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#60.忍者

忍者K-1ファイターの魔裟斗が主演した、日本・香港・中国合作のアクション。人類存亡のカギを握る新薬を巡り、伊賀と甲賀の忍者が剣と拳の乱舞する熾烈なバトルを展開する(exite cinemaより)


 


ぬぬーっ。忍者。
忍者って言うとやっぱり、関が原の合戦を思い出す私です。
徳川家康が、天下を取るのに一番貢献したのは何か?
と言ったら、甲賀忍者でしょう。
全国に忍びの者を配し、情報の網の目をくまなく築いた家康。


つまり、諜報活動を行っていたのが忍者たちで、言ってみれば、忍者は、日本における、CIAでもあり、KGBでもあり、MI6でもあった、と私は思います。
あちこち全国に、忍びの者が、いつ寝首をかくとも分からない状態で、或る者は料理人として普通に奉公を何年にも渡り行っていて、しかし「すわ」と言うその時には、忍びの血を思い出し、天下の一大事に、それぞれが大事な役割を果たす。


加藤清正を倒したのではないか、と言われている、料理人梅安は、コックとしての腕前も一級品だったとか。
熊本に絶大な富とカリスマ性を築き、もしかしたら第二の秀康として西国で権力をふるっていたかもしれない、この加藤清正が生きていたら・・・
西軍の運命も大きく違っていたのではないか。そう思う私です。
何といっても、これ、という一大事の一番の時に、清正が死んでしまったこともあり、天下の命運は変わっていかざるを得なくなっていたから。
その恐るべき梅安が、甲賀忍者であった、と言われています。


この天下分け目の合戦に一番大きな、各大名の動き等という、情報を一手に引き受けていたのが、甲賀忍者であったそうで・・・。
この情報管理の大切さ、それを家康はよくよく理解していたからこそ、裏で戦略を練ることができたのでしょう。

忍者、というと、やはり、その人間離れした技も持ち合わせた、闇の存在。
当時の情報というと、徒歩や馬を使っての文書のやり取りであって、今と違って、あっと言う間にメールのやり取り、なんて出来なかったわけですから、この情報を得る、ということがどれだけ大きな役割を果たしていたかと考えると、想像にかたくない。


えと、正直あまり映画と関係ないことばかり書きました。
ただ、言いたかったのは、私がもしなれるなら、職業として、なってみたいな、なんて思うのが、この忍者だったりします。
体力にはちょっとは自信があるし、闇の存在、なんていうのがなんだか、カッコいいじゃない。
髪もちょうど、くのいちみたいな髪型をしたりしている私だし。


虎大介そんな訳で、ハーマン・ヤオ(『八仙飯店人肉饅頭』)監督の、『忍者』。


ストーリー・・・
全ウイルスを撃退するワクチンをねらうブライアンが、虎大介(魔娑斗)ら甲賀忍者にワクチン開発者の暗殺を命令する。伊賀忍者の響(白田久子)は、虎大介の前に立ちはだかると同時にワクチンを封じ込めた“箱”の行方を追う。
この箱を開けることが出来るのは、死んだ日本人学者がいうには、コピー、という名の、一人の若者。だが、コピーは、単なる根性なしのストリート・ミュージシャンであり、彼自身、何をしたらこの箱を開けることが出来るのかは、謎なのだった。
どうなる、地球の未来は!?・・・

伊賀忍者の響に対して、甲賀忍者の、虎大介、シウリン(ホアン・シェンイー)、芭蕉先生。
この二派の違いは、箱を開けるか開けないかで、初めこそコピーの命をめぐって対立するも、響と虎大介が惹かれあってゆくことで、ほのかな恋心が芽生え、響は甲賀者と共に霧隠れ村に住むことになる。


なんだか、この映画は、昔に見たドラマみたいな、妙に懐かしいようなテイストの、思いっきりB級映画でした。
日本・香港・韓国合作、といっても、日本を舞台にした、香港あるいは韓国映画、といった趣。
シウリン役の、ホアン・シェンイーが、とっても綺麗でキュート。
白田久子は、2007年のミスインターナショナルグランプリだそうです。
魔娑斗は、あんまりセリフは少なかったようで。

忍者@映画生活

 

2007/04/18 | 映画, :アクション

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コメント(14件)

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    90「忍者」(日本・香港・中国)
     謎の箱の中に納められているワクチン。それは全世界を救うとも、滅ぼすとも言われている。世界制服を企むブライアンは、手下である甲賀流忍者・虎大介に箱を奪わせる。しかし、誤ってワクチンを開発した菊地博士を殺し、箱を開けること…

  3. 毎度こんばんは〜
    TB・コメントありがとうございました。
    この作品観られたとは・・
    何か不思議な設定の作品でした。多分日本が舞台なんでしょうね。後からつくづく思いました。
    日本では魔裟斗が出演ということで売り出したようですが、本当にあまり喋りませんでしたね? あれ本当に台詞言ってたんでしょうか?
    小龍は可愛かったです。しかし、あの髪型気になりました。電車とかで前に立たれたら、たまらんな。

  4. うーわぁ・・・・。。。
    チャレンジャー、チャレンジャーッスね!先輩!
    白髭、キャンピーなの好きですが、
    むしろいい加減にしろっつーぐらい観てますが、
    コレはちょっと・・・ 魔娑斗って。
    しかも、ストーリー読んでも意味わかんない(笑)
    っつか忍者の小話の方が熱いよね!愛、こもってるよね!
    お銀志望かぁ〜。

  5. CINECHANさんへ
    おはようございます〜!コメントありがとうございます。
    変な映画でしたね(爆)
    そう、魔娑斗が目玉にされてプッシュの作品でしたねw
    >あれ本当に台詞言ってたんでしょうか
    これって、セリフが吹替えだったのか?ということでしょうか?(笑)
    いやーまさか、吹替えってことはないと思いますよ(笑)
    あの髪型って、長〜いポニーテールのことですよね!
    あれは、満員電車で前に立たれたら、間違いなくエビ反りですね!
    後ろの人もそのまた後ろの人も、全員もれなくw

  6. 白髭タン
    おはようゴザマ〜ス☆コメントありがとうございます!
    これ、すごく変わった映画でしたよ!(爆)
    そっか、白髭タン、格闘技好きだもんね!魔娑斗にちょっと惹かれ気味?そうなの、そうなの?^^
    これ、オバカな作品を作ろうとしているというより、何か一生懸命なのヨ。
    だけど、頑張ってもニ十年前のセンスという感じ?
    でも、DVDになったら、是非とも見てみて、白髭タン!
    パックリ、イっちゃって!きっと、期待は裏切らないから!
    そうなの、忍者は、もう、今すぐなってもいい感じ。出世も必要ないし、社会的地位も名誉も欲しくない私だもん。むしろ闇の中で跳梁跋扈したいかも

  7. !(驚愕)
    ちがっ!よく見て!FEEL IT!
    魔娑斗ファンじゃねぇから!
    同じひくでも、ドン引きのひくだから!
    ちょっとこの勘違いだけは捨て置けないので、
    異論反論オブジェクション!します。
    てかさ、忍者って現代でいうなら公安でしょ?
    ダーティーじゃなぁい? あんま楽しくなさそーよ。
    お銀みたいなヤツならいーけどさぁ・・・

  8. 白髭タン
    こんばんは〜♪
    って、アレ。ドン引きの方の“引く”だったのね
    んげっ。でもね、本当はそーかなって思ったンダ。
    顔を見ながらであれば、眉根の寄せ方一つ、顔の筋肉の動かし方で、分かるってものも、ネットの世界だと、相手の気持ちが伝わりづらいって辺り、怖いところよネ。
    ハハハ
    忍者、ダーティかな?現代で言うと、囮捜査官とか、CIAになる意味合いもあると思うんだナ私。
    なんか真面目に生活するより、ダークな世界に命張って生きたいのかも。でも公安じゃ、そんなに楽しくはないカナ。ん。

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  11.  おはようございます。
     おおっ、いつも以上に前振りが長いですね。これはつまり「あまり面白くなかった」ってことでしょうか(笑)。
     ドーでも良い話ですが、忍者と言えばやっぱり山田風太郎を思い出しますね。ヤマフー先生の描くお色気忍法を読むたびに「男ならこのような最期を迎えたい」と思わずにいられません(笑)。
     でもこれが映像化すると何故かチャチになっちゃうんですよね。『忍』なんてもう・・・って僕も映画と全然関係の無いことを書きましたが、それほど嫌いな映画では無かったです。

  12. 蔵六さんへ
    こんばんは★コメントありがとうございます。
    蔵六さんてば〜、前フリが長いからって、
    >これはつまり「あまり面白くなかった」ってことでしょうか(笑)
    そんなに穿った見方はしないでくださいな。
    私も、「前フリが長い記事」に憧れている、なんて、思ったりはしません?
    最近、ちょっと違うタッチで文を書いたり試みてるんですよ。『サン・ジャック〜』とかね、この記事ですとか。
    山田風太郎ですか!そう言えば『忍法忠臣蔵』しか見てませんが、これは面白かったですよ〜!
    蔵六さんも『忘八〜』がお好きでしたら、ここでのようなセクシーくの一が活躍するのに、大喜びすると思いますヨ。
    私は男より、やっぱりセクシーくの一が見たいですね!
    『功名が辻』でも小りんという、セクシーくの一が登場するのですが、この人も年齢不詳な美しさをいくつになっても持っていて。私の目指すのはこれだ!と思いました!

  13. 忍者と言えば…
    で、ひとそれぞれなのが面白いっスね!
    とらねこさまは諜報活動の担い手ってイメージのようで…
    わたくし的にはそれだと「間者」や「隠密」とか「草」って方がしっくりくるんですよね
    で、「忍者」と言えば…
    忍法!もしくは術!
    「エスパー」と置き換え可な感じで(笑)
    つまりはわたくしもヤマフー先生ラブなんですよね
    けっして白土三平ではないという…(笑)
    そんな間違った忍者観を持つものとしては、刀でチャンバラもいいけどもっと荒唐無稽なお色気忍法炸裂して欲しかったかなと…『くの一忍法帖』もかくやの勢いで!
    忍法帖は、また強引に科学的解説しようとするとこがイチイチツボなんですよね〜
    おまいは民明書房かよ、と(笑)
    >『功名が辻』の小りん
    NHKの大河ドラマ版だと千代が仲間由紀恵で小りんが長澤まさみでしたよね
    うぅ、一豊になってみてぇー!(笑)

  14. みさま
    こんばんは〜♪お久しぶり!お元気でしたか?
    GWみさまはちゃんと休めていますでしょうか。
    いや、私も忍者と言えば、もっと“術使い”なイメージは確かにありますよ。
    で、語義で言うと、“間者”とか“隠密”と呼ばれ諜報活動を行い、さらに術に長けているのが忍者、そんな風に思っています。
    “忍びの者”、それ自体で、大きなものを差す言葉として自分は考えていましたね。
    特に、隠密というと、基本、すわという時の薬などを身につけていたでしょうし、なんか雲隠れの術くらいは出来そう?
    でも確かに、エスパーまでいく妖術というと、忍者と言う言葉はしっくり来ますね。
    山田風太郎はみさまもお好きなんですね。
    私、今シリーズもので、本かドラマが見たいな、なんて思ってたんですよ。読んでみようかな。
    なんかオススメあります?『陰陽師』かアン・ライスシリーズ読みしようかな、なんて思ってたんですが。
    ヤマフーにしようかな。




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