2007年03月19日
#45.今宵、フィッツジェラルド劇場で
ミネソタ州セントポール、フィッツジェラルド劇場にて、
打ち切りの決まったラジオショー、「プレイリー・ホーム・コンパニオン」の最後の公開録画が、行われようとしていた。
劇場舞台裏では、シニカルな劇場保安係(ケビン・クライン)、出演者たち、そして謎の白いトレンチコートの女(ヴァージニア・マドセン)が来ていた。やがて、次の新しいオーナー(トミー・リー・ジョーンズ)も到着予定だった。・・・
現在も続いているという、このラジオショーの実際の司会者である、ギャリソン・キーラーが、本人役で登場、原案・脚本も行っている。
物語は舞台裏から始まり、公開録画ショーが差し挟まれる形で、いよいよ音楽が始まる情景にワクワクする。
出演者は、ヨランダとロンダ姉妹(メリル・ストリープ&リリー・トムリン)、
ダスティとレフティ(ジョン・C・ライリー&ウディ・ハレルソン)、
チャック・エイカーズ(L.Q.ジョーンズ)などなど。
フォークソング、カントリーミュージックの短い歌が次々に演奏され、司会者のキーラーが行う生のラジオCMが微笑ましい。
フォークは私的には正直あまり馴染みがなくて、正直最後まで楽しめるかどうか、初めは疑問に思ったのだけれど、
だんだん展開されるストーリーと、温かく、知らない者にもどこか聞いたことのあるような、優しいメロディに包まれるうちに、
フォークソングもそんなに悪くないな、と思い始める。
というか、フォークソングの良さは、・・・と言ってもこの映画を見て思ったのだけれども、こうして、観客の目前で、人々の掛け合いの中で、冗談なんかを交えながら、その場その場で、観客も一緒になってクリエイトしていくものなのだなあ・・・
なんて、ついつい乗せられてしまう。
音楽全般に言えることなのだと思うけど、ライブ演奏の良さというのは、
観客との掛け合いやコミュニケーション、その共有する空気感の温かさ、心地よさ・・・
そういったもので人々の心に初めて響くものなのだなあ、と、つくづく実感した。
こうした優しげなフォークソング音楽が、どちらかというと年配の、アメリカ人の心にツボる心理というものに触れる、良作。
これが遺作となったロバート・アルトマンの最後の監督作品だと思うと、なんだか感慨深く思えてしまう。
やがて取り壊しの行われる、古き良きアメリカの面影を残す、フィッツジェラルド劇場の、ノスタルジックな内装なども相まって、
フォークソングという、地味に田舎のアメリカ人に、だが確実に愛されてきた音楽のこのジャンルを、少しづつ“心で”理解出来たような、そんな思いが残る。
ライブ演奏の楽しさに加えて、裏で少しづつ展開されるストーリーも、
哀しみだけがあるわけではなくて、不可思議で異世界のような出来事がちょっぴりスパイスとして効いてくる。
閉じられる幕も、なんだか寂しいというより、“一つの時代の終わり”を懐かしむような、そんな感慨が心地いい。
最後、私は友達と、“I'm セロファン〜♪”と歌っていました(笑)(by ジョン・C・ライリー 『シカゴ』)
・今宵、フィッツジェラルド劇場で@映画生活
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この記事へのコメント
メリルとリリー・トムリンのデュエットは、まさにフォークソングって感じでしたね。
でも、この映画での音楽、フォークというよりむしろ"アメリカの演歌"カントリーといったほうが近いかも。フォークとカントリーの違いってよくわからないんですけどね。僕は(笑)
ちなみにカントリー界のドリー・パートンって全身サイボーグっぽい。シェールといい勝負かも(爆)
あ、またシェールねた使っちまった(^^;
コメントが反映されないもので...。
400字超えてないはずなんだけど。
3回くらい送信したので、余計なものは削除してください!お手数をおかけします。

こんばんは!!!!コメントありがとうございます。
そして、ごめんなさい〜〜〜〜〜(泣)
なんだか、調子が悪くて、コメントがなかなか反映されなかったのですね。
ああ、本当にすみません!3度も書いていただいたのですね(>_<。)
申し訳ない気持ちでいっぱいです・・・承認制ではないのですが、livedoorのバカが、なぜか私のブログは、えらい調子が悪いんです、
他の人に聞いたら、ここまで調子が悪いわけではないらしく、悔しい〜〜〜

ふう。そうですね、フォークソング=カントリー・ミュージック。
アメリカの演歌、私も見ていて思いましたねえ♪
ブラック系では“ブルース”も演歌ッぽいですけど、白人にとってはフォーク&カントリー・ウェスタンは間違いなく演歌ですね〜♪
“地味に田舎の”って部分は、外してあげて下さいよぉ〜(苦笑)
“流行”は波があるけれど、それでも広く愛され続けていると、哀生龍は信じています(笑)
>観客との掛け合いやコミュニケーション、その共有する空気感の温かさ、心地よさ
観客との掛け合いで即興的に生まれて来るものがあるライブの良さって、音楽の種類にとらわれないだけじゃなく、この作品のような“番組”や舞台も同じですよね。
だから(生、録画に関わらず)、未だに観客を入れた番組がとても多いんだと思います。
「ラジオ・ショー」から「サタデー・ナイト・ライブ」のようなTV番組に時代は移っても、良いものは良いんですよね♪
私はラジオも好きで入浴中は防水ラジオをお供にしてたりするんですが、オープニングのチューナーを合わせている音やノイズとか、あのアナログな感じがたまりません。劇中ではさほどラジオっぽさはありませんでしたけど、ラジオと聞き手とのハートtoハートな雰囲気がとても素敵だったと思います。

こんばんは★コメントありがとうございます。
>“地味に田舎の”って部分は、外してあげて下さいよぉ〜(苦笑)
ダハハ・・ごめんなさい^^;
友達がカンザスに留学していたのですが、当時、全くカントリーは流行っていなかったのですが、ローカル放送は、ほとんどカントリーだったそうです。
そのイメージが強いです(笑)
去年なんかは、ジェシカ・シンプソンがカントリー歌ってますよね。結構ヒットしたと思うのですが。
カントリーのクラブなんかも映画には時々出てきますよね。
そうですね、時代が変わっても良いものは、良いですよね★
おっしゃるように、演劇や舞台やライブ、人に向かったエンターテイメントが本来は基本なはずですもんね。

こんばんは★コメントありがとうございます。
おお、かのんさんはお風呂に入りながら防水ラジオを聴かれるのですね。
何を聞かれてるんだろう・・・^^
>ラジオのチューナーを合わせるノイズ音が好き
へえ〜♪なんか、そう聞くと、とっても素敵ですねえ!
劇中での大きなラジオとか、蓄音機、あれを見て、アメリカ人は「懐かしい〜♪」なんて思うのでしょうね!
TB・コメントありがとうございます。
え〜、今日はTBがうまく貼れない感じなので、このままなら、また明日TBチャレンジします。
旧き良き時代のノスタルジア。でも実は新しき時代の到来を告げている、というような感じを受ける作品でした。
基本的にこういう雰囲気の時代は好きなんですよね(実際は現代のようでしたが)。
それと次々と披露される歌に聞き入りました。皆上手いですね。
リンジー・ローハンって歌手じゃないのか? もっとパワフルに歌ってくれると思っていたので、ちょっと肩透かしでした。
いずれにしても、確かにアルトマン監督の最後を見事に飾った作品だと思います。
昨夜はお疲れさんでございました。
これはまさに黒ビール呑みながら観る映画ですよ♪
あんまり根拠はないけど・・・。
高校生の頃に、
大好きなラジオ番組の公開放送に行きました。
なんだか舞台に上げてもらって、
尊敬するパーソナリティと対面した時のうれしさ、
今でも忘れてないですね。
アルトマンという、
実はさほど詳しくない監督の遺作という以上に、
ラジオがネタというのがかなりツボで泣きました。
今でも終わってほしくないラジオ番組がたくさんあります。
最後に、ジョン・C・ライリーに触れてくれて嬉しいですぅー。『シカゴ』の時に歌が上手いなぁと思っていたら。その後もハリウッドではメインの役ではないとは言え連投している印象でしたしー。私、結構好きだったんですけど、本作では惚れましたよ!素敵だったー、あの古臭いカウボーイ姿が。あんなに背が高かったとは気づいてませんでしたがね。
優しくて暖かみがあり懐かしささえ覚える作品でした。
映画として観ているのにいちリスナーになって
聞いているような感じでもありましたね。
白いコートの女性が美人さんで、ず〜っと
目が離せませんでした(笑)

こんばんは★コメントありがとうございます。
あ、本当ですね、TB反映されていないみたい・・。でも、いつもCINECHANさんは、ちゃんと気を配ってくださり、ありがとう。
そうですね、ノスタルジアなムードがすごく雰囲気のいい作品でしたよね。
歌も、聞けて、なんだか得した気持ちになれる、なかなかいい作品でしたよね。
確かに、あのリンジー・ローハンだけは、うまくない役だったのかなあ?・・もともと?

もうちょっとうまくても良かったですよね(爆)
そうなんですよね、この作品が最後だなんて、本当に素敵な“退場”ですよね。粋な作品でした。


こんばんは★コメントありがとうございます。
こないだは、栗さまが黒ビール飲んでて、私もちょっと嬉しくなりました

私はハーフ&ハーフの方が好きですが、なかったので、栗さまのマネっ子をしました♪
ラジオの公開生放送、栗さまは行ったことがあるのですね。
その上、舞台に上がったのですか!へ〜♪それは・・きっと、いい思い出になっているんでしょうね^^*
栗さまはラジオがツボだったのですね。泣いてしまいましたか!そうだったんですか・・。
私は、音楽の生演奏、というのがとてもツボで、とてもホッコリした気持ちになれました。いい作品でしたよね。


こんばんは★コメントありがとうございました。
ジョン・C・ライリー、Mr.セロファン、見直してしまいましたか!
自分は、『シカゴ』は、ロキシー・ハートの計算高い狡猾さが嫌で、実はそれほど好きな作品ではないのですが、ミスター・セロファンは忘れられないです。
というか、ジョン・C・ライリーが良かったために、レニー・ゼルウィガーの役どころの影が薄くなってしまった感じもあって・・・。
さてこの作品では、カウボーイ二人が、即興でギター片手に演奏するところなんか、すごく面白かったですよね。妊婦に対して冗談じみて歌ったところなんかも、すごく面白かったです♪
>観客の目前で人々の掛け合いの中で冗談
なんかを交えながらその場その場で観客も
一緒になってクリエイトしていくものなの
おっしゃる通りですね。
ボクの場合は音楽じゃないんですがミュー
ジカル「CATS」が好きでよく観に行くので
すが終盤なんか観客と演者が一体になる雰
囲気なんか最高ですもん!!
作品自体はオモシロかったことはオモシロ
かったんですが残念なことに上手く波に乗
れなかったです…。r(^^;)
遅くなりました。
そうそう、なんだかとっても引き込まれてしまうのですー。ライブは最高ですよね。
どこか終わりだから…って悟りきってるところが哀愁を余計に感じさせてて、しんみりと聞き入ってしまうのでした。
ちょっとしたジョークなんかは、何でそんなに笑ってるのかイマイチよくわかってませんけど(笑)、なんか笑っちゃうおかしさがありました。
こういう音楽ものは大好きです♪
こんばんは☆コメントありがとうございました。
私も、映画を見ているというより、この公開録画の1リスナーになって見てしまいました。
次から次へと流れる曲も、だんだん温かいものに感じてしまいました。
ヴァージニア・マドセン、確かに妙にインパクトある、不思議な役でしたよね。
さんへこんばんは☆コメントありがとうございます。
風情♪さんは、『CATS』お好きなのですか!
私は原作しか読んでいないのですが、これも一度見てみたいミュージカルです。
私の友達が言ってたんですが、「一人、岡村みたいな人がいて、初めは脇役かと思うんだけど、途中から、もの凄い輝いている。しかも、笑顔をこの人だけ、作ることがなく、それなのに、一番存在感のあるダンスを見せる」なんて言っていました。
・・そうなんですか?^^;
観客との一体感、いいですよね。
これ、あまり入れなかったのですね。風情♪さんは、たぶんお若いですよね?もしかしたら、この音楽がダメだったんじゃ?
なんて思うのですが・・。カントリーミュージックってあまりなじみがないですもんね。

こんばんは☆コメントありがとうございます。
>どこか終わりだから…って悟りきってるところが哀愁を余計に感じさせてて
そうなんですよね。
ロバート・アルトマン、『ショート・カッツ』で初めて見て、その後、全部カバーしているわけではないのですが、それでも、この映画で描かれた、“退場”ぶりに、なんだか心が温かくなるような気がしました。
このコメディセンス、シャーロットさんはダメでしたか。私は、結構面白かったのですが、確かに、ベタと言えば、ベタなものが多かったかもしれませんね。
アルトマン監督は苦手なほうなんですが、本作の後味は良かったです。

こんばんは〜★コメントTB、ありがとうございました。
ボーさんもこの映画、見られたのですね!嬉しいです。
いかがでしたでしょう?良かったかしら?私のイメージでは、この映画は、ボーさんにはピッタリですよ。
メリル・ストリープは、私、とっても上手な女優さんなので、好きです!
なんかCMの入れ方が、町内会のスポンサー宣伝みたいで、味がありましたね。



さんへこんばんは★コメントありがとうございました!
アハハ、確かに、CMが町内会みたいでしたね!
花火大会なんかでも、予算をたくさん使って大きくやっている割に、なぜか超ジモティーな広告が入るのですが、そんな感じでした。
マイブームのリンジーにも注目してたんですけど、さすがにちょっと厳しかったですね(笑)でも方向転換後(?)はボビーといいこの作品といい、いい作品選んでますよね。いつまで続くかわかりませんけど(笑)

こんばんは★コメントありがとうございます!
本当流れるように展開していきましたよね、まさにラジオの公開録画のような状態で。
最後のショーだけれど、決して涙まじりのものにしたくない、っていう頑なさもあって、そういうとこがまたいいんですよね。抑え気味なんですよね。その辺りが。わざとらしさがないのが良かったです。
リンジー・ローハンは、アメリカでは人気だと思うんですけど、それほど日本では聞かないですね。
化粧もちょっと濃いような気がするんですが・・・どうでしょ?
でも今後、アート系の映画に出てしまうんでしょうか?ちゃんと馴染めるのかな(笑)
まあ見てやろうじゃないの(・ω・)ノ
この映画、とっても温かかったですね。
ジョン・C・ライリーの芸達者は知っていたのですが、メリル・ストリープの歌と掛け合い漫才のようなしゃべりには驚きました、あとリンジーの唄にも。。
いい映画でした、じ〜〜んと感動。。
ではでは、また来ますね。

こんばんは〜♪コメントTBありがとうございます!
本当、ジョン・C・ライリーだけじゃなくて、メリル・ストリープもすごく芸達者なんですよねー☆
私は、『ふたりにくぎづけ』という映画で、メリル・ストリープが以前にも、歌って踊る姿を見たのですが、こちらでは歌いっぱなしで・・・☆
抑え目なのに感動が来る、そんな映画でしたね。
コメント有難うございました。
フォークと言えば、吉田拓郎を思い出します(笑)
世代は違いますが。
フォークよりカントリー色が強かったように
感じました。
実在する本物のラジオ番組の方は
アメリカでのカントリー人気同様に
根強く続いてるようですね。
初めまして!いつもTBありがとうございます。
コメントもありがとうございました!
そうですね、じつは、フォークとカントリーの呼び方の違いは、音楽性というより出身国だそうです。
カントリーミュージックもフォークミュージックも、出所がどこかでそう呼ぶのですねえ。
だから、今作はアメリカなので、カントリーでいいいんですね。
私も後から調べて知りました。
そうそう、このラジオ番組は、老舗だそうですね。
こんばんは〜♪コメントありがとうございました!
アルトマンの最後の作品を飾るに相応しい雰囲気を持った作品、という印象でした!
俳優さんたちは、本当に皆さん上手で、聞き惚れました!
TB&コメント,有り難うございました.
音楽映画は好きですが,この作品はまた一段と良かったです.
アメリカの俳優達って皆芸達者なんですね.
中学・高校時代に慣れ親しんだメロディやハーモニーが,他の映画で見知っていた俳優達に演奏されると,何か不思議な感じがしました.
群像劇としても味わい深く,アルトマンが惜しまれてなりません.

こんばんは!こちらこそ、TBありがとうございました!
そうですね、この作品、なかなか良かったですね。
不思議な感慨が押し寄せてくる、映画好きには堪らない映画でしたよね〜♪
ほんやら堂さんは、これ音楽もご存知でいらっしゃったのですね。
私は知らない音楽ばかりでしたが、楽しめました。
自分で自分の幕を引くなんていう、用意周到さ。
なんだか、素晴らしい映画人でしたね、アルトマン。

