148.女体渦巻島
石井輝夫監督’60年の作品。今作は、少し地味なテイストで、エロも抑え目。
タイトルのインパクトの強さにくらべて少々普通過ぎる印象。
吉田輝夫がこの作品でデビューとのことで、演技が結構硬い。
ストーリー・・・
麻薬の密輸組織の拠点として、対馬でキャバレー経営を任されている、マダム百合(三原葉子)。そこへ、元恋人であった、組織のはぐれ者的存在の大神(吉田輝夫)がやって来る。
大神はまだ百合を忘れられないのだが、実は、組織のボス・陳雲竜(天知茂)が大神のいない隙に、百合を無理やり奪い、以来薬漬けにしていたことを知った。
さらには、やはり薬漬けにして働かされていたバーの女給たちを、裏で密売しようとしていたのを知り、大神に復讐しこれを阻止せんと、一人立ち向かっていく。・・・
男はあくまでも正義漢でカッコ良くー・・・。
女は薬でダメになってなお、どこか凛としている雰囲気を持っている。
すごく分かりやすくて、ストレート・直球ド真ん中なこの作品。
想像したエログロは皆無で、普通のエンタメ作品という印象。石井監督にしてはとっても物足りない。
私はついついタイトルから、伊藤潤二『うずまき』みたいに、もっと女体がグルグルぐるぐるぐるぐるぐるぐる・・・
渦巻いちゃってる作品かと期待してしまいましたぁ
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コメント(4件)
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基本,石井輝男はアクション映画なんですよ。
新東宝時代の作品はこういう無国籍風アクションやノワール的なものが多いです。
で,三原葉子が必ず出てくるw
ラインシリーズなんかは日本の犯罪映画として名作だと思うんですけれど。
bambiさんへ
コメントありがとうございます♪
そうなんですか、石井監督の“ノーマルモード”、それは、アクション主体だったのですね☆
で、三原葉子は常連さんだったのですか・・!
教えてくださりどうもありがとうございます!
私あまりよく知らない分野でして・・・いろいろ教えてくださると、とってもありがたいですー
私、この作品は、もっと三原葉子さんが脱いでしまうのかと思いました、橘ますみのように・・・
こう、ネットリねとねとしたエロエロかと、タイトルから勝手に想像してしまいました(+_+)
ぶー!げらげら
『網走番外地』→『オーロラ』→『女体渦巻島』って…
この並び順には噴出しますた(笑)
間に挟まれた『オーロラ』がオセロ状態でなんだかとんでもない映画のような気がしてくるという罠…
いやまぁ、ある意味とんでもない映画なんですが(笑)
バイオレンスとバレエって…”バ”しかあってないやん!
「節操ない」はわたくし的には褒め言葉なのでこういうの見るとなんか嬉しくなっちゃいますね♪
とらねこさまの中で輝男祭り開催中のようで…
この辺のソリッドな輝男作品も良いのですが『直撃地獄拳』シリーズはもうご覧になられましたか?
神の領域に達したバカ映画
あ!これも”バ”繋がりか…
ついでに『リバティーン』も”バ”イ毒映画ですね〜
スピロヘータ・パリダ怖ッ!
みさまにゃはははぁ。
こんばんは〜^^コメントありがとうございます★
『オーロラ』みさまも見られたのですね♪
トンデもない・・・“トンデった”映画で、笑いますでしょう?(爆)
かなり変テコで、もう、後から考えても噴き出してしまう辺り、『フォーガットン』にそっくりでしたー。フランス映画のくせにィ♪うりうりぃ!
そうなんですよね、この『オーロラ』は、実はもっと前に見ていたのですが、この二つに挟んでやれ、という気持ちが実はあったのです(笑)
でも、そこに気づいてくださったみさま、んもう、素敵じゃ〜ん
>バイオレンスとバレエって…”バ”しかあってないやん
ナイスツッコミ★★にゃははは〜
「節操ない」が褒め言葉なのは、・・・さすがみさまって感じ(笑)
>直撃地獄拳
これ、蔵六さんが貸してくださるはずなんですが、今どうやら仕事がお忙しいようで、冬休み中に送ってくれる、とのことで、現在待ち中なんですよ♪
あまり急かすのも悪いので、大人しく待ってたとこなんです。
催促してみようかなあ・・・みさまのオススメのおバカ映画かぁ♪^^
この手のおバカ映画は、私程度じゃ太刀打ちできないので少々不安です(笑)
『女獄門帖〜』の時に蔵六さんの記事を褒めたら、「それは僕の専門だから・・・」って言ってたぁ(笑)専門だったのか!(爆)