2008年09月11日
120●イントゥ・ザ・ワイルド
'07年、アメリカ。
ショーン・ペン監督、脚本。原作は、『荒野へ』ジョン・クラカワー。
本人の写真が、最後に出てくるよ。
裕福で何不自由ない家庭で育った、クリス。
本当だったら、高校卒業した後、その優秀な成績から、ハーバードだっていけるぐらいだったのに。
彼には、家族に内緒でしたいことがあった。それは、全ての文明から逃げ出して、自由を謳歌してみる、ってこと。シンプルな人生。
くだらない価値観くだらない文明、そういうものに一切縛られることなく・・・。
素晴らしい!感嘆した。
自由を謳歌するには、ここまで色々な物を捨てなければいけないのか、人間は。
私たちは、なんて無駄なものばかり背負ってしまってるんだろう。
くだらない瑣末事にこだわり、かかわずらって、私達はどれだけ大事なものが見えなくなっているんだろう。
どれだけ無駄な時間を生きているんだろう。
私は、この映画の中で、心の底から深呼吸をすることが出来た。
クリスと一体になって、肩に背負った、くだらない価値観を放り投げることが出来た。
気持ちが良かった、心の底から。
そこにいるのが、ああ、私だったらどれだけいいだろう!羨ましくて、涙がとめどなく溢れた。
クリス青年は、なんてまっすぐで美しい心の持ち主なんだろう。
私は、もうすっかり忘れてしまった、痛いくらいの真摯な気持ち、青年の頃の価値観に突如として出会った。そして、ギリギリと胸をしめつけられた。
エディ・ヴェダーの音楽がまたドンピシャだった!
ニルヴァーナ好きの私は、昔はパールジャムをどうしても好きにはなれなかったけど、この映画で全編音楽を担当していたエディ・ヴェダーは素晴らしかった。まだ鼻歌で歌えるもん。
私の勝手な想像だけど、ショーン・ペン監督も、この主人公のきっとクリスに、憧れを感じたのだろうと思う。
だって、彼への愛情が感じられるから。
尊敬が感じられるから。
彼の見た景色への、憧憬が、そこに紛れもなく詩情を持って描かれていた。
最高に素敵だった。痛かった。
私がキリキリ感じたと同じような、青年の頃の疼きを覚えたのだろう、そう思えた。
これから荒野へ入っていく、冒頭の辺りの、雪の上のシーンが印象的だ。
こんな荒々しいカットは、あんまり目にしないと思う。
車を運転する地元の人を、こちら側からのみ映す。肝心な主人公クリスは後姿のみだ。どんな表情をしているのだろう。
いきなりのカット、そしてまた後姿のクリス。
無謀とも言えるカメラワークだ。あまり上手とは言えない。
だがその後に、このシーンのやりたかった意図が見える。
今来た道を引き返していく、車は走っていく。まっさらな雪の上、人の足が踏み入れることの少ない道路。前人未踏の地に踏み入れていくクリス。
象徴的なシーンだった。
ここがスタート地点であるかのように。
これがやりたかったのだ、この荒々しさがたまらない。
物語は動き出した。
文明からの離脱を象徴的に表すシーンは、もっと後にはっきりと訪れる。
お気に入りだった中古のダットサンをアッサリ手放すクリス。
そして、彼は金を燃やす・・・。文明との決別だ。
私はこのシーンに、心をエグられた。お金を燃やすなんて、自分に到底出来そうにない行為だ。
クリス青年の気持ちが、キリキリと伝わってきた。
父親と母親に対する反抗精神から、「お金、お金。そればっかりか!」と、履き捨てるように言った、高校卒業の時の会食のあのシーンは、偽物の気持ちではなかったのだ。親に対する反抗心だけではない、強い意志と強い決心がそこにあった。
お金や物質主義のこの世に対して、本気で疑問を感じたことのある人には、きっと心を掴まれる物語だと思う。
私も、かつてはそうだったはずなのに、そんな気持ちをもう失ってしまった。
物欲ばかりに生きることに対して、そこに何の疑問を感じない人も中にはいるかもしれない。そういう人には、この作品はなんの意味もない。
昔は、精神だけの存在になりたい!と願った。
肉体という牢獄に閉じ込められていること、無駄な欲望に駆られること、そういうものから抜けて自由になりたい、と。
この社会に巣くう全ての欲望、物欲、名誉欲・・・。性欲ですら、文明の中では、金銭で全て肩がついてしまう。そうしたことに対して、全く何も疑問を感じないで居る人間にはなりたくない、と思っていた、かつての自分。
そんなことを、すっかり忘れてしまっていた。
心をつかまれると同時に、胸倉をつかまれたように気分にすらなった。
これは、単なるロードムービーじゃない。
人生の答えすべてがここにあるのだから。
いや違う、ロードムービーでしか成し得ない。
探し求めていた答えが見つかるのは、旅の結果なのだから。
人生の全てをかけた戦い、それが自分探しの旅なのだ。
くっそー、カッコいいな、ショーン・ペン・・・。
私は、これで全ての彼の監督作品が、お気に入り作になってしまった。
'95年の『クロッシング・ガード』も、'01年の『プレッジ』も、大好きな忘れられない作品。
『プレッジ』を見た時は、本気で奮えがきたのを、まだ覚えている。
'01年には、俳優としても『I am Sam』があるし、ショーン・ペンてば本気で好きだ、好きだ、大好きだ〜!と思った年でした。
ところで、この記事を、明日から私と一緒に旅する、とある友人に捧げます。
キミは今、私の居る東京方面に向かっている、その途上でしょうか?
キミは途中の新幹線の中で、これを今読んでくれているかな?
私は、キミが読んでくれるといいな、と思って、これを書いています。
私がオススメする大好きな映画を、いつも片っぱしから観ていてくれているよね。
いつもありがたいな、と思っています。
明日からの海外旅行、すごく楽しみだね!
お金は燃やさないし、普通に旅行を楽しんじゃうわけだけどさ(笑)
喧嘩しないで無事に帰って来れるかなあ。
この映画、いつかキミも見てくれるといいな、と思います。
これね、今年の、私の大好きな映画になったんだよ。
明日からの旅行は、楽しいものにしようね!
普通の海外旅行だけど(笑)、忘れられない経験にしよう!
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この記事へのコメント
周りの人は、何故あたしがこんなに泣いていたかわからなかっただろうな(苦笑)
あたしもこの映画、大好きだ。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
本当に泣ける、素敵な映画でしたね!
私も涙でボロボロでした!
音楽も良かったですね。
自分の心に、ズシン、ときました。
素敵なレビュー、ありがとうございます。
私もこの映画、心に残るものになりました。
どちらかというと、親世代なもので、若さの持つ残酷さ、自己中心的見かたなんかにはらはらしながらも、いつかしら彼と一緒に歩いているような自分がありました。
いま彼と同じ年代の人が見たら、私とは違った感慨を持つのだろうな〜と思っていましたので、とらねこさんのレビューがとっても興味深かったです。
旅行にいってらしたのですね〜
そちらも読まさせていただきますね。
ちょうど「緋色のヴェネツィア」を読み返していた所なので、16世紀のトルコのコンスタンチノープルの様子がたくさん出てくるのでした。
周りへの感謝が出来るものなのかもしれませんね。
よく親になって初めて親のありがたみが分かるなんて
言いますしね〜。
最後彼が見つけたその気持ちが、とても切なかったですね。
自分をぶっこわして初めて、自分が見つかるのかな。
今の時代、生きている実感すら掴むことが難しいですからね。
クリスの気持ちがなんとなく分かっちゃうような気がしましたよね〜。
だからこそでしょうか、こういう生き方がちょっと羨ましくも思えましたよ。
こんばんは★丁寧なお返し、ありがとうございます。
そうですね、若さの持つ残酷さ、まっすぐさ、愚かさ・・・全て、それ以上の年代の人にとってみたら、羨ましいものばかりですね。
それと同時に、思い出して苦しくもありました・・。
ええ、クリスと同世代?高校卒業してすぐだから、18歳・・その後の2年間を考えても20歳そこそこ?
いやまさか、私そんなに若くありませんー。ヒエエ

ただ、そうですね、自分がその頃に見たら、きっと間違いなく頭をブン殴られるような気持ちになって影響されてた
いや、でも、ショーン・ペン監督は、クリスの愚かさも同時に描いているから、若い人にも彼の愚かさは等身大に映るから大丈夫、かな?
この物語に共感できるか出来ないかは、年よりむしろ気質の違いかもしれません。
旅行記読んでくださいますか?嬉しいです。
コンスタンチノープルの陥落、ですか♪
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
そうですね、一度まっさらな状態で、別の自分で生きてみたかったんでしょうね。
今いる自分の立場、いつの間にか重くなってしまった重荷、
もはや愛情を持つことが出来ない父親、
そういうものをいったん全部投げ出してみたくなる、
これって誰しも若い頃に感じることですよね、
そういう旅を実際にするかしないかは別として。
そう、生きている実感ですよね。
親なんか死んじゃえばいいのに、っていいながら、一緒に住んでる方がよっぽど精神上良くないですよね。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
>今では全てお金ベースで物事を考えてしまっているんですもん。
そうですかね、全てお金かどうかはその人次第かもしれませんが。
まあでも、食っていかなくちゃいけないから働いている、というのはありますけど。
私も、羨ましく思えましたよ、だけど、そうは映らない人の方が多いんじゃないかな?なんて思います。
ありがとうございました。
本作もそうなのですが
映画というのは観る方々の
年齢や環境、過去、現在の立ち位置、
そしてとらねこさんが言及されていらっしゃる
持って生まれた、培われた“気質”等に
よって大いに変りますね。
ペン監督は答えを何も求めてないと
私は感じましたが・・・。
ただ同じ息子を持つ身の人間として
あのバスの中でたった一人逝ってしまった
主人公を無性に抱き締めたい、という
衝動にかられて仕方なかったのです。
とらねこさんのブログは沢山の旅記事で
楽しいですね〜〜〜
一切、旅をせず、もっぱら映画の中だけでの
旅をして来たお恥ずかしい私ですが
また、寄らせていただけましたら
幸いです。
ちなみに
ウチには無芸大食の黒猫ジジ(jiji)がおります〜♪
TBとコメントをありがとうございました。
こちらの映画、共通する思いで見ていたところがあるらしく、頷きながら記事を読ませていただきました。
そうなんですよね〜。
自惚れと甘さも十分みえるのだけれど、あの純粋なストイックさ、自分が求める幸せに向かうまっすぐさには羨ましさとある種のなつかしさを覚えました。
あるいは、もっともっと年をとれば、無駄なモノやしがらみを切り捨てる覚悟の出来る人もいるのかも・・・。
しかし、そうなると体力が問題ですね。
若いクリスでさえ難儀したのですから。
こんばんは♪こちらでは初めまして!コメントありがとうございました。嬉しいです。
そうですね、その人の持つ環境、今まで生きてきた生き方、自分の持つスケールで映画を見ますね。
だから、自分の価値観と違うものを見ると、人は受け入れられない時ってありますよね。
この作品も人にそう思わせる作品だなあと思います。
>ペン監督は答えを何も求めてないと私は感じましたが・・
ええ、私もそう思います。
ショーン・ペン監督自身が答えを求めていたとは思いませんね。
ただ、かつて若い頃にやはり何かをもがき苦しみながら求めていた、そんな自分自身を投影しながら、この主人公の青年を見ていたのではないか・・・
と自分は考えていたりします。
ショーン・ペン自身は、彼の青さも愚かさも十分分かっていて、それを温かく、詩情を持って描いていると思います。
旅記事はかなりゆっくり書いてしまってますー。
自分自身、書いててすごく楽しいです♪
viva jijiさんのHNは、ジジちゃんという黒猫さんのためだったんですねー。
無芸大食、なんて聞いたら笑ってしまいました。フフフ♪
いいですね、黒猫、好きです私。
とっても丁寧なコメントありがとうございました。とても嬉しいです。
こちらこそ、どうぞ今後もよろしくお願いします。
こんばんは♪こちらでは初めまして、コメントどうもありがとうございました。嬉しいです!
そうですね、あのストイックさ、あれには清々しいものを感じましたね。
痛いぐらいまっすぐな感性というものも、なぜだろう、心をエグられますね・・・。
彼は、“幸せ”に向かっていたのかな?ふと思います。
自分の求める何かを、ただがむしゃらに「北へ!」目指した。
そこで見える風景を見てみたかったんだろうなあ、なんて思います。
錆つきたくないですね!感性的に。
彼のまっすぐさが羨ましかったです。
あそうそう、来年早速、ラフティングの計画を立てました。水上川です。
この映画見てたら、ラフティングやりたくなってしまって♪
この映画の中でも、迫力ありましたよね〜。
私はかつて、一人旅の道中、ラフティングで骨折して松葉杖で帰ったことがあるんですよ。
トラブルのある旅ほど思い出に残りますが、どうかお気をつけて!
えー!?ラフティングで骨折して、松葉杖ですか

ヒエエエエ!大丈夫だったのでしょうか・・。
しかも、一人旅の道中に??
うーん、なんかすごい。
「有閑マダム」さま、なんていう、猫のあごをゴロゴロ撫でてしまいそうな、リッチで暇そうなイメージのHNとはチト違い、「勇敢マダム」さんではないですか!なんて思ってしまいます(笑)
いや、本当に、一人旅で松葉杖で帰らなければいけないって、大変だったでしょうね!
いや、自分は友人のラフティングに混ぜてもらうだけなんですよ、密航じゃなくて・・

この映画、やっと観ることができました。大阪では先月の27日から公開だったんですよ〜。遅い!
単館公開だしね。。もったいない。
私も、もんの凄く感動しました。上手く言葉にできないよー。
とらねこさんは、旅に出る前に観たんですね。いいな〜、「キミ」。うらやましい〜。。
ショーンがクリスに憧れた、っていうのは私も感じたな〜。
彼もきっと、本音ではシンプルに生きたいのでしょうね。
『プレッジ』未見です。今度探してみよう。
なんか上手くコメントできないけど、本当によかったと思うんです。それだけ伝えたくて。
ではでは、またね〜。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
真紅さんの関西にも、この映画やって来たんですね。
私もすごく気に入ってしまって‥うまく言葉に出来ない、て気持ちすごく分かります。
むしろ、誰にも言わずにそっとしまって置きたい気持ちでいっぱいですもん。
完成度がどう、とかではなくて、とにかく好き、そんな作品になりました。
プレッジもいいですよ〜。ボロ泣きし過ぎて、映画館出る時は、友達と目合わせるのが恥ずかしい位でした‥。
旅日記を全部読んでからコメントを書こうと思っていたのでした。ごめんなさい、ひそかに読んでて何も足跡残せず;まだ続くのよね??
・・・で、本作は旅をする前にご覧になったのねっ!それってすごく意味ある旅になったことでしょうね。 あ、、、お金燃やしました?w
ところで、私も昔の自分をちょっと重ねて見てましたよ。彼よりずっとイタタな人だったかもw
でも普通に物欲はあったけど、どこか心にすきま風がいつも吹いていてそれを埋めるものを必死で探していた感じ。でも、埋めるのではなく、反対に捨てなければ本当に欲しいものは見つからなかったんですぅ;結局未だ捨て去りきってないのかもしれない。だからまだ生きている、って感じもしてるところです。
…なんだか昔のとらねこさんにも会ってみたいなぁ。くっそー、かっこいい!って思ったと思いますぜ♪
また旅日記の方に改めて参りますね

こんばんは〜!コメントありがとうございました。
ああ、シャーロットさんの記事、大好きでした。
シャーロットさんの言葉が心の中に響いてきてしまいました・・嬉しかったな。
なんだか長くなってしまったので、途中で切ってしまったのです。恥ずかしくなって。
旅日記、読んでくださっていたとは、えー本当ですか、ありがとうございます!
あ、お金は燃やしてないです(爆)
それどころか、トルコリラは今後上がるだろうって、使い切らなかった分は持って帰って来ました・・気分はFX(ぉぃ←記事とだいぶ違うって)
>埋めるのではなく、反対に捨てなければ本当に欲しいものは見つからなかったんですぅ
あ、この言葉すごく分かります。ああ、本当にその通り!捨てて初めて手に入る、まさにそうですね、真実ですよそれ。
手に入った時はピッタリなサイズだと思ったのに、気づけばそのサイズじゃなくなってたり・・。
探していたものがなんだったのか、それは自分の見方を変えなければ、成長しなければ見つからないのかなあ・・なんて思ったりもして。
そっか、シャーロットさんから見たら、まだ捨て去りきっていないからこそ生きている、と・・
うんなるほど、完成してしまったら終わってしまうのかも、本当にそうですね。
シャーロットさんとこういう話が出来てとっても嬉しかったです。
いやあ、昔の私なんて、とてもじゃないけどお恥ずかしくて。ひええ。
ショーン・ペンと聞いたらばDT(童貞)映画好きとしては『リッジモント・ハイ』のラリラリサーファー役を熱く推さずにはいられないのですが(笑)
監督作は重厚でズシンとくるんですよね
>ショーン・ペン監督もクリスに憧れ
激しく同意します
画面の端々から「そこにシビれる!憧れるぅぅ!」て声が聞こえるようでしたもん(笑)
>『路上』
うんうん、ビートニクってましたねー
果たしてクリスはbeatitude(至福)に辿り着けたのかな
「文明断ち」とはずいぶんと過酷な荒行を選択したものです
放浪、透徹、達観て、すごく憧れるけどやはり最後は帰還で締めて欲しかったかなと
餓死オチは悲し過ぎます…
わたくしは無理ですね〜
俗世の垢浮世の枷むしろ大好きっ子ですから!
放浪1日目にして「煩悩寺の変」勃発ですヨ
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
なんか、呼びこみしたみたいで・・すいません☆
でもでも、現れてくださり嬉しいでっす!
>リッジモント・ハイ
あーこれ、私確かTV東京で昼にやってるの、録画して見たかもでっす。8年ぐらい前だったか?ちなみに、『グリース』の翌日とかにやってて、どっちもリアルタイムで知らなかった私が、ぶったまげた覚えが・・この頃は、TVで見たものも全部メモしてたんですよね〜私。
>文明断ち
そうですね、苛酷な荒行ですけど、昔で言えば吟遊詩人とか、哲学者とか、そういう気質の人なんじゃないかと思うんですよね。なんていうかなあ、そんなに悲劇的に取らなくても、って私は思ったり。
>餓死オチは悲しすぎます
結果論で見れば、ですよね?ラストに至ってようやくシェアすることの大切さに気づいた、とのことですけど、一人にならなければ、決してその大切さに彼は気づけなかったと思うし。
だからこういうラストを描くことで、文明断ちせずに、こうして普通に生きている我々が、これでいいんだと、逆説的に思うことが出来るっていう作りになってると思うんですよねー。
彼はそうせざるを得なかったし、青春の真っ只中にあってそういう思いを抱くこともある、っていう。その信念が正しいか間違っているかは別として、そのまっすぐさだけは伝わった、そんな映画だったと自分は思うんですよね。
>俗世の垢浮世の枷むしろ大好きっ子ですから
うん♪みさまはきっと、部下からも上司からも信頼される、極めて仕事の出来る、とても気のきく人に違いないと思います。
その醜さも、歪みも、そのまま受け入れながら、かつ上手に世渡りが出来るんだろうなあ・・・。
上手く言葉に出来ないのですが、「感じる」映画でしたね。
私はこの手の作品は正直苦手なのですが、この作品は好きです。
旅の途中で出会う人達は何かしら心に傷があって、だからこそお互いに引き合っているように感じました。
アラスカで何をしたかったのか正直解りませんが、もしかしたらそれが人生なのかもしれませんね。
家族や社会の中での旅を、自然に置き換え旅である人生を、そのものずばり旅にした。
そんな気がします。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
これ、賛否両論なので、これを見てどう思ったのかな?なんてすごく気になっちゃってしまいます。
感じる映画ですか、なるほどそうですね。
おっしゃる通り、アラスカで何がしたかったのかは分からないんですが、
若い頃って、目的を持って、そこへまっすぐ向かっていく、そういう行動を取ること自体がとても重要に思えたりするんですよね。
どこへ向かうか分からない自分より、まっすぐ何かに向かう自分で居たい、
そういう思いがクリスにはあったんじゃないかなって。
ただ単に逃げているとか、言われたりするんですけど、
じゃあくだらない社会の歯車で自分を適応させ、一生を終えるのがエライのか?、と考えてしまったりします。
彼の行動を批判する人は、若い頃の自分の感じ方をまるっきり忘れてるだけじゃないのかーなんて思うんですよね。
TB&コメントありがとうございます。
考えるたびに感想が変わる、見方が変わってしまう、そんな映画ですね。
自分の人生に当てはめれば何かしらの答えが出るかもしれませんが、少なくとも私にはこんな勇気はありません。
勇ましいと思う反面、無謀だな、とも思います。
色々な側面が見え、そして見せられてしまいますね。
こんばんは!TB&コメントありがとうございました。
無謀なところが若さゆえ!なのでしょうね。
私は、考えるたびに見方が変わったり、人の意見に左右されたりって、ないんですよね(笑)
何度も見ると見方が変わる、ということもほとんどないです。
ご無沙汰しててすいません・・・ 年末で色々お忙しい毎日を送っておられると思いますが、お体のほうもどうぞお気をつけくださいまし
わたしも若いコロは物欲を超越したディオゲネスや荘子に憧れ、「何も持たないってかっこいい!!」なんて思ったもんでした(笑)
いつの間にかそんな気持ちもすっかり忘れておりましたが、この映画に、そしてクリスに思い出させてもらいました。まるで「忘れもんだよ」と届けてもらったみたいに
クリスみたいな生き方はやっぱり無理ですけんど、あのころの気持ちだけは忘れたくないな、と思います
ショーン・ペンは実は『ゲーム』でのおせっかいな弟くんでしか見たことがなかった(爆)
『トロピック・サンダー』で『アイ・アム・サム』のことを揶揄されてましたけど(笑)、天然、というか無垢な存在に魅かれる人なんでしょうかね
クリスが旅先で会う人の中では、終盤に出てくるロンじいちゃんが特に印象に残ってます
「年寄りだからってなめんなよー」とムキになるじいちゃん。「君がいなくなるとさびしい」と泣きべそかいてたじいちゃん
クリスの訃報を聞いたとき、彼はどんな気持ちがしたのだろう・・・と思うと、あふれ出る鼻水を押さえきれないのでありました



こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
こちらこそ、ご無沙汰しております。
>物欲を超越したディオゲネスや荘子に憧れ
ハハハ!!ディオゲネスですか。物欲だけじゃなくて、いろんなもの超越してそうですが。
SGAさんも、ちょっと変わった読書史がありそうですよね(笑)
>クリスに思い出させてもらいました。まるで「忘れもんだよ」と届けてもらったみたいに
自分も忘れていたことを思い出しましたよ。自分の場合は、忘れたくないというより、ハッとして驚いたという感じだったんですが。
ああ、そうですね、あのおじいちゃんが実は一番かわいそうでしたね。
でも、旅先で出会う人全ては、クリスにとって、「何も持たざる自分を受け入れてくれた」人達でしたね。
きっと、彼の心にも強く残ったでしょうね。


