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6.イン ザ ベッドルーム

イン・ザ・ベッドルームある殺人事件をきっかけに、変わってゆく人間関係の有様を、丁寧に、あますところなく描いていて、好感が持てる。


 


 


「息子の部屋」かと思いきや、「人間・失格」(野島伸二脚本のドラマ)でビックリ!


これから老年を迎えようという、お互いを思いやる、優しい夫婦が、一人息子をあえなく失った事で、お互いを責め合い、傷つけ合う様は、見ていて胸が痛くなってくる。


心優しく寛大な父親と、多少口うるさく、心配性の母親。
完璧主義のきらいはあるかもしれないが、息子をとても愛していた母親だったのだ。


息子をとても愛していた、というその共通点のため、深い心の傷を、お互いを傷つける事に向かってゆく。


それを取り戻すべく・・・。最後のシーンはショッキングではあるし、間違った答えの出し方かもしれない。だが、それは実は、アメリカの現行の司法制度に対する、深い怒りと憤りと捉えられる。


それまではヒューマン・ドラマの様相をしているが、最後は社会性を押し出してくる作品だったので、ちょっとビックリした。

 

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コメント(6件)

  1. イン・ザ・ベッドルーム

    【IN THE BEDROOM】2001年/アメリカ
    監督:トッド・フィールド  
    出演:トム・ウィルキンソン/シシー・スペイセク/ニック・スタール/マリサ・トメイ
    大切な一人息子を殺された夫婦の犯人に対する憎しみと夫婦間での苦し??????

  2. 毎日耳にするニュースでこれに近いことってありますよね。
    過失か故意かによって判決が大きく変わる。
    息子を失った夫婦の嘆きや悲しみがよくわかるだけに
    やりきれない気持ちが残りました。

  3. ジュンさんへ●○
    コメント&TB,ありがとうございます!
    そうですね、この作品。残ったものの悲しみを考えると、やり切れない思いでいっぱいになるんですよね。
    人間の作るルールですからね、絶対ではないのですが、感情とのバランスが本当に難しいですよね。

  4. イン・ザ・ベッドルーム

     コチラの「イン・ザ・ベッド・ルーム」は、俳優トッド・フィールドが監督デビューを果たしたサスペンスフルなヒューマン・ドラマです。夏に公開される「リトル・チルドレン」を楽しみにしていたのですが、この映画を観てますます楽しみになっちゃいました♪
     医師のマ….

  5. イン・ザ・ベッドルーム

        
    = 『イン・ザ・ベッドルーム』  (2001) =
    ニューイングランド、メイン州の小さな町カムデン。
    開業医をしているマット・ファウラー(トム・ウィルキンソン)と妻ルース(シシー・スペイセク)のもとに、夏休みを利用して一人息子のフランク(ニック・…

  6. イン・ザ・ベッドルーム

    2001 アメリカ 洋画 ドラマ
    作品のイメージ:切ない、怖い
    出演:トム・ウィルキンソン、シシー・スペイセク、ニック・スタール、マリサ・トメイ
    ある夫婦の平穏な生活が、一つの事件によって一変する。一人息子を殺害された夫婦。それまでと変わらない生活空間がその事…




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