104.ミートボールマシン(舞台挨拶付き)
一言で言って、とても手作り感のある、愛のこもったスプラッタ。こういう作品て、・・・なんだか憎めない♪
舞台挨拶つきの回、初日で鑑賞した。今後も渋谷ユーロスペースでは、毎週土曜日にはトークショー等が開催される、ということです。
実は、2週間前にも渋谷を歩いていたら、このミートボールマシンのサンドイッチマンにも出くわしたりしました。そしたら、まさか、監督自らネクロボーグの格好で登場するとは・・・
舞台挨拶は、山口雄大監督、西村喜慶特技監督等、総勢7,8名で登場し、しかもあのサンドイッチマンの・・・いやいや、ネクロボーグという、この映画に出てくる特殊メイク入りの、あの格好で登場。映画見ると分かるのですが、途中で人間が変身し、殺し合い、共食いをしあう、という格好で登場。もちろん、監督などとはこちらは思いもよりませんでした(笑)
それなのにお客は小さい劇場にも関わらずあんまり入っておらず・・・ハッキリ言ってガラガラ。しかも、舞台挨拶の間中、お客を突然特殊メイクする、というビックリ企画♪を立ち上げているのにも関わらず、選ばれたのはサクラの、監督の知り合いの女優さん(名前忘れた)を登場させる、とかいう自給自足ぶり。
それなのに、その女優が嫌がったり、そこで掛け合いのようなことをやったり・・・これがまた長かった。はたまた、特殊メイクが完成したよー、となってみたら、助監督は、自分がその特殊メイクを見たくて、客席に背を向け、しかも特殊メイクが出来上がった女優にカブってこちらは数分間、全く見えないという・・・とんでもないドタバタぶり(爆笑)。
で、トークの内容は、ほとんど製作料が安いという、この1点に絞っていたような・・・(苦笑)。なんでも、美術代が全部で140万だったなんて本当でしょうか?
まさか、本当のことじゃあ、ないですよね?そんな、リアルな数字まで出てくるとは思わず、ちょっと困惑しましたが。
でも、山口雄大監督は、山本淳一監督からバトンタッチしてやることになり、3日で制作費が底を尽きてしまったそうで、どうしてもお金がないので弁当代が出せない!ということになり、監督が自腹を切ってみんなに弁当を奢ったそうです。
そして、後で振り込まれたギャラを見てみたら、その弁当代とあまり変わらなかった・・・などと、嘘か本当かは分からないけれども、涙ぐましいエピソードを繰り広げていて、こちらとしても笑うに笑えず、思わず同情の涙がちょちょぎれましたよ。
ここの会社の、キングレコードというところ・・・私、売れない演歌歌手がドサ回りするところ、としか知らなかったけど、そんなに映画には少ししか制作費が回してもらえなかったんでしょうか?何度も何度も監督その他、みんなで愚痴をこぼしてましたけど。
前振りが長くなりました。本題に入ります。
ストーリー・・・
小さな工場で働くヨウジは、童貞で、モテない。だが、お昼休みにお弁当を食べるときにいつも目に入る、川向かいに住むサチコにほのかな恋心を抱いていた。
ある時同僚が酔っ払い、サチコに乱暴しようとした際に助けに入って、サチコと話をする機会になった。そこで、思いもよらず、サチコの方から告白される。
だがその時、前日に拾った押入れの中の物体Xが、突如覚醒してサチコに襲い掛かり、目の前でサチコが犯されてしまう。
するとサチコは変身し、ネクロボーグと呼ばれる、死ぬまで共食いを続ける生物に変身してしまったのであった。・・・
この作品、まず言えるのが、↑この画像のような、こういったタイプのエイリアンのようなクリーチャー・デザインの好きな方に、おそらく熱狂的に好かれると思う。でね、先ほど上げたように、すずめの涙のような制作費で、頑張って作られたシロモノなんですよー。
だけど、本来のクリーチャーデザインとしてやりたかったのは、←この雨宮慶太によるこのデザインだったそうなんです。で、これはいつか、CGを大々的に使えるようになってからやろう、今回は無理だから、ということで、あきらめ、今回のデザインに落ち着いた、とのこと。
だけど、ストーリー自体は、割としっかりしていて、破綻はしていない。最後まで、頑張って作っているし、見せ場もあって・・・
最後は、なんだか感動しましたね。
確かに、画像は、ところどころ乱れたりしますし・・・新聞紙が出てくれば、しましまに見えてしまったり、画像の粗さは普通見ないほど。
それなのに、大変良くできた、と思う。作っている人達の、底知れない努力が感じられた。なんだか・・・とっても愛がこもっていて。
公式HPでは、『Hostel』、『ハイテンション』に続く、今のスプラッタブームの最中に日本が自信を持って送り出す作品!なんて言っているのも、分かる気はする。東京国際ファンタスティック映画祭でも、オープニングを飾ったそうだし、なかなか期待が出来るインディペンデントJスプラッタ、と言えるのでは?
もちろん、こういったタイプの作品のファンは少ないとは思うけど、好きな人にはきっと期待を裏切らない出来になっていると思う。
ただ・・・公式HPで言っている、“ダークヒーローもの”とのことですが・・・それは、ちょっと違うんじゃないでしょうか?
使い方間違っているとしか思えません(笑)
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2006/10/15 | :ホラー・スプラッタ, :SF・ファンタジー 山口雄大
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コメント(14件)
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こんばんわ!TB&コメントありがとうございます!
この日はホントにお世話様でした♪楽しかった♪
そのときにもお話したけれど、睦月・・・好きなんよね、こういうクリーチャーもの。造形が薄気味わるければ悪いほど、胸が高鳴る。やっぱ携帯ストラップ買っておけば良かったな・・と少し後悔しているの。
それにしても、ホントに頑張った映画だと思います。あんな低予算でよくもまああそこまで作ったなと。きっとみんな映画が好きで、その寄り集まりで「面白いもんつくろーぜ!」っていう気合が感じられる。そういうのって、いいなあ(羨)。
睦月さんへなんて、いい大人達が頑張ってるんだもん、応援してあげないとネー♪
こんばんは♪
本当、こちらこそありがとうございましたー☆
とても楽しかったです。お世話になってしまい、こてらこそありがとうございます♪
今度はゆっくり呑みたいですねー♪
ねー。睦月さんはクリーチャーモノがお好きとは知らず、ビックリしました。
携帯ストラップ、かわいかったですよね♪
オソロで買えばよかったですねー☆
リブフリタンクトップに続いて、オソロのストラップになったのに、って今思えば残念☆
ね、いいですよね、低予算でも、エグくてもいい、愛をこめよーぜー
とらねこさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございました。
この作品、そんなに低予算だったんですか? でもよく出来た作品ですねぇ。
初日には「ネクロボーグ」のお姉さんも渋谷を闊歩していたとか、なかったとか・・・
スプラッタも強烈でしたが、意外とストーリーもあって楽しめましたよ。個人的にはスプラッタ部分よりもストーリーの方で惹かれたような感じですが。
ダーク・ヒーローものという言葉には疑問をお持ちのようですが、私としてはそう呼んでもいいかなぁ、と思ってます。次は地球を救ってくれますよ。(ラストを観たら、ちょっと違う感じでしたが)
お願い・・コ・ロ・シ・テ・・・
216「MEATBALL MACHINE ミートボールマシン」(日本)
謎の生物の侵攻が静かに進行していた。機械に潜み、人間に寄生する。寄生された人間は醜悪な怪物??ネクロボーグ??となり、意のままに操られ、ネクロボーグ同士の壮絶な戦いを行う。それは相手を…
おお!なんだか凄そうな映画だ!!
『ヴァーサス』と同じ匂いがしてきますね。
『遊星からの物体X』は好きなので、この映画は興味があります。勧められた事ですし、はりきって観に行かせてもらいます。
地元でいつやるかは分かりませんが(爆)。
CHINECHANさんへ
こんばんは!
あら、CHINECHANさんは、“ダークヒーローもの”に賛成ですか?・・・mmmー
でも、ちょっとだけ『寄生獣』を思い出しましたね。
次は地球を救ってくれますか♪
あはは、そのセリフ、気に入りましたー
ラスト、笑いました。
このタイトルも、間違っていることがわかりましたからね。
ズル、と、肘落ちしましたよ(笑)
えめきんさんへ
こんばんは☆
おっ!気に入っていただけそうですか♪
あのですね、このネクロボーグの、チープな美術が、本当に良く頑張っていて、なんと、アルミホイルなんかが使われているのですよ。
私、大学のときのサークルで、教室をライブハウスに変えるために、アルミホイルを教室中に飾りましたが、それを思い出してしまいました。
アルミホイルで、いろいろとSF感を出そうと、皆に提案して、とらねこは張り切って美術担当で頑張りましたが、あの時の感じを思い出しましたねー。
そうですか、えめきんさんも、張り切って観に行ってくれるのですか♪嬉しいなー。
えめきんさんのような、サインの大好きな人には、きっと気に行ってもらえるような?
もっと、重いものがありますが・・・
MEATBALL MACHINE -ミートボール・マシーン-
【映画的カリスマ指数】★★★☆☆
心浮き立つ、クリーチャースプラッター♪
MEATBALL MACHINE
単館レイトショー公開されている和製スプラッターホラーアクション映画の紹介です。
先ほど、「サンキュースモーキング」の記事でコメントさせていただきました、michiと申します。
前々からlivedoorサンへのTBが上手くいかなかったのですが、
この映画は、「掘り出しものを見つけた♪」という感じで、
どうしてもTBしたかったので、日時をずらして数回チャレンジしたのですが、とうとうダメでした。
なので、こちらにコメントさせていただきます。
私は、スプラッター映画デビューだったのですが、
今までにないモノを観た感じで、とっても新鮮な映画でした。
初日舞台挨拶、人が少なかったんですね。。。
凄く面白い映画なのに、残念です。
観たら絶対に「面白いーーー!」って感じる人、多いと思うんですけどね♪
michiさんへ
こちらの方にもコメントありがとうございました★
それにしても、ブログをやる上で、TBが貼れないと、困ってしまいますよねー。
しかもライブドアの人って、結構多くないですか?
ご不便をおかけしてすみません!
この映画、ほとんど誰もよりつかないので、コメントいただけてとっても嬉しいです★
この映画、だいぶ先物買いな感じですよね。
この映画、michiさんは気に入られたのですね。
うーん、是非TBが読みたかったですねー。
ミートボールマシン
内向的な青年・ヨウジは、ある日ゴミ捨て場で謎の物体を発見する。彼はその物体を持ち帰ったものの、不気味さのあまり押入れにしまい込んでしまう。その後、ヨウジは憧れの女性サチコと結ばれるが、謎の物体がサチコを犯し、そのまま同化して彼女を異形の怪物へと変えてしま….
地元でようやく公開されたので観てきました。
いろんな意味で気合の入った映画でしたね。
もうちょっと主人公が格好良ければさらに良かったんですけど。最後の必殺技はいくらなんでもぶっ飛びすぎてますよね(笑)。
えめきんさんへ
おはようございます★
おお、見ていただけたのですか!
そうですね、この映画は、スタッフが一生懸命(空回りなどしながら)でしたよね!
主人公カッコ悪かったですか。ププっ☆
早速、今から見に行かせてもらいますね♪