがとうございます!
なんと、75℃以上一分の加熱でOKなんですね‥じゃあ割とキチンと焼けば大丈夫なんですかあ〜。
75℃って言ったら業務用の鉄板なら結構余裕かなぁ‥
〉屠畜マニア
何やらオッソロしーマニアですね(・_・;)
私はブロイラーにいるニワトリの事を考えただけで、鬱になってしまったことあります。
でも、あの最後の何分間かは、本当にすごいアングルでしたけど、ググッとリンクレイターの評価が上がってしまいましたよ。
カタリナ・サンディノ・モレノが涙を流すシーンの前で、すでにそれ以上に滝涙、な私でしたが。
でもあの最後のシーンがあって、リンクレイターの本気が伝わってきましたもん。
遊びでもないし、皮肉でもないと!溜飲が下がりましたよ〜!
で、芝浦のお肉の情報館!それ是非とも行ってみたいです(笑)
うーんしかし、友達じゃ一緒に行ってくれる人は居なそう(>_<) ぬぬ〜
かえるさんへ
こちらにもありがとうございます!
うん、なるほど、なるほど。
『いのちの食べ方』は、そういう描き方をしていたのですね。
こちらはもっと、マクロ経済な語り方でした。
教えていただいて、ありがとうございます。
『いのちの食べ方』も見たくなりました。
この作品て、フィクションにすることで、「事実」の枠から自由になった、という気がしませんか?
詭弁でしょうか。
リンクレイターって、ハッとするような、明確でクリアーな知性、というものを感じる作品を作る時が特に好きなんです♪
とらねこさん、こんばんは☆
最近またまたlivedoorブログ様へのTBが不調なのです;;
とらねこさんリンクレイターお好きなんですよね。
私も好きですよー、『スクール・オブ・ロック』は
私の心のバイブルですし(笑)
私は殆ど予備知識もなく観たのですが、逆に原作がノンフィクションということも感じさせないほど、フィクションとしての面白さが出ていたと思います。
雇用者、労働者、消費者の立場から描くことで群像劇として成立させるなんて、ほんとに上手いなーと。だからリアリティが一層増すんですよね。
アヴリル、意外と台詞ありましたね(笑)
sallyさんへ
こんばんは☆コメントありがとうございました。
TBの不調は、どうぞ気になさらないで下さいね。
リンクレイター、好きですよ〜sallyさん!
しかし、リンクレイターと聞いて、『スクール・オブ・ロック』と言われてしまうと、ちょっとファンとしては辛いものがありますね・・・。
英文学出身の、知的な(私と違って)sallyさんには是非とも、『テープ』を見て欲しいです!
これを見たら、たぶん、私がリンクレイターを好きな理由が一発で分かってもらえると思いますよ♪
本当、多角的な視点の面白いこの作品でしたね。
群像劇にして、いろいろな立場からこの問題を捉える、というのがとても面白かったです♪
アヴリルのパート、ほんの少しかと思ったら、意外に多いんですよね〜。
ファーストフード・ネイション
3月12日(水) 21:00?? ユーロスペース2 料金:0円(ユーロスペース、シネマヴェーラ渋谷共通会員カードのポイント使用) パンフレット:400円 『ファーストフード・ネイション』公式サイト ブラックなコメディだと勝手に想像していたら、全然違う。笑えるところなど…
某記事のコメントに「ポール・ダノが出ているのに見に行かないの?」と書いて下さったので、こちらにお返事です(笑)
元々、かなり前に予告を見て、グレッグ・キニアやクリス・クリストファーソンらも出ていると知って、見る気満々だったんです。
が、コレを見たら暫く加工食品を口に出来そうにも無いという恐怖感が次第に大きくなり、劇場鑑賞は見送る事に(苦笑)
何しろ、ほとんど加工食品で生きているようなものなので・・・
レンタルになったら、必ず見ます!!
哀生龍さんへ
アハハ、すいません♪
うーん、他国に工場を作り、最低賃金限以下で働く、といった劣悪な労働環境の、特殊な話なので、
加工食品全否定まではいかないと思いますが・・
でも、ここに出てくるポール・ダノは本当に良かったです!
あの喋り方とか本当、私好きでした。
DVDになったら、哀生龍さんの感想楽しみにしてますね。
【2008-78】ファーストフード・ネイション(FAST FOOD NATION)
人気ブログランキングの順位は?
世の中には、
知らないほうが幸せなことが
たくさんあるんだよ。
映画[ ファーストフード・ネイション/FAST FOOD NATION ]やめられない、止まらない
映画[ ファーストフード・ネイション/FAST FOOD NATION ]をユーロスペースで鑑賞。
世界が誇るあの大手ハンバーガー・チェーンのハンバーグに、牛の糞便が混じっていたら?それって、まじ?
本作は「ファストフードが世界を食いつくす」(草思社刊)を元にファースト…
ファーストフード・ネイション
公式サイト エリック・シュローサー原作、リチャード・リンクレイター監督、グレッグ・キニア、イーサン・ホーク、パトリシア・アークエット、ブルース・ウィリス。ファーストフード業界の裏を暴く作品という触れ込みだけれど、実際には、業界を近接撮影しながら、グローバ….
わたしも見ました。
あの映画はマクドナルドに行ったことのある全国民にみてほしいですね。
同時期にやっていた「いのちの食べ方」という映画。
これもファーストフードネーション同様レイトショーのみでしたが、とても圧巻でした。
みつさんへ
おはようございます〜♪コメントありがとうございました。お返しが遅くなってしまって、あいすみませんでした。
そうですよね!この作品、是非ともマックの好きな人に見て欲しいですよね。
一度、リアルでそういったところ、とある人に
「自分の普段の生活は、食費を切り詰めなければいけないようなお金しかもらっていない。だから、マクドナルドに行けなくなるような、この作品は見れない」
なんて言われたんですよ・・。
マックにかけるお金があるなら、同じ位のお金を出して、いくらでも他のものが食べれると思うのに・・
マックの好きな人は、他の選択肢を考えることをしない、という人もいるようです。
結構強情な人が多いんですよね。なので、ここまで強く反論している、この作品のような存在が頼もしく感じます。
『いのちの食べ方』、これもなかなか面白いドキュメンタリーのようですね。
ドキュメンタリーなので、TVサイズで見ても遜色ないかと思います。
是非DVDになったら見てみようと思います。
『ファーストフードネイション』 2008年52本目
『ファーストフードネイション』 2008年52本目 6/7(土)仙台フォーラム
この映画を観る前に『スーパーサイズミー』を観て「ハンバーガーの食べ過ぎ」の危険性を勉強し、『いのちの食べ方』で如何にして食べ物が作られているかを勉強し、『サンキュースモーキング』で如…
こんばんは。
ファーストフード業界を中心にしつつ、不法移民・不法終了と、利益優先で倫理観に欠ける企業を描いていましたね。
悲惨と云うか、過酷な労働環境で働く不法入国者達。
彼ら彼女らが居ないと成り立たない経済構成。
「安い」事には裏にちゃんと意味があったんですね。
『スーパーサイズ・ミー』はどちらかと云うとコミカルな側面もありましたが、こちらは全く違いましたね。
ただ、先に『命の食べ方』を観てしまったので、ラストの屠殺シーンを然程残酷に感じなかったのは残念でした。
健太郎さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
そうですね、この作品は、多重構造でファーストフード業界のしくみとその裏事情、文化的背景・・
全て繋がってるその辺りを、
非常に知的・明快に描いていた作品だったと思います。
ラストの屠殺シーンは聞くところによると、『いのちの食べ方』の方が先じてしまったようですね。
遅くなってしまいましたが、又来ました。
コメント&TBありがとうございます。
真面目くさった云い方をすると「アメリカ社会の病巣をえぐっている」んですよね。
ある種のドキュメンタリーでもあるんですよね。
非常に素晴しい映画ですよね。
>『いのちの食べ方』
こちらも素晴しい映画でしたが、出来れば『ファーストフード〜』のラストシーンを見て、仕事のグロテスクさに目を背けたかったです。
>『ダーウィンの悪夢』
お勧めいただいたこの映画、当然観てます。
こちらはアフリカを舞台に世界レベルでの格差社会を描いていましたね。
健太郎さんへ
こんばんは、こちらこそコメントTBありがとうございます。
そうですね、自分はドキュメンタリーを想像していたので、いい意味で裏切られました。
映画としても、エンターテイメントとしても面白く見れたし、大真面目なだけではなかったところが自分は好きでした。
あの屠殺場の上司なんて、本当最悪でしたよね。
ある種、悪い冗談にしか思えませんでした。
でも私、とある人に、「自分は貧乏だから、マックを食べざるを得ない。なので、マックを食べられなくなりそうなこのような映画は、見ることが出来ない」なんて言われたんですよ・・。
あ、自分の話ばかりしてごめんなさい。
ダーウィンの悪夢も、健太郎さんはご覧になっていらしたのですね!
おととしの年末でしたが、この作品以来でしょうね、食とグローバリズムをマッチングしたテーマの映画が増えましたよね。
マクドナルドの株は肥満気味?(43年間で最高株価を記録)
最近マクドナルドを巡るニュースが立て続けに米国メディアをにぎわしている。 「マ…
ファーストフード・ネイション
Fast Food Nation(2006/アメリカ=イギリス)【DVD】
監督・脚本: リチャード・リンクレイター
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ファーストフード・ネイション
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Oh!まさに”嘔吐ミール”でした(´▽`*)アハハ
アヴリルちゃんやっぱりカワイイよね〜。
顔小さっ!って思っちゃいます〜。
アヴリルちゃんのようなスタイルになるためにもちょっとファーストフードは止めとこっかなぁ。
なんて思っちゃったりしました。
miyuさんへ
こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
本当!嘔吐ミールですよね♪
この言葉に反応してくれて、ありがとうございます(笑)
本当アブリル顔小さいですねー。
私は、ちなみにこれから本当にマックのバーガーを口にしてません!w
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企業に文句ばかり言うエラそうな消費者を思い浮かべながら、ちょいと小気味良く思ったりした性格の悪い哀生龍です。
流石の哀生龍も、魚はさばけても、生きている牛や豚や鶏を食べられる状態に加工することは出来ません。(技術的にではなく、感情的に)
この作品を見て、改めて食肉加工業者の皆さんに感謝しちゃいました。
ちなみに、食品の“菌”の基準より、化粧品の“菌”の基準は厳しい部分があるんですよ。
物凄く極端&大雑把な表現をすると、食品は腐る(菌が増殖する)前に食べてしまえば良い(つまり消費期限が短く設定されている)のに対し、化粧品は最低3年の保証なのでちょっとの菌も命取りになるんです。
哀生龍さんへ★
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
そうですか、哀生龍さんは消費者側からの視点をまた逆の立場から眺められたのですね。ふむ。
私の場合は、ここまでドギツく表現してすら、「まだ俺はマック食えるよ」なんて言われてしまった事もありまして‥
マジョリティが故の鈍感さとか、庶民レベルにどっしり根を卸してなかなか変わらない価値観がある限り、
そう変わるものではないなあ、なんてプンプン腹さえ立ててました(笑)
で、そういったことすら表現しているこの作品は、すごく賢くて気に入ってます♪
・・・っていうのは自説ですいません。。。
で、そうですね、食肉業者さんには感謝しないといけませんね。
ところで、珍しく哀生龍さんが仕事の話をしてくれた♪
なるほど、3年先を考えているんですね、化粧品は・・。
確かに食品と違って、消費されるのにもっと時間がかかるものですもんね。
そう言えば私は、化粧品の中に菌類が混入する危険について、あんまり考えたことがありませんでした。
もらった試供品とか、旅行用に取って置かないで、もっと早く使おうっと・・・(独り言)
ファーストフード・ネイション
2006 アメリカ, イギリス 洋画 ドラマ
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DVDで みましたが けっこう メッセージ性がありますね。
ボク的には 70点。
ファーストフード業界の 役員、 ファーストフード店の支社長 、精肉工場に働く不法移民、環境問題を掲げてひと行動おこそうとする学生、安賃金でヤル気のないバイトの学生、
いろんな視点から展開する 群像劇でした。
この問題は ただ単に ファーストフードの肉パテだけですむ問題じゃなく いろんな立場の者たちの置かれた状況は すべてを解決するには 限りなく難しいことを痛感させられます。
食肉に ちなんで皮”肉”な事ですし、糞便にちなんで”クソ”な人間もいて ブラックでした。
zebraさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
問題提起の仕方が上手だったなあと思います。
早くて、安いを追求していれば、多少安全性が問題があってもいいだろうとつい思っちゃう人がいる気持ちは、何となく分かりますよね。
しかし、「糞便が混じっていた」となると、これはいくらなんでもいけません。
「まさか、そんなことってあるの?お話でしょ?」なんて思いながらも、(フィクションでありますから)、多角度から考えるべき問題であったと知る内に、「もしかしたら、現実にあってもおかしくない」と思い始めるんですね。
ゴリゴリに「これは真実なのだ!目をそむけては駄目だ!」と言われると、見る気がしませんが、
面白がらせながら、見せてくる。
この手法はとても上手だったなあと思います。
仰るとおり、肉だけに「皮肉」ですね!
(これ、とっても気に入りましたw)