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#182.ファスター・プッシーキャット キル!キル!


ファスタープシー
悪い子って楽しい
イイ子とか、正義・正論なんて、退屈そのもの!


ストーリー・・・
ジリジリと焼きつくカリフォルニアの砂漠をスポーツ・カーで飛ばす3人のゴーゴー・ガールズがおくるエロス&バイオレンス炸裂譚!大自然とサイケな音楽をバックに繰り広げられる空手チョップ、誘拐、殺人・・・


’66 アメリカ。ラス・メイヤー監督作品。
「最高にカッコいい悪女との呼び声も高い、日本人女優トゥラ・サターナの活躍からも、目が離せない。」だそうです。(byシネマヴェーラ)


しかし私、初めて見たのは10代の時だったんだけど、この映画の何がそんなに面白かったんだろ??正直言って、話としてはB級そのもの、と言われてしまえばそれまでだし、完成度もそれほど高いわけではない。
こちらの記事で、この映画を絶賛してしまったけど。

久しぶりにこれを見て、「あれれ?」と。これって、途方もなく、B級なんだなあ、なんてつくづくと思い知った私です。私も、だいぶ目が肥えたのね(たぶん)。
まあ正直言って、これは決して「傑作」ではないです。


当時は、とにかく、別のことばかり考えて見てた気がする。
何を考えていたのかと思い起こしてみるに・・・
彼女達の胸が大きくてカッコいいとか、化粧法だとか、服がかわいいとか・・・
あとは、英語が勢いがあって、悪口雑言をいうのがカッコ良いとか、そういうのばっかり見てた気がする。
たぶんだけど、「巨乳の悪女を初めて見た」というところが大きいと思う。


『ルパン3世』の不二子はここから来てるかもしれない?
この黒ずくめの格好といい、突き出た胸といい・・・
しかも、もともと日本人女優だなんていうのがまた、嬉しい限り

ドーンと突っ張った胸、ヘソ出した服、
真っ黒の濃いアイライナーに、濃い眉毛。

こういうアイテムは、見ているだけで楽しくって楽しくって!
派手でやりたいことを、やりたい放題にしている、欲望に赴くまま行動しちゃう彼女たちを見て、
「ぃよ〜しッ!私も、もっと頑張って悪女になるゾっ


・・・なんて、間違った大志を抱いちゃった気がする。
「今までの私、間違ってないんだ!」って思ったもんね。(思いっきり、間違ってるんだけど。)


プシーだって、ゴーゴー・ガールとやらが、まったく、理屈も何もあったものじゃないの。
砂漠の中で、「車の速さをストップウォッチで測りたい」、なんていう、極めてスポーツマンシップにのっとった、アメリカンヒーロー的爽やか男を見て、何となく面白くない彼女たち。
普通であれば、いかにもそこら辺に居そうなアメリカ人好青年と、同じくアメリカ的爽やか少女なのに、危険というものとは無縁に、ハッピーそうな彼らを見て、退屈でたまらないゴーゴーガールズたちは、無意味にイジメたくってたまらなくなるのです。


それだけの理由で、男を殺しちゃう!女を誘拐しちゃう!もう、いたってハチャメチャ。
冒頭からしてド肝を抜かれるんだけど、なぜかその当時の私には、しっくりくる感じだったみたいよ・・・。
逆に、今見てビックリしちゃったモンね(゚Д゚≡゚д゚)!?
私はその頃、どう思ってたんだろう?多分だけど、この爽やかップルに関しては、彼女たち同様に「ゲーッ」と思ってたと思う。

彼女たちは、褒められた行動を、決して取らない。
本能そのものの獰猛な生き物な女たち。
それが、当時の私には見ていて痛快だった。
服はカワイイし、なんかお洒落だし、化粧は派手だし。「私もこういう格好しよう!」なんてね。


しかし後半は、結構グダグダΣ(´д`;)
私って昔から、どういうセンスをしてたんだろ?


いやー、たぶん、今の方がずっとマトモになったと思いますよ。
ふう


まあでも、こういうメチャクチャなのがたまにはあってもいいし、何より、イイ子なんて退屈だし、途中まで完全に彼女達目線で楽しんだ方が勝ち!な映画でした。



cf.※他のラス・メイヤー作品マイ・レビュー↓
・『ヴィクセン
・『スーパー・ヴィクセン
・『ウルトラ・ヴィクセン
・『ファスター・プッシーキャット キル!キル!
・『チェリー、ハリー&ラクエル

ファスター・プッシーキャット キル!キル!@映画生活

 

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コメント(4件)

  1. なんかわかります、わたしも十代で観た時は、ただもう悪い女ってカッコイイとか60年代の女のコがオシャレだとかそういう目で見てました。
    だから字幕なしで会話がわからなくても衝撃だったんだと思います…。
    こういうので喜んだのは自分が十代だったからだと。
    こういうのになりたいと本気で考えていた若者だったからだと…。
    今は「なるべく迷惑かけないように仲良く穏やかに」とか思って生きてます♪オトナだわ〜☆
    (なんか見直せなかったのに言うのもナンだけど)
    でもそうは言ってもこういうの観るのが好きなんですよね〜〜何かが残るわけじゃないけど〜

  2. アンバーさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございます!
    うんうん!ですよね★’60年代風の服がかわいくって。
    しかもどっちかと言えば、過激なオシャレで。
    コギャルとかB系ファッションが流行ってなかった時代って、こういうオシャレ具合が、本当珍しかったんですよね〜!
    うん、確かにこういうので喜んでたのは、若かったから、というのもありますが、やっぱラス・メイヤーって、なんかいいですよね〜。
    愛すべきオジサンやっぱ私は好きですね。また他の作品見て改めて思っちゃいました!
    そうそう、今は人に迷惑をかけずに大人しく生きたいです・・・。むしろ、「癒し系」と呼ばれたいです(笑)

  3. いやぁ、とらねこさんの成長が垣間見えるレビューですね。
    見た時代、年代によって違った感想を持てるのは素敵な事ですね。
    確かにB級ではあるけれど、音楽とか絵の撮り方とかファッションとか、いろんな事で後世に影響を与えた映画である事は間違いナシ。一見の価値はありましたです。
    期待が大きすぎたかもしれないけど彼女たち目線で楽しめました。

  4. imaponさんへ
    こんばんは☆コメントありがとうございます!
    そうですよね!後世に与えた影響はきっと大きいですよね☆
    ファッションは、白黒だからこそ、返って強烈に、この黒ずくめのアジア系と、金髪女性とが、引き立って見えて素敵です。
    メキシコ訛りの黒髪美女も素敵だし
    話はめちゃくちゃですが、これはこれでヨシ!ですよね〜♪




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