2008年07月05日
97●純喫茶磯辺
これは何か自分の好みそうな映画かな?と思って、ついつい見に行きました。
雰囲気がマッタリしてて、宮迫のキャラも何かしらやってくれそうな、そして笑えそうな、ちょっとホロっときそうな、そういう映画じゃないかな、と。そこそこ楽しみにしてたんですね。
ストーリー・・・
高校生のひとり娘・咲子(仲里依紗)と公団で暮らしている磯辺裕次郎(宮迫博之)。急死した父が遺した多額の遺産を手にした彼は仕事を辞め、何の計画性もなく「女にモテたいから」という不純な動機で“純喫茶磯辺”をオープン。咲子も夏休みの間、店を手伝う事になった。そんな時、バイト募集を見た素子(麻生久美子)が来店、裕次郎はそれまでいたバイトをクビにしてしまう。それからというもの、素子目当てのひと癖もふた癖もありそうな客たちが集まるようになる。・・・
うん、思った通りの映画でした。
想像通りに事が進むけれども、そこにはいくばくかの笑いがあって、少女が大人になるストーリーがあって。
脱サラするけれど無計画で、ダメオヤジに対する柔らかい目線が嬉しくて、
それでも続くよ人生は的な、ありえそうなリアリティの中の、ほんの少しのありえなさが良い。
高校生の少女の咲子にとっては、夏休みの合間のほんのひと時の出来事で、
このことを機に大人になりそうな、もしくは全く変わらなかった、とも言えそうな、そんな物語だ。
それはダメオヤジ裕次郎にとっても一緒で、死んだ親父の遺産で脱サラ、喫茶店経営して、ああ、これは社会人の裕次郎にとっても、「夏休み」な物語だったんだなあなんて。
その気持ちいい円環、出来た娘と、ダメオヤジの中へ、そこへぽんと、不思議系女の素子が、ちょうどいい具合に物語りに関わってきて、
そして物語にも、ちょうどいい程度の予測不可能な記号を添える。
それはビックリするほどの予測不可能さではないから、どこかしら安心して見れる、“居心地の良さ”がそこにあって。
この不思議女素子も、好きじゃない男から逃げて、彼女なりの道を歩もうとしているんだ、と分かる。
素子にとっても、実は何かしら「夏休み」的な記号があって、それは逃避じゃなくて、本当は自分らしくなるために、もがいている姿なんだよ、
というのが分かる。
宮迫も悪くないし、仲里依紗もすごく上手で、自然体の演技を見せるところが良かった。
でも、この麻生久美子が、ありえなそうなキャラを、すんごい上手に演じてるんですよ。
いかにも居そうなの、ああいう女に嫌われそうなタイプ。
ちょっとKYで、不思議系入っていて、少女の頃は特に目立たないし、モテもしないんだけれど、
女になると何故か妙にエロさを醸し出す人っていうか。居そうです、居そうです、こういうタイプ。
ウザそうな感じで、でもどこか憎めないっていうね、あの微妙な空気感が、こっちまで伝わって来て、うまいなーなんて思った。
それにしても、日本映画って、だんだん動員数増えて来ているんでしょうか?
いや、いいことだなあと思うんですよね。邦画に頑張ってもらわないと、ですよ。
だけど、なんかこう、「観客の好きそうなのはこの程度でしょ」っていう、「作り手が相手に合わせてるんですよ〜」的なスタンスをどうも感じてしまうのだけれど、私だけ?
こういうのを上手に作れるというのもそれはそれでありだなあ、とは思うんだけれど、付き合いとは言え、
「ALWAYS三丁目の夕日」的な、“観客に合わせれば稼げます”的な映画は、自分は出来るだけ避けたいのでした。
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この記事へのコメント
「ALWAYS三丁目の夕日」的な、“観客に合わせれば稼げます”的な映画
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を激しく感じますね〜最近の日本映画、「相棒」とかも吐きそ〜なぐらいそんな感じ
なめてるね、絶対なめてる
大衆が阿呆すぎるのか、大衆をなめ過ぎているのか、だから映画スタッフってめっさキモチ悪い
こんな映画大勢で寄ってたかって金かけて・・・作んないほーがマシな気がした映画ばっかりで悲しくなりました
宮迫は「下妻物語」が凄すぎて、他のどの映画観ても物足りなく思います。
残念です。この映画も残念そ〜なのでDVDになってから借りるかど〜か悩む程度です。残念です。
自分は「こういうのを上手に作れるというのもそれはそれでナシ」派です。
なんか絶対なめてますよね、あいつら
こんばんは〜★コメントありがとうございました。
あらー・・・
もしかしたら、私の言い方が悪かったんでしょうか。
そうですね、多分、『ALWAYS三丁目の夕日』を引き合いに出してしまったところが、いけなかったかなあ?と思います。
大衆に媚びる、大ヒットする大作映画というより、「いかにも単館系な癒し路線」というんでしょうか。
例えば、前者で言えば『ALWAYS〜』、『恋空』(見てないけど)、『セカチュー』として、
後者で言うと、『めがね』とか『間宮兄弟』みたいな感じ、もっとローバジェットの、単館系のテイストのものだったかなあと。
(この映画は、後者のテイストで作られた割に、大型の公開規模なので、つい上記記事のように書いてしまたんですが)
どちらにせよ、二者の共通するところは、「この辺で観客は喜ぶだろう」という、ヌルい体感温度を感じるところだと思います。
前者はともかく、後者は許せる映画ファン、というのはきっと居ると思うんですよね。私はあんまり好きじゃないんですが。
いかにも“癒し”を前面に押し出そうという傾向、これはどうも自分は苦手です。
なんでしょうね、この過剰な“癒し”ブームは。
P.S.宮迫は、私『蛇いちご』が結構好きです。
前者と後者とゆー区分もわかります。
自分はどちらも苦手ですが、どっちかゆーと単館系の「後者」の方を憎悪します。「癒し」ってゆー考え方を激しく憎悪します。
ってヒネクレタこと言いたくなるぐらい、あの映画関係者の方々や映画ファンのムードが苦手です。
『蛇いちご』はなんか惜しかったですね〜、やっぱり宮迫さんは普通よりキチ外役がハマッテルと思います。
あの口から、あんなこと言っちゃうか〜って


なるほど、“癒し”系の映画に嘘臭さを感じますか。
私もその手の匂い、観客への媚へつらい、みたいなものはすごくイヤですね。
エンタメであろうとするが故に、つまんなくなってしまう、
というのは悲しいですね。
この映画ってどうなんでしょう、それほどイラつかせる何かがあった、ってワケじゃないんです。
どっちかというと、上手に出来てるのかもしれないです。
うーん、上手く言えないんですが、たまにしか映画を見ない人が、「映画ってこの程度なんだ」とか、「この程度でいいんだ」とかって思っちゃいそうな上手さはあって、
そこが映画好きとして怖い、っていうか。
・・・なんか逆に、gsさんのご意見が聞きたくなってきました。
見てみて欲しいかも。。。



こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
おっ、ochiaiさんもこれ、ご覧になったのですね!
麻生久美子の好きな人には、きっとこれは必見ですよね!
台詞一つで、劇場が凍りつく、そんな空気を感じたような(笑)
ところで、この映画を見た何人かの感想を見て「ん?」って思ったんですけど、私はあの台詞はわざと裕次郎に嫌われるための嘘かな、と思ったんですよ。(つまり事実無根)
でもそのことは最後まで真相は語られないんですよね。別の人とアッサリ結婚しちゃうし。
おはようございます★コメントありがとうございました。
フフフ、ドラ焼き大きかったですねw
一人で食べたら太りそう〜。
>「観客の好きそうなのはこの程度でしょ」
確かに最近の日本映画界はこう言う傾向
にあるかもしれませんね。
ボクの場合「めがね」が全く受け入れられ
なかったんですよね〜。
この「めがね」は完璧に「意図的な癒し」
を売り物にした日テレが絡んだ商業臭プン
プンでしたからね。
まぁそれはさておき、宮迫はそれなりに
ヨカッタんですが、女優さんの面々の存在
感が抜群だと思えました。
麻生久美子はホントにすげぇでしたよ♪
(゚▽゚)v
さんへこんばんは〜♪コメントありがとうございました!
うーんやっぱり、風情♪さんも『めがね』には意図的な癒しを感じちゃいましたか。
自分の場合、癒しな風潮ってどうも自分の好みとはほど遠いみたいで。
癒しキャラとかには、必要以上にセンサーが敏感に働いて、
「騙されるな!騙されるな!」と心の中で木霊しております。
とか言いつつ自分自身、ちょっとだけ癒し系になってみたい気もするんですが、
絶対途中で自分のキャラ作りに飽きてしまいそうです。
そうそう、麻生久美子、本物っぽく見えましたね!
意外と地で演じてるんじゃないかって思っちゃうくらいでした★
トルコに行ってる(以下同文)
一言で云うと「一夏の出来事」で済んでしまうんですよね。
まったり感と云うか、ダレダレ感と云うか、何かゆっくりしたものを感じました。
それはそれでいいと思います。
麻生久美子のコスプレはエロかった。
>“観客に合わせれば稼げます”的な映画
これは難しいですよ。
「投資した額に見合う配当を狙う」映画だと「ヒット狙い」で無難になるし、だからと云って商業性を無視した「唯我独尊」でも困る。
会社が利益の確保に走るのはいいけれど、監督とかには「自分が撮りたい映画」を撮ってもらいたい。
そこら辺のバランスだと思う。
こちらにもコメントありがとうございます。
そうですね、まったりしてましたね。
おっしゃる通り麻生久美子のコスプレはエロかったですね。
そうですね、採算は考えずに、自分が撮りたいように撮る映画、というのが理想でしょうね。
多くの人に共感を得てもらいたい、そういうものを作りたい、と望めば、撮りたいものの姿も違ってしまうこともあるでしょうからね。
その辺は難しいんでしょうね。

