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#149.キングダム 見えざる敵

キングダムサイドカラムの一番上に、新着記事を載せている私は、「そのブログの新着記事」というものを大事にする人だったりする。
でも中には新着記事を下の方に設定する人もいるし、TBで飛んで行く“個別記事ページ”に、新着記事を設定していない人もいる。


何をサイドカラムに持ってくるかはその人それぞれだけど、私は、新着記事の順番を、自分なりに並べて喜んでいるのです。こないだみたいに、『ホステル2』から『オーディション(’00年 三池崇史監督)』、『オーディション(’06 アメリカ)』と、拷問映画を並べてみたり。
今回は、予定としては、『キングダム』(’94 ラース・フォン・トリアー)と並べて、一人悦にいるつもりだったんだけど、どうも最近映画ばっかり見ているせいで忙しくて、家でDVDがはかどりません(泣)(思い出して書いてもいいんだけど、味の薄めな感想になりそうだし)
うーん残念。この記事の『キングダム〜』を読みに来た人が、間違えて
「あれ・・・?ウド・キアー?どこに居たっけ?」と疑問符を頭の中で抱える様子が見たかったのに。・・・
・・・
て、私は、一体何がしたいんだ


ストーリー・・・
サウジアラビアの外国人居住区で自爆テロ事件が発生した。事件で同僚を失ったFBI捜査官のフルーリー(ジェイミー・フォックス)は現地での捜査を強く主張し、マスコミの手を借りてそれを実現した。メイズ(ジェニファー・ガーナー)やサイクス(クリス・クーパー)ら同僚と共にサウジへと渡るフルーリー。サウジ国家警察のアル・ガージー大佐(アシュラフ・バルフム)に迎えられた彼らは空港から爆発現場へと直行し、そのすさまじい状況を見て愕然とする。そしてフルーリーたちは早速本格的な調査を開始しようとするのだが。・・・


公式HPに載っていた情報によると、米Variety誌では、今年の秋から、アメリカ国内で、たくさん中東を描いた作品が、どんどん公開されるらしい。
中でもこの作品は、その先陣を切る作品だそうだ。
すぐ終わると思ってて終わらなかった戦争、やらなければ良かったのにと後で後悔する戦争、同じ歴史をしょっちゅう繰り返してばかりいるなあなんて思うんだけど。今回は湾岸戦争時より続くサウジとの関係、言いにくいテーマを扱った“切込み隊長”なこの作品、早速見て来ました。


やはりこれも、ハリウッド映画だな、という感じはあった。アメリカ目線で情勢を描いているのだろうなと。でも『ブラック・ホーク・ダウン』、私が見て怒り狂ったこの作品のような気になる箇所があった訳ではなかったから、良かったナ。

キチンとしたエンターテイメント作品になっていた、ここがこの作品の凄いところ。
何がこの作品を、一番面白くしていたか、というと、やっぱりこの完成度の高いアクションシーンでしょうね。
手ブレするホームビデオでも、ビックリするほど面白く、映画に使われるカメラより、臨場感も、酔う感じも、ずっと増して感じられ、
アイディア次第で“見せる”面白い、感心するアクションシーンという点で、ロバート・ロドリゲス監督の低予算デビュー作品『エル・マリアッチ』を思い出したし・・・
さらに、サスペンスタッチより、ドキュメンタリータッチで描かれたものの方が、ずっとドラマ性に緊迫感を覚える、アクションも面白く撮られていた、という点では、
去年の『トゥモロー・ワールド』で感じた荒々しい新鮮さ、等を思い出された。


だけどこの作品は、そうした喩えがなくても、十分面白く、凄いアクションシーンに、手に汗握るんじゃないかな?
もちろん、中東情勢や、サウジアラビアとアメリカの今までの歴史、そうした知識がある人の方が、この作品を面白く感じるに違いないけど、
この作品は、メッセージや主張などを全面に押し出した、押し付けがましさ、そういうものがなかったので、自分には面白く感じた。


まあ自分は、その重厚な作りや、深み、社会派のエンターテイメント作品で、危険なまでに言いたいことを含んだ人間ドラマとしては、今年の『ブラッド・ダイヤモンド』には適わなかったとは思うけど、
それでもこの作品で見せたアクションの物凄さには、今後のアクションシーンを塗り替えてゆくパワーを感じた。そのためにも、必見の作品だと思う。

キングダム 見えざる敵@映画生活
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コメント(51件)

  1. 『キングダム/見えざる敵』を観たぞ〜!

    『キングダム/見えざる敵』を観ました4人のFBI捜査官が自爆テロ事件捜査のため、サウジアラビアに乗り込んで行く緊迫のサスペンス・アクションです>>『キングダム/見えざる敵』関連原題: THEKINGDOMジャンル: ドラマ/サスペンス/アクション上映時間:110分製作国…




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