#48.ホリデイ
ラブコメって・・・やめられない。
なんだかんだ言って、時々観たくなってしまうのは、こんな風に、女性心理が描かれていたり、自分を当てはめてしまったりして、ついつい主人公を応援しながら、見てしまうんだよね。
しかも私、このナンシー・メイヤーズの、『ハート・オブ・ウーマン』も、『恋愛適齢期』も、大好きでした!
だからこれも、きっと、ちゃんと女性が共感できるものになっていると、安心して見ました。
ストーリー・・・
同棲していた男性の浮気が発覚し、別れたばかりのアマンダ(キャメロン・ディアス)は、ロス在住の、仕事も成功し、バリバリのキャリア・ウーマン。
一方、同僚のジャスパー(ルーファス・シーウェル)に、二股をかけられても、彼をイジイジと忘れられないでいる、アイリス(ケイト・ウィンスレット)。こちらは、ロンドン在住。
アマンダとアイリスはネットで知り合い、ホーム・エクスチェンジ・・・お互いの家を、2週間交換することになった。・・・
思わずその設定を聞いただけで、観たくなってしまう、この吸引力。すごいアイディアウーマンだなぁ!なんて思ってしまう。
数あるラブストーリーあれど、設定そのものが魅力、というのは、どうしても心に残るし、ヒットもする。
『ハート・オブ・ウーマン』では、女の気持ちが突然、読めるようになってしまった、元は傲慢男の気持ちの移り変わりがとっても面白かったし・・・。
『恋愛適齢期』では、自分よりすごく年下の男を選ぶか、あるいは自分と同世代の男を選ぶか、で揺れる女心を描いた。
そもそも、女性心理をきちんと描いているだけで、共感を呼ぶのがラブストーリーなのに、こんな風に、とてもツボにハマる舞台設定を考えつく辺り。・・・尊敬してしまう。
もちろん、ここでの、恋に破れた女性の心理面を描かれると、「そうなのよ、そうなのよ!」なんて、いくつもいくつも気持ちにHITしてしまう箇所が、たっくさんありましたよ。
特に、30代の女性にオススメできると思うな。
ロスとロンドンの家、二つを交換した二人のラブストーリーというのも、違いがそれぞれ出ていて面白い。
キャメロン・ディアス演じるアマンダの方は、片や王道のラブストーリー。
偶然出会った男性が、とても好みで、自分にピッタリと思えるんだけれど、今すぐには恋愛モードにはなれなくて、ちょっとだけ遠回りして・・・
でも惹かれ合っていく様が、キュートで魅力的なもの。
片や、恋愛上手ではないもう一人のアイリス(ケイト・ウィンスレット)の方は、ひとまず、恋愛モードのド真ん中・・・と言うわけではなくて、まずは自分の気持ちの整理をつかせるのが最重要事項。
ラブ一直線!に突き進むのではなくて、近所のおじいちゃんと仲良くなったり・・・
とても優しい気持ちの、彼女ならではの一歩を踏み出す姿。
そんな風に、どちらも恋愛モード剥き出し、というギッチギチの設定ではなくって、
二人の歩むペースが違っているところが、バランスが取れていて面白い。
まあ、難をつけるなら・・・アマンダの方で、
「そんなに条件の揃った、キュート極まりない男が、
別れた途端に、都合良く、転がり込んでくるかぁーーーーーーー」
なんて、ひがみ根性丸出しの私が居たけど・・・( ̄◇ ̄;)
それから、いつ、ジャック・ブラックが、お得意の、彼ならではの顔芸を披露して、歌いまくる&踊りまくるか、と・・・
いつ爆発タイムがやって来るかと、ヒヤヒヤドキドキしてしまいましたけど・・・。
あ〜、ヒヤヒヤした。でも、大丈夫でした。今回に限ってはさすがに、不発でした。
イヤイヤ私は、JBのファンではありますけどね、さすがに爆発すると、この映画の雰囲気がちょっとだけ、ブチ壊しになっちゃうとこでした。
サントラ片手に歌うのも、かなりな控えめ。
ともあれ、女性から観て損はない、素敵な映画ではありましたよ。
それに、ここでのジュード・ロウは、なかなか女性に高感度高かったんじゃないかなあ?なんたって、“王子様”でしたよ。
私の場合、ジュード・ロウは昔は好きだったんですよね。
『ガタカ』、『リプリー』なんかすごく好きでしたし、『スターリングラード』なんかも大好き。
『チューブ・テイルズ』、『クロコダイルの涙』なんかは、公開されるのがワクワクwでした。
『AI』なんかの“ピンプ”キャラのジュードはなかなか面白くて、結構ヤラれてしまいましたね
『ロード・トゥ・パーディション』なんかの髪を抜いて挑戦したりするのは私好み。
『クローサー』、映画自体は大好きで、何度も見てしまったんですが、ここでの“浅はかなハンサム君”役のジュードって、自分にとっては特に見ていて面白い役柄でなかったというか。・・・似合いすぎててあまり好きになれなかったりするんですよね・・。
なので、その後の『コールド・マウンテン』、『ハッカビーズ』、『アルフィー』と同じようなハンサム役ってどうも、私には苦手だったな〜。
まあ、私の好みが一般的であるとは、全然言えないのだけど、とにかく、せっかく演技が上手な役者さんなんだから、演技の幅を拡げる脚本選びをしてくれないと、飽きてしまうなあ〜。

・ホリデイ@映画生活
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コメント(121件)
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初めまして。どうぞよろしくお願いします。いつぞやはお世話になりました。m(__)m私的にはカップルで観にいきたい映画です。残念ですwそれと、ナプキン男はツボです。(笑)
ホリデイは最近、映画館で観にいきました。(*^ー^*)
フレバのレビューでも書きましたけど、楽しく観れました。心理描写が素敵で、観にいってよかったなぁ〜って
由美子さんへ
こんばんは〜♪初めまして!
コメントありがとうございます!ちょっとお返事遅れてしまい、すみませんでした。
あちらではお世話になっております^^
ちょっと久しぶりですね☆
由美子さんと、この話が出来るなんて、私もこの作品を見に行って、本当に良かったナ、と思います。
嬉しいよ〜ん
なかなか面白かったですよねー☆評判、すっごくいいんですよ、これ。
私も、実はこの作品、女性と見に行きました(笑)
確かに素敵な男性とのデートで行く方が理想ですがw、女性と、色々な話が出来るのもまた楽しくていいですよね〜☆
映画「ホリデイ」
ロンドンの新聞社に勤めるアイリスは、未だに忘れられずにいた元恋人の婚約発表を目の前で見せられ動揺する。一方、ロサンジェルスで映画の予告編製作会社を経営するアマンダは、相手の浮気が原因で同棲中の恋人とケンカ別れしてしまう。そんな傷心の2人は、インターネットを…
ホリデイ
7点 (10点満点。5点で普通。6点以上なら満足って感じです。)
ワタクシ、数多くいる映画ブロガーの中でも屈指のロマンチスト(もちろん自己申告)
なので、ロマコメ・ラブコメはもちろん大好物。
CMや予告編で観た限りではこの作品も間違いなくストライク、それこそど真ん…
こんばんは〜♪
この映画、すっごく良かったです^^
ワタクシ、男なので共感という面ではちょっとアレですけど、ツボには間違いなく入りまくりでしたよ!
こんな素敵ラブストーリー大好きなので(^^ゞ
キャストも皆持ち味が出てて良かったですよね〜^^
ではでは〜、TBさせて頂きましたので〜♪
これからもよろしくお願いします♪
Aki.さんへ
こんばんは〜^^TBコメントありがとうございました。
おお、Aki.さんは、今回なかなか点数高そうですね??
男性でもこの作品のよさが分かってもらえるなんて、嬉しいですねー☆
素敵なラブストーリーでした!
ホリデイ
【THE HOLIDAY:2007/03/24公開】製作国:アメリカ監督:ナンシー・マイヤーズ出演:キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック、イーライ・ウォラック、エドワード・バーンズ、ルーファス・シーウェルロンドンの新聞社に勤めるアイ…
≪ホリデイ≫
ホリデイ
¥3,040
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(DVDレンタル@2007/08/24)
出演
キャメロン・ディアス 、ケイト・ウィンスレット 、ジュード・ロウ 、ジャック・ブラック 、イーライ・ウォラック 、エドワード・バーンズ
ストーリー
ロサンゼルスで映画の…
ホリディ
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アメリカ 2006年
キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック、イーライ・ウォラック 、エドワード・バーンズ、ルーファス・シーウェル、シャニン・ソサモン
監督・脚本:…
「ホリデイ」
「ホリデイ」 公式サイト: http://www.holiday-movie.jp/top.html 製作年度 2006年 上映時間 135分 監督 ナンシー・マイヤーズ 出演 キャ
ホリデイ
『人生に一度だけ、誰にでも運命の休暇がある』
コチラの「ホリデイ」は、「恋愛適齢期」のナンシー・メイヤーズ監督の3/24公開になる最新ロマンティック・コメディなのですが、試写会で観て来ちゃいましたぁ〜♪
恋に破れたアマンダ(キャメロン・ディアス)とア….
「ホリデイ」
ケイト・ウィンスレット嬢が出ているので、映画館で観たいなと思いながら、機会を逃した作品。
上出来なラブコメだった。観客を楽しませると…
楽しめました!
ラブコメとしてベリーグーでございました。
子どもたちも可愛かった。あんな連れ子なら私もOKかもです!(笑)
ボーさんへ
こんばんは☆コメントありがとうございました。
たまにはラブコメも本当いいんですよね〜。
これは、評判が良かった映画でした。
子供たち、天使みたいでしたよね☆
『ホリデイ』 人生を変える休日
『ホリデイ』アマンダ(キャメロン・ディアス)は、ハリウッドの映画予告編制作会社の女社長。アイリス(ケイト・ウィンスレット)は、ロンドン郊外に住む新聞記者。順風満帆な人生を送っているかに見える2人は、クリスマス直前にそれぞれの恋で泥沼状態。最悪の状況から…
独断的映画感想文:ホリデイ
日記:2008年5月3日(土) 映画「ホリデイ」を見る. 2006年.監督:ナンシー・マイヤーズ. 出演: キャメロン・ディアス(アマンダ),ケイト・ウィンスレット(アイリス),ジュード・ロウ(グラハ
とらねこ様
TB有り難うございました.
この記事のおかげで,ジュード・ロウに初めて出会ったのは「スターリン・グラード」だったことを思い出しました.
彼は今や,僕の中では非常に重要な俳優となっています.
ところで,ジュード・ロウは渡辺謙に似ていると思いませんか?
ほんやら堂さんへ
こんにちは〜♪
こちらこそ、TBありがとうございました。
おお、『スターリングラード』が初めてだったのですね。
私はちなみに『ガタカ』でしたが、『チューブ・テイルズ』の頃なんて、彼に夢中でしたヨーンw
もうね〜、今頃『ホリデイ』を見てファンになったと言う人もいましたが、遅すぎなんですよ
ほんやら堂さんには、『イグジステンス』をオススメします!
良かったら見てくださいな★
>渡辺謙に似ている
んー、そうですか?
でも、ジュード・ロウに似ているルーファス・シーウェルは、渡辺謙に似ていると思います。
よって、ジュード・ロウもちょっとは渡辺謙に似ている、のかもしれませんね。
二段論法。
ホリデイ
本作品のキーワード : 『何かが起きる!“サンタ・アナ”』
【公 開】 2007年
【時 間】 135分
【製 作 国】 アメヮ..
こんばんは、ホーギーです。ご無沙汰しております。
前から観たかった作品ですが、やっと観ることができました。予想していた以上に素晴らしい内容に大満足です。
仰るとおり、まずは、「ホーム・エクスチェンジ」というアイデアが素晴らしいですよね。
それから、私もジャックがいつ爆発するかハラハラしていました。これだけ押さえた演技もできることに彼の新たな才能を発見しました。
ところで、主演4人が本当に適役で素晴らしいのはもちろんですが、脚本家アーサーの存在がこの作品をより素晴らしいものにしていると思いました。アイリスとの相性もばっちりで、ケイトも良い味を出していたと思います。
ただのラブコメとは違った素敵なこの作品はこれからも時々観たいそんな思いがする素晴らしい映画だと思います。
ホーギーさんへ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
こちらこそ、ご無沙汰しております。
久々にご訪問くださり、ありがとうございます!
そうですね、ジャック・ブラック、彼は私はやっぱり好きなんですよ。
面白い存在感の役者だと思います。彼は今後も生き残りそうですね。
脚本家の存在もまた、この作品の中でなかなかの役割を演じてましたね。
ナンシー・メイヤーズいいですよね、最近はマイヤーズと表記するのかな、私この人の目線て、女性ならではの優しさがあると思います。