rss twitter fb hatena gplus

*

#190.ヒッチャー(’07)

ヒッチャーヒッチャー』(’85年)のリメイク。
やっぱり、ショーン・ビーンが「ジョン・ライダーだ、よろしく」と名乗るところが一番ワクワクしたけど。

ストーリー・・・
恋人同士の大学生グレース(ソフィア・ブッシュ)とジム(ザカリー・ナイトン)は、春休みを利用してドライブに出かけた。深夜にハイウェイを走行中、目の前に突然現れた男(ショーン・ビーン)を避けようとしてスピン。男が無事であることを確認した2人は、その場を走り去ってしまう。しかしその先のガススタンドで給油をしていると、先ほどの男が再び姿を見せた。結局その男を近くの街まで乗せていくことになった2人。が、車に乗り込んだ男は、突然ナイフを取り出し・・・

これ、もうちょっとで憧れの「貸切状態」になるところだったんだけど、惜しかった。
始まった時は、私と友達とたった二人だけ。ド真ん中に席を陣取って、やったーw、とうとう初の貸切か?と思ったけど、予告の時にオジサンが一人、それから映画始まって10分くらいの時にまたオジサンが一人、入ってきてしまった。
銀座で貸切、なんて一度経験してみたかったけど・・・。
あれ?でも『忍者』を見た時も、私の同行者含め、4人ぐらいだったかも。
それもやっぱりここ、シネパトスで。
観てる最中、そのオジサンは二人とも、寝てたけど・・・。(この映画館特有の電車の音に交じって、オジサンの高イビキが聞こえました

ぱとすところで、この写真。「パトス価格 ポストカードオール50円!」。
普通はどこも150円くらいなんじゃないの?50円はさすがに珍しいでしょう!(さすがだ!・・・ま、どうでもいいんだけど)

で、映画だけど、前述したように、ジョン・ライダーの名を名乗り、ショーン・ビーンが出て来た時は、面白かった。
なかなかに、オリジナルの最初の’85年のバージョンを思い出す作りになっています。
違う場面もいくらかあるけれど・・・
突然現れた雨の中のヒッチ・ハイカーを無視して走り去り、見かけた雑貨屋で、否応なしにジョン・ライダーを乗せざるを得なくなるという状況に陥るところは、丁寧に脚色がなされていたと思う。

だけど、相変わらずのこのシリーズの大味ぶり。
神出鬼没のジョン・ライダーが、意味があるのかないのか、現れては消え、現れては消え。このシリーズを楽しめるかどうかは、この殺人者に気持ちが寄り添えるかどうかなのかなあ。だとしたらやっぱ私は無理でした。
ラストの残虐シーンはオリジナルそのまま。時代性により、男がヤられるより、女がヤられる方が最近はマズいらしい・・・なので、そこだけが逆になってるんでしょうね。

警官を殺すけれども、主人公をすんでのところでビックリさせるだけさせて、殺しはしなかったり。そして、警察はまんまと主人公を犯人だと勘違い、しょっ引いたり・・・
駐在所職員を皆殺しにして、なぜか主人公だけ逃げおおせたり、そこら辺が相変わらず。で、このシリーズが好きな人はそういう脚本の甘さを許せるんでしょうね。そして全体的にも大いにツッコミどころが満載な辺り、オリジナル作品を踏襲しているのか何なのか、主人公の選択する行動の仕方がボンクラなら、警察も負けず劣らずボンクラ振りを発揮。

そしてジョン・ライダーだけはいつも神業のごとくの颯爽と殺人を犯し・・・。どうしてまあそう都合が良く、と言っても始まらないのがこのシリーズ。
相変わらず失笑のリメイク作品。
ラストにかけて、だんだんどうでもよくなってしまいました〜ラストも同じなので、オリジナルを見てない人、忘れちゃった人にはその辺りはビックリするかも?

ショーン・ビーンも別に彼でなくったって特に・・と言った程度の活躍ぶり。
ソレを考えたら、せめてショーン・ビーンより、ルトガー・ハウアーの方がずっと良かった。
うーん、・・・と思ったら、マイケル・ベイ製作なのでした。ま〜、どうりで・・・

ひっちゃ文字一番良かったのは、この筆で書いたようなタイトル文字が、やけにシブイことでした。

※コメント欄はネタバレしています。
これから見る方は注意をお願いします。

ヒッチャー@映画生活

 

関連記事

『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ

結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...
記事を読む

『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』 アメリカ亜流派のレイドバック主義

80年代の映画を見るなら、私は断然アメリカ映画派だ。 日本の80年代の...
記事を読む

『湯を沸かすほどの熱い愛』 生の精算と最後に残るもの

一言で言えば、宮沢りえの存在感があってこそ成立する作品かもしれない。こ...
記事を読む

『ジャクソン・ハイツ』 ワイズマン流“街と人”社会学研究

去年の東京国際映画祭でも評判の高かった、フレデリック・ワイズマンの3時...
記事を読む

『レッドタートル ある島の物語』 戻ってこないリアリティライン

心の繊細な部分にそっと触れるような、みずみずしさ。 この作品について語...
記事を読む

4,620

コメント(21件)

  1. ヒッチャー

     
    ちょうどお昼くらいの上映時間が1回目でしたがまずまずの入りかも?先着で配る数が決まってたようですが初日プレゼントでハガキ?セットを貰いました♪

  2. とらねこさん、こんにちは♪
    最近かぶる作品がなかなかなくて寂しいなあと思っていたら、こちらが!(笑)
    申し訳ないのですが私は前作を観ていないんです(^_^;)
    たぶん秀逸な出来だろうなとは思うのですが、これはこれで楽しめましたよ〜。悪人顔のショーン氏がよかった!
    でもやぱりパトス上映で十分な内容かなとは思います(笑)

  3. あはは、ヒッチャーダメでしたか。
    私はヒロインがなんか良かったのと、
    体が二つにちぎれてしまうあのシーンが気に入りましたけどね。
    ご都合主義的なところは本来あまり気にしてないんです。
    例えばダリオ・アルジェントの「スリープレス」なんて凄く好きなんですが、
    あれも神出鬼没どころか殆ど瞬間移動までやってた記憶がありますが、全然OKでした。
    あと、「M・ライド・ショー」も今ひとつですか・・・
    う〜〜〜ん・・・・
    「MAY/メイ」でどうでしょう!!?
    http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id319633/
    これはちょっと自信あるんだけどなぁ。

  4. あざみんさんへ
    こんばんは〜♪コメントTBありがとうございます!
    そうなんですよね、あざみんさんとは去年の今頃は、たくさんカブっていた気がするのに、今年はそれほどでもなかったでしょうか?
    この作品、そうですね、普通に前作と似通っていたかな〜って感じです。
    自分はどうもこのシリーズはダメみたいです〜。ごめんなさい
    ショーン・ビーンは悪カッコいいオヤジですね♪

  5. yesさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございます★
    ごめんなさい、これ私嫌いなシリーズなんです・・・。
    これ私と仲良くしてる人は「結構面白かった」と言っていただく方が多いんですよねなぜか。
    なので、まとめてごめんなさいって感じでした。
    >神出鬼没どころか殆ど瞬間移動までやってた
    アハハw その言い方が面白いかもですw
    『メイ』は以前もオススメしてくださいましたね♪
    私も以前に調べて面白そうだな、と思ったことあります^^
    ただしばらくはちょっと忙しいですし、まだUPしてないのがたくさんあるので、見るのは当分先になるかもしれませんが★

  6. こんばんは♪
    あれ?「貸切状態」未体験とはなんだか意外
    でも、わたくしも2回だけですね
    惜しいの(予告編中にひと入って来る)は結構あるんですけどね、20回くらい(笑)
    で、本作ですが…
    褒めるところは題字だけ!って、ウハハ!
    「映画館の果てに、駄作を見た。」でしょうか
    ま、分かります(笑)
    スイーツ脚本にベイ風味ですからねぇ…
    でもそこが良いんじゃない♪
    車のすっ飛ぶ様やヘリコが飛んでる際の構図がベイ印なんですよね
    お終いには、爆炎バックにショットガン(笑)
    本作と全くかみ合ってないノーテンキな演出がケミストリーを生むんですよ〜
    神の見えざる手に操られてるかの如しなカップルの吸い込まれっぷりも見事!
    ここで脚本スイーーツッ!と怒ってはいけません
    「二択は必ず間違える呪い」をかけられてるに違いない!と超解釈そしてスルーですよ(笑)

  7. みさま
    こんばんは〜♪コメントありがとうございます。
    あー大将、すいません。自分のような青いケツには、この脚本スイーツはちょっと許せんかったとです。
    なんか元々、私ってカラーイのが好きかもです。
    でも思うに、この手のタイプの映画を許せる人って、本当にバカ映画の好きな、映画バカですよね・・・
    って、全然褒めていない気がして来ためんごめんご(死語で許して
    >二択は必ず間違える呪い
    アハハ!すごい超解釈ッぷりが素敵ー☆
    せっかくオススメしてくれたのに、ケナしてごめんなさい。
    P.S.『はじらい』をどうしようか考え中です(笑)
    イメージフォーラムとパトスでやってる、ってのが可笑しくって・・・
    イメージフォーラムは、ギリギリ感のあるアート作品として捉え、パトスでは単に“エロ”と捉えてるっていうこの差がもう何とも言えず(笑)

  8. こう言えばいいんだ、「死・に・た・い」

    301「ヒッチャー」(アメリカ)
     大学生のカップル、グレースとジムは、グレースの友人たちの待つニューメキシコへとドライブで向かった。その途中深夜雨の中、車が故障し、路上で立ち尽くす一人の男を見かけるが、二人は車に乗せずに置き去りにしてしまう。
     グレー…

  9. こんにちは〜
    なかなか主人公たちが訳も無く追われる展開は面白かったですけどね。
    まあジョン・ライダーが何者か? 何故執拗に追うのか? なんてところは判りませんでしたけど。
    >時代性により、男がヤられるより、女がヤられる方が最近はマズいらしい・・・
    そうなんですか?
    何かこのことを聞いて、この先ホラー、スリラー系を観る楽しみが減っていくような・・・
    あんまり女の子ばかりが最後に残って、怪物退治しても、現実性乏しいような気もします。最近は強い女性多いですけどね。

  10. CINECHANさんへ
    こんばんは〜♪コメントTBありがとうございました。
    >時代性により、男がヤられるより、女がヤられる方が最近はマズいらしい・
    そうですね、ただこの話題ってもしかすると、製作者側から見ても、結構今、議論に上るようなパラダイムなんじゃないかなって思ったりします。
    人間は男と女しかいないわけで、同じ残酷に殺されるとすれば、では男が殺られるか女が殺られるか。。。だとすると自分に関しては、女が残酷に殺されるのを見ると胸が痛んでしまいます☆
    でもおっしゃる通り、こうしたストーリーを細部に渡って検分した時に、ジェンダーの問題が絡んでくるのは、見ていて余り面白いことではありませんね。
    一方で、実際的には、今年は女性の強さというものを描いたことがすごく多かったように思う私です。

  11. ヒッチャー

    「ヒッチャー」THE HITCHER/製作:2007年、アメリカ 84分 R-1

  12. 今、この瞬間だけかもしれないけれど。
    ライブドアさんに再びTBが送れるように戻ったっぽいので、ノコノコとやって参りました
    それにしても、話題が古くてゴメンなさいぃぃぃ
    シネパトスのラインナップって、時々不思議に思えたりして。お正月公開の『勇者たちの戦場』ってサミュエルも出演してるので気になるんですけど。公開規模も期間も小さいんですよね・・・
    DVDでOKってことでせうかー
    迷っている内に終わってしまうパターンだな、こりゃ。
    という感じで、またまたお邪魔しますのでヨロシクどーぞ

  13. となひょうさんへ
    こんばんは〜♪コメントTBありがとうございました。
    TB復活したのですね☆
    年末のまとめ記事の時までには、どうにか間違いなく正常に戻って欲しいところですね!
    >シネパトスのラインナップって、時々不思議に思えたりして
    パトスのラインナップについては、私のブログのコメント欄にて、強豪さん達が色々なことを書いてくれてるところがあるんです。ここなんですけど、
    http://www.rezavoircats.com/archives/50573938.html#comments
    とても面白いので、もし良かったら読んでみてやってくださいませ♪
    パトスでやってるというだけで見るのをためらう、私たちのようなマトモすぎる映画ファンには、とても太刀打ち出来ない感じです(笑)
    >『勇者たちの戦場』
    ハイ、私も一応予告見ましたけど。どうしようかなって感じです(笑)

  14. 映画「ヒッチャー」

    ■邦題:ヒッチャー
    ■原題:THE HITCHER
    ■上映時間:84分
    ■製作国:アメリカ
    ■ジャンル:サスペンス、アクション
    ■配給:ムービーアイ
    ■提供:ローグ・ピクチャーズ、イントレピッド・ピクチャーズ
    ■公開:2007/11/24
    ■劇場:天六ユウラク座
    ■パンフレ…

  15. 「ヒッチャー」(2007)

    “THEHITCHER”監督・・・デイヴ・マイヤーズオリジナル脚本・・・エリック・レッド出演・・・ショーン・ビーンジョン・ライダーソフィア・ブッシュグレース・アンドリューズザカリー・ナイトンジム・ハルジーニール・マクドノーエステリッジ警部カイル・デイヴィススキップ…

  16. ヒッチャー(DVD)

    86年に公開された同名作品をマイケル・ベイの製作でリメイク。謎のヒッチハイカーを車に乗せてしまったために、大学生のカップルが悪夢のような恐怖に襲われる姿を描いていく。
    殺人ヒッチハイカー“ジョン・ライダー”の正体不明さ、そして何があっても死なない無敵さは….

  17. ヒッチャー

    リメイク元の主人公は青年だったはずだけど、今回はカップル…っていうか女性のほうだったみたい。
    だって彼氏のほうはあんなことに!!
    ヮ..

  18. ヒッチャー

    【THE HITCHER】R-152007/11/24年公開製作国:アメリカ監督:デイヴ・マイヤーズ製作:マイケル・ベイ他出演:ショーン・ビーン、ソフィア・ブッシュ、ザカリー・ナイトン、ニール・マクドノー、カイル・デイヴィス
    “ハイウェイの果てに、地獄を見た──。”

  19. ヒッチャー(2007年公開版)

    何も考えずに観たい映画シリーズの続きです。(笑)
    そんなのばっかりですね。
    ずっと仕事が忙しかったので。。。( ^ _ ^;
    大学生のグレースとジムは、
    ニューメキシコのハヴァス湖へドライブへ出掛けることに。
    途中、土砂降りの雨に見舞われた2人は
    目の前に突然…

  20. ヒッチャー

    6月7日(日) レンタルDVD ヒッチャー [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオンメディア: DVD オシムさんみたいな顔になってしまった狂気の人ルトガー・ハウアー先生。先生の怪しい魅力爆発満載サイコ映画「ヒッチャー」のリメイク。タイトルから予想できる通り、ヒッチ…

  21. 「ヒッチャー」リメイクは伝説を越えず

    1986年の伝説のサスペンススリラー、ルトガー・ハウワー主演「ヒッチャー」
    長いことトラウマとなっていたこの映画、私の中でも伝説となっていたわけだが、このリメイク版が2007年に公開された「ヒッチャー」である。
    先日、「ノーカントリー」で、冷徹な殺人鬼に…




管理人にのみ公開されます

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)


スパム対策をしています。コメント出来ない方は、こちらよりお知らせください。

前の記事:

次の記事:

Google
WWW を検索
このブログ内を検索
『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ

結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...

【シリーズ秘湯】乳頭温泉郷 鶴の湯温泉に泊まってきた【混浴】

数ある名湯の中でも、特別エロい名前の温泉と言えばこれでしょう。 乳頭温...

2016年12月の評価別INDEX

年始に久しぶりに実家に帰ったんですが、やはり自分の家族は気を使わなくて...

とらねこのオレアカデミー賞 2016

10執念…ならぬ10周年を迎えて、さすがに息切れしてきました。 まあ今...

2016年11月の評価別INDEX & 【石巻ラプラスレポート】

仕事が忙しくなったためもあり、ブログを書く気力が若干減ってきたせいもあ...

→もっと見る

【あ行】【か行】【さ行】【た行】 【な行】
【は行】【ま行】【や行】 【ら行】【わ行】
【英数字】


  • ピエル(P)・パオロ(P)・パゾリーニ(P)ってどんだけPやねん

PAGE TOP ↑