44.エイリアンvsヴァネッサ・パラディ
すごいタイトル。「エイリアンvsプレデター」、もしくは「フレディvsジェイソン」ならぬ・・・「エイリアンvsジェイソン・フレミング(この映画の主演俳優)」でもなく、
「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」!!
おフレンチのお送りする、お馬鹿SFスプラッタ・ロックコメディ。
フランスのミュージックビデオのプロデューサーなだけあって、全編、ロックに彩られたコメディ、もー、素敵っ!
いやん、お馬鹿っ!っつー、B級テイストがもう、たまりません。
全然期待しないで見た。「どうせ、面白いのはタイトルだけでしょぉ??」と思って観たら、タイトルに負けない、くだらないお馬鹿テイストまみれで、やられまくり!!
ぃやあ、こりゃ、必見ですわ。 ヴァネッサ・パラディと言えば、十数年前に、レニー・クラヴィッツのプロデュースでシンガーとして大売れし、全世界でヴァネッサ・フィーブゥワーを吹きまくりつつも、フランス全土で、ビッチ、ビッチと、かなりブーイングを受けまくりーの、その後は泣かず飛ばず。「白い巨塔」なんかの映画に出演などしつつも、かわいかった“おフレンチギャルルック”も、あっとゆー間に、老けて消え失せ、24ぐらいの時は、正直、急激にブスになってて、本当びっくりした。
そしてその後、もう本当に「あの人は今」状態になって久しいと思っていたら、ジョニー・デップとの恋愛ニュース・・・ 大丈夫なんだろうか?
女っぷりがずいぶん急降下してしばらく経つけど・・・。
ジョニー・デップはそれとは逆に、マニアの間ではかなりのカリスマ風を吹かせていたとは言え、次第しだいに知名度は増すばかりの、これから更に売れそう、と言う時期だった。
その心配はヨソに、いつの間にやら結婚し、子供を設け、「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン」では、幸せそうなジョニデの、子供を得て急に大人になったニュースばかりが聞かされていた・・・。
そんなヴァネッサ・パラディの、本当に久々な作品。
・・・それが、コレですよ・・・もう、卒倒しそう!!!
余計なことばっかり言いました。ヴァネッサ・パラディのファンのみなさまには、本当に申し訳ありません。
私、昔は好きだったんですよぉー。“sunday monday”だって、カラオケで歌えるし。うん、あの頃はホントにかわいかったよね。・・・でも、ジョニーのファンのみなさまには、この気持ち分かってもらえそう(爆
この映画の話に戻って。ストーリーは、ジェームズ・バタイユ(ジェイソン・フレミング←「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」)という男が、ゴロツキばかりの住む田舎町で一番の美女・ロックシンガーの、コンチャ(ヴァネッサ・パラディ)と恋をする。
しかし、バイク事故で町を爆破してしまい、牢屋に入れられてしまう。ジェームズは脱獄に成功するが、一方で、音楽プロデューサーのアラン・シアスがコンチャに近付こうと企み、その手を伸ばしてくる。
しかしちょうどその時、殺人エイリアンが、襲撃していた・・・。
いやもう、この映画の馬鹿さ加減は、本当素敵っ!!なのだ。
ヴァネッサは、歌いまくっているしね。相変わらず、いい声してる。
存在感のある声というか、ロックを歌っても、キュートさの滲み出るポップスになっていて。昔取った杵塚、やっぱり良いね、っていう。
ギャグも満載だし、力いっぱいのアホさ加減は底抜けにキてます。
出てくる人、出てくる人、みんな靴墨を塗ったかのような、きちゃならしいルックス。どいつも、こいつも、みんな何かやってくれそうで、眼が離せません!!
本当にいろんなシーン、笑えるんだけど・・・。
中でも、エイリアンに顔を食べられても死なない、ブロディは、もー、最高!!!町の音楽コンテストで、血だらけの顔で、現れる!
最初から、トビーという、ヌイグルミにしか見えない犬を連れていて、絶対後で何かやってくれそう、とは思ってはいたんだけど・・・・まさか、エイリアンにやられないと来るなんて、思いませんでした!!!
そして、そのまま、血だらけな顔で、ステージに立つと・・・
エイリアンの一斉攻撃が、ちょうど始まるのだ!!!人間の生首が飛んだり、血まみれの惨劇の繰り広げられる中、ソニック・ユースもあわや、という程のノイズギターで、奏でられるガレージ・ロック。
これがまた、かなぁり、カッコエエ!!!さすが音楽ビデオを作っているだけあって、音と惨劇の融合は・・・コレはもう、ミクスチャー!?という、暴れチューン!!!大爆笑間違いナシ、のこの美味しいシーン。
もう、これだけで私、もう一度見たいぐらい。最後、「フォーガットン」(←私これまだ見てないんだけど・・・ごめんなさい・汗)状態に。
そして、取ってつけたような、ラストへ(笑←日本語のダジャレも、いい感じ!!
この映画も、エンドロール後まで、“サービスは続く”系。
ぃやー、フランス人も、なかなかやりますね。
先に挙げた「エイリアンvsプレデター」、「ジェイソンvsフレディ」に、負けず劣らずの、この出色の出来栄え!!
このタイトルをつけたのも日本の配給なんだけど、最後のギャクと共に、本当にいいセンス!!ブラボー!!ブラボー!!
2006/06/16 | 映画, :SF・ファンタジー
関連記事
-
-
『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ
結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...
記事を読む
-
-
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』 アメリカ亜流派のレイドバック主義
80年代の映画を見るなら、私は断然アメリカ映画派だ。 日本の80年代の...
記事を読む
-
-
『湯を沸かすほどの熱い愛』 生の精算と最後に残るもの
一言で言えば、宮沢りえの存在感があってこそ成立する作品かもしれない。こ...
記事を読む
-
-
『ジャクソン・ハイツ』 ワイズマン流“街と人”社会学研究
去年の東京国際映画祭でも評判の高かった、フレデリック・ワイズマンの3時...
記事を読む
-
-
『レッドタートル ある島の物語』 戻ってこないリアリティライン
心の繊細な部分にそっと触れるような、みずみずしさ。 この作品について語...
記事を読む
コメント(18件)
前の記事: UFOきゃっきゃっ♪
次の記事: 45.マダムと奇人と殺人と
こんばんは。とらねこさん。
具合はどうですか〜??
この映画のタイトルを最初に見た時
ぶっ飛びました(笑)
まっさか〜と思いましたモン。
内容もぶっ飛んでるようですね(爆)
ジョニーの奥さんという視点から
この映画を観るとかなり複雑かもね(笑)
Pamyさんへ
ありがとうございます!!変な時間に寝たり起きたりしちゃって・・
世間では妙なインフルエンザが流行っているらしんですよね。
とらねこのは、自分とこの上司のせいみたいです。「風邪引いた」と言いつつ、ずっと私の隣にいるから、「早くどっか行けー!」と心の中で叫んでしまいました。それなのに次の日もまた来て・・・絶対小川のせい!・・・名前出してしまいました(爆
この映画、私は大好きですよー。
“B級に対する愛”を、ヒシヒシと感じました。この映画の制作チームもかなりアホで
すけど、日本の配給会社が、それに負けず劣らずのアホで、最高です!
エイリアンVS.ヴァネッサ・パラディ
公開中なので・・・ ボスコ(ジャン=ピエール・マリエール)が仕切っている田舎町のフェスティバルに、スタントマンのジェームスが呼ばれて来た。 彼は町に着くなり歌っていたコンチャ(ヴァネッサ・パラディ)に一目惚れ。 ところがコンチャはボスコの愛娘。ボスコに睨まれ…
ジョニデの「チャーリーと〜」の公開と1ヶ月違いぐらいで、日本公開でしたよね。
本国での公開が2004年だった事を思うと、絶対にジョニデ人気に便乗したんだと勘ぐっちゃいました(笑)
だからタイトルにもヴァネッサの名前を持って来たんでしょうね・・・
あまりに原題とかけ離れた邦題に、暫くは同じ作品だと気付きませんでした(爆)
哀生龍さんへ
原題「Atomic Circus」ですもんね!配給のせいですよね(爆)叶井さんのセンス、私は大好きなのです。本気で怒る方もいるようですけど・・・
犬だって、ヌイグルミなんだし・・・
アホ振りも、針を振り切ってしまうと、私は大好きになってしまいます。
『エイリアンVSヴァネッサ・パラディ』
最近映画界では『エイリアンVSプレデター』『フレディVSジェイソン』等どう考えても有り得ないと思われていた夢の対決カードが次々と実現しております。石井輝男監督・江戸川乱歩原作の『盲獣VS一寸法師』なんてのも有りましたね。これは実際に戦っていなかったけど。
….
こんばんは!
すいません、TBが二つ飛んじゃったようです。お手数ですがひとつ消して下さい。
この映画はタイトルの勝利でしたね。実際に本編を観ると「別にエイリアンとヴァネッサ・パラディはそんなに戦ってないし」って気もするのですが、何故かこんなタイトルに。
まさに叶井マジック!
僕はこれにどれだけ泣かされてきた事でしょう(笑)
この映画に調子付いたのか叶井さんが社長やってるトルネードフィルムのラインナップには『プレスリーVSミイラ男』なんてのが有ります。これまたヤバそうですね。
そうそう『フォーガットン』色んな意味で面白いですよ。水曜スペシャルがお好きならお薦めです!
蔵六先生
「プレスリーvsミイラ男」!?
こんちくしょーっっ!!それは是非見なくてはいけませんね。「ラットマン」も「いかレスラー」(えびボクサーがドラマのせいでそこそこ有名になったからって・・・)も「かにゴールキーパー」も「トカゲ女」も・・・チェックしなければいけない作品がてんこ盛りですね!
・・・って、おいおい
水曜スペシャル・・・好きな訳ないだろー
・・・でも、「フォーガットン」、これも是非行っとかなければいけません!!何故ジュリアン・ムーアがあの作品に出てしまったんでしょうか??・・・全くもってナゾです!
トークの内容、興奮がとても伝わって来ましたよ!!アメリの辺りの話は、ツタヤのサイトで昔に見た内容と同じの様でしたが・・・
「役員報酬寄こせ」・・・笑いました。
でも、蔵六さん、もしやトルネードの株もお持ちなんじゃー???
こんばんわ!
お返事遅くなってすんません・・。
なんかねえ・・TBが貼れるものと
貼れないものとあるみたい。
この記事には貼れなかった。
すまん・・・。
ヴァネッサ・・・睦月ね、彼女って
イマイチ魅力的に見えないのが困って
しまうのですが・・・。ジョニーの
パートナーってだけで、単体としては
そんなに好きなタイプの女性では
ないのです(苦)。まあ・・別に
そんなことはどうでもいいか(笑)。
睦月もバカ映画は大好きだけれど、
この作品もやっぱりバカ映画の宝庫
トルネードだった。邦題の付け方
や宣伝の仕方を思い出すと・・・
ああ・・やっぱりトルネードと思う。
ヴァネッサがもっと戦ってくれたら
★一つ追加したのに・・・。
睦月さんへ
睦月さん、今うちとこに遊びに来てくれてた間、ちょうど私も、あっちに米参りしてて、スレ違ってたね(笑
うん、ヴァネッサはね、昔は、レニー・クラヴィッツと付き合ってた頃は、本当かわいかったんよ。
あんなに痩せてなかったし・・・
でも、一時期大売れしてた頃は、結構いじめられててかわいそうだったんだ。
なんか痩せて貧相になっちゃったんだよね。
しかし、あの歯は、どうしちゃったんだろ?顔のこと言うのは悪いけど・・・、
エージェントにいくらでもお金出してもらえるんじゃないのかなぁ??
この映画は確かにアルバトロス→トルネード、叶井お得意の流れではあるんだけど、もうちょっとロックしてたと云うか、“ロックの初期衝動”〜ガレージ系だったと言うか、意外にもオトがカッコ良かったんだよねぇ。
それをヴァネッサが歌うから、ポップになってて、聴き易くて。
音と惨劇のコラボと言うか、ノイズギターなんかを画とスプラッタに融合させちゃってるところが、“ミクスチャー”だったんだよねぇ。
音楽好きには良いのかもしんない。パンク/ガレージなんかの好きな人には、かなりツボサウンドなんじゃないかと・・・。
アメリカっぽくないのが、スカも入ってたところ。
スカコアってほどじゃないのが、おフレンチテイストだったな〜。
『エイリアンVSヴァネッサ・パラディ』
この脚本を読んで出演を決めたヴァネッサ・パラディは
さすがにやっぱりジョニー・デップのパートナーだよね?
エイリアンが怖い。全体的ゆるめだけど、異色なおもしろさ。フェスティバルに参加するため小さな田舎町スコットレットを訪れた
スタントマンのジェームス・バ…
『エイリアンVSヴァネッサ・パラディ』
—–ぷっ。なに、このタイトル?
まずタイトルで目を惹こうとしているわけだね。
しかしどうニャの。
ヴァネッサ・パラディなんて『橋の上の娘』から
5年ぶりの映画出演だし、インパクトあるのかな?
「言い方を変えれば、そのレベルの女優だから
このタイトルをつけること…
エイリアンVSヴァネッサ・パラディ
『ATOMIK CIRCUS – LE RETOUR DE JAMES BATAILLE』公開:2005/10/08監督:ディディエ・ポワロー出演:ヴァネッサ・パラディ、ジェイソン・フレミング、ブノワ・ポールヴールド、ジャン=ピエール・マリエール、ヴェナンチーノ・ヴェナンチーニ
☆story☆片田舎の小さな町ス….
「エイリアンVSバネッサ・パラディ」
去年(2005年)、単館上映やってたけど、足は運べず・・・
一応、ジョニー・デップの内縁妻を見てみたくてDVD借りてきました。
エイリアンvsヴァネッサ・パラディ
2004年/イギリス/ドイツ/フランス
監督:ディディエ・ポワロー、ティエリー・ポワロー
出演:ヴァネッサ・パラディ、ジェイソン・フレミ…
キャーーーー今まで何で気づかなかったんだろう!?
別の作品のレビューを探していたら目に飛び込んできました。
とらねこさん、こんなの真面目にご覧になっていたんですね!
私はジョニーファンですのでヴァネッサの動向を
おさえておきたいというのはありますけど
一般のお方が手に取るタイトルではないと思っていました(爆)
エイリアンに襲われ人々が逃げ惑うシーンの音楽が
やけに陽気で楽しそうでその違和感にぶっ飛びましたよ。
VSとついているのにヴァネッサ全く戦ってないし。。。。
彼女のPV化してましたね。
ジュンさんへ●○
こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
>一般のお方が手に取るタイトルではないと思っていました(爆
アハハ!でもこれ、私面白かったですよ!
他の方の記事を読んだら、意外に怒っている人が大勢居て、ビックリしてしまいました。
こんなにギャグ満載なのに、オバカ映画を期待しないで見に行くとは・・・。
私には、どう考えてもすごく悪趣味の効いたオバカ映画で、大好きだったんですが。
ああ、これ面白かったです!
エイリアンvsヴァネッサ・パラディ
DMMでレンタルする あらすじ:フランスの歌姫、ヴァネッサ・パラディ主演の異色SFアクション。歌手を夢見るコンチャは、フェスティバルの晩に街を訪れたスタントマンと恋に落ちる。だが、そこへエイリアン…