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21●ビー・ムービー

ビー・ムービーなんとも微妙な映画だった。もともと、ドリームワームワークスのCGアニメは、文句タラタラな私。それにしてもこの作品に比べたら『シャーク・テイルズ』は、まだマシだったかも・・・。


ストーリー・・・
働きバチのバリー(声・ジェリー・サインフェルド)は学業を終え、仕事をいざ選ぶ、その時が来た。一生に一度の選択をし、それを死ぬまでずっと続けなければいけない。何を選ぶべきか、迷うバリー。蜂たちの世界はとても合理的で、彼らは決して疑問を抱えることなどなかった。そんな巣の中での単調な仕事にうんざりしたバリーは、生まれて初めて外の世界に出た。彼は花屋の女性ヴァネッサ(声・レニー・ゼルウィガー)と友だちになるが、スーパーでズラリと並んだハチミツを発見し、その工場に潜り込むことを決意する。・・・


主人公の蜂、バリーの声を、この映画の製作・脚本を担当した、ジェリー・サインフェルド自身が担当。
この声がいくらなんでも、大人そのもの。どうしてこの人が担当しちゃったんだろ?
大学を卒業したてのフレッシュマンではなくて、オッサンの声にしか聞こえない。言うまでもなく、全然かわいくなかった。

そして顔。これまた、全くかわいくない。
というか、蜂なのに、人間の顔がついてるのよね。
人面魚とか、人面犬とか、そのレベルで、人面蜂だった。
さらに、このバリー、髪の毛まであるの。卒業式に出るからと、ジェルつけて少し硬めにセットまでしてる。髪があるから余計に、人間に見えてしまう。


キャラクター性というのは、私は実は、あまり今まで文句なんて言ったことないんだけど、これはちょっと捨ておけなかった。


ストーリーは、毎日毎日身を粉にして働いて、蜂蜜を作る蜂たち。彼らがもし喋ったら、何を言うだろう?という話。
彼らの世界は合理的そのもので、きわめて機能的に動く。この世界の縮図のようだ。一人ひとり、何をやるかが決まっていて、そのねじの一つになって働くことで、蜂の世界は構築されている。それは一つの会社のようにまとまった、蜂の巣の世界。
主人公はその中で将来死ぬまで働くための選択肢を、どうしても選ぶことが出来ないでいる。
ある日冒険に出るのだが、そこで、蜂の世界で禁じられている、人間とお喋りをしてしまうバリー。


そして彼らが死ぬまで一日も休むことなく働くその蜂蜜を、人間たちが盗んでいるのを知ってしまう。それを突き止め、裁判に持ち込む・・・


なんだか、どれもこれも展開に納得がいかず、不満ばかり募ってしまいました。
なんでも裁判に持ち込もうとするのも、いかにもアメリカらしいな、という印象。
蜂の作る蜂蜜を自分たちが盗んでいるんだ、と考えるのもあまり楽しいことではなかったし、蜂の世界に生きる働きバチも、自分たち人間とそう変わらないな、と考えると、沈み込んでゆくばかり。
なんだか少しも楽しいアニメじゃないですねこれ。

・ビー・ムービー@映画生活
「ビー・ムービー(字幕版)」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

 

2008/02/14 | :アニメ・CG等

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コメント(11件)

  1. ネットで2種類の予告(実写版)を見てテンションが上がったのですが、その予告に出ていた肝心のお目当てさんが本編には出ていないと知り、途端にテンションが急降下(苦笑)
    おまけに字幕で上映する場所がほとんどなく・・・
    もしや「およげ!たいやきくん」のような、子供よりも、仕事に疲れたサラリーマン向けの映画なのでしょうか??

  2. 一分の体にもハチ魂

    24「ビー・ムービー」(アメリカ)
     大学を出たばかりの若きミツバチのバリー。しかし社会に出たバリーは一生同じ仕事をやっていかなければいけないことを知ってがっかりする。外の世界を見たいバリーは花粉レンジャーに交じって生まれて初めて巣の外に出る。
     ニュー…

  3. こんにちは。
    私は、ハチが人間と話すということが
    なかなか納得できなかったんですけどね(苦笑)。
    裁判への展開も、何だかなぁ、という感じでしたが、
    飛ぶシーンはなかなか良かったんじゃないですかね。
    それにしても、この作品観ている人が少ないような気が・・・

  4. 哀生龍さんへ
    こんにちは!コメントありがとうございました!
    お返事が遅れてしまって、申し訳ありません。
    >予告に出ていた肝心のお目当てさんが本編には出ていない
    えっ、そんなことがあるんですね!
    しかも、声だけで分かったところがすごい(笑)
    私実は、この予告は一度くらいしか見てないので、誰のことだか分からないぐらいなんですよ。
    声を聞いても分からないかもしれませんが(笑)

  5. >しかも、声だけで分かったところがすごい(笑)
    声だけで分かる場合もありますが、今回見たのは“実写”の予告だったので(笑)
    この予告に関する11月に書いた記事の中に、実写予告1&2を載せていたので、宜しかったら見てやって下さいませ。
    アドレスを、URLに入れさせて頂きました。

  6. CINECHANさんへ
    こちらにもコメントありがとうございます♪
    そうですね、この作品て、本当見ている人が少ないんですよね。
    蜂が喋る、というのは特に私は平気でしたが、
    「人間が蜂蜜を蜂から盗むから、裁判を起こそう」と裁判に持ち込むのはちょっと・・。いかにもアメリカ人らしいと言えば、らしいのかもしれませんけどね。

  7. 哀生龍さんへ
    >実写の予告
    うわー、こんなのあったんですね〜。
    あの監督さん役をやっているのがそのターゲットなんですね!
    本当に実際の映像では一度も使わないのに、変わった予告ですね・・・

  8. ビー・ムービー

    ハチの世界で暮らすミツバチ・バリーは型にはまる生活を嫌って外の世界へ飛び出す。人間の世界でバリーは、自分を助けてくれた人間の女性ヴァネッサと友達になる。その後バリーは自分達が必死に集めたハチミツを人間達が勝手に販売している事を知り、ハチの世界のためにハ…

  9. こんばんは!TB&コメントありがとうございました!
    ドリームワークスのアニメーションはいつも反則ギリギリのラインで攻めてきますが、今回もかなりきわどい作品でしたね。
    とらねこさんの言うとおり、子供向けアニメとして楽しいかどうかという点はありますね。もっとシンプルにしても良かったと思うんですが、それだと作品の個性がなくなってしまう気もしてしまう。
    悩ましい所です。

  10. えめきんさんへ
    こんばんは!コメントありがとうございました。
    >ドリームワークスのアニメーションはいつも反則ギリギリのラインで攻めてきますが
    へー、そうなんですか・・
    私には、割と没個性的に思えてしまうことが多いです。Pのマネが多いとk(ry

  11. 「 ビー・ムービー  / BEE MOVIE (2008) 」 <字幕スーパー版>

    【ビー・ムービー】2008年1月26日(土)公開
    監督 : スティヮ..




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