#184.マーダー・ライド・ショー
突然ですが、プチ“シド・ヘイグ祭り”を、開催します。
『コフィー』、『ジャッキー・ブラウン』、『超立体映画 ゾンビ3D』、とこう並ぶと、なかなか素敵なシド・ヘイグ・ラインナップなんですよね・・・まあ、自己満ですが。
そんな訳で、DVDで見たものの、レビューはスルーしようかと思ってたこの作品を、緊急UPの巻!なのです〜(ドンドンドンドン!!パフー)
本当は、他の作品でUPしたいやつがいっぱいあるんですが、シド・ヘイグのおっさんが気になって、夜も眠れません!
この作品なんて、本当、ロブ・ゾンビのシド・ヘイグ愛とも称すべきものが、ものすっごい伝わって来ちゃいました。
ロブ・ゾンビ、元はホワイトゾンビのリーダーで、結成は’85年。私は、ホワイトゾンビが’90年代に大好きだったんですよ。当時、日本でも、HR/HM(ハードロック・ヘヴィメタ)好きになかなか有名だったり。だけど当時の『BURRRRN!』読者から見ても、どことなく異質で新しい感じがあったんじゃないかな。
それと言うのも、デジタルなサウンドをいち早く取り入れ、インダストリアル・ヘヴィ・ロックの初期のグループに身を置く、という位置づけ。そして特徴というと、グルーヴィで、そのくせPOPな楽しいサウンド作りをしていたから。HM好き、スラッシュメタル好きからすると、「重くて、速くて、激しいの」じゃないとヤダヤダ〜!という感じだったんですよ。にも関わらず、ホワイトゾンビは、違った。POPでキャッチーで、かつディストーションががったギターが心地良くって、そのくせ基本「楽しい」サウンドだった。そこが、当時からすれば、新鮮に映ったんですよね。
伊藤正則なんかが、そういうのは結構早めに鼻を利かせて、どんどん紹介していったんですね、普通の凝り固まったHRからは少々ズレるとしても。そういうのの一つに、Alice in Chainsなんかがあったかな。
でまあ、当時、『BURRRN!』や『ミュージックライフ』のロブ・ゾンビのインタビューには、日本のアニメが好きだ、なんて載ってて、ビックリしたのを覚えています。
メタリカのマーティ・フリードマンなんかも詳しいらしい!とかね、そういうのがドンドン増えていく訳ですが、・・・
ちょっと話がズレてしまいそうなので、軌道修正。
ま、そんなワケで、ロブ・ゾンビがファースト・ソロ・アルバムを出したのが、’98年の、『ヒルビリー・デラックス』。ちなみに、このDVDの監督の紹介のところで、「’88年」になってたけど、それ違ってるんでDVDの担当の人は、直しておいてください(まあ、ここ見てないだろうけどw)
ちなみに、『エスケープ・フロム・LA』では、ホワイト・ゾンビの曲が使われていて、しかも私が持ってるやつ、何百回も聞いた(大ゲサか)曲が、エンドロールに流れていて喜びました。
前置きが長くてすみません。ストーリー・・・
’77年、ハロウィン前夜。2組の若いカップルを乗せた車が、アメリカの田舎道を走っていた。彼らの目的は、全米各地に点在する見世物小屋・秘宝館などを取材し、それをネタに本を執筆すること。
旅の途中で立ち寄った“キャプテン・スポールディング(シド・ヘイグ)のバケモノ博物館”は、それに打ってつけだった。悪趣味なグッズで埋まった店内。不気味なピエロメイクの白塗りの主人。目玉は、有名どころの殺人鬼が次々と登場する、「マーダー・ライド・ショー」だ!その中でも、なんと、“ドクター・サタン”は、この近くに棲息していた殺人鬼だという。嫌が上にも、彼らの期待は高まっていった・・・。
でまあ、なぜにこの作品で、あれだけ長々とロブ・ゾンビについて語ってしまったかというと、この映画ってば、ホラー好きなロブ・ゾンビが作った初監督作品なのだけれど、それがどうにもこうにも、普通のホラー映画の監督が作った作品とは、文脈が違うような感じがあるから。
『悪魔のいけにえ』が本当好きで、こういうのがやりたかった、ロブ・ゾンビの夢の結晶なのかな〜、というのは伝わっては来る。
殺人鬼のファミリーが撮りたかったと思うのだけれど、しかし犠牲者側の恐怖とか心理、こちらの方に沿って普通ならば描くところを、どこから見ても、殺人者側から見ていたり。気持ちは分かるんだけど、あまりそっち側に寄り添ってしまうと、逆に恐怖が薄らいでしまうよ。
そんな訳で、恐怖におののくこともなかったり。そこら辺がチョト残念。
一番楽しかったのは、キャプテン・スポールディングと近所の友達の会話。犠牲者が初めて館に訪れた辺り、この辺はワクワクしたのだけれど。
でも、グロ度は結構こだわっていて。この作品はそれほど怖くは決してないけれど、グロいはグロい。なので、気持ち悪さは格別です。
最後はダレダレですけどね。
そして、『デビルズ・リジェクト マーダーライドショー2』はこちら、そのままクリックで続編記事へと飛びます。
・マーダー・ライド・ショー@映画生活
2007/12/07 | 映画, :ホラー・スプラッタ
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コメント(15件)
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マーダー・ライド・ショー
ミュージックビデオも手がけているヘビーメタル界の重鎮ロブ・ゾンビが長編ホラーを完成させた。ストーリー展開は『悪魔のいけにえ』へのオマージュというか、そのものである。
こんにちは♪
友人に「観ろ観ろ!」としつこく薦められた
ので観たのですよ。
巧くまとまってるのかそうでないのか判断に
苦しみましたが、以外とオモシロかったんで
好きだったりもします。
(なんか意味不明な文章でゴメンなさいね…。)
↓ネタで申しワケないんですが冒頭での猿惑の
コーネリアスを使ったシーンがツボでした。
日本語吹き替え版もかなり笑えました♪ (゚▽゚)v
「悪魔のいけにえ」(というか70年代ニュー・シネマ全般)の影響はむしろ2作目の「デビルズ・リジェクト」に大ですよ!1作目の「怖さ」にピンと来なかったなら2作目は必見ス。
『マーダー・ライド・ショー』
制作年:2002年
制作国:アメリカ
上映メディア:劇場公開
上映時間:89分
原題:HOUSE OF 1000 CORPSES
配給:アート・ポート
監督:ロブ・ゾンビ
主演:シド・ヘイグ / ビル・モーズリー
カレン・ブラック / マシュー・マッグローリー…
今晩はTBありがとうございます。
面白いとは思うけど怖くはないですね、2も私的にはいまいちでした。
ほんけ「悪魔のいけにえ」には遠く及びませんね
マーダー・ライド・ショー/House of 1000 corpses
80年代にホワイト・ゾンビを結成、ホラー趣味全開のヘヴィロック。
そのロブ・ゾンビが、完全に自分の趣味で創りあげた初監督作品。
意外とフツーの人?
公開するまでかなりの時間がかかったようで、日本公開は2004年8/14 DVD化は2005年。
劇場公開を見逃して、ずっと観…
風情さんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございます!
おおっ☆ご友人が、この映画のファンなんですね。
これって、好きな人はかなり好きみたいですね。
冒頭のシーンの辺りが自分は一番面白かったんですよ!
私は近所のオジサンとの会話がツボだったんですが、こんなのです
「アイツ、頭おかしいよ、自分の目玉に鉛筆刺してるんだってよ」
「え?」
「なんでも、目玉の端の方を刺すから大丈夫らしい」
こんな会話に馬鹿ウケしました。
レザボア・ファンさんへ
初めまして!コメントありがとうございます☆
『デビルズ・リジェクト』見ましたよ!今日これからUP予定です。『悪魔のいけにえ』の影響は2の方に感じましたか?確かにこの冒頭の辺りはちょっと違いますよね。でも私、2の方は、単なる影響じゃなくて、自分なりの道を行ってると思いました。
せつらさんへ
初めまして!コメントありがとうございました☆
この作品は、確かにちょっと票が分かれるかもしれませんね。
好きな人は好きみたいですが・・・。ちなみに私も、それほど好きじゃないです。
ロブ・ゾンビは音楽の方がずっと好きですね〜。
デビルズ・リジェクトは観たのかな?アップされたらTBしよう・・・と思っているとやっぱり!観られたのですね(笑)上のコメント見て思わず書き込んでしまいました。
この作品、個人的に全く駄目でした(苦笑)ボロカス書いちゃってるんですけど、せっかくなのでTBさせてください(するんかい)
それにしてもシド・ヘイグ祭りってマニアックすぎ(笑)「バタリアン4」も祭りリストに入ってますか?彼が出てきた瞬間笑ってしまいました(笑)
マーダー・ライド・ショー
「マーダー・ライド・ショー」を観た。
ハロウィン前夜。全米各地のユニークな場所を取材するため旅を続けていた4人の若者が、とある田舎町へとやって来る。途中で美人のヒッチハイカーを拾うが、その後車は立ち往生し??u ws_url
マーダー・ライド・ショー
名曲 Living Dead Girl ♪ のロブ・ゾンビ監督作w
メタルはあまり得意なジャンルでないのですが確かにバカ加減ではリンクしている!
マーダー・ライド・ショー SP…
baohさんへ私はこれ全然面白くなくて、なかなか進まなかったですけど。なんかあまりにつまらなくて、何も書けなかったです。もう少し何かあればせめて書けたと思いますが、普通につまんなすぎなんだもん。シド・ヘイグのためにもう一度見るなんて、絶対嫌ですよ!!
こんばんは〜♪コメントTBありがとうございました!
はい、私もこっちの方がつまんなかったですね。
『デビルズ・リジェクト』は、早速TB貼らせていただきました!
誰も喜ばないシド・ヘイグ祭りは、ドンドンパフパフかいさいちゅ〜なのです
『バタリアン4』ですか??
うわ〜
1000の恐怖が眠る館
201「マーダー・ライド・ショー」(アメリカ)
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『マーダー・ライド・ショー』
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